【WEB面接対策】コロナ禍の就活面接でも焦らない

オンライン就活・WEB面接という言葉も多く聞かれるようになってきました。新しい就活の方法に戸惑わないためには事前準備が必要です。

そこで、まずはコロナ禍の現在、就活面接・選考方法はどう変わったのか、各企業の採用活動状況も合わせて把握します。さらに後半では、もっとも重要なポイントになるオンライン面接について詳しく解説します。

WEB面接のメリット・デメリット・注意点を押さえて、採用を勝ち取りましょう。

【選考方法の変化】説明会~面接・内定までオンラインへ

まずはコロナ禍で就活面接・選考方法はどう変わったか見ていきましょう。従来の対面方式が中止され、選考の各場面でオンラインが活用されています。

WEB配信の説明会

就職セミナー・合同企業説明会・各企業の個別説明会は、多くがWEB配信によるオンライン説明会として開催されています。
マイナビ・リクナビなど就活支援サービス大手の開催する就職セミナー・合同企業説明会も、6月開催分については大半の中止が決定されました。これらは代わりにリアルタイム配信で行われます。またオンデマンドでの配信もあり、録画の映像を好きな時間に視聴することも可能です。
各企業のオンライン説明会では、質疑応答をチャットで受け付けるなど柔軟な対応もされています。

面接もオンライン

採用面接もビデオ会議を利用して、オンラインで行う企業が増えました。ビデオ通話ならではのポイントに注意する必要があります。しかし一方で、マスク着用・消毒液の設置などの対策を行いながら、対面での面接を続ける企業もあります。

グループワークから個人面接重視へ

コロナの影響により3密を避けるため、グループディスカッション・集団面接なども中止されています。グループディスカッションの代わりとしては、小論文の提出・個人面接の追加などの対応もされています。

企業訪問・OB/OG訪問の延期

企業研究に重要な、会社訪問やOB/OG訪問も中止や見送りされています。一部オンライン面接と同様にビデオ通話を利用して、質問に答えるなど対応を行ってくれる企業もあるようです。

【情報収集が大事】実際の採用過程は企業ごとに様々

また実際に各企業のコロナ禍での対応はどうなっているのでしょう。6月に入り新卒採用面接の解禁に合わせて発表された、いくつかの企業の対応を見ていきます。

【各企業の対応】
・トヨタ自動車…採用のすべての工程をオンラインで行うと発表。
・パナソニック…採用選考・内定式まですべてオンラインで対応。コロナの影響で就職活動が十分できない学生を考慮して、選考期間を9月まで例年より2か月延長・分散して行う。
・大和証券グループ…通年採用に近い形を想定した採用を行う。予定以上の人数を採用する可能性にも言及。
・JAL、ANA…採用の一時中断を発表。航空関連企業は、業績悪化など事業環境が見通せないため。

大手企業では、最終面接まですべての採用活動をオンラインで行う企業も出てきています。また採用活動の期間を延長・変更する企業も多くあります。

一方で対応検討中の企業が多いのも事実です。企業側からしても最終面接くらいは、対面でじっくり判断したいと思うものでしょう。ひとまずオンラインで一次・二次面接を開始して、コロナ終息状況次第でその後の判断をする企業が増えています。

いずれにしても、各企業の情報をしっかりチェックしておくことが大事です。

コロナウイルス流行は「就職氷河期」となるか

今回のコロナ禍では「就職氷河期」とまではならないと予想されます。
「就職氷河期」とは、就活の場面で90年代前半のバブル経済崩壊、それに2008年のリーマンショック後の時期などを指して呼ばれます。有効求人倍率が著しく下がり、新卒採用も中止・採用人数の大幅減少などが行われました。

確かに、航空系企業の採用中断のニュースなどを聞くと不安になります。しかし今回のコロナウイルスの影響では、ダメージを受けているのが全分野ではない点が救いです。飲食・サービス業・航空産業など大きく影響を受けた分野がある一方、IT・通販・物流などむしろ業績が伸びた分野もあります。

