電車やバスよりも小回りが利く便利な交通手段「タクシー」。早朝・深夜を問わず利用できる乗り物で、街中の風景にも溶け込んでいる身近な存在です。
そして、手を挙げてタクシーを止めたお客様を乗せて、的確な道筋とスピードで目的地までお送りしている「タクシードライバー」は、日本の交通網を支える大切な職業です。
とはいえ、タクシー業界について一般の方が知っていることは極僅か。
どんなタクシー会社があるの? 個人タクシーとは? 給与のシステムは? 労働時間は?……などなど、気になることがたくさんあるかと思います。
実際、「あまり稼げない仕事」「タクシーの利用者は減り続けている」という噂も耳にしますよね。
「今よりも高収入の企業に入りたい」
「体力が衰えても継続して働ける職業を目指したい」
「車の運転が好きだからタクシー運転手に向いているかも」
タクシードライバーになれば、こういった理想が叶うのでしょうか。
興味はあるものの、不安要素や悩みごとが多くてタクシー業界への転職を踏みとどまっている方も多いはず……そんなわけで今回は、タクシー運転手になりたい方はもちろん、タクシードライバーとして転職したい方にも有益な情報をお届けしたいと思います。
人によって向き不向きがはっきりと分かれるタクシードライバーの世界。日頃の悩みや転職を志す理由には一体どんなものがあるのでしょうか。
最も多い悩みは、やはり「給料が少ない」というもの。歩合の割合が大半であるため、何年勤めていようと一向に売り上げが伸びないドライバーは多数存在します。
「タクシー運転手は薄給」という世間の印象は、そうしたうだつが上がらないドライバーの愚痴や嘆きの声が大きく取り上げられるからだと言えます。ただし、「売り上げのほとんどを会社が持って行ってしまうブラック業界だから」というのは言い訳に過ぎません。
個人の実力や研究心・向上心の欠如が問題とも考えられるので、何の工夫もせずに給料が低いと嘆いている人は、たとえ他の業界に移ったとしても事態は好転しないでしょう。
仮眠や休憩をとりながら働く「隔日勤務」が一般的なので、歳を重ねるにつれ深夜や早朝の運転がつらくなってきます。
「サラリーマンよりも自由で性に合っている」という方は気長に定年まで続けられそうですが、不規則な生活により体調を崩して辞める例もあります。会社によってはライフスタイルに合わせて働く時間や勤務日数を決められるので、転職活動において重視するべきポイントです。
このお悩みの場合、「隔勤から昼勤に変更」「別のタクシー会社に転職」など様々なパターンで労働スタイルが改善することがあります。
交通事故を起こして多額の修理費や治療費がかかったり、会社からのペナルティにより収入が激減したり……それにより転職をするケースもあります。
事故の度合いや状況に応じて保険が適用されることもあれば、自腹をきって解決できるケースもあります。当然、交通違反などの罰金も、会社が負担してくれることはありません。もし人の生死にかかわる事故だったら……と思うとぞっとしますね。
タクシー会社に転職希望の方は、事故や非常事態への対応・保険の適応範囲など、入社前に必ず確認しておきましょう。
道に迷ってしまったり、渋滞にはまってしまったり、客の機嫌を損ねて文句を言われることがあります。乗客に支払いを拒否されても了承する必要は一切ないのですが、泣く泣くポケットマネーで帳尻を合わせた……というドライバーは少なくありません。
中には、最初から乗車料金を払うつもりがない・暴力に訴えるという悪い人もいます。「お金を下してくる」と言って逃げる汚い手口も存在します。
そういったことが続くと転職したくなる気持ちも理解できます……それでもタクシードライバーを続けたい、今から目指したいという方は、トラブルの対処法や予防策をしっかり身につけておきましょう。
タクシー会社は大手から小会社まで常に人材が不足している状態です。タクシードライバーの求人はたくさんあり、初心者・未経験者だとしても正社員転職のハードルはさほど高くありません。
「求人が多いのは東京・大阪・名古屋とか大都市だけじゃないの?」
そんな疑問の声もありますが、普段の生活の中だけでなく観光や出張時など様々なシーンで利用されているタクシー。埼玉や千葉、神奈川といった関東エリアをはじめ、北は札幌、南は九州福岡まで、地方のタクシードライバーも需要があるのでご安心ください。
転職成功のコツ
会社によっては応募→面接→即採用ということも。二種免許取得支援を行っている場合もあるので、ゼロからスタートしやすい職業だと言えます。
給料決定や勤務スタイルのルール、待遇面は会社や地域ごとに異なるため、会社選びは慎重に行いましょう。……とはいっても、自分ひとりで情報を集めるには限界があります。
