
企業内保育所とは
最近保育士の間で人気になっている職場が、この企業内保育所です。
企業内保育所は、名前の通り企業が独自で自分達の企業で働く従業員の子どもを預かる為に開設している保育所です。
その為、多くが無認可保育所扱いとなっており、配置基準も決められていない為どれだけ保育事業に力を入れているかで規模も変わってきます。
保育内容もさまざまですが、主に行事が少なく、託児をメインにしている所が多いようですね。日常の子ども達の生活全般の支援が主です。
子ども達と日常の遊びや人間関係を通して発達を促し、豊かな感受性を育む事を重視しているのです。また、保護者と園児両方が安心できる環境作りにも力をいれている所が多いです。
企業内にこじんまりとスペースを持っている所もあれば、企業の外に大きく場所を取って園庭まで作っている所もあります。
企業内保育所教諭の平均給与
平均給与15~20万円
上記で触れた様に、保育事業の規模にもよりますが、企業内保育所はやはり企業が運営している為に、最低でも約15万から、最高では20万以上の給与を支払ってくれます。
多い人では、勤続年数を重ねた事で25万円以上を貰っている人もいます。
ほとんどの場合が固定給で、残業代は時間に応じて払ってくれるようです。
時給としても、最低でも900円から最高で1,200円以上が一般的です。
企業内保育所が人気の理由は、この給与の良さも関係しています。
企業内保育所教諭の平均年収
平均年収310~323万円
年収の平均は、約310万から保育士の平均である約323万まで幅はありますが、大体これが平均と言われています。
しかし、企業の規模によっては、400万~600万円の給与を貰っている保育士もいます。
福利厚生が良く、勤続年数が長い人が多い為、昇給を重ねて上記の様な年収になっていくのです。
夜勤のある企業付き保育所となると、夜勤手当を含むので、更に給与が上がります。
企業内保育所で働くメリット
企業内保育所は人気があるだけあって、メリットが沢山あります。
メリット
行事が少なく、残業が少ない
預かる子どもの幅が狭い為自然と少人数となっている
企業によって福利厚生・給与の良さが全く違う
自由な保育を謳っている所が多い
幅広い年齢の保育スキルが身に付く
保護者との連携が取りやすく、トラブルが少ない
土日休が取りやすい
産休・育休制度が手厚い
企業内保育所は、託児・保育を中心として見ている所が多く、保育所の行事は企業の都合と連動している事が多いです。
その為、行事が他の園より少なく、その代わりに日常の中で行う設定保育やちょっとしたお出かけなどで、保育士の工夫が求められます。
預かる子どもはその企業の従業員のみという縛りで、人数がそこまで多くならない為自由な保育を大切にしている所が多いです。
その日の天気を見て園外保育に出掛けて自然に触れ合ったり、季節の食べ物を使ったクッキングなど、子ども達にとっても保育士にとっても刺激的な毎日でしょう。
企業によっては規模が小さい為に異年齢保育を実施している所がある為、乳児から幼児まで経験する事が出来るので、将来他の保育所に行く際にも、『異年齢クラスを受け持ち、乳児から幼児まで幅広く対応していました』とアピールに使えます。
保護者は意識的に『同じ企業で働く同僚』という考えを持つ人が多いですし、企業に保育所がある事で子育てと仕事を両立できる為、助かると考えている人が多いです。
ですから、クレームをつける保護者も少なく、保護者関係で悩んだ保育士でも働きやすいと言えます。行事の際の協力のお願いもしやすいので、保護者関係でストレスを抱えずすみます。
会社敷地内や隣に併設されていたり、徒歩圏内に設置されている事が多いので、何かあった時も連絡が取りやすく安心です。
そして、やはり企業付きですから、福利厚生には力を入れている所が多く、保育士の産休・育休にもしっかりと力を入れてくれているので、将来自分が子育てをする時も安心です。
将来性もあり、給与も良い為に、企業内保育所は注目されています。
病院に併設されている、院内保育と呼ばれる場所も、業務内容が似通っている上に、非常に条件が良い為人気です。
自分で情報を検索し、どんな保育所があるのかなども調べる事も大切になってきています。
企業内保育所で働くデメリット
企業内の保育所も、やはりデメリットはあります。
デメリット
集団保育で必要になるスキルが身に付かない