実際にマイナビによる「コロナの影響で採用予定人数を変更するか」の調査結果では、ほとんどの企業が当初の予定から変更しないと回答しました。

 ・増やす …1.5%
 ・変わらない …82.6%
 ・減らす …3.9%
 ・未定  …12.1%
(参考:「<緊急>2021年卒マイナビ企業新卒採用予定調査」https://saponet.mynavi.jp/release/enterprise/saiyoyotei/saiyoyotei2021-colona/)

ただやはり従来と大きく違うのは、対面からオンラインへと就活の方法は変わっていく点です。今後はオンライン・WEB就活に上手に対応できることが、就活成功のカギとなります。

今後の就活ではオンライン面接が最重要ポイント

今後オンライン化が進む就活市場では、とりわけWEB面接の対策が重要となってきます。

マイナビの行った調査では、コロナウイルスの影響を受け注力した採用手法では、「個人面談」がダントツで多く36.5%でした。例年、個人面談は重要視されていますが、さらに4.3%前年比で増加しました。

グループディスカッション・集団面接などが中止となったため、個人面接の回数・時間を増やし人柄・熱意など見極めたいとの需要が高まっています。
(参考:「2021年卒 マイナビ企業新卒採用予定調査」https://saponet.mynavi.jp/release/enterprise/saiyoyotei/saiyoyotei2021/)

オンライン面接は対面での面接と比べて、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。WEB面接時の注意点も合わせて、次より詳しく見ていきます。

【オンライン面接対策】メリット・デメリットを把握しよう

まずは、オンライン面接の主なメリット・デメリットを見ていきます。

メリット

自身のアピールに集中できる

オンラインでは対面だからこその慣れない場所での緊張や、面接前後の作法・マナーなど余計なことを気にする必要がありません。対面しているのと画面越しでは、面接官の圧迫感もかなり違います。自宅で落ち着いて自身のアピール・話す内容に集中することができます。
また集団面接で少ない時間しか話せないよりも、オンラインでじっくりとコミュニケーションをとれる方が面接官にも深く理解してもらえるでしょう。

ITスキル、柔軟性など対応力が試される

オンライン面接に慣れていないのは、他の就活生も同じです。同じ条件なら、他人より対応できていることを見せれば良い印象を与えることができます。コロナ禍の今だからこそ早めに対策を行い、人よりリードしましょう。

多くの企業を受けられる

WEB面接は自宅・学校など好きな場所で可能です。移動の時間が掛からないため面接を詰め込むこともでき、受ける企業を増やすことができます。また同様に移動の費用もかからないため、遠方の企業など受ける機会も増やせます。オンライン就活だからこそ、思いがけない企業に出会えるチャンスがあります。

デメリット

画面越しでは印象・熱意が伝わりにくい

やはり実際に会って得られる情報量と、WEB画面で分かる情報量には大きな違いがあります。声のトーンや表情、身振り手振りなど100%は伝わりません。80%、70%しか伝わらないと思って、臨む姿勢が大事です。

企業を知る機会が減り、入社の決め手に欠ける

面接がオンラインになると、実際に企業へ出向く回数もそこで働く人と会う機会も少なくなります。現場の人や雰囲気を掴むことが難しく、本当に入社を決めてよいか不安になってしまうかもしれません。面接の場で質問したり問い合わせをしたりして、疑問点・不安な点はなるべく解消しておきましょう。

倍率が上がり、採用される確率が下がる

WEB面接はどこからでも受けられます。そのためメリットでも述べたように、多くの企業に出会うことができます。これは他の就活生も同じです。とくに人気の企業では倍率は上がるでしょう。

環境を整える必要がある

当然ですが、インターネット環境・静かに話せる環境を整えておくことも大事です。回線の状況がイマイチで音声が途切れがちになっては、伝えたい話も熱意も伝わりません。同じ場所で行う対面面接では条件は皆同じですが、WEB面接では環境次第で格差ができてしまいます。

