【最新】未経験でも転職しやすい!ゲーム業界へ転職するには

ゲーム業界転職

ゲームが好きで「ゲーム業界で働きたい」と夢を持つ人もいるかと思います。

しかし、やってみたいと思っても、プログラミングやCGなどの専門技術が必要になると思い、諦めている人もいるかもしれません。

今回は、ゲームが好きでゲーム業界への転職に興味がある人向けに、ゲーム業界の現状や人気職種、収入などを詳しく解説します。

未経験からでも転職しやすい職種も紹介しますから、ぜひ転職活動の参考にしてください。

ゲーム業界の最近の動向

1958年に世界で初めて一般人が遊べるビデオゲームが開発されてから、現代にいたるまでにゲームは生活に身近なものになりました。
スマホでも見かけるようになったゲームの最近の動向について、トレンドや業界事情を解説します。

世界市場は右肩上がり

ゲームは今や世界中で遊ぶ人がおり、2020年には世界市場で20兆6,417億円、2021年には21兆8,927億円と右肩上がりの市場です。日本のゲーム市場は2兆円規模となっており、2020年・2021年は横ばいですが、それまで右肩上がりの成長をみせてきました。

特に伸びが著しいのはオンラインプラットフォーム分野で、2012年から2021年までに3倍程度の伸びをみせています。
一方で、家庭用ハードや家庭用ソフトは伸びが鈍く、近年は市場におけるシェアが停滞している状況です。

参照:日経クロストレンド『世界ゲーム市場は約22兆円に 国内市場はゲームアプリが1.3兆円』

アプリゲームが主戦場になっている

この10年で伸びが著しいオンラインプラットフォームとは、アプリゲームやオンラインゲームと呼ばれるものです。
スマホやタブレットの普及率が高まり、若者だけでなく中高年もスマホに色々なアプリをインストールしています。アプリゲームユーザーは4,231万人いるとされており、アプリゲームだけで国内ゲーム人口の約76%を占めています。
国内の市場規模はアプリゲームだけでも1兆3,001億円です。

そのため、ゲーム会社もこぞってアプリゲーム市場に参入しており、生き残るために独創的なゲーム開発を行っています。

メタバースやクラウドゲームがトレンド

今後のトレンドになると考えられているのが、メタバースを利用したオンラインエコシステムや、MicrosoftやApple、Googleなども力を入れているクラウドゲームです。
メタバースは仮想空間への没入感と、メタバース内での交流、ゲーム体験などが人気を高めています。

また、クラウドゲームはゲームデーターがクラウドサーバーに保存され、ユーザーにとって記憶媒体がいらなくなるメリットがあります。
開発者にとっても、低コストでゲーム開発のプラットフォームが共有できるため、ハードウェアの制約がなくなり、革新的なゲームの開発につながる期待が高いです。
世界的に新たなゲームトレンドが生まれており、日本企業にもトレンドへの対応力が求められています。

参照:TRANSPERFECT 2023『ゲーム業界の主要トレンドとサービス』

深刻な人手不足が続いている

ゲーム業界は成長産業であり、他の業界に比べて参入障壁が低いことから、大企業から中小企業まで様々な企業が競争を続けています。
近年はアプリゲーム開発を支えるPaaSが普及し、低価格でもアプリ開発ができるようになったことも拍車をかけています。

一方で、多くの企業が参入するのに対して、ゲーム開発ができる人材は乏しく、業界全体で人手不足の状態です。
かつては「ゲーム業界はやめとけ」といわれるほど、非常に過酷な現場で知られていたことも影響しています。
その分、ゲーム業界は就職・転職希望者を積極的に採用しており、未経験でも採用される可能性は十分にあります。ゲームが好きでゲーム開発に携わりたいとお考えなら、需要が高い今がチャンスです。

ゲーム業界の平均年収と人気職種

一言でゲーム業界といっても色々な職種があります。
ゲーム業界の平均年収と人気の高い職種について、詳しくご紹介します。

ゲームクリエイターの平均年収

ゲーム業界でゲーム開発に携わる人は、「ゲームクリエイター」と呼ばれます。
ゲームクリエイターも、企画やグラフィック、プログラミング、シナリオ、サウンドなど色々な仕事があります。
それらすべてを含めたゲームクリエイターの平均年収は、令和4年賃金構造基本統計調査によると579万8,000円です。

比較対象として、国税庁発表の令和3年の年間給与額の平均は443万円となっています。
ゲームクリエイターの平均年収は一般平均を大きく上回っており、非常に高収入を期待できる職業です。

参照:厚生労働省『jobtag ゲームクリエイター』

参照:国税庁『令和3年分 民間給与実態統計調査』

プロジェクトマネージャ・ゲームディレクター

プロジェクトマネージャは、ゲーム開発における計画の作成や予算の配分、進捗管理などを行う職業です。
ゲームディレクターと呼ぶこともあります。
ゲーム開発ではプログラマーやデバッカー、グラフィッカーなどの仕事を管理し、予定通りに工程が進むようにマネジメントを行います。
ゲームは発売予定日が決まっているため、バグや不具合なく、予算を抑えつつ期間内に完成させるようにするのがプロジェクトマネージャの実力の見せ所です。

