
病児保育とは
名前の通り、突発的に病気にかかってしまった際に、保護者の代わりに子どもを預かる施設で働く保育士を指します。
保育士の中でも医療知識も求められる為、病児保育を経験した人は他の園でも重宝されます。
病児対応型
病児~回復期までの子ども達を預かる施設。
病後児対応型
回復期の子どもを預かる施設。
非施設型(訪問型)
病児~回復期の子どもがいる家へと訪問して保育を施します。
病児保育の施設は三種類に分けられ、『病児対応型』という、病児~回復期までの子ども達を預かる施設、『病後児対応型』回復期の子どもを預かる施設、『非施設型(訪問型)』はドラマでもあった様に、病児~回復期の子どもがいる家へと訪問して保育を施します。
病児保育は大人数預かる事は不可能なので、少人数制を取っている所ばかりです。
子どもとゆっくり向き合える上に、子ども達の病気に関しての知識も身に付き、自分を高める場所としては最高の職場です。
共働き家庭が増え、ニーズの高まりと共に数を増やしつつあるこの病児保育の魅力について今回は説明していきます。
病児保育教諭の平均給与
平均給与20万円前後
病児保育は通常の状態よりも手のかかる・命の危険が高い子ども達を預かる為に、給与を高めに設定している所が多いです。
その為、20万前後が平均となっており、保育士全体平均の18万は優に超えています。
人との関わりも少なく、行事などない代わりに、子どもとの関り・対応が重要視されこの金額です。
病児保育教諭の平均年収
平均年収323万円前後
病児保育の年収は、大体保育士の平均である323万円前後と言われており、場所によってはそれよりも高くなる所もあります。
病院に併設されている所などは高く設定されているので、求人票をそれぞれ見てしっかりと年収を確認してください。
病児保育で働くメリット
病児保育の中に身を置く事で、以下のメリットを得る事が出来ます。
メリット
病児の知識が身に付く
少人数制なので子ども達との関りが密になる
土日祝日を休みに設定している所が多い
日々子どもが変わったり、訪問する家庭が変わるので環境の変化への対応力が身に付く
自分のペースで仕事が出来る
子どもの異変にすぐ気付ける、病児の子どもの対応が出来るのは普通の保育所でも重宝されます。また、未然に他の子どもへの感染も防げるので、感染症の拡大予防にも効果を発揮します。
そして、前述した様に病児保育は少人数制を取っている為、関りが密になります。
子どもの性格傾向などを深く理解し、『こんなパターンの行動を取る保育士もいるんだ』と知識を増やす事が出来ます。
病児保育の施設では、病院併設型の所もあります。
そういった場所では、土日祝日を休みにしている所があり、年休が普通の保育士よりも多くなるメリットがあります。
何よりのメリットは、保護者・子どもに対して対応力が身に付く事です。毎回違う現場に立つ訪問型などは特に、その日によって動線も変わるので、自然と対応力が身に付きます。
訪問型は自分で一日の組み立てをするので、大変ではありますが、子どもの一番良いタイミングで保育を行えます。
病児保育で働くデメリット
病児保育にもデメリットはあり、以下の点が懸念されます。
デメリット
普通の状態の子どもよりも急変などの可能性が高い
毎回子どもが入れ替わるので関係性が築きにくい
他の子どもへの感染症の拡大、大人への感染症の感染リスクが高くなる
行事などはない
子どもは元々体調の変化が急激で、病児相手になると普段の何倍も気を遣わなければいけません。いつ急変するか分からないのでプレッシャーや緊張感も高く、デメリットとして挙げられます。
また、毎日環境がリセットされる事は、新たに気持ちを入れ替えて頑張るチャンスとも言えますが、毎回相手にする子どもが変わり、一から信頼関係を築かなければいけないのは大変です。
時間を掛けないと心を開かない子どもも中にはいる為、悔いを残す事も多く『もっと時間があれば』と悩んでしまう事も少なくありません。
他にも、病児を相手にするので、大人でも感染症のリスクは上がります。
感染症にかからない様な心構え、そして自己防衛が必要です。
また、子どもから子どもへの感染も怖く、病児であれば尚更他の子どもからの感染症には注意が必要です。
感染しない様に消毒を徹底する、子ども同士の接触を制限するなど、対応に追われて少人数ながらバタバタする時もあります。
託児メインの仕事である為、行事はない所が多いです。
ですから、他の園に移った時に行事の準備で手間取ったり、逆に他の園から病児保育に来て、物足りさなを感じる可能性もあります。
病児保育は人気の仕事でもある
実はここ最近で病児保育施設の数は三桁に到達し、現在も増えています。
『保育園では預かって貰えない感染症を患った時の強い味方』として今後も共働きの保護者からのニーズが増え続ける事を考えると、将来性は十分です。
給与が高い事で、家庭を持ちたいと考える男性保育士にも適していると言えます。
保育士からも、少人数制で働きやすい事や、環境が毎回変わる事で物事をリセット出来る為、煩わしい特定の人間関係が発生する普通の保育所よりも人気があります。
病院併設の所になると、福利厚生も充実しており、産休・育休制度も整っている所が多いので、女性も安心して働けます。
そして、普通の保育所の隣に併設されている場合もある為、普通の保育所では保育士はどう動くのかなども見て、将来の転職に備える事も出来るのは便利です。
病児保育はハードルが高そう…転職に不安を持つ人達の声
『病児保育に挑戦してみたい!』という人も、果たして医療知識のない自分で務まるのかと不安を持つ人が多いです。
しかし、全く問題ありません。
病児保育は現場で子ども達の症状を見ながら、専門職の医師や看護師と協力して行うので、不安があればすぐに尋ねられます。
経験を積む中で知識も付き、迅速に対応出来る様になっていくので、まずは勇気を持って踏み出し現場に立つ事が一番大切です。
人間関係で悩み保育士を一度辞職した人でも、訪問型であれば自分のペースで保育を行えますし、働きやすい環境だと言えます。
勤続年数が少なくても、転職活動を成功させる事は十分に可能です。
我慢して何年も同じ所で勤めるよりも、評価を正当にしてくれて、働き甲斐のある場所で働く方が精神的にも健全です。