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諦めない介護離職からの再就職!仕事と介護を両立するポイントは?

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親や家族の介護のため仕事を離職する「介護離職」

仕事と介護の両立が大変だから、会社での居心地が悪いからといった理由で離職する方が多いですが介護離職をして後悔している人は後を絶ちません。介護期間のブランクによって介護離職から再就職することが難しく経済的な困窮に陥ってしまう方もいます。

今回は、介護離職の現状と再就職方法について、介護と両立できる仕事についてもあわせてご紹介します。

介護のための転職や離職を考えている人は、ぜひご参考にしてください。

2019年最新!介護離職事情

総務省統計局の「平成29年就業構造基本調査」をもとに最近の介護離職事情についてご説明します。

介護をしている人の数は約628万人で、この内仕事をしている人は約346万人とされ、介護と仕事を両立させている人の就業状態の割合は全国で55.2%、男性 65.3%、 女性49.3%というデータがでています。

平成29年に介護・看護のために過去1年間に前職を離職した者は全国で9.9万人を越えています。就業構造基本調査は5年毎に行われている調査で、平成24年の調査の約10.1万人からは下方傾向にあります。しかし依然として約10万人が介護・看護のため離職せざるを得ないという状況が続いています。

参考:総務省統計局 平成29年就業構造基本調査
表Ⅰ-6 男女,就業状態,従業上の地位,年齢階級別介護をしている者及び割合-平成29年
表Ⅰ-7 男女,就業状態別介護・看護のために過去1年間に前職を離職した者-平成19年,24年,29年

介護離職はどんな人に多いのか?原因を考える

高齢者となる年齢は65歳以上でそれ以降の年齢では、今元気でもこれから介護の可能性が高まってきます。75歳以上となると要介護高齢者の割合も高くなり、より介護が必要な状態になります。

要介護者からみた介護者の続柄は配偶者が最も多く次いで子です。その年代の親を持つ子と考えると、介護を担う人は働き世代、中高年が多い現状となっています。
管理職や重要なポジションに携わり、これから会社を担っていくという人も多い年代ですね。

要介護高齢者と同居している子はもちろん、別居している場合でも「介護をするのが自分しかいない」という状況であれば介護離職という選択を取らざるを得ないでしょう。

また、介護の負担は時間的、経済的はもちろん介護者の心身にも悪影響を及ぼし、約8割の介護者が不安を抱えながら介護に携わっています。介護離職した人の半数以上が、介護がスタートして1年以内に介護のために離職しているとされています。

介護サービスや介護休業制度を利用して就業を続けても、「なんとか続けている」という状況で仕事と介護の両立が辛くなり仕事が続けられなくなった人も少なくありません。

参考:厚生労働省 仕事と介護の両立 ~介護離職を防ぐために~
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/index.html

介護離職、後悔するのはなぜ?問題点や現実

介護離職をして介護に専念した方の多くは、離職を後悔されています。その原因の4つをみていきましょう。

経済的負担

介護離職に伴い収入がなくなります。
親の年金や貯金だけでは介護費用を支払うことができなくなり後悔される方が多いです。

介護費用には、介護サービス利用費、医療費、おむつ費、介護用品購入費など様々な費用がかかりますが、在宅で介護をした場合についてご説明します。
介護サービス利用費は介護保険で利用限度額が定められ、利用した場合は自己負担1割(所得に応じて2割・3割)を支払います。要介護度別に限度額が決められ、介護度が高くなるにしたがって係る費用が高くなってしまいます。

例えば、下記表では最も軽い介護度である要支援では5,032円、最も重度である要介護度5では36,065円の自己負担が必要となります。介護が必要な心身状況になっていくのは時間の問題ですので、年齢を重ねるごとに経済的な負担は大きくなるという現状です。

介護離職、後悔するのはなぜ?問題点や現実

参考:社保審-介護給付費分科会 第 167 回(H30.12.19)
http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20190220_2.pdf

精神的負担

「自分しか介護する人がいない」という状況では、気持ちに余裕がなくなり介護者の精神的な負担が大きくなります。

「介護鬱」という言葉があるように、特に在宅介護で24時間365日介護に携わっていると突然虚無感や疲労感に襲われ、何もしたくない状況や最悪のケースでは虐待といったケースもあります。

大好きな家族でも介護を続けていると優しくなれないときがあるのは当たり前です。

仕事をしていれば、少しでも介護から離れ自分の時間が持てるので心のゆとりにつながりますので、できるだけ仕事を続けることで精神的負担からの後悔を軽減させることができます。

