有利に就職活動を進めて行くためには何が必要なのでしょうか?
「学歴」「経歴」「経験・実績」「資格」「特技」‥ このようなことを思い浮かべる人は多いと思います。
確かに同じような能力を持つ2人のどちらか1人を採用しようと考えたとき、先ほど挙げたような有利になる条件が決め手となり採用される可能性が高くなります。
「学歴」「経歴」「経験・実績」「資格」は何となく想像できると思いますが、「特技」とは一体どのようなものを指すのか分かりますか?
特技というと料理、スポーツ、音楽、英語‥と色々ありますが、その中でも「英語=語学力」は就職活動を有利にするポイントになりやすいものです。
語学力を身につける方法は幾つか考えられますが、語学力を身につけ就職を有利にするために留学をした人・これから留学をしようかと考えている人も多いのではないでしょうか。
ここでは留学と就職・転職の関係を掘り下げていき、留学経験は就職を有利にするのか?留学経験を就職活動に活かすためにできることなどについてお話していきたいと思います。
以下はリクルート進学総研が行った「高校生の進路選択に関する調査(進学センサス2019)」です。
まず、「留学したいかどうか?」の問いには「留学したい(34%)」「留学したくない(44%)」と留学をしたくない学生が上回る結果となっています。
そして、留学をしたいと答えた学生が考える留学をしたい理由にはどのようなことが含まれているのでしょうか?
※リクルート進学総研「高校生の進路選択に関する調査(進学センサス2019)」
http://souken.shingakunet.com/research/2019sennsasu4.pdf
留学をしたい理由として、
1位 自分の視野や考え方を広げたい(71.5%)
2位 英語(外国語)で会話ができるようになりたい(68.3%)
3位 外国の価値観・文化などを理解できる(58.6%)
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6位 就職の時に役に立つ、有利になる(34.3%)
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8位 将来、海外の企業で働きたい(13.5%)
9位 将来、海外出張や転勤などで困らないように(10.8%)
このような回答となっています。
こう見ていくと、具体的に就職活動時・就職後のための留学と考えている学生よりも今しかできない体験・経験を重視した留学であることが分かります。
でも、上位3つの理由は結果として就職の役に立ち・有利にする条件となり得ることもあり、海外の企業で働く、海外出張・転勤の時にも役立つはずです。
学生時代であれば将来を見据え計画的に留学を進めていくことは何かしらの局面で必ずプラスになってくるのではないでしょうか。
先ほど紹介した調査は、高校を卒業した進学者への調査なので大学などの学校に在籍中の留学を検討しているものです。
学生が留学をするイメージを持つ人も多いと思いますが、社会人になっても留学をすることはもちろん可能です。
「語学力をつけキャリアの可能性を広げたい」「一度リフレッシュして、今後の方向性を見つめ直したい」‥と言ったように様々な理由で留学したいと考える社会人もいます。
学生の留学と社会人の留学とでは少々違いがあるので、考えられる違いを挙げていきます。
学生は長期休みを利用したり、休学などをして留学に使える時間を確保しやすい場合が殆どです。社会人が長期留学をする場合は留学のために会社を退職する、または休職する必要があります。
※学生は休学をした場合、卒業時期が遅れてしまうことや就職活動に影響が出ることもある。
留学の期間や種類によって必要な費用は異なりますが、学生よりも働いている社会人の方が留学資金を確保しやすい。
※学生には留学のための奨学金や助成金がある場合も。
社会人は会社を退職してまで留学するケースが多いため、“何となく”留学をしてしまう人が少なからずいる学生よりも目的意識を持ち有意義な時間を過ごしやすい。
上記に書いたことが全てではありませんが、違いとして挙げるのであればこのようなことがあります。
違いはあれども学生・社会人の留学ともにメリット・デメリットがあるので、留学をするタイミングを良く考え見極めることが大切なのではないでしょうか。
ここから先は、主に社会人留学についてお話していきたいと思います。
学生と社会人との留学の違いを見る限り、社会人留学のデメリットは留学期間の確保だけなのでは?と思うかもしれませんが、もう少し掘り下げて社会人留学のメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット
デメリット
社会人留学で語学力の向上を目的としている人が多いと思いますが、その語学力を就職・転職に活かすことができれば留学前よりもキャリアアップ・語学力を活かした仕事へのキャリアチェンジを叶えるチャンスが広がります。