司会進行などの行事を中心としたスキルが身に付かない
企業の業績に左右される
人気が高く倍率が高い所もある
自分の子どもを保育園に入れられるかが重要
どうしても人数が少なくなるので、大きな保育所などの集団保育を指導するスキルは付きません。トラブル対応も集団になると周りの子ども達の様子や起こった出来事で変わって来る為、もしも将来大規模な保育所に転職する際には覚えなおさなければいけない事が多いのも事実です。
また、行事が少ないが故に行事の司会進行などの、大きな保育所では当たり前のスキルが身に付きません。
昇給がしっかりされていて、将来が安定しているというのは確かにありがたいですが、企業がもしも傾いた時には同じく閉鎖される危機にある事は知っておきましょう。
そして、何よりも問題になるのは、倍率が高い事です。
特に正社員登用を狙う際にはかなりの倍率に跳ね上がります。
元々保育所などに就職する際に、ライバルは多くても2~3人というのがこの職種では普通ですが、企業付きになると、場所によっては定員1名の募集をかけて何十人という応募が殺到します。
それだけこの企業付き保育士スタッフの求人は人気があるんですね。
院内保育と企業付き保育所の人気が高いのは有名ですが、倍率も凄いのです。
上記で紹介した様に、企業と命運を共にしているのは確かですが、福利厚生も手厚く給与も良い為人気はあります。
その為、応募をしても倍率が高くなかなか採用して貰えません。
新卒者と合同で面接を行う際には、更に狭き門になってしまいます。名のある企業になると尚更です。
また、働きたいという資格職の母親達を苦しめるのは、求人倍率だけではありません。
特に東京都などは知っての通り、待機児童問題が深刻な地域です。職場があっても我が子を預けられないと、話になりません。
残念ながら事業所によっては、託児OKではない所もあるので、我が子は別に預ける必要が出てきます。
運よく預けられたとしても、パートで稼いだ月給が託児費用ととんとんになってしまうというのもざらです。
小規模園に預けてしまった場合、無認可の保育所や託児所の場合、保育料は自由に設定できますし、自治体からの補助費がない分一人ひとりの負担が大きいので、こういった現象もやむをえないのです。
その為にも、条件が良く、お給料が手元にしっかりと残るような企業付き保育所に就職しなければいけません!
採用されやすい条件などはあるの?気を付ける点は?
激戦である企業付き保育所に就職するために、採用されやすい優遇条件などあるのでしょうか?後からしっかり説明しますが、実際の所、転職サイトを利用してコンシェルジュに動いて貰えば、全く優遇条件に合わせる必要もなくなってきます。
働く人によって、「パート・アルバイトとして働きたい」「週〇程度働きたい」「未経験だけど条件がいいところで働きたい」「週2~4日と少ない日数で働きたい」「企業付き保育所の派遣社員として、残業など一切なしで帰りたい」「勤務時間はできれば〇~〇時のみ」と持っている条件は違います。
勿論自分の条件を曲げて無理に就職する必要はありません。
それに、求人票を見ただけでは、詳細な情報は分かりません。
「ゆったりとした家庭的な雰囲気の園に入りたい」と思っていても、実際に求人票の文字を信じて入職した結果、全く違う集団保育であったという事も珍しくはありません。
企業付き保育所は保育士も少人数の所が多いので、どうしても託児メインになってしまい、集団保育をせざるを得ない所もあるのです。
また、東京エリアには、待機児童も多いですがその分保育所・託児所・幼稚園・学童保育も非常に多いです。
中には認証保育所という、東京独自の規約で作られた園もあります。新規園も次々オープンしており、保育激戦区でもあるのです。
その為、園ではそれぞれが独自の教育方針・理念を掲げ、さまざまな個性を持つ園が誕生しています。例を挙げれば、ヨコミネ式などの教育法導入、英語の指導などです。
また、最近保護者に求められているのは、「お子様一人ひとりを大切に養育します」という、質の良い保育を行ってくれる所です。
企業付き保育所も例外ではありません。保護者達からすれば、企業が作った保育所に、そうした外部の保育所の様な役割を期待するのも当然です。
企業付き保育所に入れたらそれで良いではなく、自分が働きやすい環境を見つけ、やり甲斐を持つのも非常に大切な事です。
企業付き保育所の福利厚生ってどうなっているの?
