保育士の自己評価とは?

子どもたちに集団生活のマナーや、遊びを通して人との関わりの楽しさや喜びを教え、なにより優しさを与える仕事、保育士。

保育士の自己評価とは?今は待機児童問題や、保育士不足でニュースになることが多いですが、大変なことも多いながらに子どもとの関わりはやはり楽しく、元気づけられることも多いです。

そんな保育士ですが、意外に書き物仕事が多いのです。その中でも、自己評価を定期的にすることが義務付けられています。
それは、一体どんなものなのでしょうか?あまり知られていない、保育士の自己評価についてまとめてみました。

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自己評価にはどのような項目がある?

保育士の自己評価は、施設によって違いがありますが、厚生労働省が定めた「保育所における自己評価ガイドライン」に添って自己評価シートを作成しているところがほとんどだと思います。

評価項目としては、保育理念への理解を深め、それに基づいた保育をしているのか子どもの発達援助はどのようにしているのか保護者に対する支援はできているか保育を支える保育の基盤を理解し意識しているか、自己目標、などがあります。

実際に保育士の自己評価項目を公表している保育園のホームページを載せさせていただきます。 

社会福祉法人恵愛会 美咲保育園様
  

このように、たくさんある項目に保育士が自分を客観的に見て記入します。
チェックリストの内容は、施設によって言葉の言い回しなどに違いがありますが、根本的な内容はほぼ同じです。

自己目標の立て方

自己目標の立て方自己評価の中に、自分の目標を立てて記入する欄が必ずあります。

施設によって年間、月間、学期など、期間は様々です。
必ずあるからこそ、どんな目標を立てたら良いのか悩む人も多いのではないでしょうか。

実際に目標を立てても、日々の保育の中でも意識していかなければ意味がありませんし、忙しい時でも頭の片隅に自然とよぎるような目標が好ましいですよね。私も現役保育士の時は毎回悩んでいました。

目標といっても、漠然としすぎていてなかなか文章に出来なかったりするものです。
そんな時は、ぜひ日常の中で当たり前にしていることを目標に取り入れてみてはいかがでしょうか。

例文としては「毎日子どもとの関わりの中で発見を見つけて記録する」「クラスの子全員と目線の高さを合わせて毎日会話をする」「クラスの保護者に週に一度はお迎え時一日の様子を伝えられるようにする」などです。

目標というのは、髙過ぎても達成できませんし、頭から離れがちになります。
こういった毎日意識できそうなことで、かつ具体的なことにしたら、日々意識しながら保育を進められます。
上記のような目標だと、子どもも保護者も嬉しくなるような内容ですから、お互い達成が待ち遠しいですよね。

毎日の記録や、全員と目線の高さを合わせて保育などは、簡単に見えてあわただし毎日の中だと案外意識しなければ難しいこともあるのです。特に若手保育士におすすめです。
とはいえ例文ですから、もしこれらを記入し上司から指導されても責任は負えませんが…私はこういった目標を立てていました。

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自己目標を立てる前に確認したいこと

保育士にとっては自己目標を立てることも立派な仕事です。
保護者や地域にその自己評価を公表することも少なくありません。

そのため、まずは目標を立てる前に必ず園の保育理念を見直しましょう。
自分の勤めている園がどんなことを大切に保育しているのか、再確認してから目標を考えます。

また2年目以降の保育士は、前年の自分の目標をきちんと把握し、その反省から繋がるような目標だといいですよね。
たまに、目標を立てても「これ一昨年と同じだった」など過去とかぶってしまうことがあります。
そういったことがないように、自分の今までの目標と反省は、きちんと残しておいて見直してから新たな目標をたてるといいですね。

自己評価の反省の記入

自己評価の反省の記入年粗末や学期末によく書く自分で決めた目標への反省も、どう書いたらいいのか悩むという人が多いようです。

目標と反省は、反省を考える時間が一番大切だと教わったことがありますが、まさにそうだと思います。
自分の保育を振り返ると、どんなベテランでも必ず反省点は出てきます。もちろん、良かった点の記入も素晴らしいと思います。

次に生かしていくために、なるべく細かく記入しておくと、あとから見返す時もわかりやすいです。
自分の保育が思い出せないことがある人は、同僚に自分の保育の完走を聞いてみたり、行事などビデオが残っていたら自分の姿を見返して見るのもいいでしょう。

保育の質の向上が、自己評価も大きな目的です。
反省でしっかり自分を見つめ、次に生かしていくのがねらいですから、ごまかさず素直に記入しましょう。

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保育士の自己評価はなぜするようになった?

保育士の仕事に自己評価があるということは、保育経験者でなければわからないことが多いのではないでしょうか。

この自己評価というのは、厚生労働省でしっかり定められており、義務化されている業務です。

「保育所における自己評価ガイドライン」 厚生労働省ホームページより

こちらは平成21年3月に発表された決まりです。
要約すると、

保育士の自己評価はなぜするようになった?子どもを保育する立場に当たり、より良い保育を目指すために、自分の保育を見直し改善していく必要があります。
また、自己評価をすることで他の職員同士でも情報を共有したり、保育所全体の機能の向上も見込めます。自己評価を好評する機会を設けることにより、地域や保護者など様々な人との関わりもでき、自分の保育の向上を見つめることが期待できるから」

ということでこの決まりができました。
確かに、日々の保育で反省点や課題を見つけ、次に生かすというのはとても大切なことだと思います。

【まとめ】自己評価は保育士にとってとても大切!

自己評価は保育士にとってとても大切!厚生労働省の定めにより平成21年3月から始まった保育士の自己評価。
これは保育の質の向上などが目的であり、どの保育所でもやっています。
園の理念への理解や、子どもの発達援助、保護者との関わりなど、様々なチェック項目があり、保育士が自分の保育を見つめ直す大切な時間です。

自己目標は、どんな内容にしようか迷う人が多いと思いますが、髙過ぎず身近で具体的な目標がおすすめです。
いつでも頭の片隅にあるような、わかりやすいものでいいのではないでしょうか。

目標に対して、反省もとても大事です。
保育をより良いものにしていくには、反省の時間が大切ですから、時には周りの力も借りて、しっかり記録しておきましょう。
何年後かに自分の過去の自己評価を見るのもおすすめです!