デュアルキャリアのメリットとは?引退後の生きがいを見つける考え方

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デュアルキャリアは、スポーツ選手が競技以外の生きがいと収入源を見つけ、引退後も豊かな人生を送るための考え方です。

プロスポーツ選手であっても、誰もが一生を競技に携われるわけではありません。

競技以外の人生を模索する意味でも、デュアルキャリアという考え方は注目を集めています。

本記事では、スポーツ選手のデュアルキャリアを中心に、デュアルキャリアに向く人、メリット・デメリット、成功のポイントなどを詳しく解説します。

デュアルキャリアとは

デュアルキャリアの考え方について、詳しくご紹介します。

競技と仕事・学業を両立する考え方

デュアルキャリアとは、主にスポーツアスリートが競技と仕事・学業を両立し、2つのキャリアを並行する考え方です。

アスリートはある程度の年齢を境にパフォーマンスが下がり、早ければ30歳前後、遅くても50歳までにほとんどの方は引退します。

一般企業では60歳が定年になることと比べると、アスリートとして活動できる期間は非常に短いです。日本人の平均寿命が80代半ばであることを考えれば、引退後の人生は競技以外のキャリアを積むことが重要になります。

デュアルキャリアは競技だけに偏るのではなく、第二の人生まで考えたキャリアプランの考え方と言えます。

セカンドキャリアは引退後の人生の歩み方

デュアルキャリアと似た意味で用いられる言葉がセカンドキャリアです。セカンドキャリアは主に引退や休職を機会に、新しいキャリアを積むことを意味します。

デュアルキャリアとの大きな違いは、現役時代からもう一つのキャリアで働くかどうかです。セカンドキャリアはあくまでアスリート人生を終え、引退後の新しいキャリア・人生の歩みを指す考え方です。

デュアルキャリアは競技と仕事・学業を両立することを意味しており、言葉の定義が異なります。

デュアルキャリアが注目される4つの理由

なぜデュアルキャリアが注目されるようになったのか、4つの理由をご紹介します。

社会人としてのスキル・ノウハウの不足

アスリートはスポーツの分野では活躍できても、社会経験に乏しくなりがちで、一般社会で必要なスキルやノウハウを身に付けていないケースも多々あります。

例えば、30代でアスリートを引退したとして、社会経験がなければ未経験業界での転職は困難です。

企業が中途採用に求めるのは即戦力と専門性であり、アスリートの経験にかみ合わないほうが多いからです。

そのため、将来のキャリアを考える意味でも、デュアルキャリアで社会人経験を積む重要性が注目されています。

競技以外のやりがいが見つけられない

アスリートの多くは、自分の競技に人生の時間を費やしており、情熱をもって取り組んでいます。

しかし、アスリート人生が終われば、競技以外のやりがいを見つけられない人も多く、燃え尽き症候群になることもあります。

一度燃え尽き症候群になれば、チャレンジする意欲は低くなり、仕事を長く続けることも難しいです。そのため、競技以外でやりたいこと、自分の生きる目的を見いだし、充実した人生を送りやすくすることもデュアルキャリアが注目される理由です。

引退後のキャリアプランが形成しにくい

デュアルキャリアが注目される理由には、アスリートは引退後のキャリア形成が難しい点もあります。

一部のトップアスリートはテレビで活躍できますが、全員が同じ道を選べるわけではありません。

プロアスリートであっても、個人の能力や適性で選べるキャリアが制限され、活躍できないケースも多いです。

一方、デュアルキャリアで働いていれば、社会人としてのキャリアも選べます。

選べるキャリアの幅が広がり、競技以外の人生設計がしやすくなります。

競技団体や大学での意識の高まり

デュアルキャリアが注目される背景には、プロも加盟する競技団体や大学でセカンドキャリアへの意識が高まっていることも関係します。文部科学省が行ったアスリートのキャリアに関する実態調査の結果でも、意識の高まりがわかります。

