保育士辞めたい!転職したいと思ったら

 離職率が高いことで知られる保育士の仕事。保育士を働いている人は、「もう辞めてしまいたい!」と思ったことが1度や2度はあるのではないでしょうか。いや、もっとあるかもしれませんね。

でも、いざ、仕事を辞めて転職するとなるとどうすればいいかわからないことも多いと思います。どうして仕事を辞めたいのか、自分を見つめ直した上でどこに転職するのがいいのかを決めることをお勧めします。では、まず仕事を辞めたい原因を見ていきましょう。

保育士さんが転職したい理由は?

 保育士の転職の理由の多くを占めるのが仕事環境の悪さです。勤務時間が長く、持ち帰りの仕事が多い、次から次へとイベントがあり大変、と決して楽な仕事ではありません。

その上、保護者とのトラブルや職場の人間関係、子どもの命を預かる責任など、抱えていることはたくさんありますよね。そんな大変な仕事なのに給料が安いで、ということが決定打になり、辞めてしまう人が後を絶ちません。仕事がハードすぎて体を壊したり、子どもが可愛いと思えなくなって辞めてしまう人もいます。

他の園にいく?それとも保育士自体を辞める?

 転職する時にまず考えるのが、他の園に行くか、それとも保育士自体を辞めるかだと思います。ここで、悩んでいる人は、一度じっくり自分を見直してみて欲しいのです。その上で、自分にピッタリ合った転職先をみつけましょう。

 そもそも、なぜ今の職場を辞めたいと思っているのかです。労働環境が悪いからでしょうか。職場の人間関係で何かあったからでしょうか。それとも子どもが好きではないと気付いたからでしょうか。

辞めたい理由を整理しよう 仕事を辞めたいと思っている時には、その理由は一つではないと思います。でも、何故自分が辞めたいとまで思うようになったのかを考えるのはとても大切な事です。そして、その理由が『そもそも子どもが可愛いと思えないと気付いた』場合や、『体や心を壊してしまった』場合には、保育士以外の仕事に転職することをお勧めします。

 もちろん、保育士になりたいと思って就職したのですから、『子どもが可愛いと思えない』とい人は少ないと思います。ですが、中には、自分の中に『理想の子ども像』を持っており、いざ就職してみるとその姿とはかけ離れていたということも時々あるようです。笑顔で虫を潰して遊んでいた姿にショックを受けたというのがポピュラーな例ですよね。子どもって素直な分、結構残酷ですし、生意気なこともよく言います。自分の子どもの頃を思い出してみるといいかもしれません。そういう人は、自分の子どもを授かる前に気付くことができてラッキー!思って、潔く辞めてしまいましょう。幻想通りの子ども像に、子ども達を育てるのは不可能ですから。

 理想の子ども像とのギャップが原因ではなくて、『子どもが可愛いと思えない』場合は、仕事のストレスなどによって精神的に参ってしまっている可能性が高いです。そういう場合も、やはり一度保育士の仕事から離れてしまう方がいいでしょう。このまま、働き続けると悪化してしまう可能性が高いです。もちろん、原因がはっきりしていて改善できそうなら様子を見てもいいかもしれませんが。何よりも自分を大切にしてくださいね。保育士の仕事は、心が健康でないと続けるのは難しいです。

 体を壊してしまうことも仕事柄よくあることです。多いのは腰を痛めることと、過労で体調を崩すことですね。たとえ、理解のある職場で、腰に負担の多い乳児クラスから幼児クラスに移ったとしても、保育士の仕事は体力勝負です。痛めた体を抱えながら働き続けるのは結構辛いものです。過労からでも同じです。そのまま続けて悪化させて、他の仕事にも就けなくなると大変です。一度療養が必要です。

職場を変えて悩みを解決しよう 以上の理由以外で転職を考えているのであれば、保育士の仕事を続けるのも悪くありません。せっかく資格も持っているし、経験もあるのですから。労働環境が特別いい!といえるようなところは望めませんが、それでも、保育所によって待遇も異なりますし、何より人間関係が一番の理由であれば、保育所を替えるだけで原因をなくすこともできますよね。

保育所によって人間関係も雰囲気も大きく異なるので、転職してよかったという声はよく聞かれます。それでも、保育所特有の人間関係や職場環境などになじめない場合には保育所以外にも、保育士として働くという選択肢もありますよ。

保育士さんの転職先の探し方は?

 ここでは、保育士として転職する方法をご紹介しましょう。まずは求人情報を集める必要があります。いろいろな方法があるので試してみて下さい。 

ハローワークに行く

 昔からある転職方法ですね。ハローワークではその地域の求人情報を多く扱っています。保育士の求人も多数見受けられます。ハローワークのパソコンで検索したり、職員の方に条件に合った就職先を探してもらったりします。ただ、ハローワークでの情報だけでは保育所のイメージがつかみにくいです。+αの情報をインターネットなどで集めたり、実際に保育所の様子を見に行った方がよいでしょう。

卒業した母校を訪ねる

 保育所の求人情報は短大や専門学校に多くあります。在校生だけでなく、卒業生にも就職を斡旋してくれるところが多いです。お世話になった先生がいれば、相談にのってもらったり、気になる保育所の雰囲気を教えてもらったり、運が良ければ、そこで実際に働いている先輩を紹介してもらえることもあるかもしれません。

