アパレル業界の気になる正社員の給料事情。給料が低いって本当?

アパレル業界の中でも一番身近な存在であるアパレル販売員になりたいと思っている人は意外と多いと思います。

特に女性なら好きなブランドでお店の顔として働くことに憧れる気持ちを今までに一度は感じたことがあるのでは?

しかし、「アパレルは給料が低い」と耳にすることや実際に求人を見て「低い」「安い」と感じ現実的に考えたときに躊躇してしまうこともあるかもしれません。

仕事にやりがいを求めるのか、それとも給料の高さなど待遇を重視するのかは人それぞれですが、正社員として働くアパレル販売員の給料は本当に“低い“のでしょうか?

ここでは、アパレル販売員の平均給料はもちろんのこと、販売員以外のアパレル職種の平均給料など、アパレル業界への就職・転職を考えている人に役立つ情報を紹介していきたいと思います。

アパレル業界 職種別平均年収

まず、気になるアパレル業界の職種別平均年収を見ていきましょう。

アパレル年収

※出典:クリーデンス「アパレル業界の平均年収と転職動向」
https://www.crede.co.jp/contents/news/apparel-income_index.html

このように、アパレル業界には様々な職種があり職種・年齢によって平均年収が異なります。

職種別の平均年収の差は上記の表を見ていただくと分かると思いますが、アパレル業界としての平均年収は低いのか、高いのかをより分かりやすくするために、厚生労働省が発表している賃金構造基本統計調査を参考に業界・職種を問わない年代別の平均年収を以下にまとめます。

【年代別 平均年収】

年齢別年収

※出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html

アパレルは女性が多いイメージがあると思うので、仮に女性の平均年収と比較した場合アパレル「店長」「生産管理」は女性の平均年収と同じような上がり方をしているので、女性であれば一般的な給料と考えることができます。

“アパレルは給料が低い”と言われる要因は「販売員」の平均年収が低めであること、男性の平均年収と比較した場合は一部の職種を除いては平均年収を下回ってしまうことが挙げられると思います。

20代後半アパレル販売員の年収からおおよその月収で考えてみると月の給料は20万円弱ということになります。

なぜ販売員は給料が低いのか?

アパレル業界の中でも一番働く人の数が多いのが「販売員」です。はじめにも言ったように働く姿を実際に目にして接する機会が多い販売員は身近な存在であり、憧れる存在にもなります。

アパレル業界で働きたいと考えたときに真っ先に思い浮かぶのは販売員である人が多いと思いますし、比較的入社しやすい職種であるのも販売員です。

これらのことを踏まえたうえで、なぜアパレル販売員の給料が低いのかを考えてみたいと思います。

【考えられる理由】

・未経験からでも働ける
・学歴や資格の有無を問われない
・商品を“売る人“よりも商品を”作り上げる人“が重要とされている
・販売員の仕事をしたい人が多い
・ネット販売の需要が高くなってきている

まず、「未経験OK」「学歴不問」「資格なしOK」の仕事はアパレル業界に限らず給料が低くなる傾向にあることが考えられます。

仕事への適性がある・なしはあるにしても、アパレル業界の中でも専門的な知識・技術を必要としない販売員は誰にでもできる職種であり、洋服をデザインする人、作る人、買い付ける人、PRする人、管理する人、営業をする人‥と商品を売り出すまでの役目を担う人達の方が重要とされ給料が高くなるケースが殆どです。

極端な話、ネットショッピングをする人が増えているので販売員がいなくても良い商品は売れていくのです。

そして、好きなブランドで好きな洋服を身につけて働けるということに魅力や憧れを感じ入社する人も多いため、アパレル販売員には給料うんぬんよりもやりがいを重視している人が多いのかもしれません。

年収アップを目指すには?

