イチから始める!ハローワークかんたん登録ガイド

イチから始める!ハローワークかんたん登録ガイド

就職・転職先を探す手段として公共職業安定所(職安)、いわゆるハローワークを利用する人も多いと思います。
ハローワークは国(厚生労働省)が設置する行政機関であり、求職者の求職申込み、就職・転職相談(指導)や職業紹介、雇用保険の受給手続きなどを行っています。

ハローワークは公的機関という安心感がありますが、就職・転職活動の方法にはハローワーク以外にも転職サイトや転職エージェント、求人誌など様々なものがあり、あえてハローワークに登録する必要があるのかと疑問に感じる人も居るのではないでしょうか?

ここではハローワークの登録場所や登録方法、求人を探す手順など分かりやすく解説します。

ハローワークでの登録方法

まず初めに求職者登録をします。
最寄りのハローワーク(※雇用保険の手続きをする人は住所を管轄するハローワーク)に行き「求職申込書」を記入します。

求職申込書には以下の項目を記入します。

  • 氏名・住所・連絡先
  • 希望する仕事
  • 希望就業形態
  • 希望勤務時間
  • 希望収入・条件
  • その他希望・学歴・経歴・直近の勤務先など

求職申込書の記入時間を短縮したい人やゆっくり落ち着いて考えながら記入したい人は、お手持ちのスマホやパソコンからハローワークインターネットサービスを利用し、仮登録をすることも可能です。

あくまでも仮登録なので仮登録日を含む1週間以内にハローワークの窓口で手続きを完了させ本登録となります。
仮登録後は仮登録番号を控えておきましょう。

求職申込書を提出し受理されると「ハローワークカード」が渡されます。
ハローワークカードは就職・転職相談や希望求人の紹介の際に使用するので、ハローワークに行くときには必ず持参しましょう。
※受け付けた求職申込みの有効期間は、原則として受理した日の翌々月の末日までとなっています。

登録時の持ち物は?

求職者登録をするために初めてハローワークへ行く場合、身分証明書や印鑑が必要なのかと思うかもしれませんが特に必要な持ち物はありません。

しかし、求職申込みには学歴や職歴を記入するところがあるので記入済みの履歴書や職務経歴書があると便利です。

※雇用保険(失業保険)受給手続きの場合には、「離職票」「雇用保険被保険者証」「本人確認書類」「写真(たて3cm×よこ2.5cmの正面上半身のもの)2枚」「印鑑」「本人名義の普通預金通帳(郵便局は除く)」が必要となります。

 

ハローワークに行くときの服装は?

服装にも特に決まりはないので普段通りの私服で大丈夫です。
ラフな服装で来る人も居ればスーツで来ている人も居ます。ただ、服装が自由とは言え常識の範囲内で行くようにしましょう。

ハローワークの開庁時間、登録に掛かる時間

ハローワークは原則、平日8:30~17:15まで開庁しており各種窓口を利用することが出来ます。

土曜日・日曜日・祝日・年末年始は業務を行っていませんが、施設によっては平日8:30~19:00とサービス提供時間を延長しているところ、土曜日も開庁しているところがあるので「全国ハローワークの所在案内(厚生労働省)」などを利用し最寄りのハローワークの開庁時間を事前に確認をしてから訪問しましょう。

また、ハローワークの求職者登録では求職申込書の記入と確認や相談で概ね30~40分、待ち時間なども考慮すると1~2時間程度掛かることが予想されるので時間に余裕を持って行くようにしましょう。

少しでも待ち時間を少なくしたいのであれば朝の早い時間帯がおすすめです。

求人検索~面接、採用までの流れ

ハローワークで求職者登録を済ませた後の流れは以下のようになっています。

①求人検索する

ハローワークにある求人情報提供端末(求人検索用パソコン)を使い求人情報を探す。
または、オンラインシステムを使い窓口職員と一緒に求人を探すことも出来ます。

ハローワークインターネットサービスを利用すれば自宅やスマートフォンからも求人検索が可能です。

※ハローワークの窓口では、「具体的な求職活動の仕方」「応募書類の書き方」「面接の受け方」など就職に関するあらゆる相談を受け付けています。

②求職相談する

応募したい求人が見つかったら、窓口の職員にその旨を伝えます。
資格・経験等が求人票の要件に満たして居ない場合でも、窓口職員から応募できるように求人事業所へ働きかけを行うこともあるので、諦めずにまず相談をしてみましょう。
求人事業所へ連絡を取った上で「紹介状」を渡します。

③紹介状を持参し面接を受ける

紹介状を持ち、ハローワークから指定された日時・場所へ面接を受けに行きます。
※ハローワークでは予約形式での個別相談や求職活動で必要な履歴書、職務経歴書の作り方や面接の受け方などが受けられる各種セミナーも実施しています。

④採用の場合連絡が入る

選考の結果、採用されると紹介先から連絡があります。
選考結果はハローワークにも必ず連絡を入れましょう。不採用の場合は1~3を同じように行います。

 

ハローワークの疑問あれこれ

在職中でもハローワークに登録できる?

A.在職中でも求職申込をし、職業相談・職業紹介を行っています。しかし、退職時期が明確でない場合は求人企業、現在勤めている会社などとのトラブルを避けるために配慮が必要となる場合もあります。

求職登録カード(ハローワークカード)の期限が切れた場合は?

