人生を介護で終わらせない!介護と仕事の両立を目指す

介護仕事両立

超高齢社会を突き進む日本、管理職世代となる50代を中心としたビジネスパーソンの介護離職が問題になっています。

「介護離職なんてまだまだ先の話…」と思っている方も多いですが、介護離職の若年化が進み20代、30代の若い方も両親や祖父母、きょうだいの介護や看護を担っている等、介護と仕事の両立に悩んでいる方が増えつつあります

キャリアプランの実現に向けて一歩踏み出し、働き盛りとなる世代の介護離職は社会の大きな損失でもあり、本人のキャリアプランの中断にもつながります。

メディアでは話題になりにくい若年層の介護離職問題、介護をしながら安心して働き続ける環境をつくり優秀な若手人材の未来を守っていかなければいけません。

そこで今回は、介護と仕事の両立について詳しくご説明させていただきます。

介護と仕事を両立しながら働きたい20~30代の方はぜひ参考にしてください。

介護離職は他人事ではない?

介護離職の現状についてデータを参考にみていきましょう。

介護離職の現状

総務省統計局が実施した『平成29年就業構造基本調査 結果の概要』によると、介護・看護を理由に離職した者の人数は、過去1年間には9万9千人という結果

内訳として男性2万4千人,女性7万5千人となり、女性が約8割となっています。
そして介護離職で前職を退職した後、調査時点で仕事をしている人は2万5千人とされています。

表Ⅰ-6 男女,就業状態,従業上の地位,年齢階級別介護をしている者及び割合-平成 29 年の「40歳未満で介護をしている人」についてみてみましょう。

介護仕事両立

有業者:69.8%

無業者:30.2%

介護離職により無業となった人が30%を超え、決して高くない数値ということが分かります。

参照:総務省統計局『平成29年就業構造基本調査 結果の概要』

介護・看護を理由に離職する人の割合は過去10年間で約2倍に増加していますが、その背景には

  • 高齢者人口の増加
  • 平均寿命の延び
  • 正規社員の離職

この3点が大きく影響しています。

介護離職がもたらすリスク

介護をしながら十分に働くことができない、介護と仕事の調整がつかないといった理由から離職されている方が多いのですが、介護離職をすることで以下のようなリスクがあります。

  • キャリアの中断
  • 再就職、転職困難
  • ブランクの長期化
  • 収入減と介護費用による経済的負担の増加
  • 再就職、転職困難
  • 介護負担の増加
  • プライベートの制限や喪失

と、「親や祖父母などの介護をしたい」と考え離職する方、「介護により離職しなければいけない」方など両者にとって、介護離職は若手人材の未来のリスクをもたらすことになります。

20代~30代若年層のリアル!

介護離職にはリスクが多いということが分かりましたが、20代~30代の方達の介護と仕事の現実についてみていきましょう。

夢を断念、ある日直面する介護生活

“介護”というと、「年老いた両親の世話をみる」「高齢者の世話」といったイメージが強いのですが、20代、30代が介護を担う現状があります。

20代~30代の両親といえば、40代・50代のまだまだ働き盛りで元気!といった方達でしょうか。趣味を楽しんだり元気に孫の世話をされていたりする方も多いですね。

もちろん若い方達は将来描いている夢に向かって生活を送り、キャリアプランを一歩ずつ歩んでいる頃でしょう。

しかし、介護生活は突然はじまります。

  • 昨日まで元気だったのに、脳梗塞を発症し半身麻痺となり生活面において介護が必要
  • 突然の事故に遭い、後遺症によって介護が必要
  • 若年性認知症になり目が離せない

介護に対する準備ができていないまま介護生活に突入する方は少なくありません。
また、障害をもつきょうだいの介護が必要な状況になった等、介護問題は若年層を取り巻いています。

育児と介護、ダブルケアの悲劇

20代~30代の介護者を悩ませるのは介護問題だけではありません。

早い方では20代で結婚し子供を育てている方もいらっしゃいますが、介護と仕事の両立とともに育児も加わりダブルケアが必要な方も少なくありません。

最近では共働きをする家庭が一般的になり、子供を保育園に預けながら働いている方が多く、この世代の方達は

  • 子供もまだ小さくて手がかかる
  • 待機児童問題
  • 今後の養育費や教育費
  • 家のローンの支払い

といった事情を抱えながら育児と仕事を両立させ、突然のしかかる介護問題。

晩婚化や高齢出産によって育児の時期に親の介護と重なってしまったケースや、近年の少子化によって20代~30代の方で一人っ子という人も多いものです。

未婚の方や配偶者の協力がなければ、親や祖父母の介護を1人で背負わなければいけないことも珍しくありません

また、介護施設への入所を希望しても入所条件や待機者問題、経済的な負担により入所できず介護を抱え込むケースもあります。

育児と介護のダブルケアはこれまでの生活を一変させ順調に築いてきたキャリアプランの変更や中断を余儀なくされ、介護の担い手になることで仕事との調整がつかず離職せざるを得ないというのが現状です。

