管理職にとって、キャリアアップや仕事のやりがいを感じる一方で、職務上の責任やプレッシャーへの不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。
抜擢されて管理職になったものの、いざ仕事を始めると「自分には向いていない」「管理職を辞めたい」と悩む方も少なくありません。
では、辞めたいと思った場合はどうすればいいのでしょうか。
この記事では、管理職を辞めたい理由や退職する方法、注意点、伝え方について解説します。
あわせて管理職におすすめの転職エージェントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
キャリアアップの一歩を踏み出した管理職。
管理職は会社の利益を考え、チームをリードする立場にあります。
しかし、時にはそのプレッシャーが限界に達し、「ならなきゃ良かった」と後悔することがあります。
ここでは、管理職が辛いと思うことや辞めたいと思う主な理由についてみていきましょう。
管理職の方が「辞めたい」と思う理由のひとつは、重い責任を背負うことでしょう。
管理職は、部下の管理や経営者や上司からの期待を背負い、会社の成果を任されています。
例えば、部下がミスをして問題が起こった場合、管理職であればその対処や改善策を考え、会社に対して責任を取らなければいけません。
また、会社やチームを目標達成させること(利益を生むこと)も、管理職の責任です。
業務において自分のことだけを考えればいいのではなく、部下や会社全体の結果を考えて行動しなければいけないため、そのプレッシャーは非常に大きいといえます。
このような責任やプレッシャーは、管理職にとって大きな負担となり、辛さを感じる要因となっているのです。
管理職になることで給与は大きく上がる傾向にありますが、働き方やライフスタイルの変化に悩む方もいるようです。
一般社員と異なり、管理職という立場になると多くの責任が求められるため、プレッシャーへのストレスはいつも感じることでしょう。
部下のミスや問題が発生した場合には、解決するための対応に時間的・精神的な負担がかかります。
また、部下を守りたい気持ちもあるけれど、上司から厳しいプレッシャーがかけられているといった、部下と上司との板挟みという状況もストレスがたまる原因のひとつです。
さらに、業績や利益などの数値的な目標がある場合、それを達成するためのプレッシャーが大きなストレスとなるでしょう。
管理職の仕事は、仕事とプライベートのバランスを取るのが難しい立場にあります。
プロジェクトの目標達成に向けて、残業が増えたり休日出勤が必要になることが少なくありません。
そのため、プライベートの時間が十分にとれず、家族や友人との時間を楽しむことができなくなってしまう方もいるようです。
「管理職になってから常に仕事を考えている」という方も多いのではないでしょうか。
自宅で過ごしている時でも仕事のことが頭から離れず、問題が起きたらすぐに対応しなければいけないため、プライベートが犠牲になってしまいます。
管理職とはいえ、休息やリフレッシュする時間が取れないと、疲れがとれず辞めたいと思ってしまうのは当然です。
管理職になると、会社の方針や利益・目標を達成することが優先されることが多く、自分自身の職務内容が変化します。
自分自身が興味や関心を抱いている業務ができなかったり、やりたいことや理想とする仕事への取り組みが制限される場合があります。
管理職になって「入社した頃の夢や希望を失ってしまった」「理想の仕事じゃなくなった」と、仕事へのモチベーションが低下してしまう方もいます。
管理職になってから、仕事量や責任感に見合った給料がもらえていないと不満に感じる人も少なくありません。
管理職には、リーダーシップや指導力、コミュニケーションスキルが必要とされ、マネジメント業務には責任が伴います。
一般社員から管理職になり、仕事量が大幅に増加した人も多いでしょう。
しかし、大きな責任や労力を必要とされるにもかかわらず、給料が不十分である場合、管理職として働くことのメリットがなくなってしまいます。
仕事と給料が見合っていないと感じ、やりがいがないと思うことで、ストレスを感じたり、意欲を失ってしまうことがあります。
管理職に抜擢されたものの、いざやってみると「そもそも自分は管理職に向いていなかった」というケースがあります。
ここでは、管理職に向いていない人の特徴を3つ紹介します。
管理職になると、現場の仕事に取り組んでいればいい状況から、人を動かして目標を達成することが必要になります。
部下への指導やフォローや他部署、社外との交渉や調整など、人間関係への悩みは、管理職にとって避けられない悩みです。
上司と部下はもちろん、社内外とのコミュニケーションが増えるので、人の顔色をうかがいすぎてしまう人・気を使いすぎる人は精神的な負担が大きいでしょう。
現場経験が長い人が管理職に抜擢されやすいですが、マネジメント業務よりも実務が好きな人は、管理職に向いていない場合があります。
上記のように、現場での仕事にやりがいや喜びを感じている人は、管理職になった途端にモチベーションや目標を見失ってしまう可能性があります。
管理職は、仕事への重責や人を管理する責任、プレッシャー、人間関係など様々なストレスにさらされ、ストレス職といわれるほどです。
ストレスが長期的に蓄積されると、心身に影響を与え、感情的になったり、状況を的確に判断できなくなってしまうことも。
ストレス耐性が高く、ストレスコントロールできる人は、慢性的なストレスがあっても管理職として活躍できるでしょう。
しかし、ストレスをうまく発散させられないストレス耐性が低い人は、管理職には向いていないとされます。
退職する場合は、会社の就業規則に則って、申請や手続きを行う必要があります。
では、何か月前から退職準備を進めたらよいのでしょうか?
