「学生時代に力を入れたことがないから、就職活動でアピールすることができない」と悩んでいる就活生にとって、自己PRの作成は難しいものに感じられるかもしれません。
ましてコロナ禍の中で学生時代を過ごした就活生は、「ガクチカに自信が持てない」「ガクチカが本当にない」と悩み、積極的な就活に踏み出せない人もいるでしょう。
しかし、そんな悩みを抱える学生でも、過去の経験や学びを活かす方法があることを知っていますか?
今回は、学生時代に力を入れたことがない人への自己PR対策やガクチカの大切さ、そして企業がガクチカで着目しているポイントについて紹介します。
ガクチカがない方や自己PRの作成に不安がある方は、ぜひ参考にしてください。
コロナ禍の影響により、学生たちは通常の学生生活が送れず、サークル活動やイベントなどに力を入れて取り組むことができない状況が続きました。
そのため、「ガクチカがない」「強みやアピールすることがない」と悩みながら就活に臨んでいる方が増えています。
具体的には、以下のような点が挙げられます。
コロナ禍によって学生生活がリモート化されたため、学校での活動やクラブ活動やイベントなどが中止や縮小されることが多くなりました。
また、感染拡大防止のためボランティア活動なども自粛されたため、ガクチカの機会が減少してしまい、学生時代に頑張ったことがなくなってしまった人が多くなっています。
コロナ禍は学校での授業にも大きな影響を与えました。
学校での授業がオンライン化されたり、休校期間が長くなったりすることがあり、学生が学校で力を入れて取り組むことができる時間や場所が限られてしまったということです。
グループワークの機会がなくなったために、友人とともにコミュニケーションをとりながら授業や研究に取り組んだり、グループで知識を深めたりといった積極的な学びの機会が少なくなってしまいました。
コロナ禍によって、親の務める企業が事業縮小や倒産してしまい、学費や生活費が厳しくなった方も少なくありません。
アルバイトやパートなどの求人が減少する中、アルバイトをかけもちして働きながら学業を続けるケースも。
アルバイトを優先しなければならず、ガクチカに費やす時間やエネルギーが制限されてしまった方もいます。
学生時代に頑張ったことがない人の理由は、先述したように、コロナ禍の影響を受けた方や意欲の低下など、様々です。
就職活動において、ガクチカがない人は苦悩や不安を抱えることがあります。
その理由としては、以下のようなことが挙げられます。
就活での「ガクチカ」は、例えばサークル活動やアルバイト、ゼミ活動、研究、留学、インターンシップなどがあります。
このようなガクチカを頑張ってこなかった人は、自己PRが難しいと感じることがあります。
自分に自信をもってアピールポイントがないと感じることがあり、企業にアピールする自信が持てない場合があります。
学生時代に頑張ったことというのは、就活において自身の適性や強みを発見する重要なツールでもあります。
そのため、ガクチカをベースに自己分析を行い、自己PRや志望動機などに結び付けていく方が多いものです。
しかし、ガクチカがない人は、十分な自己分析やキャリアプランの構築ができず、自分に適した職種を見つけることが難しい場合があります。
自分に合った職種や業界がわからない場合があり、就職活動において選択肢が限られると感じることがあるでしょう。
ガクチカがない就活生は、自己肯定感の低下を感じることがあります。
特に通常の学校生活を送れなかったコロナ禍では、サークル活動やイベントなど、多くの学生が自己実現を図る機会を失いました。
自分に自信が持てないため、自己評価が低く、将来のキャリアへの自信も失ってしまう傾向があります。
自己肯定感が低いことによって、「ガクチカが本当にない」と諦めてしまったり、自己PRを作成する際に自己アピールができないという悩みを抱える人もいるでしょう。
ガクチカがないことは、自己肯定感の低下とともに、就職活動に対するストレスにもつながってしまいます。
「サークル活動やアルバイト、研究など何か目立つようなエピソードでなければいけない」
「ガクチカでアピールするような経験がなくて不安」
という声が就活生から聞かれます。
しかし、本来の「ガクチカ」とは、企業に対して「自分はこんな人間です」とアピールするプレゼンテーションのひとつです。