転職エージェントなど求職者のサポートに長けた求人サイトを活用することで、転職活動がスムーズになり、会社選びに失敗することも避けられますよ。
タクシー業特化の求人サイトの中でも知名度が高い転職道.com。
詳細な求人情報だけでなく転職相談窓口などを設け、未経験での転職を考えている方を最大限サポートしています。
タクシー会社へ気軽に質問できる「タクシー知恵袋」や、チップ事情などお役立ち情報満載の「タクシーメディア」を運営しているなど、タクシー業界の情報を網羅しているのが最大の魅力です。
また、スカウトメール機能もあるので、内定のチャンスを広げながら効率的に転職活動をすることが可能です。
関東エリアのほか、宮城や大阪、京都、兵庫の求人に強いタクシー専門の転職エージェントタクQ。
最新の求人情報と企業からのスカウトメッセージを受け取ることができ、転職におけるアドバイスやカウンセリングも行っています。
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タクQの全国版として「タクシー転職相談AtoZ」というサイトも運営しているので併せてチェックしてみることをおすすめします。
厚生労働大臣認可の元に立ち上げられた、東京都23区特化型サービスのタクサポ。
アドバイザーは全員がタクシー経験者なので実践で活かせるアドバイスが可能です。
タクシードライバーは稼げないイメージですが、東京23区内に限っては稼ぐことができるんです。
タクシー業界で難しいのが売り上げを上げること。
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これからタクシーの運転手として働きたい方は、自身の年齢や性別、経験の有無が気になるところ。しかし、この業界の窓口は狭くありません。資格や応募条件さえ満たせば「未経験・初心者OK」という求人も多く、誰でもチャレンジすることが可能なのです。
最近は女性のドライバーを見かける機会も増えました。「タクシー強盗」や「乗り逃げ」など物騒な事件も時折ありますが、ほとんどのタクシー会社はセキュリティ面を強化しています。「女性には危険・向いていないのでは?」と心配しすぎる必要はないでしょう。
このように、車の運転だけがタクシードライバーの仕事ではありません。タクシー運転手への転職を考えるなら、仕事の内容や必要性、やりがいなどについて理解しておきましょう。
きつい仕事?楽な仕事?
タクシードライバーの労働スタイルは、早朝から夕方までの昼勤務、夕方から朝方までの夜勤務、そして与えられた18時間の中で自由に稼働できる隔勤(隔日勤務)の3タイプです。
昼勤は規則正しく家庭・健康優先の生活が送れますが、乗車賃がアップして客単価が大きくなる夜勤も魅力。拘束時間が長いようで、効率的にお金を稼げる隔勤も人気です。個人の感覚によってメリット・デメリットが異なってきます。
「長時間の運転がハード」「深夜労働が当たり前」といったイメージがありますが、休みなく運転し続けることは法律によって禁止されています。12時間シフトの中で合計3時間の休憩が必須なため、客を求めて一晩中ぐるぐる街を徘徊……なんてことは、やりたくても出来ないのです。
座りっぱなし・狭い車内に籠りっぱなしは精神的につらいかも……と思う反面、タクシーは窓から見える景色が変わり気分転換ができます。また、ラジオを流せたり、お客様との会話を楽しめたりもするので、「他の業種よりもきつい」とは一概に言えません。
長距離の運転はある?
TVドラマなどでタクシーがとんでもない距離を走ることがたまにありますよね。
「あまり遠くまで運転するのはちょっと……」と不安になる方がいるかもしれませんが、新宿で乗ってきた人に「大阪まで」などと頼まれる可能性はかなり低いので気にせずOK。
むしろ、短距離移動を何度か繰り返すより、中・長距離の移動を一度するだけでその日のノルマや目標が達成されるので、「長距離客に当たったらラッキー」だと言えます。
いかがでしたか? 身近で便利な交通手段であるタクシーですが、仕事の内情について知らないことがたくさんあったかと思います。
タクシードライバーは楽に稼げる仕事ではありません。しかし、世間のイメージにあるようなきついだけの職業でもないのです。タクシー運転手の仕事内容や勤務スタイル、給料・年収などをしっかり理解することから始めましょう。
転職成功のコツは、タクシードライバーに特化した転職エージェントや求人サイトを利用すること!
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