保育所のホームページを見る

 気になっている保育所がある場合は、自分でその保育所のホームページを見て求人があるか見てみる方法もあります。お昼寝などの比較的忙しくない時間に電話をして問い合わせてみましょう。保育所の雰囲気などに魅力を感じているのであれば、一番手っ取り早い方法です。ただし、就職するにあたって勤務条件などはしっかり確認するようにしてくださいね。

自治体のホームページで求人がないか調べる

 公立保育所に勤めたいと考えている場合は、各自治体のホームページを見て次年度の採用があるか調べてみましょう。ただし、公立保育所の正職員の場合はいわゆる公務員で、かなり狭き門です。採用試験を受ける場合は、しっかり学力をつける必要があります。非正規の場合ですと、随時登録をしてもらえるところが多いので問い合わせてみましょう。

転職サイトを利用する

 働きながら転職活動をする人にとって、ハローワークや母校に行って求人情報を集めるのは簡単な事ではありませんよね。保育士はとっても忙しいし、残業も多いですからね。そんな時に便利なのが、自宅でできる転職サイトを利用した転職活動です。今はこの方法を利用するのが主流ではないでしょうか。いくつかの転職サイトに登録してみましょう。専門のコンサルタントが、希望の条件などを聞いて就職先を探してくれますよ。相談にのってもらえる人がいるのは心強いですね。また、保育所に直接聞きにくいこともコンサルタントに聞くことができますし、面接日の調整などの面倒なことを請け負ってくれるのでありがたいですね。

保育士向け転職サイトを選ぶ時に注意すること

 保育士専門の転職サイトというのはとても数多く存在します。どの転職サイトを選んでいいのか迷ってしまいますよね。転職サイトを選ぶ際には次のことに注意しましょう。

保育士専門であること

 転職サイト側にも得手不得手があります。いろいろな職種を扱っているところでは、どうしても保育所の求人数が少なくなってしまいます。もし、私が保育所で人事を担当していたとしても保育士専門のところを選びます。実績も多く、慣れていて安心ですよね。また、コンサルタントが元保育士であることも多く、話を分かってもらいやすく、相談もしやすいです。

扱っている求人数が多いこと

 自分の希望の条件に合う保育所を探そうと思えば、やはり求人数が多いに越したことはありません。自分の通勤圏内の保育士求人の数を比較してみてください。

レスポンスが早いこと

 自分の大切な就職先を探してもらうのですから、対応の良い転職サイト会社を選ぶのに越したことはありません。いろいろと相談したいのに親身になってもらえない、保育所に交渉してくれない、希望の条件に合わないということにならないように、レスポンスが早いかどうかは判断材料の一つです。

利用者数が多いこと

 多くの人が利用しているということは、その理由があるはずです。抱えている件数が多かったり、対応が良かったり。同じ保育所に勤めていても、コンサルタントの交渉次第で条件が良い事もあります。

一社に絞らず、複数の転職サイトに登録する

 どの転職サイトを利用するにしても、はじめから一社に絞らず、複数登録することをお勧めします。どこかの紹介で働きたい保育所が見つかったら、他の会社に同じ保育所の案件を扱っていないか尋ねてみましょう。そして、より自分の条件にあった方で就職を決めてくださいね。

転職サイトを選ぶ基準は?

 いざ、転職サイトなどで、いろいろな保育所を提案されると目移りしますよね。はじめにコンサルタントからも尋ねられることと思いますが、自分が譲れない条件をしっかり決めておく必要があります。その時に思い出して欲しいのが、なぜ転職しようと思ったかです。たとえ条件が良くても、その部分が解決されていなければ、また同じことになりかねません。
 全ての条件がそろった保育所を見つけるのは難しいでしょう。ですが、譲れない条件や妥協できる条件を考えておくとスムーズです。

保育士の転職 まとめ

  • 転職したい理由は?
  • 勤務時間が長く、持ち帰りの仕事が多い、保護者とのトラブルや職場の人間関係、子どもの命を預かる責任の重さ、給料が安い、子どもが可愛いと思えない、体を壊したなど理由は様々

  • 他の園にいく?それとも保育士自体を辞める?
  •  何故転職したいと思ったかをよく考えてみよう。『子どもが可愛いと思えない』『体や心を壊してしまった』場合には保育士から離れてみたほうがいい!その他の理由であれば、他の保育所に転職することで悩みを解消できることも!

  • 転職先の探し方は?
  • ハローワークに行く
    卒業した母校を訪ねる
    保育所のホームページを見る
    自治体のホームページで求人がないか調べる
    転職サイトを利用する

  • 転職サイトを選ぶ時に注意すること
  • 保育士専門であること
    扱っている求人数が多いこと
    レスポンスが早いこと
    利用者数が多いこと
    一社に絞らず、複数の転職サイトに登録する

  • 何を条件に選ぶ?
  •  転職したいと思った理由を思い出し、譲れない条件と妥協できる条件を決めておくとスムーズ!

 どこの保育所にどんな方法で転職することになったとしても、欠かせない事は、保育所を自分の目で見ることです。「百聞は一見にしかず」です。どんなに条件が良くても、雰囲気が自分に合っていないこともあります。見学をさせてもらったり、何気なく保育所の外から様子を伺ってみてもいいですね。そして、気になったことがあれば遠慮せず、しっかり確認するようにしてください!あなたにピッタリ合った保育所が見つかることを祈っています!”