夏と冬の2回支給されるケースが多い賞与。
いわゆる”ボーナス”ですが、正社員として勤めていれば誰でももらえるものだと思っていませんか?
実はボーナスが支給されない会社も意外と多くあるのです。
そもそも賞与(ボーナス)とは、『通常の給料のほかに、夏・冬・期末などほぼ一定の時期に支給する一時金。(※引用:三省堂大辞林)』とあり、支給額はあらかじめ確定しておらず、必ず支給しなくてはいけないものでもありません。
もらえると嬉しいボーナスですが、一般的なボーナス支給額平均はいくら位なのでしょうか?
そして、ボーナスが出ない会社に勤めている場合はこの先どうすることがベストなのか?
正社員ボーナスなしのメリット・デメリットは?などなど‥ここではボーナスに関するあれこれを紹介していきたいと思います。
夏のボーナスや冬のボーナスの時期になると、ニュースなどでボーナスの平均支給額が発表されているのを見聞きしたことがありませんか?
日本経済団体連合会が発表した「2018年年末賞与・一時金 大手企業業種別妥結結果(http://www.keidanren.or.jp/policy/2018/116.pdf)」によると、大手企業(※調査対象‥東証一部上場、従業員500人以上、主要21業種大手251社)の平均ボーナス支給額は93万4,858円でした。
しかし、大手企業を対象とした調査では現実とかけ離れている部分も多いため、より現実味のあるデータとして厚生労働省が発表している「毎月勤労統計調査」の平成30年年末賞与の支給状況(※参照:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/31/3102p/dl/pdf3102p.pdf)を見ていきたいと思います。
この調査によると、平成30年の年末賞与平均は38万9,926円であることが分かり企業規模別では以下のようになっています。
※明確な定義はないが、大企業(従業員300人以上)・中小企業(従業員300人以下)・小規模企業(従業員20人、または5人以下)とする
こう見ると、企業規模ごとのリアルな平均ボーナス支給額が分かっていただけたのではないでしょうか。
始めに話したように、ボーナスは必ず支給しなければいけないものではなく、もちろん法律で義務づけられている訳でもありません。
そのため、元々賞与制度がない会社や賞与制度があったとしても支給しなかった会社などが一定数あるため正社員として働いていてもボーナスが出ない・もらえない可能性があります。
ここでは、厚生労働省「平成29年就労条件総合調査の概況」(※参照:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/17/dl/gaikyou.pdf)から企業規模別にボーナスが出ない会社の割合を見ていきたいと思います。
また、先ほどの「毎月勤労統計調査 平成30年年末賞与の支給状況」からもボーナス支給事業所数割合が分かります。
これらの調査結果から企業規模に関係なく多くの企業でボーナスを支給していることが分かりましたが、強いて言うならば企業規模が小さくなるにつれて正社員であってもボーナスが支給されない、賞与制度自体がない企業が多くなっていることも見えてきました。
賞与制度が元々ない会社以外の場合、ボーナスが出ない人・ボーナスが出ない会社の特徴にはどのようなのもがあるのでしょうか?
【ボーナスが出ない理由】
正社員以外の雇用形態で働いている場合や、1年の給料を12ヶ月に分割して支給される年俸制の場合もボーナスが支給されないケースが多くあります。
また、入社1年未満など在籍期間によってボーナスを支給しない決まりを設けている企業もあります。
会社としては、元々賞与制度がない・賞与があっても少ない業界(美容師など)であったり、会社の業績悪化によりボーナスの支給がないケースなども十分考えられます。
「ボーナスをたくさんもらっている人が羨ましい」「ボーナスが出ないなんてあり得ない」と、ボーナスが出ないことにはデメリットしかないように思うかもしれませんが、メリットとなる部分もあるので正社員ボーナスなしのメリット・デメリットを挙げていきたいと思います。
メリット
デメリット
ボーナスなしのメリット・デメリットを見てみると、ボーナスなしはデメリットばかりかと思っていた人は意外に感じるかもしれません。
ボーナスなしの人と「月々の給料は低いがボーナスがある人」の年収を比較するとほとんど変わらないことがあります。
ボーナス分を考慮して月給を低く設定している会社はあります。
さらに、ボーナスが出る前提で生活費などをまかなっていた場合、会社の業績悪化などでボーナス減額やボーナスなしとなると一気にキツくなるケースも考えられます。
全ての人・会社がこれに当てはまるわけではなく「ボーナスもなく月給も低い」こともあるでしょう。
一つの例として挙げるなら「ボーナスなしは年収が安定する」といったメリットがあることを頭に入れておくとよいでしょう。
でも‥「やっぱりボーナスが欲しい!」「ボーナスのある会社がいい!」と思う人は多いと思います。
ボーナスが出ない会社に勤めている人の対処法として考えられるのは『確実にボーナスがある会社に転職する』ことではないでしょうか?
賞与制度がない会社に勤め続けていてもボーナスはもらえないでしょう。
会社の業績回復を待つといっても1年後?3年後?いつ?先が見えないかもしれません。
それならばボーナスがある会社に転職することが一番の対処法となるはずです。
この他にも収入アップを考えるのであれば副業も一つの方法ですが、時間に余裕がなくなり本業に支障がでてしまったり副業を禁止している会社もあるので一番良い方法とは言い切れません。
中途半端に収入アップを狙って副業をするくらいであれば思いきって転職することをおすすめします。
ボーナスが出るか出ないかだけでは会社の善し悪しを決めることは出来ません。
しかし、ボーナスがあることで仕事へのモチベーションが上がったり、ボーナスを利用して旅行に行ったりと楽しみが増えるきっかけにはなるでしょう。
ボーナスが出ないことも一つの理由となり、会社に何らかの不満を持っているのであれば転職を前向きに考えてみてはいかがでしょうか?
ボーナスが支給されるのかを確認することはもちろんのこと、会社の業績やその他の福利厚生、仕事内容、職場環境などボーナス以外のことにも目を向けて納得のいく転職先選びをしていくことが大切です。
一人では不安に感じるときは転職のプロである転職エージェントのサポートを受けてみることもおすすめです。