
認証・認定保育所とは
認証保育所は、待機児童問題を解決する為に東京都が独自の制度で設置した保育所を指します。更に細かく2つに分類され、基本型であるA型、もう一つは小規模や家庭的な保育を大切にしているB型となっています。
運営は各民間の施設で無認可と同じですが、保護者から受け取る保育料には上限が設けられています。
また、各区から補助金が出されるので、子どもを預けたい保護者達からすればかなり助かる施設になっており、子どもが集まらない為に運営が苦しい・閉鎖したという園はありません。
無認可保育所を保育士が避ける理由の一つとして、安定性の無さが挙げられますが、その心配はありません。
認定保育所は、川崎市が児童福祉法35条第4項の認可を受けていない保育所を対象に、市が決めた規定を満たした園に対して市長が認定して、川崎市が運営費の一部を補助している保育所を指します。
認証・認定保育所教諭の平均給与
平均給与182,519円
認証保育所の保育士の平均給与は、182,519円となっています。
保育士全体の平均が18万なので、それよりは上回っています。
対して認定保育所の保育士の平均給与は、なかなか認定保育所のみで算出している所がない為、幅で言うと19万~21万となっています。
突出して高いという訳ではありませんが、認証保育所は東京都が『保育士の処遇改善も考えた』保育所となっている為、有休消化率が良かったり、産休が取りやすかったりと福利厚生が充実しています。
また、前述した様に子どもが集まらないから給与が上下するという心配がない為、保育士にも人気です。
参照:『「みんないくら貰ってるの?」施設別!保育士のボーナス』https://hoiku-shigoto.com/report/male-nurse-career/bonus/
認証・認定保育所教諭の平均年収
平均年収323万円
認証保育所も、認定保育所も基本的に賞与はしっかり保障されています。
保育士の平均賞与は約54万円、そして平均年収は約323万円という統計が出ています。
大体認証・認定保育所の平均年収もそれに準じており、待遇は保育士の中でも良い方だという事が分かります。
認証・認定保育所で働くメリット
では、認可・無認可保育所ではなく、敢えて認証・認定保育所で働くメリットはどこにあるのでしょうか?
メリット
子どもとしっかり向き合う時間が得られる
乳児教育(※B型のみ)に特化されている為、乳児教育を極めたい人には向いている
保護者との信頼関係が築きやすい
残業時間が少ない
保育士同士の関係性も築きやすい
認証保育所のメリットとして挙げられるのは、少人数制を取っている所です。
子ども一人ひとりと向き合い、子ども達の成長をじっくりと見る事が出来る為勉強になりますし、しっかりと保育技術を身に付けるには向いています。
また、保護者も認証保育所の特色を理解した上で子どもを預けるので、保育士は『自分を助けてくれる仲間』という意識が強く、少人数制である事もあり、しっかりと一人ひとりと理想の保育を話し合って分かり合う事が出来ます。
人数が少なく行事も少ない為、通常の保育所の様に残業に追われる事もありません。
また、保育士同士も人数が少ない為に団結し、たとえトラブルがあってもお互いに納得するまで話し合い分かり合う事が出来るので、人間関係に悩んだ経験がある人にもお勧めです。
認証・認定保育所で働くデメリット
良い事ばかりではなく、勿論デメリットもあります。
デメリット
事故の責任などの分担が重い
行事が少ない為に司会などの能力が身に付きにくい
トラブルが起きてもその相手と適度な距離を持つのが難しい
人数が少ないので、必然的に一人ひとりに掛かる責任は重くなります。
少人数でも子どもは思わぬ行動に出るので、怪我などをさせてしまった時の責任問題は大変です。
また、人数が少なく行事が少ないですが、その分司会をしたりなど、普通の保育所で身に付けるスキルを得られない事も挙げられます。
将来的に主任や主要なポジションに昇進を考えている人は、少ない機会を逃さずに司会を名乗り出て行っておきましょう。
ある程度経験をしたら、スキルアップの為に認可保育所に転職する人もいます。
自分で将来のプランをしっかりと立てられる人が向いていると言えます。
人間関係が安定はしていますが、何かトラブルがあっても、冷却期間としてその相手と距離を取る事が少ない人数の中では難しいです。
認証保育所・認定保育所は認可保育所や無認可保育所と似たような所
行事の少なさは挙げられますが、基本的に働く内容としては認可保育所や無認可保育所と変わりません。
乳児教育に特化したB型も、おむつ替えや沐浴など、少人数だからこそきっちりと学べたスキルを認可・無認可保育所でも活かせるでしょう。
先程書いた様に、将来昇進したい、もっと大人数の保育所で挑戦したいと考える人も出てきます。
その場合、同じ保育所で昇進を待つよりも、最初から『主任候補』として転職をした方が早く昇進しますし、給与も高く迎え入れてくれる所もあります。
『折角人間関係の良い職場を手放したくない』と考える人も多いでしょうが、心配はいりません。
保育士専用の転職サイトを使えば、専任のコンシェルジュが実際に園まで出向き、保育士同士の人間関係の良さも探ってくれます。
そして、人間関係に問題がある園に関しては、『ここは〇が起こっており、人間関係に問題があると判断されます。ですから転職はお勧めしません。』と、はっきり教えてくれるので悪い職場を回避する事が出来ます。
自分一人で人間関係に不安を持ちながら、人生においても大きな出来事である転職は行うべきではありません。
頼れる転職サイト・エージェントに出会って、安心して良い園へと転職を成功させましょう。
もしも人間関係や仕事内容で悩んだ場合は…
人間関係で悩んだ場合も同様です。
確かに人数が少ないので、人間関係の構築はやりやすいですが、何かトラブルが起こってしまった場合や、元からいる保育士に問題がある場合は、逃げ場のない中で保育士を続けなければいけません。
もしも人間関係に悩んだ場合、人数も少ない為誰に相談して良いかも分からずに戸惑うでしょう。
一番上の園長や取り締まりに相談をするか、外部の『社会人のいじめ』を専門に扱う相談窓口に電話をして助けを求める方法もあります。
それでも人数が少ない為に、再び職場に溶け込む自信がないという人は、転職を視野に動いてください。
先程も書いた様に、最近の転職エージェントでは、人間関係が良好な所をしっかりと調べて来てくれるので、安心です。
自分ばかりが我慢をするのではなく、のびのびと保育士として活躍できる場を見つけてください。