不動産営業は「やりがいがある仕事」「稼げる」「年収高い」とポジティブなイメージだけでなく、「大変」「きつい」「やめとけ」とネガティブな声を聞くことがあると思います。
実際、営業職は不動産業界に限らずノルマがある場合や、労働時間が長くなりがちなことも多く精神的・体力的に“きつい”と感じてしまう人がいることは確かです。
ここでは不動産業界の営業職がきついと言われる理由をはじめ、不動産営業に関するSNSのリアルな声、不動産営業が向いている人の特徴なども併せて紹介します。
不動産営業の仕事に興味がある人、不動産営業から転職しようか考えている人は参考にしてください。
様々な業種に営業職はありますが、“きつい“と言われる営業職TOP5に入るのが「保険業界」「人材業界」「広告業界」「IT業界」そして「不動産業界」です。
不動産営業はどのようなところがきついのでしょうか?きついと言われる理由を以下に挙げていきたいと思います。
「営業職=ノルマ」とのイメージ通り、不動産営業ではノルマを設定している場合が殆どです。
不動産の場合は扱う商材によって価格が異なりますが、一件ごとの単価が高額である事には変わりなく簡単に契約を取ることはできません。
契約が取れなければノルマを達成することができず不安やストレスを感じてしまうでしょう。
また、ノルマは1回だけ達成すればいい訳ではなく毎月継続して達成していくことが求められるためプレッシャーを感じることはもちろん、精神的にきついと思う人は多いはずです。
不動産営業は基本給が低めに設定されインセンティブが上乗せされる“インセンティブ制”の給与体系を取り入れているところが多くあります。
インセンティブ制の場合はノルマを達成し、成果を上げれば上げるほど給料が高くなるためやりがいを感じられますが、成果を上げられなければ給料が低くなり毎月の収入が安定しにくい面が不安要素の一つになります。
年齢や勤続年数に応じて役職がつく年功序列型とは異なり、年齢や勤続年数に関係なく20代でも成果を上げ続ければ昇進・昇給が可能なため向上心の強い人には向いていますが、プレッシャーを感じやすい人にはきつい環境と感じてしまうでしょう。
顧客のスケジュールに合わせた対応をする場面が多くあります。顧客が希望すれば営業時間外のアポイントや、休みの日でも休日出勤となってしまうことも少なくはありません。
結果として残業、休日出勤とプライベートの時間が取れなくなり長時間労働となってしまうことも。
特に、新年度や新生活に向けて動き出す人が多い1~3月は不動産会社の繁忙期であるため多忙を極めハードワークになりがちです。
不動産営業の営業手法には物件の問合せがあった顧客に対してアプローチをしていく「反響営業」、既存顧客の元へ定期的に訪問し新たな提案をする「ルート営業」、個人や会社に直接訪問して新規顧客を開拓していく「飛び込み営業」があります。
営業手法の中でも「飛び込み営業」は不特定多数に突然訪ねて営業をするため、門前払いに遭う、相手にしてもらえない、嫌な顔をされる、厳しく断られる‥など精神的にきつい仕事です。
源泉営業とも言われ、飛び込み営業の他に電話営業、キャッチ営業なども含まれます。
不動産に全く興味がない相手に営業をかけなければいけない場合が多いため成果に繋がりにくくWできつく感じてしまうこともあります。
実際に不動産業界の営業職として働いている人(※働いていた人)のリアルな声をTwitter(現X)から集めました。
休みが少ない、辞めたい
6連勤乗り越えてもまだ6連勤2回あんのほんまきつい
休み少ないしやっぱ不動産営業向いてないや…
早く辞めたい😇— さくら/22卒 (@1122hatsukoto) May 26, 2022
残業が当たり前
毎日残業の日々😇🥹
不動産営業で常に定時で終わる会社って存在するの?残業が当たり前になりすぎて
定時って概念なくなってきてる😇
「うわ!もうこんな時間!」って
ほぼ毎日思ってる(・△・;)— りま🍎新人不動産営業マン🔰 (@rimalog104) May 21, 2023
休みが消滅
【悲報】
ノルマ未達で今週の休みが消滅!!これが不動産営業か!たまらんっす🤤🤤— トトさん@田舎の不動産屋さん (@totofudousan) August 29, 2022
給料は良いが‥
不動産営業初めて3ヶ月
時間と体力と精神ゴリゴリに削られて給料だけ良い
そろそろジョブチェンジしまーすwww さいならw ピィーwww
— ななりー@おじさん (@FF14nanaEB) July 25, 2023
給料が良い人ばかりではない
あーまじ
13連勤頑張ってる。。。賃貸不動産営業🏠
営業からはやっぱり離れよう。
給料も手取り20万切るし。。。
何か仕事ないかなぁ😭
24歳の独り言でした
— ななし🦾1 (@jinseidonzoko_1) May 14, 2021
はじめに紹介した『不動産営業が「きつい」と言われる理由』で挙げた内容がSNSでも見られました。
不動産営業として働いていく中で、プライベートの時間が少なくなり心身共に疲れてしまう人が多いように感じましたが、不動産営業の仕事を「きつい」と感じる人だけでなくポジティブに捉えている人も少なくはありません。
不動産営業が一番楽しい
上半期残り2ヶ月を残して既にノルマの600万を60万オーバーです。
弊社は半年間でノルマを超えた分の30%がボーナスなのであとどれだけ上積み出来るか毎日モチベあって楽しいです。
不動産営業が今までやってきた仕事で一番大変で一番楽しい。— かねも(元もふもふホーム) (@mofumofuhome) June 30, 2023
ポジティブ変換
今日は飛び込み営業💦
初っ端から警察呼ぶぞー!出てけー!
