一生使える管理栄養士資格!実務未経験から転職成功へのポイント

管理栄養士の資格を取得したばかりの人や、これから管理栄養士になろうとしている人は多いと思います。

「管理栄養士としての仕事が未経験でも転職はできるの?」と不安になっていませんか?

国家資格である管理栄養士は、未経験でもしっかり対策をすることで転職成功に近づきます。

今回は、管理栄養士の転職事情や転職を成功させるポイント、未経験転職におすすめの転職サービスなどを紹介します。

「実務未経験だけど管理栄養士の資格を活かして、やりがいをもって働きたい!」と転職に前向きな方は、ぜひ参考にしてください。

管理栄養士の転職事情について

管理栄養士は、活躍の場が多く近年の健康志向ブームや高齢化によってニーズが高まっている職種です。

その背景には3つ理由があります。

  • 管理栄養士の活躍の場が拡大している
  • 管理栄養士は人の手が必要な仕事である
  • 「手に職」として一生もののスキルである

それぞれ詳しく見ていきましょう。

管理栄養士の活躍の場が拡大中!

管理栄養士の職場といえば、「病院」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

しかし昨今では、高齢化や令和3年度の介護報酬改定による「栄養マネジメント強化加算」の新設で、「介護保険施設」でのニーズが高まっています。

「栄養マネジメント強化加算」とは、介護施設における入居者への重点的な栄養管理・改善を目的とした介護報酬です。

栄養マネジメント強化加算の対象施設
  • 介護老人福祉施設
  • 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
  • 介護老人保健施設
  • 介護療養型医療施設
  • 介護医療院

概要は以下のとおりです。

  • 管理栄養士を常勤換算方式で入所者の数を50(施設に常勤栄養士を1人以上配置し、給食管理を行っている場合は70)で除して得た数以上配置すること
  • 低栄養状態のリスクが高い入所者に対し、医師、管理栄養士、看護師等が共同して作成した、栄養ケア計画に従い、食事の観察(ミールラウンド)を週3回以上行い、入所者ごとの栄養状態、嗜好等を踏まえた食事の調整等を実施すること
  • 低栄養状態のリスクが低い入所者にも、食事の際に変化を把握し、問題がある場合は、早期に対応すること
  • 入所者ごとの栄養状態等の情報を厚生労働省に提出し、継続的な栄養管理の実施に当たって、当該情報その他継続的な栄養管理の適切かつ有効な実施のために必要な情報を活用していること。

引用:全国老人保健施設協会『施設系サービスにおける栄養ケア・マネジメントの充実』

上記の条件を満たすと加算が行われます。

重要なのは入所者50名に対し管理栄養士1名以上の配置が必要という点です。

これには栄養士や委託先の管理栄養士は含まれません。

そのため、栄養マネジメント強化加算を導入したい介護保険施設において、管理栄養士の新規採用が増加している傾向にあるのです。

管理栄養士の仕事は人の手が必要な仕事

近年、様々な仕事がAI化されており、AIによって仕事が失われる職種などが挙げられています。

管理栄養士の仕事である栄養管理や献立作成なども、AIの導入により、適切で迅速な業務が可能になるといわれています。

しかし、栄養指導や栄養相談、栄養ケア・マネジメントなどは、直接患者や入居者と接して体調変化を把握したり食への要望を確認する必要があります。

コミュニケーションが求められる管理栄養士の仕事は、AIだけでは完結できない仕事なのです。

そのため管理栄養士は、AIによって仕事はしやすくはなるけれど、決してなくなることはない仕事であるといえるでしょう。

管理栄養士資格は一生モノのスキル

管理栄養士の資格は、「手に職をつけた仕事」として取得すれば将来的にも安定して活躍できる資格です。

また管理栄養士の活躍の場は、病院や介護施設、保育園などはじめ行政施設や企業、フリーランスなど多岐に渡ります。

そのため、領域や分野など職場の選択肢が幅広く、一定規模以上の施設では管理栄養士の配置義務があるので社会的な需要が高い仕事です。

人々の食や栄養、健康に対する関心は今後も高まることが予測されるため、栄養士の将来性は高いといえるでしょう。

国家資格者であるため、転職やブランクからの復職も有利なので、仕事に困ることは少ない傾向であることもメリットといえますね。

管理栄養士の転職、未経験ではハードルが高い?

