エステティシャンになるには?資格の種類と難易度を解説

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エステティシャンになるには美しい肌や癒しを求めてエステに通ううち、自分もエステティシャンとして働きたいと憧れを持つようになった方もいるのではないでしょうか。

エステティシャンを目指すとき、気になるのが資格の有無。美に対する専門家であるエステティシャン、素人の状態から資格取得を目指すことはできるのでしょうか。

この記事ではエステティシャン資格の種類とそれぞれの難易度を解説していきます。

エステティシャンの仕事内容

エステティシャンの主な仕事内容は、お客様の美容上の悩みを聞き出す「カウンセリング」と、その悩みにそった「施術」です。

カウンセリング

カウンセリングではお客様のニーズを丁寧に聞き出していきます。またカウンセリングの中で、お客様の体調を正確に把握し、施術を行っても良いかどうかを判断しなくてはなりません。特にお客様にアレルギーや妊娠、持病などがある場合は施術によって健康上の問題がおこることもあるので要注意です。

エステは病院や整骨院とは違い、体が健康な人が来るところですが、施術の内容によっては思わぬ健康上のトラブルにつながることがあります。

施術

施術ではお客様の悩みを解決するためのエステを行います。顔のマッサージをして血行を良くする「フェイシャルエステ」、体全身をマッサージして美肌効果やダイエット効果を与える「ボディエステ」、専用機器を使って無駄毛を取り除く「脱毛」などがあります。ハンドマッサージがメインのサロンや美顔器などの美容機器を取り扱うサロンがあります。

カウンセリングと施術に加えて、自宅でのケアができるよう化粧品を勧めたり、一度来店してもらったお客様に施術後のフォローを行ったりすることもエステティシャンの業務になります。

エステティシャンになるには、資格なしでも大丈夫?

実は日本ではエステティシャンになるために必要な資格は、法律上定められていません。そのため、医者や美容師のような免許書がなくてもエステティシャンの仕事をすることができます。

しかし、フェイシャルエステ、ボディエステ、脱毛などの施術をなんの知識もないまま始めることは無謀です。専門的な美容知識のない状態で仕事をすると、クレームやトラブルにつながる可能性が高くなります。被害が大きい場合は訴訟問題に発展することもあるので、独学だけでエステティシャンを目指すのはあまりおすすめできません。

エステはお客様の信頼で成り立っているといえます。エステティシャンの資格を取得することで、自信を持って仕事ができ、お客様の信頼を得ることに繋がります。また資格を持っていることで、エステティシャンとして採用してもらいやすくもなります。エステティシャンになろうと思うなら、是非資格の取得を目指してみましょう。

おすすめのエステティシャンの資格

日本では国家資格の存在しないエステティシャンですが、民間の資格は数多く存在します。しかし、特定の団体の中でしか通用しないような知名度の低い資格は、あまりアピール力がありません。どこでも通用するエステティシャンになりたいのならむやみに資格を取るのではなく、全国的に通用するような団体が主催している名前の通った資格を目指すことをおすすめします。

現在、日本には代表的な2つのエステ協会が存在しています。

1つは一般社団法人日本エステティック協会(AJESTHE)、もう1つは日本エステティック業協会(AEA)です。この2つの協会は歴史が古く、エステティシャンに関する様々な資格試験を実施しています。

これらの資格はエステティシャンとして働き始めたいと考えている初心者から、いつかはエステティシャンとして独立開業を目指したいと大きな目標を持つ実務経験者まで、目指す価値があるといえるでしょう。

日本エステティック協会(AJESTHE)

日本エステティック協会(AJESTHE)は「日本における健全なエステティックの普及と発展を目的として1972年に設立された、エステティシャンの養成、教育、資格認定、関連団体との連携等の事業を展開するエステティシャンの職能団体」です。

日本エステティック協会が実施している資格試験は4つあります。

AJESTHE認定フェイシャルエステティシャン・AJESTHE認定ボディエステティシャン

エステティック・フェイシャルケア・ボディケアの基礎を持っていることを証明してくれる試験です。

日本エステティック協会が実施している試験では、最も受験資格が緩く、エステティックの勉強をしている人、エステティックに関係する仕事をしている人ならだれでも受験することができます。
ただし、これは受験時における条件です。個人申し込みの場合、合格した後の資格申請が必要で、申請に必要な条件は以下になります。

