期間工の給料はどのくらい?手当や給与の内訳、給料が高い理由を解説!

期間工の仕事は給料が高いと言われていますが、次のような疑問を感じた方も多いのではないでしょうか。

  • 仕事はきついと聞くけど本当?
  • 給料が高いのはかなり大変な仕事だからでは?
  • 実際どのくらい稼げるの?

こうした疑問に答えるため、本記事では期間工の仕事と給料について詳しく解説します。期間工の仕事は本当に高収入なのか、どんな手当があり、給与はどんな内訳になっているのかを紹介します。

また、なぜそれほど給料が高いのかも解説しますから、ぜひ最後まで読んでください。

 

期間工の平均年収は400~500万円

期間工の仕事は一般企業の会社員よりも多いと言われており、実際にどのくらい稼げるのか気になっている方も多いかと思います。メーカーによっても給与や手当は違いますが、平均年収は400~500万円の間とされています。

しかし、実際には平均年収以上に手元に残るお金があることが、期間工は給料が高いと言われる所以です。ほとんどのメーカーでは、期間工の方向けに寮を完備しており、生活費も食費もほとんどかかりません。

むしろ、食費に関しては会社から補助が出ることもあり、食費分の手当を収入にすることができます。そのため、期間工は平均年収こそ400~500万円ほどですが、給料が高いと言われています。

上手く節約して貯金できれば、1年で200万円以上貯金できる人もおり、とにかくお金を稼ぎたい人には最適な仕事と言えるでしょう。

 

期間工の仕事内容とは?

期間工の仕事はどのような雇用形態で、どのような仕事内容なのかを詳しく解説します。仕事内容と給与は本当に見合っているのか、給与と仕事の観点で確認しましょう。

 

最長35か月働く契約社員

期間工は一定の期間だけ働く期間従業員ですが、派遣社員と混同されることもあります。期間工は派遣社員とは違い、メーカーから直接雇用され、ボーナス等も支給されることから色々な面で優遇を受けられます。

ただし、契約期間は最長でも35ヶ月までです。一般的には3ヶ月以上の契約でスタートし、契約更新を繰り返して最長35ヶ月まで一箇所で働けます。

また、35ヶ月経過後に一度退職しても半年経過すれば、もう一度同じ職場で働けるため、気に入った職場があれば再び働き続ける方もいます。

メーカーによっては期間工から正社員登用する例も過去にはあり、大手メーカーでは1,000人規模の正社員登用をしたケースも過去にはありました。大手メーカーに正社員採用されるチャンスもあるため、期間工は期間限定でも夢のある仕事と言えます。

 

メーカーの工場で生産ラインを担当

期間工の仕事は自動車や食品、鉄鋼メーカーなどの工場で、各工程の生産ラインを担当します。例えば、自動車工場なら組み立てや塗装、検品などを行います。

期間工はそれら一通りの工程すべてを担当するのではなく、その中の一つだけを担当するのが一般的です。例外的に異動する場合もありますが、基本的には一つの工程だけを集中的に担当します。

初心者の方は不安に思われるかもしれませんが、手順通りに作業をするだけですから、難しい仕事はありません。そのため、未経験で工場の仕事に自信がない方でも、体力さえあれば期間工として働けるので心配ありません。

 

給料は仕事に見合う額をもらえる

期間工の仕事は体力さえある人なら、誰でも働ける職種です。しかし、誰でもできる仕事で平均年収が高いということで、「それだけ仕事が大変なのでは」と考える方も多いはずです。

実際に期間工を経験した方の声を聞くと、「単純作業がきつい」「勤務が不規則」「労働時間が長い」などの声があります。期間工は立ち仕事が基本で、1つの作業を約8時間ひたすら繰り返すことから、肉体的にも精神的にも大変な仕事であることは確かです。

では、仕事と給料が見合わないかと言えば、そんなこともありません。むしろ、難しいスキルを必要とせず、単純作業をひたすら繰り返すことで高収入を得られるため、仕事と給料が見合わないと考えるかどうかは個人の価値観にもよるでしょう。

寮が完備されており、食費も支給されることまで考慮すると、仕事内容以上の見返りがあるはずです。

 