退職の流れに沿ってみていきましょう。
まずは、自分の部署やチームの上司に退職理由を伝え退職を申し出ます。
民法では退職の2週間前から可能とされていますが、多くの企業では就業規則に「〇か月前に申し出ること」とルールが記載されています。
上司と相談の上、内部規定に従い退職日を決定しましょう。
退職意思が確定したら、退職届の提出が必要です。
退職届は会社によって用意された用紙を使ったり、または自分で用紙を作成したりする場合があります。
退職届には、退職理由・退職予定日などを記入して、上司もしくは人事部に提出します。
退職予定日までに残っている業務やプロジェクトなどを、次の担当者へ引き継ぎます。
退職後に会社が困らないように、上司やチームメンバーと相談しながら、業務の引継ぎに取り組みましょう。
退職する旨を社内外に挨拶し、これまでお世話になったことへの謝意を伝えます。
挨拶をする時期やタイミングについては、上司と相談しながら行いましょう。
備品や書類の返却や手続きを行う(最終出社日まで)
社内で利用していた備品(社員証やパソコン、名刺など)や書類の返却や処理、社内アカウントの削除などは最終出社日までに返却しましょう。
そして、退職日当日には、上司や同僚に挨拶をして、退職の手続き完了となります。
長年勤めた会社を退職することは、誰にとっても大きな決断です。
特に、管理職の方にとっては会社での役割が大きいため、退職は慎重に考えるべきです。
ここでは、管理職が退職する際の注意点について紹介します。
退職を決断する前に、自分自身の気持ちを確認しましょう。
退職の理由には様々なものがあり、給与や働き方、仕事へのやりがい、ストレス等が挙げられます。
退職を検討している場合は、なぜ辞めたいと思ったのか、何が辛いのか、将来のキャリアプランはどうなっているのかを考えます。
また、どのように改善されれば残りたいのかを自分自身でも整理しておきましょう。
退職の理由をはっきりさせることで、今後のキャリアアップや転職の際にも役立つことがあります。
辞める理由が不明瞭だと、上司や同僚から責められたり、転職活動で懸念されることもあるため、しっかりと考えることが大切です。
円満に退職するためにも、退職の伝え方を工夫しましょう。
退職の伝え方には、3つのポイントがあります。
電話やメールではなく、直接顔を合わせて話すことが重要です。
退職について直接話すことで相手に伝わりやすくなります。
退職理由を伝える際は、トラブルにならないように本音を言いすぎたり、批判的な内容ばかりを伝えるのは避けたほうがよいでしょう。
上司との人間関係やパワハラなどのトラブルがあって退職する場合は、「他でやりたいことができた」「学びたい分野がある」などポジティブに言い換えることが、円満退職のコツです。
辞意だけでなく、自分自身の成長や学びを感謝する言葉を伝えると、スムーズな退職につながります。
転職後に出会う機会があるかもしれませんので、今後の評価や人間関係なども考慮することが大切です。
人間関係や仕事でのトラブルから退職に至った場合でも、これまで会社での経験や教育を受けたことに感謝し、謝意を示すように心がけましょう。
退職意思を上司やチームメンバーに伝える際のタイミングや、退職日や手続きの期限など、必ず就業規則を確認しておくことが重要です。
また、管理職は多くの業務を担っているため、引継ぎ業務や社内外の挨拶で時間や手間が必要です。
就業規則に「1か月前」と記載されている場合でも、引継ぎのことも考え早めに意思を伝えるようにしましょう。
会社員として働いている限り、会社に対しての義務や責任は変わらないため、退職するからといって、仕事を疎かにするのはNGです。
退職間際の最後の仕事にも、真剣に取り組むようにしましょう。
上司や同僚はもちろん、取引先に迷惑をかけることのないようスムーズな引継ぎを行い、管理職としての責任を果たすことは、退職に向けたマナーです。
退職を考えている人は、新しい仕事が決まってから退職をするのではなく、現在の職場で働きながら転職活動を進めることが大切です。
そのメリットは、「安定感」。
転職活動を始める前に現在の職場でしっかりと勤めていれば、採用担当者や面接官も安心して採用することができます。
また、安定した収入も継続するので、生活への安心感もあります。
しかし、退職前に転職活動を進めることで、金銭面や時間にゆとりを持った転職活動が可能になるというわけです。
では、働きながら転職活動も並行できる「管理職におすすめの転職エージェント」を3社紹介します。
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いかがでしたでしょうか。
管理職を辞めたい理由や退職する方法、注意点、伝え方について解説し、あわせて管理職におすすめの転職エージェントも紹介しました。
管理職は、仕事のやりがいとともに、職務上の責任やプレッシャーを抱えることが多いものです。
そのため、心身のストレスやプレッシャーから辞めたいと思う人も少なくありません。
しかし、退職する場合は注意点や伝え方などに配慮する必要があります。
今回紹介した転職エージェントを利用されることで、円満退職とともに新しいキャリアの選択肢が広まるでしょう。
将来を考えて、ぜひご自身に合った道を選んでいただければと思います。