中高年の面接対策1~中高年の面接事情とは?~

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中高年転職力アップ~面接対策編~全22回 転職コンサルタント 中谷充宏

転職市場の厳しい現状とは?

転職市場の厳しい現状とは?アベノミクスの成果なのか、失業率は低下し雇用は改善しているように見えます。
一時期とは打って変わって、人手不足が叫ばれるようになりました。

しかし一方で、中高年の雇用状況はどうでしょうか?
海外企業に買収されたり、不正会計で問題を起こした大手電機メーカーが何千、何万単位でリストラを発表しても、もう誰も驚かなくなりましたね。

しかし、このリストラの割を食うのが、まさしくこの世代であることを忘れてはなりません。
転職は30歳まで、せいぜい譲っても35歳まで、というのが業界の常識で、著名な転職サイトの見ると、求人が多数掲載されていても、この年代にはマッチしない求人が大半を占めています。

今は法律の関係で年齢制限を明確に打ち出すことはできませんから、この年代でもネットエントリーはできますが、採用されるかどうかはまったく別の話です。

実際、法的規制があるために、どの企業も求人情報の表側に年齢制限を謳うことはしませんが、裏ではターゲットになる年齢層(例.25歳から35歳まで)も含めて採用基準が厳格に設定されているのが当たり前です。

そして、この層だけで応募数がそれなりに集まりますから、わざわざ年齢枠を広げて選考なんてしません。

だから、この年代でいくら有能だろうと実績があろうと、ターゲット年齢層から外れていると、選考の現場では機械的に対象外の枠に仕分けしますから、そもそも自分をPRする機会すら与えられません。

ここで「会ってもらえば私の良さがわかってもらえるんだけどな」と地団駄を踏んでも全くの無駄、まずそこにたどり着かないのが現状であって、採用の全権は企業側にあることを絶対に忘れてはいけません。

転職市場の厳しい現状

最近の筆者の相談者の中には、半年間で1,000社!を超えるネットエントリーをしたにもかかわらず、面接にすら呼ばれないという40代前半の人もいらっしゃいました。

このように入り口で厳しく締め出されている上に、やっと選考に乗っかったとしても、人気企業ともなれば1名の採用枠に100名、200名のライバルがひしめき合うのが今の雇用市場の実態です。

だから、今までは見向きもされなかった中小・零細企業にも、高学歴&大手企業で働いていた中高年が群がっていますが、頭でっかちで自意識過剰と思われている人は、ここでも必要性を感じてもらえていないのが実態です。

企業規模を下げれば、待遇を下げれば、転職なんてすぐ簡単に決まるだろう、というのはもはや幻想であると気づいてください。

特にバブル経済前後の30年近くも前に売り手市場の中で就職活動した皆さんにとっては、その甘い成功体験が染み込んでいるかもしれませんが、今はまるっきり180度違うことを覚悟しておいてください。

最近は筆者のところに、前職の年収が1,000万円超のエグゼクティブな中高年からの、転職サポートの依頼が多くなりました。
今までこういったエグゼクティブの人は、その有能さゆえに、年齢に関係なく引く手あまたで、退職時にはすでに次が決まっているパターンが圧倒的でした。

しかし今、役員や部長職経験があろうが、東大の大学院を修了して非常に高い専門知識があろうが、TOEICのスコアが900点を超えていようが、公認会計士資格を保有していようが、MBAホルダーであろうが、転職がなかなか決まらないことに頭を悩ませて、救いを求めて私のところに駆け込んでくるのです。

一時期、外界から隔離された環境で独自の発展を遂げ、世界から取り残されることを揶揄する「ガラパゴス化」という言葉が流行りましたが、転職市場ではこの世代がまさしく「ガラパゴス化」した世代と言えます。

いくら経験とスキルをふんだんに持ち合わせていたとしても、他では通用しないものでは転職市場では意味がありません。

ましてや前述のようなエグゼクティブでも大苦戦する時代ですから、ごくごく平凡な中高年が普通に戦っていても、この厳しい転職市場で絶対に勝ち抜けません。

企業の採用側から見ると、人手不足、売り手市場と言われる今であっても、年齢と正比例して高騰した給与を中高年の転職希望者にわざわざ出す必要性を微塵も感じていません。

転職が決まらないからといって、希望給与を半額に下げたとしても、同じ金額以下で若くて優秀な人材を簡単に採用できますから、腰が重くて頭が固い、おっさん・おばさんはもはやいらないのです。

