「OK Google 今日の天気は?」 「アレクサ、○○を注文して」
AIアシスタントに対応したスマートスピーカー(AIスピーカー)では、PCやスマートフォンを使わずに音声だけで調べ物や買い物、音楽を聴く‥など様々なことが出来ます。
スマートスピーカーだけではなく、Appleの音声認識AI“Siri”を活用している人も多いのではないでしょうか?
私たちの生活にAI(人工知能)技術が広く利用されるようになり便利になっている反面、AIが人間の能力を超え多くの仕事をAIやロボットに奪われてしまう“AI時代”がそれほど遠くない将来に来るのでは?と言われています。
AI時代には人間の仕事はなくなってしまうのでしょうか?失業者が増える?生き残る仕事は?
ここでは、10~20年後には本格的に訪れるかもしれないAI時代の仕事との付き合いかたに関して紹介していきたいと思います。
株式会社野村総合研究所が英オックスフォード大学のマイケル A. オズボーン准教授およびカール・ベネディクト・フレイ博士との共同研究で、「国内601種類の職業、AI(人工知能)やロボットなどでの代替確率を試算」した推計結果が2015年12月に出されています。
日本の労働人口の約49%が技術的には人工知能やロボット等により代替可能
あくまでも技術的な代替可能性であり実際に代替されると確定したわけでもなく、業務の一部を代替する可能性については試算されていません。
しかし、この推計結果をそのまま受けると国民の約半数は失業してしまうことになります。
今就いている仕事はAIやロボットに奪われてしまう可能性はないのでしょうか?
※株式会社野村総合研究所「“2030年”から日本を考える、“今”から2030年の日本に備える。」(https://www.nri.com/jp/news/2015/151202_1.aspx)参照
芸術や抽象的な概念を創造する必要がある学者や研究者、感覚やセンスが必要な職業、協調性が必要な職業、サービス業、医療・福祉関係の仕事などはAIやロボットでの代替が難しく、この先も人間が活躍していく職業と推測されます。
意外であったのが、“社会福祉施設介護職員“です。介護ロボットの開発が進められているなか、10~20年後の未来でも介護の現場ではロボットではなく人間の手が必要であることです。コストの問題もあるかと思われますが、特に医療・福祉・介護の現場では人と人の繋がりや信頼関係が大切であることには変わりないと言うことでしょう。
「AIやロボットに仕事を奪われ、自分は必要なくなるのではないか?」「失業してしまったらどうしよう‥」
AI時代の到来に仕事や生活への不安を感じる人も少なくはないでしょう。中には本当にそんな時代が来るのかと疑問に思っている人もいるかもしれませんが‥。
実業家であり著作家、投資家、タレントと様々な顔を持つ元ライブドア代表取締役社長CEOである堀江貴文さんは『ビジネス+IT』の中でこう語ります。
“10年後は「遊んで暮らせる時代」がやってくる”
身近なところで言うと、食器洗浄機やロボット掃除機によって人が行っていた家事をロボットが行い、時間の有効活用が出来生活が便利になりました。
仕事の世界でも今までに人間が行っていた手作業が機械での自動化となり‥人間が行っていた労働をAI・ロボットが肩代わりしてくれる時代はスグそこまでやってきていると。
・「仕事を奪われる」と悲観するのではなく、人間の仕事時間が減り自由な時間が増えると考える。
・生活コストが下がり無理に働きお金を得る必要もない。
・自由な時間には好きなことをひたすらする。
・好きなことにピュアに向き合い没頭することで、好きが仕事になる。
農業を例に取ると、昔は全て人の手作業で行っていたが機械を導入したことで人の手間を減らしながら収穫量を増やしている。収穫量が増えれば品物の値段が安くなる。
確かにトラクターなどの農機具があるから時間の短縮・手間を省くことが出来ています。機械(AI・ロボットなど)は決して悪ではなく上手に付き合っていくことが大切なのです。
堀江貴文さんの考えは「仕事がなくなる」のではなく「自由な時間が増える」と逆転の発想で、何かを成し遂げる人はひと味違うということを実感できます。
実際には働かずに好きなことだけをひたすら‥が出来る人は日本人には殆ど居ないような気もしますが、このような考え方も面白いのではないでしょうか。
AI時代になくなる仕事・残る仕事の推計結果からも見えてくるように、AIにどんなに優れた技術・能力があっても人間の持つ“心”や“感性” “繊細さ” “物事の抽象的な捉え方”などは真似することが出来ないのではないでしょうか。
AIは深層学習により人間と同じくらい、もしくはそれ以上の能力を発揮する可能性もありますが、それはまだ限られた分野(ゲーム、自動運転など)でのことです。
AIに負けないスキルを身につけておくことで、この先も生き残れる人材となる可能性は高くなります。
身につけておきたいスキル
活かせる資格
【身につけておきたいスキル】【活かせる資格】ともに共通して言えることは、先ほども話したように人間の持つ“心” “感性” “繊細さ” “物事の抽象的な捉え方”などを活かしたものです。
AIに関する資格は、AI時代に生き残れる人材「ディープラーニング人材」を増やすことを目的に2017年、一般社団法人 日本ディープラーニング協会 ( Japan Deep Learning Association )が発足しました。資格制度を設けることで多くの人にチャンスを与えています。興味のある人は是非。
また、ある医療系のテレビドラマでは、高度な技術を持たずとも誰でも難易度の高い手術が出来る手術ロボット(ダーウィンなど)を題材に挙げていましたが、想定外の問題が起きたときに最終的に役立ったのは手術ロボットではなく人の技術でした。
テレビドラマの中の話に過ぎないかもしれませんが、これからの時代はどちらか一方に頼るのではなく、人とAI・ロボットが上手く共存していくことが大切なのかもしれません。
代替可能性が低い職業は専門性の高い職種となっていることが特徴としてあげられます。代替可能性が低い職業と言えども、AI技術が進歩していくうちに専門性に特化したAIが誕生する可能性も否定出来ません。
それならば今のうちにAIをビジネスに活用している企業への転職を視野に入れていくことも一つの方法と言えるのではないでしょうか?乗り遅れる前に行動に移しておくことは無駄ではないはずです。
スマートスピーカー(AIスピーカー)をはじめAI技術を早くから取り入れている「Amazon」や「Google」「Apple」等の外資系企業やAI開発に強いシステム開発会社、この他にも業界・業種は様々であってもAI化に徐々に移行し成功させている企業はたくさんあります。
個人ではなかなか情報を入手するのが難しいようであれば、転職エージェントなどの転職支援サービスを利用しこれらの情報を提供してもらいながら転職先の候補を探していくのもいいと思います。
結果的に転職を実現させるのも、今の会社の残るのもアドバイスを受けながらあなたにとって一番良い道を選べばいいのです。
AI(人工知能)は第4次産業革命を起こし、急速なビジネスの変化をもたらすとされています。
AI時代ではAI・ロボットの進化により今よりも便利な世の中になることが想像できますが、人間の労働力が失われることを懸念するだけではなく、その代わりに人間にしかできない仕事への価値が上がっていくことも考えられます。
いま出来ることを挙げるとするのであれば、AI・ロボットに代替できない仕事を見いだし、時代の変化に柔軟に対応していくことなのではないでしょうか。