正社員での働き方

正社員保育士の仕事内容と待遇について保育士は世間的に『待遇が悪い』『給与が低い』と言われ続けていますが、実際の所はどうでしょう。

処遇改善も進み、現場でははっきりと『待遇の良い所』『待遇の悪い所』と二分化されつつあります。
保育士の正社員の平均的な待遇がどんなものか、どれだけの年収を得られるのか正当なのか気になりますね。

あまりに自分の働く保育所から支払われる金額が安い場合は、転職などをして処遇を改善していくようにしましょう。

月給の相場、ボーナスなど平均年収は?

保育士正社員の月給相場は18万円前後です。
しかしここにも差があり、認可保育所であれば20万円を超える所もあります。無認可になると、自治体からの補助金が無い為に、保育料のみの運営なので保育士の給料も安く、現場に立つ保育士の人数が少なく仕事の負担も大きいのに、15万円以下という所も少なくありません。同じ正社員でも、これだけ待遇に差が出ます。

ボーナスは各園で全く異なりますが、大体年に2回、金額は1.4ヶ月~2ヶ月分の間が平均的です。金額に直すと2回合計で約50万~70万前後になります。

パートとの違いは?

パート保育士との違いは以下の通りです。

正社員保育士は昇進・昇給がある
現場の指揮を任される
パート保育士は契約以上の時間の残業はほとんどなく、正社員保育士が残業を受け持つ
正社員には産休・育休制度が整っている
給与が正社員保育士の方が高いし、手当や福利厚生も充実している

パートとの違いは?正社員保育士の方が、しっかりとした社会保険や福利厚生を付けて貰えますし、現場での指示出し・リーダーシップも身に付きます。
そして、女性にとっては嬉しい産休・育休制度があるのも正社員のみです。

基本給はフルタイムのパート保育士と変わらなくても、正社員保育士の方が手厚い待遇を受ける事が出来ます。
その分持ち帰りの仕事なども、基本的には正社員の保育士が受け持つ事になるので、忙しさは正社員保育士の方が断然上です。

仕事内容は?

仕事内容は基本的にその保育園ごとに違いますが、以下の様な事を任されます。

早朝の子どもの受け入れ、検温
朝のおやつの準備
外遊びの見守り、子どもの中で遊べていない子への支援・遊びへの誘い
室内遊びの把握
喧嘩、トラブルの仲裁、気持ちの代弁
連絡帳の記入、お知らせなど手紙の作成
日案、週案、月案の作成
設定保育の進行と提案
保護者対応

ざっと挙げただけでもこれだけの仕事を持たなければいけません。
これに加え、行事前になると行事の準備、製作、保護者への打ち合わせ、子ども達の演技指導など、更に仕事は増えます。
日中は子ども達にかかりきりになるので、どうしても自分の仕事の時間が取れず、自分の勤務が終わった後、または持ち帰りで仕事をする正社員保育士が多いです。

正社員で働くメリット

正社員で働く保育士のメリットとデメリットについて、以下にまとめてみました

産休、育休制度がある
昇進してゆくゆくは園長になるチャンスがある
昇給制度がある為だんだんと昇給していく
将来性があり、安定している
園の中心として動いていく立場なので、やり甲斐を感じる

正社員保育士は、主任保育士などの職に昇進していくチャンスがあります。
もしもその園で昇進出来なくても、他の園での『主任保育士募集』や『副園長・園長候補募集』に応募をすれば採用して貰えます。
正社員保育士として第一線で活躍した経験・知識は必ず活きるのでメリットになります。

正社員で働くメリットまた、正社員保育士は勤続年数や責任の重さを評価して、毎年少しずつ昇給していきます。
パート保育士やアルバイト保育士はなかなか昇給しない為、これも大きなメリットの一つと言えます。
そして、突然クビになったりする可能性も低く、仮に何らかの事情で園が閉園してしまっても、正社員保育士として働いた経験は高く評価されるので、将来的にも安心です。

男性保育士でも家庭を持つ為に、安定・高給の正社員保育士を目指す人が増えています。

正社員で働くデメリット

正社員保育士が安定しているからと言って、一概にメリットばかりとは言えません。

仕事が多く、仕事量に対しての評価が正当に下されない場合もある
正社員は責任を負わされる
保育士の複雑な人間関係で嫉妬されやすい
産休・育休を考える暇がない程忙しい

保育所によっては、運営が営利目的である場合や、本当に余裕がない場合は昇給が予定通り行われない事もあります。仕事ばかりが忙しく、『正社員だから』と周りから仕事を押し付けられる可能性もあるので、逆に正社員の立場が苦しいと感じる時も出てきます。

正社員で働くデメリットまた、保育所は常に子どもの命と隣り合わせの現場です。
そこの正社員となると、余計に責任が大きく、何か事故やトラブルが起きた際にはほとんどの場合正社員保育士が責任を取る事になります。
また、保育所は人間関係が複雑で、正社員の待遇に僻んだ保育士から嫉妬を受けやすいという点も挙げられます。

そして、折角産休制度があっても、産休制度を考える余裕がない程に忙しく、周りからも『抜けて貰っては困る』といったプレッシャーをかけられる可能性もあります。

正社員保育士を目指して、経験を積もう!

正社員保育士を目指して、経験を積もう!現在働いている保育所で、なかなか正社員になれない人は、思い切ってその経験を活かし正社員募集している所に転職しましょう。

生涯賃金を考えた時にも正社員の方が高い給与が貰えますし、不当に解雇される心配もありません。
勤続年数がなくても、正社員として一から頑張ってくれる人材を募集している園は沢山あるので、是非とも正社員保育士として働ける環境を手に入れてください。