
先日、メーカーの総務課長候補職に応募し、無事書類選考が通過しました。そのメーカーの面接で「当社でどういう仕事をしたいですか?」と聞かれました。この先、私の積みたいキャリアを念頭に置きつつ、入社していないこともあって少し漠然とした内容を回答してしまったのですが、面接官が怪訝な表情をされていたように感じました。私のようなケースはどのように回答したら、良かったでしょうか?
ちなみに私は38歳の男性で、大学卒業後はずっと総務畑を歩んでおりまして、今回で2回目の転職になります。
ぜひアドバイスをお願いします。
単なる思いつきレベルの自分本位な話を、いくら熱く語ったところで、いい年をした中高年は決して評価されません。応募するポジションにて達成の可能性が高い内容であることが絶対条件。特に中高年向けの求人では、ポストや役割、任務が明確なケースが多いわけですから、事前の「企業研究」「実際の仕事内容についての調査」に基づいた、現実的な内容での受け答えが求められます。
たとえば、「ITセールスマネージャー」職への応募であるなら、受け答え例としては「御社のメインシステムは現在、業界シェア4%と低迷しているようですが、これを3年間で8%の2倍に引き上げたいです。そのためには、アフターサービスの充実が鍵だと思いますのでテクニカルサポート部を巻き込んで・・・」というようになります。
応募職種で求められている任務に焦点を当て、かつ期間や数値目標、目標達成のための具体的な取り組みにまで触れることで、リアルな期待感を抱いてもらえるわけです。
これに加えて、事前の企業研究により応募先企業が扱う製品の強み・弱みやライバル製品の動向、具体的なターゲット等についてきちんと把握しておけば、細かいところに突っ込まれたとしても、まず慌てることは無いでしょう。
更に言いますと、前職までの経験をどのように活かすのか、についてもプラスできれば完璧です。
たとえば、「なお、前職では営業・テクニカルサポート・システム開発の連携を推進・徹底させることで、業務効率の大幅な向上と顧客満足度アップを図っておりました。そのノウハウを是非とも、御社での業務にも役立てたいと思っております」というように締めれば、面接官も納得するに違いありません。
自己PR例
「はい、私が御社でやってみたいことは、社内システム刷新も含めた業務フローの見直しです。先日の御社の会社説明会でも、社内システムが老朽化していて、部署ごとにダブル入力するなどの無駄が多い旨を管理部長様が申しておりました。前職では、顧客管理から生産管理、経理まで全ての工程に連動する大規模な基幹システム導入の責任者を任されておりました。今までは部署ごとに独立したシステムを使っていましたので、全てを連動させるには、部署間の協力が必須でした。しかし、顧客管理のような上流工程ほど入力作業が重くなることが判明し、抵抗があって前に進みませんでした。そこで私はシステム導入後に下位工程の予算の一部を上流に回すことを、プロジェクト長と関係部署に提案し、承諾いただき、無事導入にこぎつけた経験があります。この貴重な経験を活かして、ぜひこれに取り組んでみたいと思います。」