(1)協会認定校または理・美容師養成施設で60時間以上のエステティック課程を修了
(2)800時間以上の実務経験者(週40時間換算で6ヶ月を目安とする)
(3)AJESTHE登録教室において所定の認定FEコース・認定BEコース(60時間以上)を修了

引用:日本エステティック協会

つまり資格を申請するには、学校で一定時間の学習を行うか、エステでの実務経験が必要ということですね。
独学では資格を満たすのが難しいですが、すでにサロンで働いている人や美容学校の学生時代に目指す資格としては最適なのではないでしょうか。

試験はマークシートでの4択択一式。フェイシャル部門・ボディ部門単願の受験費用は8,200円 、併願での受験費用は15,400円(個人申し込みの場合)になります。

日本エステティック協会正会員向けの資格

次に日本エステティック協会正会員向けの資格をご紹介します。以下の資格試験を受験するには、まず日本エステティック協会正会員にならなくてはなりません。正会員になるには、以下の条件を満たすことが必要です。

・協会が指定した所定のコース(300時間以上、1000時間以上)を修了する
・実務経験1年以上で、協会が実施する筆記試験と実技試験に合格する
・海外でCIDESCOインターナショナルエステティシャンの資格を取得する
・協会が認める別のエステティック関係団体の会員になる

試験は3段階に分かれており、AJESTHE認定エステティシャン、AJESTHE認定上級エステティシャン、AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザーの順に難易度が高くなります。筆記試験のみだった「AJESTHE認定フェイシャルエステティシャン・AJESTHE認定ボディエステティシャン」に対し、どの試験でも技術試験が加わり、より実践的なエステティシャンとしての技能を試されることになります。

AJESTHE認定エステティシャン

■受験資格
・実務経験1年以上もしくは協会認定校で300時間以上のコース修了

■試験内容
筆記試験(4択のマークシート)・技術試験(手技のみでのフェイシャル・ボディ)
※認定校コース修了者は学内で技術試験が行われたあと、筆記試験を受験します。
実務経験者はどちらの試験から受けても構いません。

■受験料
筆記試験 10,560円 技術試験 13,640円

AJESTHE認定上級エステティシャン

■受験資格
次のいずれかを満たす人
・協会認定校の1000時間以上コース修了
・CIDESCO国際認定校コース修了
・AJESTHE認定エステティシャン資格取得後2年以上、または通算5年以上の実務経験

■試験内容
筆記試験(4択のマークシート)・技術試験(手技/機器でのフェイシャル・ボディ、ネイル、メイク)

■受験料
筆記試験 11,000円 技術試験 22,000円

AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザー

■受験資格
次のすべてを満たす人
・AJESTHE認定上級エステティシャン資格もしくはCIDESCO資格の取得
・AJESTHE認定上級エステティシャン資格取得後2年以上または通算5年以上の実務経験
・資格取得講座の受講
(引用:「日本エステティック協会」https://ajesthe.jp/esthetician/details_totalest/)

■試験内容
筆記試験・実技試験(プレゼンテーションとロールプレイング)

■受験料
資格取得講座+受験料 33,000 円
※このほか資格認定登録料11,000 円が必要です
※2020年7月段階の試験概要を記載しています。詳しくは「日本エステティック協会」のホームページをご覧ください。

日本エステティック業協会(AEA)

日本エステティック業協会(AEA)は1987年に設立された団体で、「AEA認定エステティシャン養成制度」をもつなど、プロのエステティシャンを育てるために尽力しています。

日本エステティック業協会(AEA)では、
・基礎的なAEA認定エステティシャン
・上位資格であるAEA上級認定エステティシャン
・難易度の最も高いAEA認定インターナショナルエステティシャン
の3つの資格試験を実施しています。

日本エステティック業協会(AEA)の資格を取る方法は2つあります。1つはAEA認定校でエステを学ぶ方法です。

300時間程度のカリキュラムで基礎資格の「認定エステティシャン」を、1000時間程度のカリキュラムで「上級認定エステティシャン」の取得を目指すことができます。

また、実務経験数に応じて受験資格を得ることもできます。

AEA認定エステティシャン

※AJESTHE認定エステティシャンと内容は同じ。受験後どちらの団体に登録するかが変わるだけ

■受験資格
次のいずれかを満たす人
・実務経験1年以上
・認定校で300時間以上のカリキュラム終了

■試験内容
筆記試験(4択のマークシート)・技術試験(手技のみでのフェイシャル・ボディ)

