現実は厳しい?中卒でもOKな将来性のある仕事

就職・転職活動中に、履歴書を書いたり、面接を受けたりする時に、気になってしまう学歴。今日は、最終学歴が中卒となる皆さんの就職や転職についてお話したいと思います。

  • 中学しか卒業していないが、正社員就職をしたい
  • やる気はあるのに、なかなか面接までたどりつけない
  • 高校を中退したので中卒になったが、アルバイト生活を抜け出したい

高校に進学しなかった人、高校を中退した人など、このような思いを持っている人は、少なからずいるはずです。
現実は甘くないと感じ、うなだれている人もいることでしょう。

確かに、学歴により、一部の企業は残念ながら門戸を開いてくれない場合もあります。学歴社会であるがゆえ、どんな理由があろうと書類選考が通らない場合もあります。

ただし、あきらめてしまうのはまだ早いですよ!
今は、一流の大学を出ていても就職活動がうまくいかない場合もある時代。学歴だけが決して全てではなく、高学歴でなくてもさまざまな業界で活躍している人はたくさんいます。

学歴にとらわれすぎず、どういった仕事ならば転職や就職が成功しやすいのか、これから一緒に考えていきましょう!

給料、年収からわかる中卒労働者の現実

平成27年賃金構造基本統計調査によると、男女ともに、

大学・大学院卒>高専・短大卒>高校卒

の順で、賃金の格差があり、男性でも女性でも学歴の差は、給料や年収の差につながっています。

給料の面から言うと、中卒労働者の待遇面は、高学歴の人に比べると満足しにくいものかもしれません。

一方で、業界全体を見た時に、年齢によって賃金の格差が開きにくい業界もあります。
産業別にみた賃金のデータによると、男性は宿泊業・飲食サービス業、女性は製造業・宿泊・飲食サービス業・医療・福祉およびサービス業で、年齢による賃金の差が少なくなっています。
こうした業界の求人に的を絞って転職・就職活動をしていくのもお勧めです。

一般的に中卒労働者が比較的仕事先を見つけやすい建設業、製造業、販売やサービスの仕事では、学歴よりも経験や技術が必要な場合が多いので、そういった業界での仕事も転職・就職先の候補となるでしょう。

中卒の就活事情とキャリアプラン

中卒はなぜ就職がしづらいのか

中卒・高卒・大卒の就職数はこんなに違う

まず、実際の中卒・高卒・大卒の学歴別就職数を比較してみましょう。こちらは2018年の厚生労働省による『雇用動向調査』から抜粋したものです。

【雇用動向調査 入職者数(2018年)】

学歴 入職者数(千人)
中卒 622.6
高卒 3,059.0
大卒 2,255.9

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/9-23-1.html

現在の日本では、中卒で就職する人数そのものが少ないというのが現実です。そのため、そもそもの就職数が上記のように、中卒と高卒以上に大きな開きが出るのは当然の結果だといえます。それなら中卒が特別就職が難しいわけではないんじゃない?と思うかもしれません。けれど、そもそも需要が少ないものには供給が少ないというのは市場では常識なのです。

例えば数多くある就職・転職サイトの中でも最大手と言えるマイナビは、学生向けに特化した個別サイトを持っていますが、こちらの対象は高卒以上。就職・転職総合の『マイナビ転職』では「中卒/中卒OK』の検索では二桁程度の案件しかヒットせず、「学歴不問」で検索した方が選択肢が広がります。

しかし「学歴不問」となれば、企業側は「中卒でなくてもいい」のです。このように、中卒の就職は、まず求人数そのものが少ないという現実を理解しなければなりません。

企業はなぜ中卒を警戒するのか

中卒がなぜ就職しづらいのか、求人数が圧倒的に少ないことの他に、「企業に警戒されるから」という現実もあります。では、企業は中卒の何に対して警戒をしているのでしょうか。

企業が中卒を警戒する理由
  • 世間一般の子どもたちと同様の事(進学)すらできないのはなぜか
  • 団体行動ができないのではないか
  • 知能に問題があるのではないか
  • 性格や言動に問題があるのではないか
  • 家庭環境に問題を抱えているのではないか

