会計士に本気でおすすめの転職エージェント3選!選び方や注意点は?

会計士の転職はエージェントを活用することで、キャリアアップもスキルアップも狙えます。

大切なのは、いくつもある転職エージェントの中から、本当に優れたサービスを選ぶことです。

本記事では、会計士で転職を目指している方向けに、転職エージェントの選び方や注意点、利用方法などを解説します。

会計士に本気でおすすめの転職エージェントも紹介しますから、ぜひ最後まで読んでください。

会計士とはどのような仕事?

会計士は正式には「公認会計士」と呼び、試験合格率10%程度の非常に難易度の高い資格です。

誰でも受験はできますが、その難易度の高さから誰でもなれる職業ではありません。

会計士とはどのような仕事を行っているのか、詳しく解説します。

組織内会計・税務・監査・コンサルティングを行う

会計士の仕事は大きく4つに分けられ、「組織内会計」「税務」「監査」「コンサルティング」があります。

「組織内会計」は、多くの方がイメージしやすい会社の経理や財務などの業務で、一般企業から国の機関、NPOまで幅広い活躍の場があります。

「税務」は、税理士登録をすることで行える業務です。

税務の代理や税務調査、納税制度の助言など、会計士事務所が行う業務がこれに当たります。

「監査」は、企業や行政機関、公益法人などに独立した立場から監査を行い、意見表明を行う業務です。

法律で義務化されている「法定監査」と企業の財務諸表等を監査する「法定監査以外の監査」があります。

最後に「コンサルティング」が、企業の経営戦略や組織再編など経営全般に関わる相談・助言を行う業務です。

他にも企業再生計画の策定・検証、国際財務報告基準のコンサルティング、株価・知的財産等の評価など、内容は多岐にわたります。

参照:jicpa 日本公認会計士協会『公認会計士の仕事内容』

会計士の平均年収

会計士の平均年収はそれぞれ以下の通りです。

会計士平均年収
  • 男性・・・655万8,200円
  • 女性・・・544万6,300円
  • 男女計・・・623万5,400円

男女での差はあるものの、どちらも日本の平均年収である307万円を大きく上回っており、会計士は高収入の仕事と言えます。

20代前半のうちは年収も少ないですが、年代とともに平均年収も上がります。

年代別の年収でみると、男性は50代後半で平均年収857万6,800円、女性は50代前半で695万800円です。

平均年収は企業規模や職種、役職、専門分野などによっても大きく変わります。

また、個人で事務所を開設する会計士もいることから、高年収を得るチャンスの多い仕事です。

参照:e-Stat 政府統計の総合窓口『令和3年賃金構造基本統計調査 (職種)第14表 ・第16表』

年齢や経験によって求人数が大きく変動

会計士の求人数は、年代や経験によって大きく変わります。

新規事業を展開する企業では、企業の成長に合わせるために若手を多く採用する傾向があります。

また、監査法人や企業の管理職は一定の経験、かつ専門性の高い知識を求められることから、十分な知識のある人が求められる傾向です。

結果として、若手は満遍なく求人はある一方、キャリアを積むほど高度な専門性が求められ、求人数が減っていきます。

会計士は年齢に従って給与が上がりやすい職種となっているため、転職をするなら若手のうちに進めるか、専門性を高めるのがよいでしょう。

なぜ会計士が転職エージェントを利用すべきなのか

会計士が就職・転職で、転職エージェントを利用すべき理由を解説します。

アドバイザーが自分に合った求人を紹介してくれる

転職エージェントでは、求職者一人ひとりに専属のアドバイザーまたはコンサルタントがつきます。

アドバイザーは求職者の求める条件を細かくヒアリングし、理想に合った求人を紹介してくれます。