給料は気にせず好きなブランドで働くことに意味がある‥と思えるのであればいいのですが、生活をしていくため、これからのことを考えたときに「やりがい+給料アップ」を望むことは普通の考えです。

アパレル販売員として働いていくうえで、給料アップ・年収アップを叶えるためには具体的にどのようなことをしていけばいいのでしょうか?

・会社内でキャリアアップを目指す
・キャリアチェンジをする(販売員→バイヤー など)
・同業界で転職をする
・他業界、他職種へ転職をする

【会社内でのキャリアアップ・キャリアチェンジ】

販売員の仕事が好きな人がはじめに目指せるのは「店長」になることです。職種別平均年収を見ていただいても分かるように、販売員と店長とでは役職が付くことで50万円程の違いがあります。

アパレル業界は他業界に比べ昇進・昇格スピードが速いと言われており、入社から2~3年で店長になるケースもあるのでそれほど遠い話ではありません。

そして、さらに会社内でキャリアアップを目指すのであれば、販売員から店長職を経てスーパーバイザー(SV)になる。

販売員からバイヤーやマーチャンダイザー(MD)になると言ったように、店舗勤務ではなく本社勤務を目指しキャリアチェンジすることも年収アップの可能性が高まります。

販売員の仕事を通して裏方としてブランドを支えている人達の仕事を知り、興味を持つことはあると思うので一つの働き方にこだわりすぎず、様々な可能性を広げていけると良いでしょう。

会社内でキャリアアップを望み、いずれはキャリアチェンジをするかもしれないことを考えるとキャリアパス制度の整ったアパレルメーカーを選ぶことでステップアップしやすくなるので、好きなブランド+αとして待遇・福利厚生面も職場選びの際は必ずチェックしましょう。

【転職をする】

会社内でのキャリアアップ・キャリアチェンジ以外にも、同じアパレル業界で転職をして年収アップやキャリアアップを目指す方法や全く異なる業界・職種へ転職して年収アップを目指す方法があります。

アパレル業界内での転職ではそれぞれの職種ごとに経験を積んでいき、今よりも好条件の職場へ転職をする人が多いとも耳にします。

そして、アパレル業界の中でもアパレル販売員は数多くの人と接する機会があり仕事を通して自然と人脈を広げていくことができます。

その人脈を活かし同業界で転職する人、仕事の紹介を受け他業界へ転職をする人、仕事中にヘッドハンティングされる人‥といったように、“転職”にも様々な形があります。

アパレル企業平均年収ランキング

年収ランキング

※出典:年収ランキング
https://www.ts-hikaku.com/clist/a0/v35s19t0p.html

上記はアパレル企業の平均年収ランキングです。様々な職種を総合した企業としての平均年収ですが、企業によって年収に大きな差があるのでより高い年収の企業に転職することでアパレル販売員→アパレル販売員など同じ職種での転職でも年収アップを叶えるチャンスがあります。

また、他業界・職種への転職であってもアパレルで培ったコミュニケーション能力・判断力・提案力・分析力などのスキルを活かした転職を目指すことも不可能ではありません。

年収アップ・キャリアアップのための転職はアパレル業界以外でも一般的に行われていることですが、転職前に考えておかなければいけないことを幾つか挙げていきます。

・なぜ転職したいのか?(給料・職場環境など)
・転職先で何を望んでいるのか?(給料アップ・やりがい・職場環境や待遇面の改善など)
・どんなことをやってみたいのか?(仕事内容など)

ただ単に年収アップのためだけに職場を選んでしまうと、その他の部分でミスマッチを感じ転職を後悔してしまうこともあります。

転職をするときには事前に自分の考えをまとめておき、キャリアビジョンをしっかり持つこと、転職先の希望条件に優先順位を付け転職活動を進めて行くことが大切です。

転職をするなら転職エージェントを活用する

転職活動を進めて行くうえで大切なのは「転職前に考えておかなければいけないこと=自己分析」であり、先ほど挙げたこと以外にも“自分の強み・弱み” “アピールポイント”も客観的に知っておく必要があります。