肉体的負担

在宅介護は24時間365日休むことができません。入浴介助や排泄介助、移乗など肉体的に負担が大きく腰痛に悩んでいる介護者は多くいます。夜の排泄介助でゆっくり眠れないこともあり、心身の疲労は大きいものです。

仕事と介護の両立はしんどいからといって介護に専念する環境にしても、介護者の負担は軽くなるどころか負担は増してしまうでしょう。

再就職できない

上記で述べたような負担を抱えたため、介護サービスを利用して再就職を目指す方もいますが、正社員として再就職できた人は約半数とされています。

介護者の年齢や介護期間のブランク、介護に配慮した勤務希望などが再就職へのハードルとなっています。

介護離職により収入が減ると、必然的に介護サービスを絞らなければいけません。そうすると介護者の精神的負担、肉体的負担も大きくなるという悪循環に陥ってしまいます。

介護離職をした介護者はストレスフルな状況で、介護に携わっているという現実です。

介護と仕事を両立する3つの方法

介護によって離職してしまうとその後の再就職に影響しますので、できるだけ仕事を続けながら介護にも携わることが最善策です。
介護と仕事を両立する方法を3つご紹介します。

1.会社の介護サポート制度を活用する

政府は介護離職ゼロを目指し、企業における様々な取り組みを推進しています。

介護休業制度

要介護状態の家族を介護するために一定期間まとめて仕事を休めるという制度です。対象となる家族は、要介護状態の配偶者・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫となり、対象者1人に対して通算93日、3回に分けて取得することができます。

介護休業給付金

介護休業給付は介護のための休業を取得した、雇用保険の一般被保険者・高年齢被保険者が対象となり、事業主がハローワークに申請します。支給対象期間は介護休業制度と同様で1回の休業期間が3カ月を超える場合は3カ月が限度となり、原則休養開始前の平均賃金の67%が支給されます。同じ事業主の下で1年以上働いていること、介護休業を始めた日前2年間で賃金支払い基礎日数が11日以上ある月が12カ月以上あることなど、受給には様々な条件が必要です。

時間外労働、深夜業の制限制度

事業主は要介護状態の家族を介護している従業員に対して、業務に重大な支障がない限り、1カ月で24時間を、1年で150時間を超える時間外労働をさせてはいけないことになっています。また、深夜労働(午後10時~午前5時)もさせてはいけません。

2.介護保険サービスを活用する

介護を1人で抱え込まず、介護保険サービスを活用することで介護離職を避けることもできます。介護保険サービスには、在宅サービス・施設サービスなど様々な種類があるのでうまく活用することで、介護負担の軽減につながります。
まず要介護認定を受けケアマネージャーと相談し状況に合わせたケアプランを作成してもらいましょう。

市区町村の介護保険課や地域包括センターなどの相談窓口で今困っていることや不安なことを相談するだけでも解決の糸口が見えてくるはずです。

3.仕事と介護が両立できるような会社に転職する

介護離職ゼロを目指す施策の推進に伴い、企業でも様々な取り組みがなされています。

例えば

  • 短時間勤務
  • フレックスタイム
  • 時差出勤
  • 企業独自の休業制度
  • などがあります。

    人手不足の企業にとって働き盛りの年代である人材が離職するのももったいないことです。
    仕事と介護が両立できるような取り組みをしている会社に転職する、というのも選択肢のひとつでしょう。

    在宅介護しながらできる仕事

    家族介護に理解のある会社と出会えれば最善ですがなかなか見つからない場合や、家族の介護の程度や状況によってどうしても仕事に行けないケースもあります。そんな場合におすすめの在宅介護しながらできる仕事をご紹介します。

    介護ヘルパー

    筆者はグループホームのケアマネージャーとして勤務していますが、職場には家族介護をしながら介護ヘルパーとして働いているスタッフがたくさんいます。介護職であれば家族介護への理解も深く急な休みにも寛容です。

    自分自身の経験や知識を活かすこともでき、さらに職場で身に着けたより実践的な介護技術を学ぶこともできるので一石二鳥ではないでしょうか。

    身近にケアマネージャーや介護福祉士もいるので、介護の相談ができ、介護保険制度についても理解を深めることができます。

    また、訪問介護であれば決まった時間だけのシフト制なので、例えばデイサービスを利用している間に働くといったことも可能です。

    派遣社員

    介護や看護のために離職しなければいけない人が正社員から派遣社員になるというケースも多くあります。派遣社員は勤務時間に融通が利きやすく、短時間勤務や残業無で働くこともできるのがメリットです。

    仕事をしている間はヘルパーやデイサービスを利用することで仕事との両立もできるでしょう。

    また、難しいとされるといわれる仕事探しは派遣会社がサポートしてくれるので希望する条件に合った職場と出会える確率も高く、フォロー体制も整っています。

    アルバイトやパートで働くよりも高時給で効率良く収入を得られることもメリットとなるでしょう。

    介護離職してしまった!再就職方法ってあるの?