転職を機に留学を‥と考える人も多いですが、退職をするリスクには職歴に空白期間ができてしまうこと、再就職の保証がない、資金面・金銭面での不安など様々なものがあります。
就職先・転職先が決まっている状態での留学であれば心配ありませんが、退職リスクに勝る社会人留学とすることが重要です。
リスクを減らすには1週間程度からの短期留学も1つの方法として考えられるので、留学=退職と安易に考えるのではなくあらゆる方法を模索し最善な留学方法を検討してみましょう。
「語学力の向上」を目的としているのであれば、結果を目に見える形で残すことも大切です。
例えばTOEICのスコアが留学前と後ではどのくらい伸びたのか?を把握しておくことで、就職・転職の際の面接で語学力の向上を明確に伝えることができます。
TOEICスコアを重視する日本の企業も多いのでスコア800~900点以上を目指し、転職を有利に進めていくことも一つの目的となるでしょう。
またビジネスでどの程度英語を活かしていきたいのか?によっても留学スタイルが変わってくると思います。
・いずれは外資系企業への転職を視野に入れている。
・海外就職をしたい。
・海外インターンシップを経験し、語学力のアップ・ビジネススキルを身につけたい。
・現在の仕事に活かせる専門性の高いビジネス英語を身につけたい。
・MBA(経営学修士号)を取得したい。
‥など具体的な目的を留学前にしっかりと定めておきましょう。
学生の留学では、“留学をしたことが凄いこと“ではなく「どんな体験・経験をして、どう感じたのか?」「留学経験を今後にどう活かしていきたいのか?」「語学力以外にどのようなことを身につけたのか?」などを自分の言葉でまとめられるようにしておくことが就職活動時にプラス評価になります。
社会人経験のない学生の就職活動では「学歴」や「将来性」などを見られることがありますが、留学を通して「コミュニケーション能力」を身につけておくことも武器となります。
では、留学後におすすめな就職先にはどのようなものがあるのでしょうか。
以下に就職・転職しやすい業界や職種を挙げていきます。
英語を使う仕事・語学力を活かせる仕事としてこのようなものがあります。
これまでの実務経験や実績が必要な場合もありますが、営業職であれば未経験からでも就職・転職しやすいのでチャレンジしてみる価値が十分にあります。
そして、重複になってしまうかもしれませんが就職・転職活動の際には「何のために留学したのか?」「留学を通して学んだこと」を明確にしておき、留学経験を話す場合には以下のようなポイントをアピールしましょう。
アピールポイント
留学をしたから、語学力があるからすぐに就職・転職できるだろう!と考える人もいると思いますが留学経験が必ずしもプラスに働くわけではなく、留学期間中がブランク期間となり、留学の目的が明確でない場合、思っているほど語学力が伸びていない場合は「何のための留学だったのか?」と疑問に思われ不採用続きとなってしまうこともあります。
就職先・転職先がなかなか決まらないでいると、ブランク期間は更に延び‥気持ち・金銭的な余裕もなくなり不安に襲われてしまうかもしれません。
そうならないためにも、留学前の事前準備と留学後の就職・転職活動は計画的に進めていきましょう。
留学エージェントは、留学に特化したサービスを提供しています。
カウンセリングを通して最適な留学プログラムの提案、留学先の紹介、留学手続きの代行など様々なサポートで社会人留学をバックアップしてくれるだけでなく、帰国後の就職相談をしているところもあります。
漠然と社会人留学を考えている人、具体的な目標はあるがどうしたらいいのか分からない人は利用してみてはいかがでしょうか。
留学後、スムーズに就職・転職先が決まるとは限らないので、就職・転職活動の際は転職に特化した転職エージェントを利用することをおすすめします。
転職エージェントでは語学力・留学経験を活かせる仕事の紹介をはじめ、応募書類作成サポート、面接対策、雇用条件交渉‥と転職成功までを徹底的にサポートしてくれます。
個人での就職・転職活動では考えもしなかったような就職・転職先の紹介、一般には公開していない非公開求人からの紹介が受けられたりと、就職・転職の可能性を広げてくれるサービスです。
効率良くスムーズな就職・転職活動や、少しでも有利に就職・転職活動を進めて行きたいのであれば是非利用してみましょう。
いかがでしたでしょうか?
ここまでの内容をまとめると、学生留学・社会人留学ともにメリット・デメリットがあることで分かるように、留学経験は就職・転職に於いて有利にも不利にもなります。
そして、有利にするのも不利にしてしまうのも自分次第なのです。
・留学を有意義な時間とするための事前準備
・留学の目的意識をしっかりと持つ
・留学を通して身につけたスキル、経験をどのように活かしたいのか
・留学で学んだこと
これらを意識しておくことで実りのある留学となる可能性が高まります。
学生よりも社会人の方が留学を決断するのには勇気がいるかもしれませんが、強い信念を持ち留学をすればこれからの世界がぐんと広がるのではないでしょうか。