メリットとデメリットは裏返しです。オンライン面接の特徴を頭に入れて、最大限伝えられるよう準備しましょう。

【オンライン面接対策】準備・本番でのポイント/注意点

オンライン面接も、通常の面接と同じで対策が大事です。メリット・デメリットを踏まえ、具体的なポイントを見ていきます。

WEB面接準備でのポイント

インターネット環境、室内環境を整える

まずは、最低限環境を整えることが大事です。以外と忘れがちなのが、自分の背景です。散らかった部屋が写っていませんか?きちんとした感じが伝わるよう、静かで落ち着いた環境を作りましょう。

また照明も大事なポイントです。画面越しで少しでも表情が明るく良く伝わるように、正面から光が当たるように調節できるとベストです。

清潔な服装・髪型をする

ここは対面時と同じです。目の前に相手がいないと手を抜きがちですが、シャツの皺などもしっかり確認しておくと好印象です。面接モードへ自分の気持ちを切り替えるためにも有効です。

カメラとマイクのテストをする

いざ面接が始まって、マイクがOFFで音声が聞こえない、では準備不足と取られてしまいます。カメラに自分がしっかり映るか・角度は大丈夫か、マイクはONか、相手の音声は聞こえるか、などチェックをしておきましょう。

またアングルによっては見え方が悪いと、思わぬ印象を与える可能性もあります。不機嫌で愛想のない映りになっていないか注意しましょう。実際に誰かと話してみて、確認してもらうとより安心です。

資料と筆記用具を準備する

オンライン面接の良いところは、手元に資料を用意できる点です。あからさまに見ながら話すのはNGですが、話したいことを箇条書きにして置いておくだけでも安心感が違います。また質問事項も用意しておくと、忘れずに聞くことができます。メモが取れるように筆記用具も準備しておきましょう。

WEB面接本番でのポイント

はっきりとゆっくり話す

オンラインでは、どうしても言葉が聞き取りづらい部分はあります。どんなに良い内容でも伝わらなければ意味はありません。普段より、はっきりとゆっくり話すことを意識しましょう。声の大きさも大事です。のどではなく、お腹から太い声を出そうと意識すると良いです。

表情も大きめを意識する

表情も同様です。普段より伝わりづらいと意識して、オーバー気味にリアクションするようにしましょう。特に目が死んでいるとやる気が無さそうに見えます。まぶたに力を入れて、目の力強さを意識すると明るくやる気のある顔に見えます。

オンライン面接でも「慣れること」はとても大事です。模擬面接を行うなど事前に練習を行いましょう。準備や練習ができていることは、与える印象が全然違います。また採用担当者も慣れないWEB面接に戸惑っているかもしれません。不安なのはお互い様であると、採用担当・面接官への気遣いも忘れずにいましょう。

コロナ終息後にもオンラインでの採用活動はつづくのか

緊急事態宣言が全国的に解除され、経済活動・外出も徐々に回復していく見通しもあります。コロナ終息後にも、オンライン就活は続いていくのでしょうか。

実際は、数年前からWebセミナー・会社説明会を行っている企業は増えてきています。海外や地方からの採用を増やすためにオンライン面接を行っている企業もありました。今回の新型コロナウイルスの対応で想定以上にオンライン対応が加速しましたが、これ機に柔軟な採用ツールとして更に活用されていくと思われます。

また第二波、第三波のコロナ流行がないとも言い切れません。いつオンライン就活・面接になっても良いように対策はしっかりしておきましょう。

視野を広げてオンライン面接を最大限活用しよう

今後もオンラインでの就活・面接は広がっていくでしょう。移行期間の今だからこそ、視野を広げることが大事になってきます。オンラインになったからこそ、遠方の地域などの出会える企業もあるはずです。

オンライン面接のメリットを活かし、またしっかりと事前準備をして、コロナも就活も乗り越えましょう。


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参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