平均年収は660万円で、責任者としての立場である分、ゲームクリエイターの中でも高い給与が期待できます。

参照:厚生労働省『jobtag プロジェクトマネージャ(IT)』

イラストレーター(キャラクターデザイナー)

ゲーム業界におけるイラストレーターは、キャラクターデザイナーとも呼ばれます。
近年は描画ソフトや画像処理ソフトを使用し、グラフィックデザイナーやアートディレクターとも相談しながら、キャラクターなどのデザインを行います。
資格は不要ですが、イラストに関する知識やスキルだけでなく、デジタルでのデザインや画像編集を行うスキルも必要な職業です。
平均年収は466万円で、一般の平均年収よりもやや高めの給与が期待できます。

参照:厚生労働省『jobtag イラストレーター』

CG制作(グラフィックデザイナー)

グラフィックデザイナーは、コンピュータ上でキャラクターの2D/3D画像制作、アニメーションなどをCGで作成する職業です。
仕事内容には、モデルを立体形成するモデリング、モデルに合った質感を与えるマテリアル設定、動きをつけるアニメーションなどがあります。
イラストレーターが作成したキャラクターデザインを、どれだけCGで精巧に再現できるかがグラフィックデザイナーの腕の見せ所です。
平均年収は480万円で、専門性が高い仕事になる分、給与も高い傾向があります。

参照:厚生労働省『jobtag CG制作』

ゲーム業界未経験者でも目指しやすい職種

ゲーム業界は専門性の高い業界ですが、未経験者でも転職しやすい職種があります。
いきなり専門性の高い職種を目指すのではなく、スキルを磨く意味で紹介する職種への転職を目指してみてはいかがでしょうか。

デバッカー

デバッカーは開発中のゲームをテストプレイし、バグや不具合をチェックする仕事です。
ゲームが発売されてからもバグが発生することはありますが、その前に意図した通りに動くかをチェックする大事な作業がデバッグです。
デバッカーは専門資格もスキルもいらず、未経験者が最初に任されやすい仕事でもあります。
デバッカー経験を通してゲーム開発の流れを学び、専門性を身に付けていくのがゲーム業界では一般的です。

ゲームプログラマー

プログラミングスキルがある人なら、仕様書に従ってゲーム画面や動きを設定するゲームプログラマーもおすすめです。アプリゲームならPythonやRuby、JavaScriptが初心者でも比較的覚えやすいプログラミング言語です。
ゲーム全般に対応したいのなら、C#やC++、Javaなどを覚えるとよいでしょう。
やや専門性は高い職業ですが、人材不足なゲーム業界では未経験でも需要はあります。

シナリオライター

シナリオライターとは、ゲームのストーリーやキャラクターのセリフなど、脚本を考える職種です。ゲームの評価に大きく関わる仕事であり、シナリオライター次第で名作になるか否かが決まります。
資格や経験は必要なく、大切なことはどれだけプレイヤーの心を掴むストーリーを生み出せるかです。
ゲームはマンガや小説とは違い、映像と音楽、声で表現する作品ですから、色々なゲームのプレイ経験があると面白い脚本づくりにも活かせるでしょう。

ゲームプランナー

ゲームプランナーは、開発予定のゲームの企画を立案し、基本的な構成を考える職種です。ゲーム制作の現場全体を見る必要があるため、マネジメント職としての色合いが強い仕事です。
ゲームクリエイターとしてのスキルよりも、マーケティングやプレゼンテーションが重視されます。
前職でマネジメント経験があれば、プロジェクトをまとめるリーダー役として採用される可能性があります。

未経験からゲーム業界への転職を成功させる5つのポイント

未経験からゲーム業界に転職するのは大変です。
しかし、転職成功につながるポイントを押さえておけば、転職成功率は大幅に上がります。
ゲーム業界への転職を成功させる5つのポイントをご紹介します。

ゲーム開発のスキル・ツールについて学ぶ

ゲーム業界へ転職するには、近年のゲーム開発に使用されているツールやスキルを学んでおきましょう。

例えば、ゲームエンジンのUnityやUnrealEngine、画像編集・イラスト作成のPhotoshopやIllustrator、プログラミング言語などです。
専門性によっても必要なスキルは違いますが、ツールの基本的な使い方を知っておくだけでも、任される仕事の幅が広がります。
通信のプログラミングスクールやアプリ開発教室もありますから、スキルを学んで転職を有利に進めましょう。