介護離職をしない選択を

介護によって職を失うリスクは、金銭的な負担ももちろんですが本人のやりがいの喪失や心身への負担が大きいため、「できるだけ介護と仕事を両立させる・キャリアプランを中断させない」選択を考えることが大切です。

介護と仕事の両立をサポートするサービスの活用を!

では、どうすれば介護離職をせずに仕事を続けていけるのでしょうか?
方法としては主に以下の5つ挙げられます。

  1. 育児・介護休業制度
  2. 介護休暇制度
  3. 介護休業給付金
  4. フレックス制、時短勤務制、在宅勤務制
  5. 介護保険制度

など国の制度や職場の制度を最大限活用することが重要です。

また、きょうだいや親類が近くにいる方は役割分担を決め介護の担い手を増やすことも介護離職をせずに介護を継続する方法のひとつでしょう。

サポートを使っても両立できないこともある

ご紹介した法律や制度を活用しても介護と仕事の両立が難しいケースがあります。
例えば、

「頼れる人がいないため心身ともに負担が大きくなった」
「残業ができなくなり職場に居づらくなった」
「職場に相談しにくく抱え込んでしまい身体を壊してしまった」

など、介護は決まった予定が立てにくく、仕事をしていても呼び出しの電話にドキドキしたり、急に休まなければいけなかったりといったことも多々あります。

また、介護に対する理解が少ない職場やフレックス制、時短勤務制、在宅勤務制など働き方の選択肢ができない職場、人手不足なため介護への配慮がされない(できない)職場も少なくありません。

そのため介護と仕事の板挟みとなり、結局介護に専念する選択をとり離職してしまう人が多くなっているのです。

職場環境の見直し、転職も選択肢のひとつ

介護と仕事の両立が難しいところは「介護はゴールがみえない」ということです。

  • 介護生活がいつまで続くか分からないという不安
  • 不規則な毎日が続く疲労感

このような肉体的、精神的ストレスを抱えたまま、サポートが期待できない職場で従来通りの働き方を続けることは困難です。

これからの日本を担う若手人材を介護離職によって失わせないために、自分自身が介護の犠牲にならないためには、介護と仕事を両立しながらビジネスパーソンとしてのキャリアプランを築ける環境整備が必要です。

社会全体、企業の理解を高め働き方の選択肢を幅広くすることで無理なく介護と仕事の両立が実現するでしょう。
そのためには、今働いている職場環境を見直すという選択肢があります。

生活や介護にはお金がかかりますので、介護によって離職するのは生活の基盤を脅かすデメリットがあるため、安心して介護に携われ仕事にも専念できる企業と出会うことが両立成功の第一歩ではないでしょうか。

若手介護者をの就職・転職をサポートするYancle(ヤンクル)

では、どこで介護に理解ある職場を見つけたらいいの?という方へ、家族の介護をしている20代~30代の就職・転職支援を行う「Yancle(ヤンクル)」https://yancle.com/をご紹介します。

ヤンクル

ヤンクルの対象者

18歳未満で家族の介護を担う人をヤングケアラー、18歳以上、20代、30代で家族の介護を担う人は若者ケアラーと呼ばれています。

ヤンクルの対象者は両親や祖父母、きょうだいの介護や看護を担っている20~30代の方たちです。

  • 介護をしながら今の職場で働くのは難しい
  • 転職したいけれど介護と両立できるか不安
  • 介護に専念した方がいいのかも…
  • 介護離職でブランクがあり、転職先が決まらない