    介護離職からの再就職を成功させるためには5つのポイントを覚えておいてください。

    状況を整理する

    介護離職をした場合に絶対に押さえていただきたいポイントが、状況の整理です。

    家族の状態や介護をしなければいけない時間、何を望んでいるかなど、介護保険サービスを利用する場合でも職探しをする場合でも状況整理できていればスムーズに進めることができます。

    情報収集

    介護保険サービスの利用については、市区町村の窓口や地域包括支援センターでサポートしてもらえますが、職探しについての情報収集は自分でしなければいけません。情報収集ができれば企業を選ぶ選択肢も増え、介護期間や年齢のハンデをクリアすることも可能です。

    何もしないより求人広告や求人サイトを見るだけでも、自分がどんな働き方ができるか、どんな企業や働き方の選択があるかを知ることができます。

    希望条件を決める

    介護に携わっている人は絶対に譲れない希望条件があるかと思います。この譲れない条件をベースにして、希望条件を5つ程度挙げてみましょう。介護離職からの再就職では、新入社員となるため前職からのキャリアダウンが珍しくありません。
    残念ながら前職と同じような条件やキャリアアップは望みが薄いでしょう。

    現在の介護状況や希望条件を合わせてすり合わせてしていくことが再就職への第一歩となります。

    スキルの棚卸

    これまで培ったキャリアやスキルを確認することで職探しもスムーズとなり、自己アピールにもつながります。介護期間で身に着けたことも仕事に通じる強みになる可能性もあります。

    介護体制をつくる

    再就職、転職活動の目途がたったら介護体制を整えましょう。介護をしながら仕事探しができる状態にするために訪問介護やデイサービスなどの介護保険サービスをうまく活用することが大切です。

    仕事が見つかっても介護体制が整っていない場合は、すぐに入社できない可能性もあるため、なるべく早めにサービスの利用を検討してください。

    時間がない介護離職は再就職支援サービスを活用しよう!

    介護離職からの再就職は、介護をしながらの仕事探しとなり一筋縄ではいきません。日々の介護生活だけでも時間がないのに仕事探しに時間を割けないという方も多いでしょう。
    難しい再就職を成功させるには、転職エージェントの活用がおすすめです。

    転職エージェントのメリットは7つ。

    • 専任のキャリアコンサルタントがマンツーマンでサポートしてもらえる
    • 無料で利用できる
    • 希望条件に合った企業探しをしてくれる
    • 福利厚生や従業員のサポート制度が整ったホワイト企業が多い
    • ライフスタイルに合わせたキャリアプランを考えてくれる
    • 履歴書や職務経歴書の添削、面接対策など転職支援が受けられる
    • 企業との連絡や調整、入社日、年収などやり取りを代行してもらえる

    仕事と介護を両立する場合、最も大切なのは企業の介護への理解でしょう。

    転職エージェントでは日々企業情報を収集していますので、介護休暇や時短勤務など介護をしやすい環境の企業とのマッチングを可能にしてくれます。

    転職エージェントを活用する場合も、先述した再就職を成功させるポイント5つを行っていればスムーズに仕事探しが捗るでしょう。

    介護離職した年代によっては今後の転職がさらに厳しくなることも考えられますし、良い条件の求人はすぐに決まってしまいます。

    「もう後がない」と思って再就職できるチャンスがあれば逃さないようにしましょう。

    最後に注意点が2つ。
    ミドル層の求人情報の取り扱いが多く、スピーディーな対応の転職エージェントを選ぶようにしましょう。書類選考なしで面接に進める転職エージェントであれば、最短2週間で内定まで進むことも可能ですよ。

    介護離職からの再就職は厳しい!でも不可能じゃない!

    少子高齢化が進み、誰にでも介護離職をする可能性がありますので、これから介護離職からの再就職がスムーズになる制度も増えることも考えられます。家族の介護といっても年齢的な面やブランクを考えると再就職は簡単なことではありませんが、それぞれのサービスをうまく活用することで可能性は広がるでしょう。

    今家族の介護をされている方、家族はもちろん大切ですが、何よりも自分の人生を大切にしてください。

    そしてまだ若い方、「介護なんてまだまだ先の話でしょ」と思わずに将来を見据えて「仕事と介護の両立」について意識することから始めてください。

    まずはできることから始めて再就職を目指してくださいね。

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