期間工の給与はどんな内訳なのか

期間工の給与はどのような金額内訳になるのか、基本給や手当などと併せて解説します。手当は各メーカーによっても異なるため、それぞれの違いも見ていきましょう。

 

基本給は25万円前後

基本給はメーカーによる差はあるものの、基本給は25万円程度とされています。ただし、残業や深夜業務もある職場の場合、残業手当や深夜業務手当が支給され、30~35万円程度の収入になることもあります。

軽作業中心で残業や深夜業務がない職場では、給与が基本給のみとなりますが、一般企業の会社員と遜色のない給与です。より大きく稼ぎたい方は自動車工場などで残業、深夜業務もある仕事を選べば、高収入が期待できます。

期間工は高収入を狙える仕事ですが、どんな仕事を選ぶかによって稼げる金額も変わるため、仕事選びは慎重に行ってください。

 

入社祝い金や満了祝い金などの手当がある

ほとんどのメーカーでは、契約開始時と一定期間経過によって手当が支給されます。労働開始と同時に支払われるのが入社祝い金、一定期間ごとに支払われるのが満了祝い金です。

入社祝い金はメーカーによっても違いますが、相場は20~40万円で、大手メーカーでは50万円を超えることもあります。また、満了祝い金は契約期間を満了することで支払われるイメージを持たれるかと思いますが、会社員のボーナスと同じ扱いです。

期間工は3カ月または6カ月毎に契約を更新するため、契約更新のタイミングで満了祝い金が支払われます。基本的には長く働くほど多くの満了祝い金が支払われるため、最長の35カ月まで働けば非常に大きな手当が期待できます。

期間工として働く時の入社祝い金、長期で働くことで得られる満了祝い金も受け取り、大幅な収入アップに繋げましょう。

 

期間満了で慰労金もある

契約期間更新で支払われるのが満了祝い金ですが、35カ月間を最後まで働いて支給されるのが慰労金または満了慰労金と呼ばれる特別手当です。満了祝い金とは異なる計算方式を採用しており、出勤日数×1,000~2,000円程度が支給されます。

つまり、慰労金は35カ月間を休みなく働くほど多く支給され、メーカーによっては50万円以上支給されることもあります。求人情報の記載に「満了金・報奨金(慰労金)300万円以上」と書かれている場合は、それまでの満了祝い金と慰労金を合わせた合計金額です。

つまり、35カ月間をフルで働き、休みがない人なら満額支給されます。逆に、35カ月間働いたとしても、不当な理由での遅刻や欠勤があれば、その分支給される金額は少なくなります。

そのため、真面目に働くほど多くの手当を得やすく、仕事を最後までやり抜く気持ちが大切です。

 

メーカーによっても手当は違う

期間工の平均年収に400~500万円と大きな開きがある理由には、メーカーによる手当の違いが大きく関係しています。基本的には大手メーカーほど各種手当が充実しており、寮生活への補助とも合わせて多くの手当を得られます。

例えば、大手の自動車メーカーであれば、期間工経験者5~10万円の手当が入社時に支払われ、加えて赴任手当なども支給される好条件です。また、他のメーカーでは食費として毎月3万円支給されることもあります。

その他にも、個室寮や集合寮が用意されており、実質的に敷金・礼金・家賃まで無料のメーカーもあります。このようにメーカー次第で手当や待遇が異なるため、どの職場に勤めるかが非常に重要です。

少しでも有利な条件で働くためには、手当や待遇などをしっかりと比較し、自分の求める条件にある仕事を選択することを重視してください。

 

期間工の給料が高い5つの理由

なぜ期間工はそれほど高収入・好待遇で働けるのか、その理由について詳しく紹介します。給料が高い理由を知ることで、期間工の仕事についてより深く理解してください。

 

大手メーカーの求人が多い

期間工を募集している企業は、その多くが業界の大手メーカーであり、十分な資金を持っています。しかし、工場での労働は単純作業とはいえ、延々と続けるのは体力的にも精神的に辛いものです。