こういった実情を知ってかしらずか、この年代であっても、早期退職制度に応募するなどして、自ら進んで簡単に辞めてしまう方を何人も見てきました。
みんな一様に「(転職を)甘く見ていた、すぐ決まると思っていた」と言いますが、時すでに遅し、です。

最近「中高年フリーター」について、驚きの調査報道がありました。

某シンクタンクの調査によると、2000年から増加の一途をたどり、今や35歳から54歳までの非正規の数は273万人にも及ぶそうです。

若年者ならともかく、経験もスキルも豊かなはずのこの世代なのに、フリーターとしてしか働けない人が、急増しているのです。

これは決して他人事ではありません。
親方日の丸企業の東京電力やJALだって、経営がおかしくなる時代。
大手企業で働いているから、一部上場企業の課長職だから私は大丈夫、というのは、楽観的過ぎると言えます。

実際、筆者の相談者の中には、誰もが知っている東証一部上場企業に勤務していたのですが、体調を崩して退職を余儀なくされ、復調後に懸命に転職活動を行ったにもかかわらず、どこにも決まらずに失業期間が2年を超えてしまった、という方もいます。

筆者自身、今は1年以上の失業期間の相談者がいらっしゃっても、決して珍しいとは感じなくなりました。

この世代で転職に悩んでいらっしゃる方は、みんな真剣に真面目に転職活動に臨んでいらっしゃいます。それこそ何十社、百数十社と応募し、あらゆるチャンスを探っています。

しかし、実際にフルスロットルでやってみて初めて、あまりにも転職市場が厳しいことに気づくのです。心が折れ、病んでしまう方も少なくありません。

次が決まらないためにいたずらに失業期間が長くなり、このブランク期間の長さのせいで、更に転職が決まらなくなる、という出口なき地獄の負のスパイラルが延々と続くのです。
 

この年代の面接事情とは?

この年代の面接事情とは?採用選考において、書類選考を省く企業はあっても、面接を省く企業はありません。

書類選考、筆記試験、複数の面接といった基本的な選考プロセスに加えて、最近、この年代によく課されているのが、事前に課題を与えられ、それをみんなのプレゼン前でする形式のものです。

これも広義では面接であり、採否は面接で9割決まる、と言われているとおり、面接が最重要プロセスであることは今さら説明する必要もないでしょう。

今売り手市場といえども、面接官は日々、多くの応募者と面接をしています。
だから非常に目が肥えていて、人材を見極める心眼力が高まっています。

転職活動をするのに面接対策をやらないのは論外として、事前に面接準備したとしても、応募者側にとって昔ながらの小手先の面接テクニックはもはや一切通用しないと心しておいてください。

また、誇るべき経験・スキルや実績があったとしても、これを面接できちんと伝えることができる「説明力」や「プレゼン力」がないと、この世代は選考で勝ち抜いていくことは非常に難しいのです。

面接官は、中高年だったら、これらはできて当たり前と考えていて、これに加えてプラスアルファの魅力を感じさせてほしいと思っています。

だから、面接では一つのミスも許されない、という覚悟で臨まないといけません。
若手ならば、「若気の至り」で笑って許される回答もあるでしょうが、この年代では一つの回答のミスが面接全体の評価をダメにする致命傷につながるからです。

そもそも面接までたどり着くのが至難の技で、何十社、百数十社と応募してやっとたどり着いた面接チャンスを、丸腰で臨むなんて愚の骨頂です。
時間と労力が許す限り徹底的に面接対策を行い、準備を完璧にしておかなければならないのです。
 

「面接官の本音を読む」「質問の裏に隠された真意を探る」の重要さとは?

「面接官の本音を読む」「質問の裏に隠された真意を探る」の重要さとは?面接の場において出される質問には、それぞれちゃんと真の狙いがありますので、質問は額面どおり受け取って答えればいいのではなく、その質問の意義をきちんととらえていないと、面接官の求めている回答ができません。

特にこの年代では、大人の対応力も求められますから、質問されたことに対して、思いついたことをそのまま回答していたら秒殺(即不採用)決定です。

もちろん、嘘やハッタリを繰り返すような言動は、筆者も勧めていませんが、しかし、全ての質問に対して本音の直球勝負一辺倒でいいのか、となると、これではダメなのは言うまでもありません。

ビジネスの世界で「社交辞令」や「お世辞」、「嘘も方便」ということが必要なのは、この年代なら重々ご承知のはずです。

たとえば「左遷や降格といった憂き目にあったらどうしますか?」と問われた場合。
本音としては、真っ先に退職がよぎるかもしれません。地団駄も踏むでしょう。

しかし、この本音をそのまま伝えてしまってはいけません。
面接官は、仮定の話であっても精神的に動揺することなく、その状況を乗り越えるような、前向きで腐らない強い気概を感じたい、と思っていますので、面接官の想いに応える回答をしなければならないです。

このように今は質問に対して「深く考えずに、思いついたことをありのまま答える」のでは、絶対に通用しないことを心得ておいてください。

中高年であるがゆえに、やっとたどり着いた競争率何倍、何十倍の面接を突破するには、このように面接官の本音を読んで、面接官の求めている回答をする必要があるのです。
 

これから公開する転職面接のノウハウとは?