デュアルキャリア

参照:文部科学省『アスリートのキャリアに関する実態調査 結果まとめ P9』

プロアスリートも加盟する団体で過半数、大学でも半数近くがデュアルキャリアを意識しているという結果でした。

アスリートだけでなく、アスリートを育てる教育機関やプロリーグでもデュアルキャリアへの意識が高まっているため、今後も認知が広がっていくと予想されます。

デュアルキャリアを目指すべき人

デュアルキャリアを目指すべき人は、アスリートとしての人生だけでなく、引退後まで考慮した人生設計ができる人です。

また、デュアルキャリアでも競技と仕事が両立でき、自己管理を徹底できる人も向いています。

デュアルキャリアは競技と仕事、学業をどちらもバランスよくこなすことになるため、無計画に始めると失敗します。

両立を目指すのであれば、自分の競技と相性の良い仕事を選び、社会人としてのキャリアプランをしっかりと設計すべきです。

実際にアスリートと仕事を両立している方の例として、サッカーの本田圭佑氏が挙げられます。本田氏は午前中にサッカーと語学の勉強、午後はビジネスに時間を費やし、サッカークラブのオーナーも務めています。

練習時間と仕事時間を細かく管理でき、キャリアプランを明確にできる人はデュアルキャリアを目指しましょう。(*)

*参照:読売新聞オンライン『スポーツ選手の再就職に「デュアルキャリア」の考え』

デュアルキャリアに向いていない人

デュアルキャリアが不向きな人は、人や企業からの支援を期待する人です。

デュアルキャリアは社会人の側面もあるため、自ら社会経験を積み、キャリア形成するのが基本的な考え方です。

しかし、企業に支援やスポンサーになってもらうことだけを求め、社会人としてのキャリアプランを考えていない人はデュアルキャリアに向いていません。企業は社員としての義務を果たすことを前提に、アスリートとしての活動を許可しているからです。

その点をはき違えてしまうと、デュアルキャリアを続けることは難しいでしょう。(*)

*参照:HALF TIME『「“選択肢がないからチャレンジしない”をなくしたい」企業がアスリートのデュアルキャリアを応援する理由』

デュアルキャリアのメリット

デュアルキャリアを選ぶメリットについてご紹介します。

競技以外の収入が得られる

デュアルキャリアで大きなメリットは、競技以外で収入源ができることです。日本のプロアスリートの中で、スポーツの収入だけで生きていける人はごくわずかです。

人気スポーツの野球、サッカー、バスケットボールなどを除けば、多くのアスリートはデュアルキャリアで活動しています。

また、デュアルキャリアは競技以外の収入源になるだけでなく、怪我や加齢で引退した後も安定した社会的地位が保証されます。

収入の不安定化はアスリートのメンタルだけでなく、生活、健康にも大きな影響を及ぼす課題です。デュアルキャリアは安定した収入が得られ、アスリートにとって大きなメリットになっています。

競技以外の人脈が生まれる

アスリートが競技だけに専念していると、交流のある人脈が同じ業界内に偏ります。

人脈が狭くなると、引退後の人生でも人とのつながりが少なく、新しいキャリアや価値観に結びつきにくくなります。

デュアルキャリアのメリットは、社会人の人脈が生まれるため、競技以外の仕事や価値観の発見につながることです。

競技だけがすべてではなく、アスリート以外の生き方を知るきっかけになります。

競技と仕事で気持ちが切り替えられる

競技と仕事、学業を両立していると、競技に集中できないように思われがちです。

しかし、競技だけを行うよりも、仕事や学業と両立することで生活にメリハリが生まれ、気持ちの切り替えがしやすくなります。

アスリートであっても、常にトレーニングや試合をしているわけではありません。仕事や勉強が気分転換にもなり、仕事でついた自信が競技に良い影響を与えることもあります。

そのため、デュアルキャリアは収入面だけでなく、アスリートのメンタル面でも大きなメリットがあります。

キャリアプランの幅が広がる

アスリートが競技だけに専念すると、引退後の人生の選択肢が大きく狭まります。

一方、社会経験を積むことで、アスリート以外のキャリアプランを考える機会になり、自らの可能性を広げられる点は大きなメリットです。

競技以外の人生や価値観を知ることで、人間力を高める効果もあります。何よりも、中長期での人生の目標や転職も視野に入れれば、将来への不安が軽減できるでしょう。

デュアルキャリアのデメリット

デュアルキャリアのデメリットについてご紹介します。

練習時間が確保しにくい

競技と仕事を両立するため、思い通りの練習時間を確保できない点がデメリットの一つです。

アスリートの中には毎日6時間以上練習する方もいるため、デュアルキャリアでは同じ練習量を確保するのは難しいのは事実です。

しかし、アスリートの間には練習時間を短くし、その分効率を高めるトレーニングを行っている方もいます。

そのため、練習時間の確保が難しいことは確かですが、一概にデメリットばかりとは言えません。

限られた時間でいかに効率的なトレーニングを行うかが、デュアルキャリアでは重要になります。

デュアルキャリアに消極的な企業がある

アスリートのデュアルキャリアは広まってきていますが、受け入れに消極的な企業もあります。

競技を行う以上、週3~4日程度は短時間勤務、試合日には休暇を取得することもあります。

不安定な働き方になるため、戦力として不安視する企業もあるためです。一方で、中小企業やベンチャー企業の中には積極的にデュアルキャリアを受け入れ、支援しているケースもあります。