管理栄養士の場合、職務上「即戦力」として期待されるケースが多くあります。

そのため一定以上のキャリアが求められる職場が多いことも事実です。

一方、未経験でも転職に積極的な職場もあります。それは以下のような職場です。

  • 人員不足のため増員したいと考えている
  • 新規事業を展開している
  • 研修制度が充実している
  • 経歴よりも人物重視

管理栄養士は多職種協働の仕事であり、直接患者さんや入居者さんと関わることも多いため、実務経験の有無よりもコミュニケーションスキルやポテンシャルでの採用を重視しているところも多い傾向です。

しかし、中には「とにかく人手が欲しい」「離職率が高い」という理由で未経験者を採用している職場がありますので要注意!

しっかり職場環境や人間関係など確認して応募するようにしましょう。

未経験でも管理栄養士への転職を成功させるポイント

求人票に「未経験歓迎」「実務経験不要」と記載されていても、やっぱり不安…という方は、応募前の事前準備が大切です。

ここでは管理栄養士未経験の方が転職を成功させるポイントについて説明します。

転職したい職場の分野を学ぶ

未経験転職で最も不安に思うことは「入社して仕事についていけるか」ではないでしょうか。

もちろん管理栄養士の転職だけでなく、他の職種の転職でも同様ですが、スキルに自信が持てず不安になる方は少なくありません。

管理栄養士の職場は多岐に渡り、それぞれによって役割や業務はそれぞれです。

職場によって入社後の研修で学びながら業務をすることもできますが、働きたい職場の分野について知識やスキルを学んでおくという姿勢も大切です。

事前に学習しておくことで、不安感の軽減や入社意欲のアピールにもつながるでしょう。

また日々情報はアップデートされていきますので、常に情報にアンテナをはり、新しいスキルや知識を磨いていきましょう。

これまでの経験や人柄をアピールする

「管理栄養士の実務経験がないからアピールすることがない」と悩んでいる方も多いですが、他の職場で身につけた経験やスキルはありますよね。

転職を成功させるためには、転職先に活かせるこれまでの経験や人柄を伝え、「あなた」という人物を知ってもらうことが大切です。

また応募先へのアピールで「社会人経験」をアピールするのも効果的です。

社会人経験があることで、基本的なビジネスマナーやビジネススキルが身に着いていることを伝えられるからです。

人との対話が多い職種だからこそ、仕事に必要な一般常識やマナーは重視されるスキルのひとつとなるでしょう。

具体的なエピソードがあれば効果抜群

採用側は、病院や事業所の方針や業務内容とのマッチングを考慮して採用を決めます。

これまで経験したことや身に着けたスキルに関する具体的なエピソードや成果などがあれば、採用側がどんな人物なのかイメージしやすいでしょう。

例えば「飲食店でメニューの提案をしていた」と伝えるだけよりも、

「飲食店で高齢のお客様に対して食べやすく栄養バランスのとれたメニューを提案し、看板メニューになった。実際のメニューは〇〇で、〇△について工夫した。」という方が、より魅力が伝わるでしょう。

この内容だけでお客様のニーズに応えようとする熱心さや創意工夫するスキルがある、ということが分かりますので、ご自身の経歴の中でアピールできることを見つけてみましょう。

転職サービスを利用するのも◎

未経験転職は「管理栄養士としてどんなスキルが求められているか分からない」「自分が応募していいのだろうか」とネガティブになりがちです。

そして新卒の就職と異なり、相談する人の存在が少ないことも転職に一歩踏み出せないことにもつながります。

「転職について気軽に相談できる人がいたらいいのに」と思っている方は、転職サービスを利用するのがおすすめです。

転職サービスを利用することで、以下のメリットがあります。

  • あなたの強みやスキルなど市場価値を客観的に評価
  • キャリアプランに合った職場を提案、紹介
  • 業界や職場の内部事情を提供
  • 志望動機や自己PRなどノウハウを提供
  • 履歴書や職務経歴書のアドバイス
  • 面接対策
  • 応募先との連絡調整、条件交渉などの代行