「面接官の本音を読む」「質問の裏に隠された真意を探る」の重要さとは?転職面接についてのノウハウ本は、いろんな出版社から数多く出ていますし、ググればノウハウが書かれたウェブサイトも見つかります。

しかし、そのほとんどが「で、具体的にはどう答えればいいの?」について書かれていなかったり、書いてあったとしても「これ、40才の私にはまったく合わない回答事例だな」、「せいぜい20代後半までしか通用しない内容だよね」と思ってしまう受け答え例だったり、となかなか欲しい情報が手に入りません。

ましてや、面接の場で求められる受け答えは、「若手」と「中高年」では大きく異なります。

そこで著者はこれから公開する面接ノウハウについて、次のような絶対ルールを設けました。

  • 「中高年に絞った内容」にすること
  • 面接の場でそのまま使ってもいいようなOK受け答え例を公開すること
     (できるだけ多くということで、105個の質問を載せています)

更に、

  • 「面接官が本当に聞きたいこと、知りたいと思っていること」、つまり質問の裏に隠された面接官の本音を明確にすること

というエッセンスも加えることで、本当の意味で「中高年が転職面接で採用を勝ち取るためのノウハウ」に仕上がったと思っています(自画自賛で恐縮ですが)。

いまさら過去のキャリアを売れるように細工することはできません(これでは経歴詐称になってしまいます)が、「面接力」を磨くことは今からでも可能です。

ぜひこれから公開する転職面接のノウハウを会得していただき、徹底的に面接準備に励み、意中の企業から内定を獲得されることを願ってやみません。

 


転職コンサルタント(中谷充宏)講師プロフィール

著者写真
中谷 充宏(なかや みつひろ)

キャリアカウンセラー、社会保険労務士

経歴・実績

同志社大学法学部法律学科卒。新卒入社したNTT(日本電信電話株式会社)、在籍出向先のNTTコムウェアにてシステム開発に従事する傍らリクルーターを務めた後、1社転職を経て、平成16年にキャリアカウンセラーとして独立。

独立から現在までの14年の間、グゼクティブ層から、転職回数が多い、長期ブランクがある、といったハンデを背負った層まで、幅広い方々の転職支援の実績あり。「マイナビ転職」では激辛面接官を務めるなど、マスコミ掲載実績も豊富。

著書に「質問の「建前と本音」が読めれば転職面接は突破できる!」、「厳しい書類選考を確実に突破するための本」、「30代40代のための転職パーフェクトガイド」(秀和システム)等、多数あり。

運営サイト
中高年の転職の悩み相談室:https://www.chuukounen.com/
「転職鉄板ガイド」掲載コンテンツ


関連記事(中谷充宏が教える~中高年の転職必勝法!~全5回)

第1回「中高年の転職活動の実情」
日本の雇用市場は、アベノミクスと労働人口の減少により、一時期の最悪な状況を脱出して好転しつつあります。失業率の推移とか人口減少とか求人数の増加率とか難しい話はやめておいて、大学生の就活を少し思い出してみてください。
第2回「転職力を上げる方法(応募書類編)」
前回、キャリアや実績が十二分にある中高年でも、転職活動を成功させるには、「転職力」を身につける必要がある旨、述べました。今回と次回に渡って、この「転職力」を向上する方法を説明します。
第3回「転職力を上げる方法(面接編)」
前回は中高年にとって最も重要な書類である「職務経歴書」の作成方法について、説明しました。今回は、「転職力」を構成する、後者の「面接力」について説明します。
第4回「転職サイト、中高年ならこう使え!」
実はこの「転職力」を磨きあがることができたとしても、恐ろしいことに、不採用の連続、ということが、中高年には十分に起こり得ます。その主な要因が、ターゲット誤り、つまり応募する求人が間違っているということです。
第5回「転職エージェント、中高年はこう使え!」
今回は「売れる」スキルや経験をお持ちの中高年であれば、最も効果的かつ効率的な転職活動の方法を教えます。この方法とはズバリ、職業紹介会社、いわゆる「転職エージェント」をフル活用するやり方です。

 
参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