これまでの人生経験で考えたことや行動したことを伝えることで、企業は、就活生の人間性やポテンシャルを知りたいと思っています。
それを分かりやすくアピールする方法のひとつとして「ガクチカ」といわれる、サークル活動やアルバイトなどが用いられているだけなのです。
「ガクチカがないから自己PRできない」という方は、これから紹介する自己PR対策をみて様々な方法を考えてみましょう。
「ガクチカが本当にない!」という人でも、自己PRはできます。その方法について見ていきましょう。
例えば、学生時代のほとんどがコロナ禍だったという方は、制限ばかりで本当に何もできなかったという方もいらっしゃるかと思います。
しかし、そこで諦めるのではなくコロナ禍での過ごし方を自己PRで伝えてみるのもひとつの方法です。
「不安なコロナ禍をどのように受け止め、行動したか」
「コロナ禍で学んだことや努力したこと」
などをアピールすることで、あなたの考え方や行動力、人間性を企業に伝えることができるでしょう。
ガクチカがない方でも、学校外で様々な活動をしている人もいるかと思います。
これまでの経験や趣味、ボランティア活動、アルバイト、スポーツチームなど学校外の経験にフォーカスしてみるのも良いでしょう。
学校以外の経験や実績でも「自分がどんなことに興味があり、どんな成果を出したか」などを具体的なエピソードを交えてアピールすることが大切です。
就職に必要なスキルを身につけた経験は、コミュニケーションスキルやリーダーシップ、チームワ-クなど自己PRにつなげることができるからです。
学生時代に「ガクチカ」がなくても、必ず自分には長所や強みがあります。
自分自身がどんなスキルや強みを持っているのかを自己分析し、それをアピールすることもオススメです。
アルバイトの経験や継続していること、努力したことなど、強みをアピールすることで自己PRの幅を広げることができるでしょう。
コロナ禍で学生生活に大きな制限があり、学校で学ぶ機会を失ってしまったり、学業に十分取り組めなかった方も少なくありません。
ガクチカがないと諦めるのではなく、自主的にスキルアップした経験があればそこに注目してみましょう。
独学で努力して知識やスキルを身に着けた経験は、就活の自己PRにつながります。
例えば、オンラインや自己学習でプログラミングやデザインなどのスキルを身につけたり、資格取得をしたという経験は、自己PRに役立つでしょう。
ガクチカがない方でも、インターンシップやアルバイトの経験から自己PRにつなげることができます。
学生時代の就業経験は、学校で接しない方とのコミュニケーションも多く自己成長の機会になったことかと思います。
働くことで自分が得意なことや興味のあることを見つけ、それをアピールすることで、具体的なエピソードを踏まえた質の高い自己PRが作成できるでしょう。
ガクチカがない方は、自分に自信を持てず自己評価が低くなりがちです。
しかし、ポジティブな視点で自己分析を行うことを意識すれば、自信を持って自己PRにつなげることができるかもしれません。
つまり、自分の長所や成功した点に注目し、それらをより発展させるためにどのような行動を取るかを考えることです。
ポジティブな視点で自己分析を行うには、例えば以下のような方法があります。
自分自身を客観的に見ながら前向きに自己分析を行うことで、自己理解や自己成長につながることができるでしょう。
なぜ就活で「ガクチカ」が重視されているのでしょうか、また企業は「ガクチカ」の何を見ているのでしょうか。
ここでは、企業が学生時代に頑張ったことに着目する際のポイントについてみていきましょう。
企業は、学生時代に頑張ったことが、仕事にどのように活かされるか、また貢献してもらえるかということに関心を持ちます。
たとえば、学生時代にボランティア活動に取り組んでいた方の場合は、コミュニケーションスキルや共感性、チームワークスキル、問題解決スキルなどを期待されるでしょう。
ガクチカで企業が注目する点は、身に着けたスキルだけではなく取り組みへの継続性や熱意の持続性などに挙げられます。
目標や取り組みに対して継続的に取り組み、その達成に向けた熱意や情熱を持ち続けることができたかというのがポイントです。
企業は、中長期的な視点で自己成長やスキルアップに取り組める人材を求めています。