自己分析ができたら、次に「情報収集」をしていきます。

転職市場動向、求人情報をはじめ、転職希望先企業の特徴や今後の展望、職場環境、労働環境、待遇・福利厚生‥など調べられることは企業HPやネット情報、口コミ、実際に確認するなど様々な手段を使い事前に調べ尽くすことが失敗しない転職の鉄則です。

しかし、求人票からは読み取れない職場環境(人間関係など)や労働環境(休み・残業の有無など)は実際に働いてからでないと分からないものです。

「自己分析」「情報収集」とやらなければいけないことが分かっていても、具体的にどうしたらいいのか?と悩み、不安に感じる人も多いのではないでしょうか?

そんな時は転職のプロである転職エージェントのサポートを活用し理想的な転職を叶えてみましょう。

【転職エージェントのサポート内容】
・キャリアカウンセリング
・求人紹介
・応募書類作成サポート
・面接日程調整、面接対策
・雇用条件交渉
・アフターフォロー

このように転職エージェントでは、初めに行うキャリアカウンセリングを通して「自己分析」ができ、求人紹介の時には紹介先企業の詳細情報の提供を受けることもできます。

サポートを受けることで「自己分析」「情報収集」を効率良く行え、企業ごとに合わせた面接対策、休みや給料など雇用条件交渉の代行など、一人では不安な転職活動もスムーズに安心して進めていけます。

アパレル業界内での転職であれば、アパレル業界の転職に特化した「クリーデンス」「ファッショーネ」「IDA」「エラン」といった転職エージェントの利用をおすすめします。

より効率良く転職活動を進めて行きたい人、転職の幅を広げたい人は様々な業界・職種の求人を取り扱う「リクルートエージェント」「doda」「Spring転職エージェント」「マイナビエージェント」などいわゆる総合型と言われる転職エージェントも併せて利用すると良いでしょう。

【厳選】おすすめ転職サイトとエージェント

アパレル業界への転職・就職を考えている人におすすめの転職サイトをご紹介しましょう。一般的には掲載されない求人案件を紹介していくれるところもあります。

リクナビネクスト

リクナビネクストは株式会社リクルートと株式会社リクルートエージェントの統合により誕生した、「株式会社リクルート」が運営する求人サイトです。
インターネット上で簡単に登録ができ、その場で簡単に応募することができる求人サイトです。便利な転職支援コンテンツなどがあり気軽に読むことができます。
特徴的なのがそれまでの経歴などを登録することで、提携する転職エージェントから興味を持った企業のオファーが届くことことです。こだわりの条件なども記載すると良いでしょう。

doda

dodaはサービス内容が豊富な転職サイトです。一人ひとりに合った非公開の求人を紹介してくれる「エージェントサービス」。
あらかじめ登録したキャリアなどから、書類選考なしでOK、すぐに面接が受けられる、面接確約オファーのある「スカウトサービス」。
他にも求人通知サービス、メールマガジンサービス、doda転職フェア、合同転職面談会、個別相談会、各種セミナーなど充実した制度があります。

やりたい仕事ならやってみよう!

いかがでしたでしょうか?

アパレル業界は正社員でも給料が低いと言われていますが、あながち間違ってはいません。

ただ、はじめは給料が低かったとしても「将来的にはどうしていきたいのか?」「どうなりたいのか?」などキャリアビジョンをしっかり持って計画的に仕事をしていくことで解消出来ることでもあります。

特に夢も希望もなく何となく働いている人も多い中、給料面が引っかかり、なりたい・やりたいと思っている仕事を諦めてしまうのは勿体ないことです。

憧れている世界に飛び込んでみることも良い選択なのではないでしょうか。

アパレル業界への就職・転職には転職エージェントを上手く活用し少しでも条件の良い職場を見つけてみてはいかがですか?

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参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