最近保育士達に需要が高まっているのが、育児休暇と並んでの介護休暇です。
育児休暇は随分と浸透し、大企業の企業付き保育所になると、ほとんどの場合産休・育休を取り付けてもらえます。
しかし、それに対しほとんどの園が介護休暇には触れていない、またはなしになっているのが現状です。
介護休暇を有している所はほとんど見かけず、介護が必要になると、折角保育士資格を取得したにも関わらず、おのずと辞職を選択するしかありません。
保育業界はどうしても女性社員の割合が大きく、介護や育児を考慮した上で、介護中や育児中は加配の保育士をつけたり、その期間だけ替えの保育士を入れたりと、対応を求められます。
また、求人情報を見ていると、地域によっては交通の便が悪い為、マイカー通勤可になっていたり、交通費は全額支給してくれる所もあります。
しかし、企業付き保育所の中にも交通費は〇円~〇円と指定があったり、月額が決まってしまっている所もあります。交通費固定の所もあるので、すべての企業付き保育所が条件が良くて狙い目!という訳ではありません。
それぞれの人・掲げる条件によって「良い園」の考え方は違いますが、一般的な好条件と言われる条件を以下にまとめてみました。
福利厚生
ブランクありでも採用
未経験者歓迎
年間休日100日以上、土日祝日休み
社宅あり
能力に応じて昇給あり
育児休暇・介護休暇完備
住宅手当、残業手当などの各種補助あり
社会保険などの各種保険あり
駅チカ、自分の自宅近くの線を使って通勤ができる
保育士・園児共に少人数制
0歳~2歳児までの乳児クラスを担当したいor幼児クラスを担当したい
研修などで休日が潰れない、別途手当が出る
上記のような条件が、保育業界では破格の待遇と言われるものです。
看護師と違い、基本給が低く、保育士全体の平均給与は約18万円です。
それ以上かつ、条件の揃った所で安定している事こそが、企業付き保育所に求められる条件なのです。
最近では研修などに参加する際は、30分/500円の給与が支払われるのが一般的になってきています。
上記のような条件を参考に、再び転職エージェントのコンシェルジュと話し合い、自分の中で譲れない条件を出していきましょう。自分が納得できる転職を目指すべきです。
企業付き保育所にどうしても就職したい!その為には?
どうしても企業付き保育所に就職したい場合、自分で探して面接を受けてとしていては、時間も掛かりますし成功率も低いです。
また、企業内保育所は人気がある為に応募が殺到し、対応しきれないという事態を防ぐ為に敢えて求人を非公開に設定しています。
ですから、自分一人ではどうやっても求人を確認する事すら出来ません。
では、どうすれば企業付き保育所で働く事が出来るのでしょうか?
一番の近道は、転職サイト・転職エージェントに登録する事です。
転職サイトでも、転職エージェントでも、登録をすれば非公開求人も確認する事が出来ます。
しかし、更に確実なのは転職エージェントに登録しておく事です。
登録自体は5分で終わるので、かなり楽ですし煩わしい書類提出などもありません。
利用規約を読み、登録して頂き、納得できる自分の転職先が決定するまでは、コンシェルジュと何度も求人を吟味する事が出来ます。
転職エージェントは、転職サイトと違って、専属の転職コンシェルジュが付いてくれます。
その為、自分の勤務出来る距離にある企業内の保育所を数多く調べ、紹介してくれます。
その中での条件比較も全て行ってくれるので、一番良い条件の求人のみに集中して受ける事が出来ます。
非公開求人を紹介し、園側へと交渉・アピールも行ってくれるので、面接の成功率も高いのが魅力です。
また、求人票の内容、実際の保育室の様子、株式会社の運営状況など、求人の背景も全てしっかりと調べてくれます。
自分で園の概要を調べた時には知れない情報・発見が必ずあります。
面接などで他の保育士の差別化を図る為に、転職コンシェルジュが対策を立ててくれますし、面接の練習・履歴書の添削などの細かいサポート体制も充実しています。
倍率の高い企業内保育所に行く為には、こうした助けとなる存在が不可欠です。
勿論全て無料で受けられるサービスなので、懐が痛む事もありません。
「最後まで責任もって、転職をサポート致します!」と各サイトに書かれていますが、本当に無料で何度も求人を見くらべ、一番良い所に行けるので、利用する価値は大いにあります。
企業内保育所の多様化
企業付き保育所は、現在様々に形態を変えながら運営されています。
それの一つが24時間などの夜間預かりです。
保育所は日中のイメージが大きいですが、企業の中には夜勤を必要とする業種もあります。
その保護者達を助ける為に、夜間保育を実施している園も多いです。
ですから、夜勤手当も付くので上記に紹介した以上に給与は上がります。
最近は男性保育士にも、将来性や給与の高さで企業内保育所は人気があります。
転職サイト・転職エージェントが増えてきた事で、こうした転職サイト・転職エージェント同士が差別化を図るなどして、転職者が「転職して良かった」と思えるような支援を目指しています。
倍率が高いからと最初から諦める事なく、上手に転職サイト・転職エージェントを利用しながら、好条件が揃う企業内保育所への転職を決めましょう。
転職サイトを利用したらかなり楽&良い職場が手に入る!