会計士は多い方でも、3回程度転職するのが一般的とされており、転職のノウハウを知らない方がほとんどです。

自分で情報収集や自己分析、企業分析ができる方でなければ、転職エージェントを利用するのが無難です。

時間を掛けて会計士の募集を探さなくても、転職エージェント側で条件の良い求人を紹介してくれることから、時間のない会計士が利用すべきサービスと言えます。

履歴書の添削や面接の練習をしてくれる

転職エージェントを利用すべき次の理由は、アドバイザーが履歴書の添削や面接の練習相手になってくれるからです。

履歴書の添削では単に文章などの基本的なサポートだけでなく、スキルの棚卸や自己分析も協力してくれます。

また、実際の面接を想定した練習もできるため、本番でどんなことを訊かれるかを事前に予習できます。

アドバイザーは転職のプロですから、他にも活動で気になる点を質問するのもよいでしょう。

面接日程や条件交渉も行ってくれる

転職エージェントを利用すると、忙しくて転職活動を進められない方向けのサポートも充実しています。

代表的なのが、先方との面接日程の調整や給与を含む雇用条件の交渉です。

転職市場に精通しているプロだからこそ、企業との交渉も上手く進められます。

条件交渉を苦手にしている方や、仕事で日程調整の連絡が上手くいかない方は、転職エージェントを利用すべきです。

会計士向け転職エージェントを選ぶ際の4つのポイント

会計士は専門性の高い職種ですから、それに合わせた転職エージェントを選ぶ必要があります。

会計士向けの転職エージェントの選び方について、具体的なポイントを解説します。

特化型の転職エージェントを選ぶ

転職エージェントには「特化型」と「総合型」の2種類があります。

それぞれメリット・デメリットがありますが、専門性の高い会計士の求人を探すなら、特化型に最低1つは登録しましょう。

特化型は、特定の職種や業界の求人を集約しており、各エージェントで独占求人や非公開求人を掲載しています。

そのため、特に専門分野を持つ方や専門性を高めたい方には、特化型がおすすめです。

また、特化型は会計士の業界に精通したアドバイザーが集まっており、転職事情も詳しく知っています。

転職のアドバイスも的確ですから、自分に合った特化型を選ぶことが重要です。

総合型の転職エージェントも補助的に利用する

特化型ほどではありませんが、幅広い業種を紹介しているのが総合型の転職エージェントです。

掲載している業種は様々ですが、全体の求人数が特化型よりも圧倒的に多く、かつサポート内容が充実しています。

総合型エージェントは転職活動を進めるうえで、自己分析や履歴書の添削、面接練習、スキルの棚卸など補助的な役割で利用することをおすすめします。

会計士の転職だけを考えるなら特化型の方がおすすめですが、色々なサービスを利用するなら総合型にも登録しましょう。

実績が多いところを選ぶ

実績の多い転職エージェント、言い換えれば長く運営しているサービスを選ぶことも重要です。

運営歴の短い転職エージェントには、ノウハウが十分蓄積されていないことやアドバイザーの知識不足というところもあります。

運営歴が長いということは多くの実績があり、アドバイザーの質の高さ、サービスが充実していることがほとんどです。

そのため、転職で的確なアドバイスをもらいたい場合は、実績と運営歴のあるサービスを選びましょう。

評判も参考に複数の転職エージェントで比較する

転職エージェントはサービス内容が似たところも多いため、どこを選ぶべきか迷うこともあるはずです。

その場合、実際に利用した人からの評判や口コミをチェックして、候補をいくつか絞ってみましょう。

一部の評判ですべてが決まるわけではありませんが、「アドバイザーと相性が悪い」「業界知識が不足している」などの評価が目立つようなら、その転職エージェントは避けましょう。