■受験料
筆記試験 10,560円 技術試験 13,640円

・AEA上級認定エステティシャン
受験資格
次のいずれかを満たす人
・実務経験2年以上
・AEA認定エステティシャン資格(他団体の同等資格でも可)+実務経験1年以上
・認定校で1000時間以上のカリキュラム修了・卒業後3年以内

■受験内容
筆記試験(4択のマークシート)・技術試験(ボディ、フェイシャル、実技に対する口 頭試問)

■受験料
筆記試験  14,300円 技術試験 17,600円

AEA認定インターナショナルエステティシャン

■受験資格
次のいずれかを満たす人
・AEA上級認定エステティシャン取得後2年以上の実務経験
・AEA上級認定エステティシャン保有者で通算3年以上の実務経験
・協会が定めた特定資格保有者で通算3年以上の実務経験

■受験内容
筆記試験(4択のマークシート+記述) 

技術試験(小論文(事前提出)+コンサルテーション+フェイシャルマッサージ・パック・フェイシャル機器+ボディマッサージ+面接)

■受験料
筆記試験 17,600円 技術試験 27,500 円

※2020年7月段階の試験概要を記載しています。詳しくは「日本エステティック業協会」のホームページをご覧ください。

資格取得を目指すための方法

エステティシャンになるために目指すべき資格が分かったところで、実際に資格取得するための方法を2つご紹介します。

1つは美容の専門学校やエステティックスクールでエステティシャンの勉強をすることです。先に見たようにエステティシャンの資格試験では、資格試験実施団体が指定する学校でのコース修了が受験条件になっていることが多いです。まず目標とする試験を決めた後、試験の実施団体が指定する学校へ入学するのが最も効率よい方法といえるでしょう。

エステティシャンの知識が学べるのと同時に、資格試験の受験資格を得ることができます。社会人が働きながら資格の勉強するには、通信課程を持った学校を選ぶと便利かもしれません。

なお、2つの団体のエステティシャン資格は受験条件が複雑で、ユーキャンの通信講座では取得することができません。

専門学校とエステティックスクールの違い

専門学校は美容について広い知識を取得することができます。将来性を考えるなら、エステティシャンだけでなく美容系のたくさんの資格を取得することができる専門学校がよいでしょう。
しかし専門学校は学習期間が2年と長く、学費も年間100万ほどかかります。

一方でエステティックスクールはエステティシャン専門の技術を集中して学ぶことができます。またフェイシャルエステだけ、ボディマッサージだけのようなエステ技術を細分化して学ぶことも可能なので、ピンポイントで技術を身に着けたい人、時間があまりとれない人にとっても学びやすい環境といえるでしょう。ただし、国が認可した学校ではないのでスクールは玉石混合です。

また上位資格を目指したり、独立開業をサポートするコースでは費用が高くなります。エステティックスクールを選ぶ際は、資格取得者の実績人数や学習上のフォロー体制、総合的にかかる学費などをしっかり比較してください。体験講座などに積極的に参加してみるのもよいでしょう。

資格取得を目指すための2つめの方法は、エステサロンに入社し、実務経験を積んで受験資格を得る方法です。エステティシャンは資格なしでもできる仕事なので、未経験でもエステサロンに採用してもらうことはできます。社内でエステの研修制度を設けているところなら、働きながら技術を勉強することができるでしょう。

ただし、資格なしで採用されるとお給料が低かったり、仕事が清掃や受付などの雑用メインになってしまうこともあります。実務経験がつめるような職場を選ぶことが大切です。

エステティシャンに向いている人は?

美容上の知識に加えて、お客様の気持ちを汲んでリラックスさせることがエステティシャンには求められます。そのため、コミュニケーション能力に長けており、相手の気持ちになって悩みを共有できる共感性の高い人に向いている職業です。

また、立ちっぱなしでマッサージを行うエステティシャンですから、体力に自信のある健康的な人は適性があります。

まとめ エステティシャンの資格を取得して、美容のプロとして活躍しよう

エステティシャンという職業は、資格なしでも就くことができます。とはいえ、エステティシャンの資格を取得すれば、美容のプロとしてお客様に信頼感を与え、自信を持って仕事をすることができるでしょう。

エステティシャンの民間資格はいろいろありますが、もし取得を目指すなら知名度の高い日本エステティック協会(AJESTHE)か日本エステティック業協会(AEA)が実施している資格を選ぶとよいでしょう。資格取得の勉強では、美容の専門家として必要な知識や技能を得ることができるので、独学でエステを行っていた人でもスキルアップができるはずです。

参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