転職サイト・転職エージェントにお願いをすれば、自分に合う条件を検索してもらえますが、具体的にどんな求人があるのか知らずに登録するのは勇気が要りますよね。
ここではどんな求人が出されているのかを紹介し、より身近に転職サイト・転職エージェントを感じて欲しいと思います。
まずは条件ですが、「4月入社予定」や、「〇ヶ月以内に転職をしたい」というお願いは勿論、オープニング園なども紹介してくれます。
また、福利厚生などだけではなく、小規模保育制、グループ担当制をとっている所、大学卒業などの学歴に応じて給与上乗せの対応も取ってくれる園の紹介もあります。
オープニング園に関しては、開園したばかりなので、人間関係も穏やかで働きやすいと人気があります。
雇用形態も、契約社員、アルバイト・パート、いずれは正社員登用など、様々な条件で探してもらえます。前職がパートであっても、正社員登用を目指すというのも全然大丈夫です。
因みに東京都では、派遣保育士の時給が100円アップした事で人気が出ています。
個人情報保護もきっちりしているので、転職活動が他の人に漏れる心配もありません。
また、昇進目的の転職にも対応してくれます。勤続年数が必要に達していれば、「企業付き保育所の園長を目指して転職したい」というお願いにも、最大限応えてくれます。
最近では、どうしても子どものいるママさん保育士が働けないのを見かねて、「お子様をお預かりします」と、なんと託児をする保育士の子どもを預かる制度も作っている所が出てきました。
求人例
【東京エリア】
東京メトロ東西線、駅から徒歩7分(※名前非公開)
代々木公園駅に2015年オープンの企業内保育、月収20万円超え(※名前非公開)
ポピンズナーサリースクール丸の内、JR各線・丸の内線徒歩4分
東京都中央区の企業付き託児所(※名前非公開)
東京都目黒区/JR山手線沿線の企業付き保育所、年収22万超え(※名前非公開)
東京都世田谷区 楽天事業所内(楽天ゴールデンキッズ)【ポピンズ】
東京都千代田区 認定NPO法人フローレンス 病児保育スタッフ
東京都千代田区 ウィズブック保育園/東京メトロ丸の内線「東京駅」徒歩3分
企業保育の元祖/ライクアカデミー
【府中市/西国分寺駅】月給204,188円◆夜勤なし◆車通勤可◆経験ブランク問わず◆保育業務全般/中央線・武蔵野線 西国分寺駅 徒歩10分(※名前非公開)
東京都豊島区 Bic Kids(ビックキッズ)【どろんこ会グループ】/JR/東京メトロ/西武/東武各線「池袋駅」より徒歩10分
【東京都文京区/東京メトロ南北線】駅から徒歩1分/月給20万円以上/企業内の保育室(※名前非公開)
ピジョンハーツ株式会社【有楽町線/成増駅】企業内保育室
東京都新宿区内の事業所内保育室【ライクアカデミー株式会社(旧 株式会社サクセスアカデミー)】
東京都杉並区 ピヨピヨおうちえん
ライクアカデミー 東京大学駒場2キャンパス内の保育園/勤務地:東京都目黒区
【日比谷線/六本木駅】企業内保育所(※名前非公開)
【東京近郊エリア】
愛知県 社会福祉法人春生会 しょうなあさひが丘の特別養護老人ホーム内の託児所
神奈川県の人気の企業内保育所!年休125日(※名前非公開)
千葉県 NAA保育ルームたんぽぽ【ポピンズ】
埼玉県 株式会社パソナフォスター センコー浦和保育園(※勤務時間相談可、短時間勤務可能)
【地方エリア】
最近では地方にも求人が出ています。地方求人でも、やはり交通機関の便利さや近さは重要です。そういった所にも配慮してくれている求人が出されています。
(例)
岡山県 ニチイキッズつしま新野保育園/「岡山大学筋(岡山岡電バス)」より徒歩2分
等
求人は東京ばかりではありません。保育士の転職サイトでは、日本全国・各都道府県を対象にして動いています。地方だからと諦める事なく、企業付きの保育所・託児所で一人でも多くの人が条件良く働いてくれたらなと思います。