そのため、工場の労働はやりたがらない人も多く、大手メーカーであっても人材集めには苦労しています。

人材がいなければ工場の生産もストップしてしまうため、生産を止めてしまうよりも好条件で人材を募集し、働ける人を探す方が企業にとってメリットになります。

結果として、好条件なら多くの人材が集まりやすく、期間工を雇用した方が企業にとって大きな利益となるため、給与を高く設定しているということです。

 

寮完備で生活費がほとんどかからない

期間工の仕事は給与が高いだけでなく、余計な出費が少ないことも高い給与に関係しています。ほとんどのメーカーは期間工の待遇を拡充し、専用の個室寮や集合寮を完備しています。

寮生活では敷金礼金はもちろん、光熱水費や家賃も必要ありません。唯一、食堂を利用した際の食費だけは必要ですが、一食200~300円程度と格安ですから、1カ月の出費は大きくありません。

メーカーによっては食費の補助もあることから、実質的に食費が掛からない職場もあります。そのため、アパートなどで暮らした場合にかかるお金がほとんど不要で、給料の多くを貯金や遊興費に回せます。

つまり、出費が極端に少なくなるため、相対的に期間工の給与が高くなっているということです。

 

早期の離職を防ぐため

メーカーが期間工の給料を高く設定し、寮や食費まで整えているのは、早期離職を防ぐためという理由もあります。期間工の仕事は色々な口コミ・評価で「つらい」と言われており、多くの方が大変な仕事と感じています。

そのため、仕事の辛さに耐えきれずに早期離職する方もおり、多くの工場で人員がぎりぎりというのが現状です。期間工の仕事は正社員とは異なり、比較的退職しやすいことも早期離職に拍車をかけています。

企業側ができる期間工の早期離職対策は、給料を高くすることと過ごしやすい環境を整えることです。そして、入社祝い金や満了祝い金、満了慰労金など各種特別手当も支給し、期間工の方のモチベーションを維持するため、給与面での企業努力をしています。

 

手当やボーナスが充実しているため

期間工の給与や平均年収が高くなる背景には、各種手当やボーナスが充実していることも大きな理由です。正確にはボーナスとは違いますが、満了祝い金は正社員のボーナスと似た扱いのものです。

手当類は毎月の給与以外にも定期的に支給され、期間工にとって大きな収入源の一つになっています。入社祝い金・満了祝い金・満了慰労金まで合わせて、35カ月間で合計300万円以上支給するメーカーもあり、期間工として働く方にとってはやりがいにもなります。

また、毎日休まずに働くほど手当は増額されることから、期間工の仕事は真面目な人ほど給与が高くなる仕組みです。健康でやる気のある人ほど、期間工として貰える給与が高くなるでしょう。

 

深夜勤務や残業が多い

期間工の仕事は2交代制・3交代制が基本で、工場によっては残業や深夜勤務も多いです。残業や深夜勤務で大きく稼ぐ人もいるほど、大きな収入源になっています。

もちろん、すべての工場で残業や深夜勤務があるわけではなく、大手メーカーでも深夜勤務のない職場はあります。メーカーによっても異なりますが、残業は基本の時給に25%上乗せされることに加え、深夜勤務も時給2,000円以上になる職場が多いです。

そのため、仕事は大変ですが働くほど収入が高くなり、手取り金額も大きく増額されます。各種手当に加えて、深夜勤務や残業もあることで、期間工の仕事は給料が高いと評価されています。

 

まとめ:期間工の仕事は大変なことも多い分、給料も高い

期間工の仕事の給料について解説しました。有期雇用という立場上、最長でも35カ月までしか働けませんが、その分基本給や各種手当、寮完備など充実した環境で働けるのが期間工です。

工場の仕事は単純作業の繰り返しで辛く感じることも多いですが、辛いだけに見返りもあります。雇用するメーカー側にとっても、給与を高くしてでも期間工に働いてもらうメリットが多いため、期間工の仕事は今後も必要とされるでしょう。

短期間でお金を貯めたい方や安定した生活拠点を得て働きたい方には、期間工の仕事は魅力です。大手メーカーの従業員として、高収入・好条件で働きたい方は、期間工の仕事に応募してみてはいかがでしょうか。


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参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