転職は会計士の人生でも重要なターニングポイントになるため、信頼できる転職エージェントを選ぶことが大切だからです。

転職活動では、アドバイザーとの信頼関係も大切になるため、評判の良い転職エージェントを活用してください。

転職エージェントを利用する際の4つの注意点

転職エージェントを利用する際、注意すべき点もあります。

紹介する4つのポイントに注意して、転職エージェントを効率的に利用してください。

登録する転職エージェントは3社まで

転職エージェントを利用する際は、1社よりも2~3社登録するようにしましょう。

1社だけに登録すると、他社のサービスとの比較ができず、サービス内容の優劣がわかりません。

また、転職エージェントはそれぞれに独占求人や非公開求人があるため、より多くの求人から条件に合うものを見つける意味でも複数登録をすべきです。

ただし、複数登録は多くても3社までにしてください。

あまり多くの転職エージェントに登録してしまうと、同じ求人に別のサービスから応募してしまうリスクがあります。

転職活動を効率的かつ安全に進める意味でも、登録するのは3社以内に収めることが大事です。

別の転職エージェントから同じ案件に応募しない

転職エージェントを利用する際は、別の転職エージェントから同じ案件に複数応募しないことにも注意です。

転職エージェントはそれぞれ異なる案件を掲載していますが、中には同じ案件を掲載することもあります。

同じ案件に、別の転職エージェントから応募すること自体は禁止されていませんが、応募を受けた企業側には強い不信感を与えてしまいます。

適切な管理ができない人と判断されてしまい、採用担当者から大きなマイナス評価を受けるでしょう。

複数の転職エージェントを利用するなら、どこからどの求人に応募したのか、しっかりと把握してください。

担当アドバイザーと積極的に交流する

転職活動をサポートしてくれる存在が担当アドバイザーですが、効率的に転職を進めるなら担当アドバイザーとの関係性も重要になります。

担当アドバイザーと良好な関係を築くことで、アドバイザーから案件を紹介してもらいやすくなるでしょう。

また、転職活動の相談や質問もしやすくなるとともに、求人情報に載っていない内部情報を教えてくれるアドバイザーもいます。

アドバイザーとしても、活動に積極的な方を転職に繋げれば、自分の実績になるという現実的な側面もあります。

気に入らない担当者でない限りは、担当アドバイザーと仲良くなっておいて損はありません。

転職を急がせる担当者は交替してもらう

転職エージェントに登録すると、必ず担当のアドバイザーが一人つきます。

しかし、お互い人間である以上相性があり、担当者とどうしても合わないケースもあります。

折り合いの悪いケースで多い例として、上手く意思疎通できないだけでなく、転職をやたらと急がせる担当アドバイザーがいる点に注意してください。

転職を急がせる背景には、求職者を転職に繋げ、実績にしたいという個人的な理由が隠れている可能性があります。

担当アドバイザーとの相性が悪いと、転職活動にも支障が出ることも珍しくありません。

転職するのはあくまで自分ですから、転職を急がせる担当者に当たった時は、遠慮なく別の方への交替を申し出ましょう。

転職エージェントを利用した転職までの9ステップ

転職エージェントを利用した転職について、大まかな流れを解説します。

  1. 転職エージェントに登録
  2. アドバイザーからの電話連絡
  3. アドバイザーとのカウンセリング
  4. 求人紹介をもらう
  5. 履歴書・職務経歴書の記入と添削
  6. 求人への応募・書類選考
  7. アドバイザーとの面接練習
  8. 企業との面接
  9. 採用内定と退職サポート

大きく9つのステップで転職活動が進み、退職時には手続きのやり方や会社への報告の仕方も指導してくれます。

求職者が自分から行うのは登録・カウンセリング・履歴書及び職務経歴書作成・面接だけです。

転職エージェントはどのタイミングで退職を伝えるべきか、どのように報告すべきかなど、悩みやすいポイントをサポートしてくれる点でもおすすめです。

初めて転職や転職活動に多くの時間を掛けられない方なら、転職エージェントを利用しましょう。

公認会計士におすすめの転職エージェント3選

公認会計士におすすめの転職エージェントを3つ紹介します。

3分の1が年収1,000万円以上のハイクラス転職|ビズリーチ


ビズリーチはハイクラス転職を集めたヘッドハンティング型の転職エージェントです。

掲載しているのはハイクラスの求人がメインですから、会計士として十分な経験がある方や専門性の高い方におすすめです。

無料でも利用できますが、有料プランに登録すると求人案件にも応募できるため、より自分に合った求人を探しやすいでしょう。

ハイクラス求人が多いため、サービスの質も非常に高く、プロのヘッドハンターが5500人在籍しています。

将来的に管理職やマネージャーなどのキャリアを目指す方なら、ビズリーチがおすすめです。

会計士特化型で初めての方にもおすすめ|マイナビ会計士


マイナビ会計士は、会計士・公認会計士の転職に特化した転職エージェントです。

多くの転職成約の実績がある人材会社「マイナビ」が運営するサービスで、マイナビの本サービスとも連携した求人の多さが特徴です。

また、会計士特化型であるため、業界に関する深い見識を持つアドバイザーが多く、会計士の転職を徹底的にサポートしてくれます。

大手らしい充実したサポートもあることから、初めて転職する人が登録しておきたい転職エージェントです。

会計士の転職先として、幅広い要望に応えられるサービスを探しているなら、マイナビ会計士を選択しましょう。

大手や海外企業へのハイクラス転職に強い|JACリクルートメント

JACリクルートメントはハイクラス転職、中でも海外転職や管理職向けの総合型エージェントです。

全体の半数以上が非公開求人となっており、JACリクルートメントだけの求人が多い点が特徴です。

総合型ではありますが、アドバイザーは専門分野に詳しい方が集まっており、求職者の要望や職種に合わせてサポートしてくれる柔軟さがあります。

他社のサービスに比べてレスポンスが早く、24時間以内に応答がある点も利用しやすいポイントです。

1988年から続いている長い実績があるだけでなく、国内・国外の大手企業の求人を掲載しており、会計士としてキャリアアップを狙うなら利用すべきサービスです。

まとめ:会計士の転職は若手のうちに進めよう

会計士は資格を持つ専門職として、企業や公益法人、行政機関など多くの場所で必要とされます。

専門性の高さから平均年収も高く、税務や会計分野で今後も活躍が期待できます。

一方で、年齢を重ねるほど専門性の高さを求められるようになり、十分な経験がなければ転職も難しくなるでしょう。

若手のうちに専門性を高めるか、より多くの経験が積める職場へ転職するのが生き残る手段です。

今回紹介した転職のポイントや転職エージェントの情報を参考に、自分に合った転職先を探してください。

そして、会計士としてキャリアを積み重ねながら、自分が活躍できる場所で働きましょう。

参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