デュアルキャリアを継続するなら、競技の特性を考慮したうえで、仕事への悪影響はできる限り少なくし、アスリートとしても活躍しやすい企業選びが重要です。

仕事での活躍も求められる

デュアルキャリアは競技と仕事のどちらも本業になるため、仕事でも一定の活躍が求められます。

競技と仕事の両立は非常に大変ですが、将来のキャリアを考えるには仕事でも信頼を獲得することは欠かせません。

競技と仕事は分けて考え、社会人として企業に貢献する意識を持つことが大切です。

デュアルキャリアを成功させる4つのポイント

デュアルキャリアを成功させるための4つのポイントをご紹介します。

それぞれのキャリアに目標を設定する

デュアルキャリアを成功させるには、アスリートと社会人の両方のキャリアに目標を設定することです。

アスリートとして何を目標にするのか、将来はどのような活躍をしたいのかなどを考えます。

また、同時に社会人としてどんなキャリアプランを描くのか、磨きたいスキルはどんなものかなども検討しましょう。

一方だけのキャリアに目標を設定しても、デュアルキャリアは上手くいきません。

他のアスリートの事例も参考にしつつ、現在の職場でどんなキャリアが考えられるのか調べ、長期的なキャリアプランを設計しましょう。

デュアルキャリア向けの支援サービスを利用する

アスリートがデュアルキャリアを成功させるには、専門の支援サービスを利用する方法もおすすめです。

デュアルキャリアが実現しやすい企業を紹介してもらえるだけでなく、就職・転職後のサポートもあります。

アスリートとしての目標や希望する環境をヒアリングし、仕事と両立するアドバイスももらえます。デュアルキャリアを実践している先輩アスリートとの交流会もあるため、視野を広げる役に立つでしょう。

デュアルキャリアへの理解を深めるためにも、専門の支援サービスの利用を推奨します。

自分の競技に向いた仕事を選ぶ

デュアルキャリアをこなすには、自分の競技と相性の良い企業を選ぶことも大切です。

例えば、試合が夜や土日に多い競技なら、夜勤がなく、土日が休日の職場を選ぶのがポイントになります。

職場からの理解も大切なポイントですが、競技と仕事が無理なく両立できることも非常に重要です。

相性の良くない企業を選んでしまうと、休暇を取得しにくいだけでなく、職場内の人間関係も悪化します。

デュアルキャリアを失敗しないためにも、自分の競技の特性を理解し、働きやすい職場を選んでください。

職場でのコミュニケーションを緊密に行う

アスリートが競技と仕事を両立するには、職場の同僚の助けは必須です。

自分が職場にいない時は、同僚に助けてもらっているからです。

コミュニケーションが不足すると、職場内での理解を得られず、一人だけ特別扱いされていると不満を抱く方も出てきます。

デュアルキャリアを上手く行うには、自分の競技への理解を職場内でも広げ、同僚にも応援してもらえる関係性を作りましょう。

そして、働く際は人一倍真剣に取り組み、職場全体から認めてもらう努力が必要です。

まとめ:デュアルキャリアは有意義な人生を送るための選択肢になる

かつて、日本のアスリートは、引退後にやりたいことが見つけにくく、キャリアを選択しにくいという問題がありました。

しかし、デュアルキャリアが浸透したことで、アスリートとしての人生だけでなく、社会人としてのキャリアも選べるようになってきています。

企業としてもアスリートが働きやすい職場として宣伝になり、社会的な認知やブランド力が高まる点はメリットです。

そのため、デュアルキャリアへの社会的、心理的な障壁は低くなっています。

現役でアスリートとして活躍する方は、将来の人生も考えて、もう一つのキャリア形成を進めてください。

社会経験は人生で無駄になることはなく、引退後の生活を豊かにしてくれます。

新しい視点と価値観を持ち、デュアルキャリアで有意義な人生設計を目指しましょう。


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参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