このような悩みを抱えながら過ごしている方も多いかと思います。
ヤンクルは、若手求職者の悩みに寄り添い転職をサポートしてくれるサービスです。

ヤンクルの強み、特徴

転職サイトや転職エージェントは多数存在しますが、ヤンクルとどこが違うのでしょうか。ヤンクルの強みや特徴をみていきましょう。

介護の悩みに共感!介護経験者に相談できる

ヤンクルの最大の強みは「介護の悩みを相談できる」という点です。

家族介護の経験があるスタッフがキャリアパートナーとしてあなたの悩みや不安に寄り添い、介護と仕事の両立が実現する転職をともに目指します。

介護と仕事の両立では相談できないことが状況を悪化させることがあります。

家族の介護はなかなか話しにくく限界まで自分の中で抱え込みがちですが、同じように家族の介護の中で苦労や悩みを経験してきたスタッフとのヒアリングですので、誰にも言えない本音や気持ちをぶつけることができるでしょう。

Point

仕事の悩みだけでなく介護負担軽減につながるサービスや制度の情報提供や介護制度についてもサポート

介護への理解◎介護フレンドリー企業

ヤンクルから提案、紹介される求人は介護の理解があり、フレックス制、時短勤務制、在宅勤務制などの制度がある介護フレンドリー企業です。

家族介護に理解があり、介護と仕事を両立しやすい企業」の中から、企業にもヒアリングを行い、求職者とのマッチングを実現します。

エントリー後の面談では、介護の状況や困っていることなどのヒアリングが行われ、状況に応じた企業の提案や紹介がされます。

Point

介護状況や働き方の希望などは企業選定に関わるため、詳細に伝えていた方が◎
幅広い業界、職種に対応しているので選択肢が豊富

介護と仕事を実現!キャリアプランを諦めない

ヤンクルでは若手人材のキャリアプランの実現を重視しています。
介護によってキャリアの中断がされないよう状況や介護レベルに合わせた、キャリアプランの提案をしてもらえます。

例えば、

  • 在宅で過ごされている家族のケアをする方にはフレックス制、在宅勤務制などの制度がある企業
  • デイサービスやデイケアに通っている家族がいて早めに会社から帰宅したい方には、時短勤務制がある企業

というような提案が行われます。
そして、介護状況が変わった場合は新しいキャリアプランの提案や次のキャリアに向けてのスキルアップ支援によって「夢を実現したい」「大切な家族の介護も頑張りたい」の両立を目指します。

Point

介護や仕事に関する相談は、就職・転職後も継続してサポート

ヤングケアラーの想いに寄り添うヤンクル

介護と仕事の両立が難しく離職する人もいる一方で、自宅で家族のケアをしながら仕事との両立をさせている方も多くいらっしゃいます。

仕事を辞めざるを得ない人or両立できている人、その違いは何かというと、職場の環境にあります。

国や自治体が行う介護負担を軽減する制度や補助は様々ありますが、活用すれば介護の不安なく仕事もできる!というものではありません。
介護と仕事の両立を実現させるには働いている職場環境が大きく影響します。

しかし、働いてみてからでないと分からないことが多いため、「プライベートへの理解がある企業」という特徴に入社したとしても、実際はサービス残業ばかり・休めないなど介護との両立には程遠い企業もたくさんあります。

業界や企業情報に精通し企業とのヒアリングを丁寧に行っているヤンクルだからこそ、周知されていない内部情報や実際の職場環境を事前に知ることができるのです。

「不安なく働きたい」「介護も仕事も充実させたい」という若い方の想いを叶え、職場探しをサポートするヤンクル。
介護と仕事について悩んでいる方、将来に不安を感じている方は、ぜひ気軽に相談してみてください。

【まとめ】それぞれが幸せになる介護と仕事の両立を目指そう

いかがでしたでしょうか?
介護と仕事の両立について説明させていただきました。

介護離職をせずに介護と仕事を両立させるためには、と「頑張り過ぎない気持ち」と「無理なく介護できる環境」が大切です。

大切な存在である家族の介護や看護となると、どうしてもケアに専念したい気持ちが強く、気がついたときには介護疲れやバーンアウト(燃え尽き症候群)になってしまうこともあります。

  1. 介護保険の対象となるケアは介護のプロに任せる
  2. 制度やサポートについて情報収集し活用する
  3. 介護と仕事の両立できる職場で働く

この3点がポイントとなるでしょう。
介護と仕事の両立できる職場で働き、「キャリアを継続する」ことは自分にとって将来のキャリアプランの礎になり、時には介護生活からの解放や、気分転換できる拠り所にもなります。

家族も大切にしながら自分も大切にできる人生となれるように、様々な制度やサポートを活用しながらベストな選択を決断してください。


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参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