取り組みへの継続性や熱意の持続性がある方は、仕事において目標達成や成果を出すためには欠かせない人材と評価されるでしょう。
ガクチカは、「留学したからいい」「サークル活動を頑張っていたからいい」というわけではありません。
学生時代の取り組みには様々な種類がありますが、企業は、個人がどのような方法で自己表現をし、多様性を発揮したかに着目しています。
社会において多様な文化や価値観を理解することは大切ですが、それには自分の価値観や思考を尊重する自分らしさが必要です。
自分らしさや多様性をもってガクチカに取り組んでいた方は、新しいアイデアや解決策を見つける能力に強く、企業にとって魅力的な人材と評価されることがあるでしょう。
企業が求める人材は、リーダーシップを持ち、周りを引っ張っていく力を持った人材です。
例えば、学生時代にサークル活動やボランティア活動などでチームメンバーを結束させ、目標を達成したという経験がある場合。
チームの継続や目標達成のためには、チームワークをとるための情報共有や意見交換やメンバーのモチベーションを高めるといったアプローチが必要です。
サークル活動でこのような経験がある方は、企業からリーダーシップ性に長けていると評価され、ニーズも高いでしょう。
企業では、社内外の様々な人とコミュニケーションをとる機会が多く、コミュニケーションひとつで信頼性にも影響されます。
他者との意思疎通をスムーズに行い、相手に理解してもらえるようなコミュニケーションを行うためのスキルは、仕事の効率化や人間関係の構築に役立ちます。
ガクチカで様々な方と交流した経験がある方は、聴く力や話す力に長け、相手の状況や立場を理解することができるコミュニケーションスキルをもっていると評価されます。
仕事でも発揮してくれるだろうと期待感もあり、就活で企業から着目されるスキルのひとつです。
そもそもなぜ就職活動において、学生時代に頑張ったことや力を入れて取り組んだことが重視されるのでしょうか。その理由をみていきましょう。
ガクチカは、自分の知識やスキルを高める自己成長の機会のひとつです。
新しいことにチャレンジすることで自分自身の可能性や視野を広げることができ、自身のスキルについて理解を深めることもできるでしょう。
学生時代は将来の進路や目標、価値観を見つける時期ですが、ガクチカはそれを探すヒントになります。
新しいスキルを身に着けたり、自分が何を大切にしているのか、どんなことに興味があるのかを自己分析し、キャリアビジョンを明確にすることにつながります。
例えば、インターンシップや研究に取り組むことで、興味や関心を明確にし、将来的な仕事の方向性を決めることができます。
キャリアビジョンが明確であることは、魅力的な自己PRに活かすことができ、企業からの評価にもつながるでしょう。
「ガクチカ」とは、自分自身が取り組んできた実際の体験や行動のことです。
例えば、ガクチカでどのような体験をしたか、トラブルが発生した場合にどのように解決したかなど、具体的なエピソードを交えて表現することができます。
これによって、自分自身のスキルや強み、価値をアピールし、相手に説得力のある自己PRを伝えることができます。
もし、ガクチカがない場合でも、自分自身の目標やキャリアビジョンを考え、実現するための行動を行ったことを伝えることが大切です。
例えば、オンラインイベントへの参加やスキルアップなど、積極的な学びや自己成長に取り組んだエピソードを交えることで、説得力のある自己PRになります。
ガクチカには、可能性や視野を広げることができる、また将来的なキャリアや進路につながる可能性があります。
また、ガクチカで身につけたスキルや経験は、就活での強みとして企業からも注目されます。
ガクチカに自信がない人にとって、自己PR作成においては苦戦することが多いですが、その他の経験から学び、企業にアピールするための材料として活用することができます。
視野を広げ、これまでの経験を振り変えることで、自身の強みや身に着けたスキルが発見できるはずです。
「ガクチカ」でアピールすることは、特別な体験でなくていいのです。自分自身が出した成果や貢献を具体的に伝え、自分らしさをアピールすることが大切です。
これらを活かして、他の応募者と差別化できる魅力的な自己PRを作成しましょう。