介護の現場で働き、ステップアップを重ねてきた・・・しかし、あるとき突き当たった壁。
悩みの解消と介護の未来を明るくするために、悩み・気付きを共有する場「未来をつくるkaigoカフェ」を立ち上げた高瀬氏が語る、介護の仕事をハッピーにするためのヒントとは?
はじめまして、高瀬比左子(たかせひさこ)と申します。
私は「未来をつくるkaigoカフェ」という、介護職や介護に関わる方同士の対話の場を主催しています。
「未来をつくるkaigoカフェ」とは介護職をはじめ介護に関わる人たちが自分らしく毎日の仕事を楽しむために思いを語り合いながら、抱えている問題や価値観を共有したり、介護や地域の問題について考えたりする場です。
介護職や医療職など介護に関わる仕事をしている人たちが集まって、毎回介護にまつわる身近なテーマを設定し、肩書や役職を抜きにした対話を行っています。
2012年の7月にスタートし、これまで延べ3,000人以上、100を超えるテーマで対話をしてきました。
始めたきっかけとしましては、私自身、長く介護業界に関わってきて、
また、
と常々考えていました。
そんな時、ソーシャルネットワーク上で様々な形で介護業界を変えようと努力されている方の存在を知り、
また、
と思いフェイスブック上で仲間を募ってスタートしたのが始まりです。
「未来をつくるkaigoカフェ」のネーミングについてですが、『未来をつくる』というフレーズは、前向きに自らの意思で未来を切り開いていく、そんな能動的な介護職のイメージにぴったりだと思いました。
また、カフェという言葉については、堅苦しい勉強会のようなイメージではなく、カフェのようにあたたかみがあって、居心地がよい場所、そんな場所を目指したいという思いでつけました。
未来をつくるkaigoカフェは介護にまつわる身近なテーマをもとに、肩書や役職を抜きにした自由な対話の中で気づきや学びを共有し、ご自身なりのフィールドで活かして頂くためのきっかけをつくる場としてスタートしています。
カフェという名前のとおり、講師から講義を受けるといったスクール形式の勉強会や研修会ではありません。
これまで
など、介護にまつわる身近なテーマでワールドカフェ形式の対話を中心に様々な対話をしてきました。
参加者は現場の介護職から経営者、医師や看護師、理学療法士や作業療法士、人材派遣会社や介護保険外サービスなどバラエティーに富んでいます。
現在は介護カフェで出会った人たち同士で地域のイベントをしたり、肩書や役職、職種や業種を超えて様々な有機的なつながりが生まれています。
カフェに参加された方に、「kaigoカフェで一体何が得られるのか?」とお聞きした回答の一部をご紹介しますと、
上記のことからも、日常の中での対話の必要性や対話による気づきを様々な形で持ち帰って頂けていることがわかります。
私自身も介護業界で働いているのでわかるのですが、介護現場の大半は経営的な問題から最低限の人員で仕事をしているので、なかなか人を育てることまで手が回らない状況にあります。
その点、対話はお金がかかりませんので、介護現場でもぜひ取り入れていただきたいと思います。
会議などではなく、お互いが考えていること、悩んでいることなどを肩書に関係なく出し合い、意見交換をすることは情報発信力やチーム力を高めることになりますし、また気づきを促し日常に埋没することを防いでくれることにもなります。
また、こうした場でのファシリテーターを経験するなかで自然と問題解決能力やコミュニケーション能力は高まります。職場でのコミュニケーションの質も高まり、組織としても成熟していけると思います。
これから、私なりの視点で、現場とカフェでの経験をもとに転職にも役立つお話をご紹介させてもらいたいと思います。よろしくお願いいたします。