派遣やアルバイトから現場を経験する

ゲーム業界は人材不足が続き、転職者の需要も多い業界です。しかし、ゲーム業界も年々進化しており、未経験から転職するにはハードルが高いことは間違いありません。
いきなり正社員への転職を目指すのではなく、まずは派遣やアルバイトでゲーム会社の仕事を経験しましょう。
派遣やアルバイトで実力を認められれば、正社員登用のチャンスもあります。
また、開発現場を経験することで、転職活動でアピールもしやすくなり、動機付けにもなります。
副業がOKな会社に勤めているなら、まずはアルバイトでゲーム会社のデバッカーなどに応募してみるのがよいでしょう。

営業職として応募してみる

あまりご存じない方もいるかもしれませんが、ゲーム業界では営業職が非常に重要な仕事です。
ゲーム会社にとってゲームの販売本数は、そのまま企業の利益につながります。
そのため、営業職はゲームショップや流通本部とのやりとり、メディアを通じたプロモーション、国内外のゲーム会社とのコネクション作りなどの仕事があります。
特に、近年はゲームをダウンロード販売することも多いため、Web上での魅力的なプロモーションが大変重要です。
未経験者であっても、過去に営業職やマーケティングの経験があるなら、営業職として応募するのがおすすめです。

志望企業のゲームをやりこむ

ゲーム業界への転職を希望するなら、好きなゲームを開発した企業に応募するか、応募した企業のゲームをやりこんでおくことをおすすめします。

ゲーム会社はそれぞれ自社のゲームに誇りを持っていることが多く、「この会社のこのゲームが好きです」とアピールすると、採用担当者との会話が生まれます。

企業への理解がある人という印象も与えやすく、採用後も活躍を期待されるでしょう。
すべてのゲームをやりこむ必要はありませんが、面接で好きなタイトルを2~3本と、その理由を説明できるようになるとよいでしょう。

転職エージェントを利用する

ゲーム業界は、一般的な求人サイトやハローワークには、あまり求人を出していません。元々の専門性が高いことから、エンジニアやIT専門の転職エージェントに掲載する企業が多いためです。

そのため、効率的に転職活動を行うことを考えるなら、転職エージェントを利用しましょう。
転職エージェントを利用すれば、リアルタイムの企業情報を入手しやすく、ミスマッチも防げます。
自分の適性にピッタリの企業も見つけやすく、ゲーム会社で正社員を目指すなら転職エージェントの利用がおすすめです。

「ゲーム業界はやめとけ」と言われるのはなぜ?

ゲーム業界はかつてブラック企業の代名詞のように扱われ、
「ゲーム業界はやめとけ」
「ゲーム業界を続けるのは難しい」
とささやかれていました。
しかし、現在は環境も改善され、働きやすくなっています。
ゲーム業界がなぜ「やめとけ」といわれていたのか、その理由を解説します。

昔ほど過酷な環境ではない

ゲーム開発の現場は、納期まで長時間労働が続くデスマーチのイメージが強く、売り上げも不安定で過酷な環境と思われてきました。
しかし、近年はフレックスタイム制やテレワークの導入、完全週休二日制などの働き方改革が業界全体で進んでいます。
現在でも成長市場であり、人材不足によって多忙さはありますが、昔ほど過酷な環境ではありません。
ただし、ゲーム業界にも納期や繁忙期があり、納期に間に合わせるために長時間勤務になることはあります。
繁忙期や納期間近以外なら、定時退社できる会社がほとんどです。

ブラック企業を見極めることが大切

ゲーム業界は働き方改革が進み、多くがホワイト企業になっています。しかし、中には従業員のやりがい搾取を行い、過酷な労働を強いているブラック企業もあります。
そうしたブラック企業を見極めるポイントは大きく2つです。

  1. 採用にお金をかけているか
  2. 労働条件が明確になっているか

ゲーム会社が本気で人材を確保したいと考えた場合、自社のホームページで募集するだけでなく、転職エージェントや求人サイトにも費用を払って求人を掲載します。
転職エージェントや求人サイトに掲載されておらず、無料の求人だけで募集しているなら、採用にお金をかけないブラック企業の疑いありです。

また、求人票の条件で、

  • 業務内容が多いにも関わらず給与が安い
  • 業務内容が不明確なのに給与が高い
  • 勤務時間・休日・休暇の記述がない

なども要注意です。
上記3点に1つでも当てはまる会社は、「未経験者歓迎」と書かれていても、応募はやめましょう。

スキルを磨いてゲーム業界への転職を成功させよう

この記事では、ゲーム業界の現状と未経験者でも転職しやすい職種などを解説しました。

ゲーム業界は専門性が高く、未経験者なら若い人ほど成長が見込まれ、多く採用される傾向があります。
30代以上の人でも採用される可能性はありますが、ゲーム開発に必要なある程度のスキルは求められるでしょう。

ゲームが好きでゲーム会社に転職したいとお考えなら、自分の経験やスキルを棚卸しして、アピールできる材料を分析してください。
ゲーム業界が成長市場で人材不足の今こそ、転職するにピッタリです。


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参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
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中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