このような理由を並べてみると、「差別だ!」と感じる人もいるかもしれません。しかし、戦後までの進学率が低かった時代と、現代の進学状況は大きく様変わりしており、高校までの進学率は文部科学省の調査によるとH31年で82.6%となっています。

企業も慈善事業ではないので、できる限りのリスクは回避したいと考えるのは当然。社会人にとって必須スキルであるコミュニケーション能力は、社内での人間関係を構築し、仕事を円滑にこなす事に大きく役立ちます。

個人の事情をすべて把握し理解しろというのは、さすがに採用の場では乱暴すぎる言い分です。高校進学までが一般的になっている現在、リタイヤせざるを得なくなった事をリスクと考える企業が多いのも、現実として認識しておく必要があります。

中卒が就職しやすい職業は限られる

「中卒が就職しづらい」と言われる理由の一つに、「職業の選択肢が少ない」事も上げられます。実際のところ、どんな仕事でもいいから就職したい!という意識で臨めば、就職口はいくらでもあるのです。

営業や事務といった、新卒者に人気のオフィスワークは、未経験者でも採用されやすい職種と言われます。しかしこれらの職種は高卒・大卒者にも人気の職種で彼らが求人に殺到してきます。MOSやTOEICなどの資格を取って挑む人も多く、また大手企業やベンチャー企業などはインターン制度を導入していたり、また学歴を採用条件に加えているところも多く、中卒の入る隙はなかなかありません。

中小企業では人件費をできる限り抑えるために即戦力を求める傾向にあり、中途採用の経験者が採用されやすいです。中卒者がオフィスワークを狙うのは、かなり難しいのが現実です。

学歴も職歴もない、中卒者にしかない売りと言ったら何よりも『若さ』。体力と元気です。となればどうしても体を動かす仕事に重宝されるのは必然です。

  • メーカーの工場勤務
  • 販売、飲食店等の接客
  • ホテルなどのサービス業
  • 介護系

これらの仕事が『学歴不問』求人でも多く見られる職業です。

先々を見据えて仕事を選ばないと、後々後悔する可能性も……

ただし、上記で上がった仕事は先々を見据えたキャリアプランを考えておかないと、後々で困ることになりかねない仕事でもあります。

  • 工場のライン業務
  • アパレルなどのショップ店員
  • 飲食店の接客

これらの仕事は誰でも可能な、特別なスキルを基本的には必要としない業務です。なんなら学生アルバイトでも事足りる仕事ともいえます。大体常に募集をかけている仕事でもあるので、それこそ「仕事を選ばなければ」就職することも容易いです。

ただし、体力仕事というのは、いざその体力が続かなくなった時には続けられなくなるということ。人が体力の衰えを感じるのは30代以降です。30歳になった時に転職を考えたとして、工場のライン業務や接客しかやってこなかった人が、どんな仕事ができるでしょうか?

30歳からの転職は、大卒者でも難しくなります。それが中卒者となれば、ただでさえ学歴の壁がある分、選択肢がどうという問題ではなくなってしまいます。中卒で就職するとなれば、まだまだ若く先のことなんて考えられるものではないかもしれません。しかし、中卒者こそしっかりと現実を見つめて、できるだけ早めにキャリアプランを考えておくべきです。

将来性あり!中卒がキャリアプランを考えるなら『手に職』

経験がものをいう仕事を探す

メーカーのエンジニアは、学歴不問であることも多く、また昇進や昇給に学歴が絡むことはほとんどありません。技術力の向上、生産力が評価の基本になるので、経験や技術を身につけることで、中卒でも昇進や昇給がしやすい職種です。

また、オフィスワークやPCを使う仕事に興味があるなら、WEB・IT系のクリエイティブ職もおすすめ。WEB・IT業界のプログラマやデザイナー、エンジニアは業界が盛り上がり続けているため売り手市場で、学歴に拘らない求人が出ています。