管理栄養士の転職に特化した転職サービスを利用することで、一人ひとりに合わせた転職支援やこれまでの経験を活かしたアピールによって、未経験でも転職成功を目指すことができるでしょう。

管理栄養士の未経験転職をサポート!おすすめ転職サービス2社

管理栄養士に特化した転職サービスはたくさんありますが、それぞれサイトは強みや特徴をもっています。

中には「キャリア豊富な管理栄養士をターゲット」「病院管理栄養士に特化」しているところもありますので、自分の経歴や希望に合ったサイトを選ぶことが大切です。

ここで紹介する2社は、

  • 未経験の求人が多い
  • 未経験転職のサポートが充実している
  • 転職ノウハウが豊富なアドバイザーが在籍

という特徴がありますので、未経験の方も不安なく転職活動を進めることができるでしょう。

では、それぞれ強みや特徴をみていきましょう。

フルサポートで未経験転職を成功させるなら「栄養士人材バンク」

栄養士人材バンクは、栄養士・管理栄養士のコミュニティサイト「エイチエ」の運営も手掛ける株式会社エス・エム・エスの転職サービスです。

求人数、質とともに業界トップクラスの栄養士人材バンクは、転職ノウハウが豊富なキャリアアドバイザーのサポート力に定評があります。

登録後はキャリア相談から非公開求人の紹介、履歴書や職務経歴書のアドバイス、面接対策など転職支援を無料で受けることができます。

はじめての転職や未経験転職の方も安心して転職活動を進めることができるでしょう。

全国の医療・介護・福祉施設、保育園、給食委託会社、一般企業とのパイプが強く、レア求人も充実しているので、研修が充実している職場や未経験の方の採用に積極的な職場と出会いやすいことがメリットです。

公式サイト https://ejb.eichie.jp/
求人数 非公開
地域 全国
特徴 業界や企業の情報に精通
未経験転職の方への手厚いサポートが充実
実績 全国の栄養士約12万人が登録 (2022年3月時点)
選ばれる理由 栄養士専門コミュニティサイト「エイチエ」との併用で情報量アップ
仕事探しから選考対策までフルサポート

スカウト機能でスピーディーな転職を実現「ジョブメドレー」

医療・福祉分野の転職に強いジョブメドレーは、株式会社メドレーが運営する全国30万件以上という業界最大級の求人数を誇る転職サービスです。

求人数が多いので年収や業務内容はじめ、「駅チカ」「子育て中」など様々なキーワードからの検索が可能で視野を広げた転職活動が実現できるでしょう。

また、時短勤務や子育て支援が充実している求人の取り扱いも多いので、ママ管理栄養士の方も家庭と仕事を両立できる仕事探しがしやすいメリットがあります。

またプロフィールを登録すると事業所側から直接オファーがくるスカウト機能が充実。

なんとスカウト経由で応募すると内定率が1.7倍にアップ!

早く転職をしたい方やできるだけいい条件で転職したい方におすすめです。

公式サイト https://job-medley.com/nrd/
求人数 公開求人数(管理栄養士/栄養士):11,473件(2022年12月25日現在)
地域 全国
特徴 求人数業界最大級
スカウト利用で内定率1.7倍アップ
実績 利用者満足度約96%
会員数100万人突破
選ばれる理由 転職ノウハウやお役立ち情報満載
スカウト機能、検索機能が充実

【まとめ】実務未経験でも管理栄養士に挑戦できる!

管理栄養士の転職事情や転職を成功させるポイント、未経験転職におすすめの転職サービスなどを紹介しました。

管理栄養士の資格はもっているけれど別の仕事をしている、でもやりがいのある管理栄養士になりたい!と、転職を考えている方は多いかと思います。

これまでお伝えしたように、実務経験がなくても転職は可能です。

しかし、情報収集や転職ノウハウ、アピールの方法など成功に向けた対策が必要となりますので

転職サービスを利用して、プロのサポートを受けるのもひとつの方法です。

未経験であることに不安を感じる方もいらっしゃいますが、将来を一緒に考えてくれる相手がいることで安心感にもつながり、新しい道が切り開ける可能性も高まりますね。

ぜひ転職成功に向けて、一歩踏み出してみましょう。

参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