A.ハローワークカードの有効期限は受理した日の翌々月の末日まで(例:1月20日に受理→3月31日まで)ですが、求職者登録情報がデータとして残る2年間であれば窓口にその旨を申し出ることで何回でも更新することが出来ます。
ハローワークカードを紛失した場合も同じく2年の間であれば再発行が可能です。

登録だけすることは可能ですか?
A.出来ます。登録後2年間は求職者登録情報が保存されているので期間内であればハローワークカードの更新のみの手続きで引き続き利用できます。

求職者登録後に引っ越しをした場合はどうなる?

A.仕事探しのみの求職者登録であれば、登録をした場所以外の引っ越し先のハローワークで職業相談・紹介を引き続き行うことが出来ます。
ハローワークカードを窓口に出し、住所変更などをしてもらいましょう。

※失業保険を受給している場合は、なるべく早く新住所を管轄するハローワークに住民票と印鑑を持って手続きを行う必要があります。

直接応募は出来ますか?

A.ハローワークインターネットサービスには直接応募が出来る求人もありますが、その場合はハローワークからの紹介とはなりません。
基本的には窓口の職員に相談し紹介状をもらってから面接に行く流れとなります。

企業によっては紹介状が無いと面接が出来ない場合もあるので、直接応募でなく職員に相談してからが望ましいです。

応募した求人を辞退することは出来ますか?

A.可能です。必ず応募先企業に辞退の連絡を入れ、その後ハローワークにも連絡を入れましょう。
辞退を繰り返すとハローワークからの紹介を受けられなくなる場合もあるので注意してください。

ハローワークに登録後でも、他の求人・転職サービスを利用してもいい?

A.問題ありません。積極的に仕事探しをしましょう。

その他ハローワークでできること

ハローワークでは職業相談・紹介、雇用保険の受給手続きなど以外にも求職活動に役立つセミナーや職業訓練(ハロートレーニング)等も行っています。
ハローワークのサービスを積極的に利用することで就職・転職活動をより充実したものにすることも可能です。

自己分析・労働市場分析

・自己分析‥どのような仕事に就くか迷っている人には適性検査や職務経験の棚卸しを行う
・労働市場分析‥就職したい地域の状況や労働市場情報の提供

各種セミナー

・履歴書対策セミナー
・面接対策セミナー
・ビジネスマナー
・コミュニケーションセミナー
・女性のための就職支援セミナー
・シニアセミナー
・介護職セミナー
・就職活動基本セミナー など

職業訓練(ハロートレーニング)

”公共職業訓練”と”求職者支援訓練”の2つがあり、どちらも仕事に就くために必要な職業スキル・知識を取得するための講座を無料で受講できる。

(例)
・ITパソコンマスター科
・簿記・税務会計科
・フードコーディネーター養成科
・宅建・FP科
・介護職員初任者研修 など

 

ハローワーク利用すべき人・利用しない方がいい人

ハローワークの求職者登録や求人検索方法、業務内容などについて解説してきましたが、最後に就職・転職活動の方法としてハローワークを利用すべき人、あるいはハローワークを利用しない方がいい人についてまとめてみたいと思います。

ハローワークを利用すべき人

  • 地元で就職・転職をしたい人(ハローワークでは地元の中小企業の求人を多く紹介しているため)
  • 職業訓練を受講しスキルを身につけ就職・転職したい人(無料で受講できるのでおすすめ)
  • 転職エージェントなど人材紹介会社では採用にまで至らなかった人(比較的採用のハードルが低い)
  • パソコンやスマホを使った転職活動が苦手な人(窓口職員に相談すれば問題ない)

ハローワークを利用しない方がいい人

  • 自分で求人を探すことやハローワークに出向くことが面倒な人(自らが行動に移さない限り先に進めない)
  • 大手企業で働きたい人(ハローワークには中小企業や地元の零細企業の求人が中心)
  • スピーディに就職・転職を成功させたい人(時期によっては応募までに時間が掛かることも)

まずはハローワークに行ってみましょう

ハローワークの登録から求人検索、応募の流れをまとめました。特別難しいこともないので、まずはハローワークに出向いて手続きを始めてみましょう。

ハローワークで求人を探しながらも他の人材紹介サービスと併行して就職・転職活動を進めていくことも可能なので、自分に合った方法で効率良く仕事探しをしていきましょう。


おすすめ関連記事

知らないと損する!?退職日の決め方ガイド
転職する際に設定する退職日。いつが損でいつが得するのか知っていますか?
女性が一生食べていける、ゼロから取れる資格は?
女性におすすめの様々な資格を紹介!現代では、自分の価値を高め、女性磨きの為資格を取得する人が増加中。転職の時や周りの人の為に活かせる資格取ってみませんか?
履歴書でも使える特技ストック10選
履歴書を書くときに悩む項目といえば「趣味・特技」の項目ではないでしょうか。「当たり障りないものを書いておけばいいや」と適当に書いている方はいませんか?
あなたのそばにもいる?無能な上司
無駄に部下の足を引っ張る能力が高い上司=無能な上司。ダメ上司チェックリストを使った特徴と対策方法をご紹介します。
40代の転職失敗は地獄。なぜ?
残酷なことに転職にチャレンジした40代が転職に失敗し後悔する人が後を絶ちません。転職で年収136万円ダウンした例も!ここでは40代の転職で勝つヒントをご紹介します。

 
参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