経験や技術を売る仕事というのは、基本的に実力重視。中卒のホワイトカラーでの昇進や昇給は現実的に難しいと言われますが、手に職をつければ技術系・クリエイティブ系の仕事なら将来性も見込めます。特にクリエイティブ系は、将来独立や起業も可能な仕事です。まさに中卒にうってつけのキャリアプランではないでしょうか。

中卒OKの求人・仕事の探し方

中卒でも活躍が期待できるおすすめの業界を知ったら、次は実際に求人を探す方法について解説しましょう。
仕事を効率よく探すためには、次の二つの方法があげられます。

<転職サイト>を利用する

企業の求人情報を集め、転職活動についてのノウハウや業界情報を掲載しているwebサイトのこと。
自分で希望にあう求人を探し、応募から面接に至るまでをすべて行います。転職活動を自分のペースで行いたい人、できるだけ多くの企業に応募したい人向け。

<転職エージェント>を利用する

希望条件を聞いたうえで、求人を提案し、企業との橋渡しをしてくれる存在。面接日時の設定から交渉、面接対策まで、担当者がすべてサポートしてくれます。転職サイトにはない、非公開求人を扱うことも。自分一人での転職活動が不安な人向け。

どちらもそれぞれメリットが違うので、自分が転職したい業界や職種に力を入れているところや、社会人経験が少なくてもOKなところを、まずは探すのがお勧めです。

中卒者が就職に役立つ資格

中卒者に対して企業が感じるリスク、「学力や知識量が足りないのではないか」「やる気はあるのか、すぐに仕事も放り出してしまうのでは?」といったイメージは、たしかに資格を取ることで軽減することはできるかもしれません。

ただし、資格もなんでも取ればいいというものではありません。資格といえば誰でも思い浮かぶMOSやTOEICなどの資格は大卒で持っている人も多く、なんの武器にもなりません。カラーコーディネーターなどの民間資格も、ちょっとした飾りのようなもの。

やはり絶対的な効力を発するのは国家資格です。国家資格は民間資格よりも合格率が低いものが多いので、中卒で取得することができればかなり強力な武器になるはずです。ただし、かなり勉強しなければならないので覚悟してください。

就職に有利な国家資格

おすすめの国家資格
  • 宅地建物取引士
  • いわゆる『宅建』。不動産取引を行う際、こちらの資格を持っている人が営業所の規模によって一定数定められた人数が必要になります。そのため、こちらの資格を持っていると、不動産業では重宝されるのです。建築、不動産業界のオフィスワークを目指す方におすすめの資格です。

  • 国内旅行業務取扱管理者試験
  • この資格を持っていると、旅行会社などで旅行のプランニングや取引、監督を行うことができます。旅行するのが大好き!色んな所に行ってみたい!と思っている方におすすめの資格です。

  • 調理師
  • 料理をするのが好きな方は、仕事にするために取得すれば仕事の幅も大きく広がることでしょう。

  • 貴金属装身具製作技能士
  • アクセサリーやジュエリーなどに興味があるという方におすすめの資格です。ジュエリーデザイナーなど、装飾品に関わる仕事をしたいという方には武器になる資格です。

  • 介護職員初任者研修
  • 介護職に関する初級の資格になります。まずはこちらの資格を取得し、その後長く続けてもいいと思えるようであれば、経験を積んで更にスキルとキャリアアップを狙える職業です。

これらの資格は、学歴に関係なく受験することができる資格です。級数などによっては職歴などが必要になるものもありますが、まずは現在取得できる級を武器に、アルバイトでも経験や技術を積んで、キャリアアップを目指すという手もあります。

【中卒の仕事 まとめ】悲惨な末路を回避するには

学歴よりも技術や経験を買い、未経験でもやる気を重んじる会社はたくさんあります。
中学卒業後に就職をしていた方は、人よりも長い社会人経験があると言えますし、若い人材を求めている企業にとっては、これから育てていける貴重な人材であるとも言えます。

中卒で就職・転職を成功するには、学歴の壁をとりはらえるくらいの、やる気や強みが必要なのも事実。
あなたが輝ける場所がきっとあるはずなので、粘り強く活動を続けましょう。


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参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