と怒鳴られ洗礼を受けましたw皆んなこんな事やってると思ったら
凄い✨なんだか不動産営業マンの日々の努力に逆に感動してしまいました☺️— わかめ@宅建勉強中 (@wakame_benkyo) August 8, 2022
不動産営業の経験をプラスに
意外かもしれませんが、僕の前職は不動産営業でした。毎日150人にテレアポ。断られてもゴリゴリに押し続ける。相手がどう感じるかなんて考えずただ電話。正直嫌だった。でもそのおかげでメンタルは鍛えられた。考える前に行動という癖も身についた。嫌なことを良い経験にするのは自分の考え方次第。
— こばし (@boku__kobayashi) January 12, 2022
不動産営業の仕事は大変な仕事ですが、一見ネガティブな内容であっても捉え方次第ではポジティブに考えることもできます。
向き・不向きが表れやすい仕事のため、事前に不動産営業の仕事内容や不動産業界ならではの特徴を理解しておくこと、不動産営業に向いている人の特徴を知っておくことも大切です。
不動産営業の仕事内容はいくつかの種類に分かれ、営業の種類によって大変さが異なります。
賃貸物件を借りたい人に紹介して契約に結びつける仕事。一般向けのアパート、マンション、一戸建て、事業者向けの駐車場、オフィス、倉庫などの賃貸物件を取り扱います。
不動産を売りたい人と買いたい人の間に入り売買契約の仲介を行う仕事。一戸建て、マンション、土地、ビル、倉庫などの不動産を取り扱います。
自社所有の不動産物件を個人向けに販売する仕事。土地、建物や新築物件(一戸建て、マンション)を取り扱います。
投資用の不動産を投資家や企業へ販売する仕事。新築分譲マンション、一棟マンション・アパート、一戸建て、土地活用、ビル、店舗などの不動産を取り扱います。
マンションや建売住宅などを建設し販売するための土地やリノベーションして販売するための建物(中古戸建て・マンション)を地主や不動産会社から仕入れる仕事。
不動産業界では花形とされており「用地仕入れ営業」や「土地仕入れ営業」とも言われています。
賃貸よりも売買の方が大変であり、高額な商品を扱う分野ほど契約が取れず精神的にきつい状況に陥ると言われています。
また、賃貸仲介営業以外は“飛び込み営業”が主なのでゼロから顧客を開拓していく必要があるため苦労は言うまでもありません。
不動産業界は他の業界とは異なる特徴はあるのでしょうか?
世の中はペーパーレス化が進んでいますが、不動産業界では未だにFAXでのやり取りが多く活躍している。
他業種ではノルマのない営業職もありますが、不動産業界では目標必達の文化が根強く残っており努力し続ける姿勢が大事になります。
ノルマ必達のために上司からのあたりが強くなる事も考えられますが、頑張りがそのまま給料に反映される仕事なのでやりがいや楽しさを感じることもできます。
営業職で独立?と疑問に思う人もいるかもしれませんが、「不動産業は他業界と比べて独立しやすい」と言われており、不動産営業からでも【営業スキルに自信がある】【宅建士の資格を持っている】【500万円程度の開業資金が用意できる】これらの条件に当てはまれば独立を目指すことは可能です。
開業資金が安く、インセンティブ制を取り入れることが多い不動産業では人件費を抑えることができるので独立開業をしやすいと言われています。
ホスト時代に培ったトーク力や営業力を不動産営業の仕事に活かして活躍する人が多いとか?不動産営業の仕事はコミュニケーション能力の高さも一つのポイントになります。
ここまでの内容を踏まえた上で、不動産営業に向いている人の特徴を以下に挙げていきます。
様々な人と接する機会の多い不動産営業では対人スキルも重要です。人と話すことが好き、相手の立場になって会話ができるなど柔軟な対応ができる人に向いています。
専門的な知識を求められることも多いため、常に最新の情報・業界知識を身につけておける勉強熱心な人は顧客からの信頼を得やすく活躍できるでしょう。
困難な状況でも挫けずに前向きに頑張っていける強さやポジティブさを持っていると◎
また、残業など長時間労働になることも多いので体力的な強さも必要です。
顧客からの要望にすぐに対応できるフットワークの軽さ、スピーディーな行動ができる人も信頼感が増し営業成績アップに繋がりやすいです。
社内のライバルには負けたくない!自分が一番になりたい!先月の自分自身の実績を超えたい!‥など競える対象がいることで仕事により一層力が入りやすい人に向いています。
ノルマを達成するためのストレス以上に「お金を稼ぎたい」という強い意思を持ち、目的を達成するために努力できる人は不動産営業で活躍できるかもしれません。
不動産営業の仕事はプライベートを優先したい人や安定した収入を望んでいる人、消極的な人には向いていません。「お金を稼げる仕事がしたい」と不動産営業の仕事を選ぶ人も少なくはないと思いますが、向き・不向きをしっかりと見極める必要があります。
「きつい」「つらい」「大変」
これらは不動産営業の仕事をしていく上で誰もが感じることだと思います。
違いはその先にあって、「きついけれど‥楽しい」「つらいけれど‥やりがいがある」「大変だけど‥給料高いから頑張れる」このように思うことができるなら大成功ですよね。
不動産営業は未経験からでも転職しやすく、成果を上げれば1年目からでも高年収を目指すことができるので興味がある人はチャレンジしてみる価値があります。
不動産営業の仕事に興味がある人もいれば、今すぐにでも不動産営業から転職したいと考えている人もいるでしょう。
これから就職・転職を検討している人は仕事への適性も含めて転職エージェントに相談することで納得感のある転職を実現する可能性が高くなります。
自分に合った後悔のない仕事を選びをしましょう。