2022年夏ボーナスは38万円。転職すべき?

夏が近づいてくるとどうしても気になるのがボーナスの支給額。「ほかの人より低いんじゃないか?」「もっと支給額の高い会社があるのでは?」と考えたことがある方も多いのではないでしょうか。なかなか周囲に相談しにくい賞与額ですが、2022年夏の平均支給額の予測はどうなるか、見ていきましょう。

2022年夏のボーナス平均額は?

上場企業の2022年夏のボーナス平均額は76万5888円

一般財団法人 労務行政研究所が発表した「東証プライム上場企業の2022年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」によると、2022年の夏季賞与額の平均は76万5888円になる見込みです。

対前年同期比で6.5%の増加であり、新型コロナウイルスの影響を受けて以来3年ぶりのプラスとなりました。

多くの人にとって明るいニュースですが、注意したいのは、この調査は「東証プライム上場企業」の平均値であるということ。ネームバリューのある、誰もが知っている企業におけるボーナスの支給額となります。

では、中小企業も含めた2022年夏季賞与はどうなるでしょうか。

民間企業の2022年夏のボーナスは38万1000円~4000円前後

厚労省の調査では、昨年2021年夏季の民間企業(事業所規模5人以上)のボーナス額は38万268円でした。これに対し、今年2022年度の見通しを各民間シンクタンクは「前年比+0.3~1.2%」と予測しています。

シンクタンク 前年度からの増加率
三菱UFJリサーチ&コンサルティング 1.0%増
第一生命経済研究所 1.2%増
日本総合研究所 0.3%増

したがって、2022年夏季は38万1000円~4000円前後になると予想されます。

ボーナス増加の背景は?

このような賞与額の増加の背景にはどういった理由があるのでしょうか。以下の要因が見られる模様です。

  • 円安が進んだことで輸出企業の業績がアップ
  • 春闘により基本給(所定内給与)が上がった

3年ぶりのプラスになる見通しということで、新型コロナウイルスの影響も徐々に回復しつつあるのかもしれません。

ボーナスが少ない場合どうしたらいい?対応策は?

では、実際のボーナス支給額が思ったより少なかった場合はどうしたらいいのでしょうか。ステップに分けてみていきましょう。

ボーナスの算出方法を確認する

賞与額は「基本給x●か月分」で決まります。基本給は変わらないため、「今回の賞与額は何か月分なのか?」をまずは確認してみましょう。2.5か月分か、3か月分かでも額は大きく変わってきます。

また、個人の業績や勤務内容が支給額に影響を与える場合もあります。支給額に納得がいかない、なぜこの額なのかわからないという場合は、上司に確認してみるのもいいでしょう。

賞与アップの交渉をする

算出方法はわかったけれど、それでも納得がいかない…。そんな場合には、思い切って上司と交渉するのも一手です。

ただ希望を伝えるだけでなく、同業界内で比較したデータや根拠を用意しましょう。説得力のある交渉が大切です。

転職する

交渉をしても変わらなかった、そもそも聞く耳を持ってもらえないというときには、その企業での賞与アップはなかなか見込めないもの。ここまでくると転職を考えてもいいかもしれません。

ボーナスの額だけで転職を決めるのは危険!

賞与が低いからといって、安易に転職すると決めてしまうのは危険なこともあります。ボーナスが少ないかわりに基本給が多く支払われているかもしれないからです。

ボーナスは景気や業績の影響を多く受けるもの。景気が悪ければ支給額は減ってしまいます。基本給がしっかりと支払われているならそれに越したことはありません。

基本給も賞与にも不満があるというときに、転職に踏み切るのがいいでしょう。

転職したいけど、現在の求人状況はどうなの?

いざ転職を決めたとしても、新型コロナウイルスの影響もまだまだ気になるご時世。求人状況はどうなのでしょうか。

有効求人倍率は増えている

独立行政法人 労働政策研究・研修機構のデータによると、2022年3月の有効求人倍率は1.22。前年同月の1.10よりプラスで推移しています。

2019年3月 2020年3月 2021年3月 2022年3月
有効求人倍率 1.63 1.09 1.10 1.22

参考:https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/shuyo/0210.html
独立行政法人 労働政策研究・研修機構

コロナ禍以前の水準にはまだ達していないものの、状況は少しずつ良くなっていると言えるでしょう。

入社前にどうやって賞与を確認すべきか?注意点は?

求人の現状がわかったところで、肝心のボーナス額をチェックしなければ意味がありません。

求人情報をチェック

まずは企業の求人情報を見て、「賞与あり」と記載があるかを確認しましょう。記載されていれば、「年一回」なのか「年二回」なのかも、同時に見ておきましょう。

そして可能であれば、採用担当者を通して直近の賞与がどのくらいだったのかも確認できるとなお良いです。

ボーナスが多すぎるのは危険?要チェック

ボーナスの額が十分であったとしても、基本給が極端に少なくないかは注意が必要です。賞与は景気や会社の業績によって変動するため、業績が悪ければボーナスも当然減ってしまいます。

リーマンショックや新型コロナウイルスの流行など、予測できない外的要因の影響を受けてしまわないためにも、基本給がしっかりと支払われる企業を選びましょう。

そうはいっても、入社前から給与額をチェックするのはやはり難しい…。そう悩む方も多いと思います。では、どうやって転職先を見つければいいのでしょうか。

給与や賞与を重視したい場合は転職エージェントの利用がおすすめ

賞与額がどうなのか、基本給がどのくらいなのか、気にはなっても内定前に確認するのは難しいこともあります。そんなときには転職エージェントの利用をおすすめします。

エージェントと呼ばれる経験豊富なキャリアアドバイザーを通せば、企業の担当者には直接聞きにくいことでも、親身になってアドバイスしてくれます。

転職エージェントを通して転職活動をすることのメリット

企業に聞きにくいことを相談できる以外にも、メリットはたくさんあります。

  • 経歴や能力に合った求人を紹介してくれるため無駄がない
  • 自分の味方になってくれる
  • しっかりと面接指導をしてくれるので自信が持てる

働きながら一人で転職活動をしていると、時間・体力・精神力がだんだん削られていってしまうもの。しかしキャリアコンサルタントという味方がいれば、そんな心配もぐっと軽減します。

転職エージェントと一緒に賞与アップの転職を目指そう

「ボーナスの額がきっかけで転職活動を始めてみたいけど、何をすればいいかわからない」そんな方も、まずは転職エージェントに登録してみましょう。経験豊富なキャリアコンサルタントと話をしているうちに、転職活動の方向性が決まってくるかもしれません。

今現在、転職活動をしているけどうまくいっていない人も、エージェントを通せば何か解決策が導ける可能性もあるでしょう。

仕事をしながら転職活動を進めるには、時間の有効利用が不可欠。キャリアコンサルタントを味方につけて、満足のいく転職先を見つけてみませんか?


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参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