既卒の就活が厳しいと言われる理由|正社員は無理!?既卒就活の実態を解説

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「既卒の就活は厳しい」
「既卒からは正社員になれない」
「既卒になると人生終了」

このような噂を耳にしたことがあり不安な気持ちになっている人はいませんか?

確かに新卒の就活と比べると厳しいと思いますが、既卒だからといって“正社員になれない” “人生終了”なんてことは決してありません!

ここでは、既卒の就活が厳しいと言われる理由、既卒の就活でよくある悩み、既卒就活のポイント・注意点など、既卒就活の実態と就活を成功させる秘訣を解説していきます。

効率良く、効果的に就職活動を進めていきたい既卒者は是非参考にしてください。

既卒就活の実態

「既卒」とは、高校・専門学校・大学などの学校を卒業後に社会人として働いたことのない人のことであり、概ね卒業後3年以内を指します。

新卒での就活経験がある人は就活の厳しさを身に染みて感じているはずなので、既卒となった時の不安はより大きくなっていると思います。

まず、既卒就活の実態を知るために既卒者の人数と既卒の内定率を見ていきましょう。

既卒者の人数/内定率

既卒 就活 厳しい

参照:文部科学省『令和4年度学校基本調査』

文部科学省の調査によると、令和4年度の大学(学部)卒業者は590,137人。そのうち進学者は73,106人 (12.4%)、就職者は439,683人 (74.5%)でした。

既卒者の人数を割り出すには、雇用契約期間が1年未満の有期雇用労働者が6,914 人(1.2%)、臨時労働者4,058(0.7%)、臨床研修医10,048人(1.7%)を除き、左記以外の者が55,286人(9.4%)と不詳・死亡の者1,261人(0.2%)を併せると56,547人(9.6%)となります。
このことから、大学(学部)卒業者の1割弱が既卒者になっていることが分かりました。

そして、既卒の内定率の目安として参考になるのがマイナビのキャリアリサーチLabです。

9月下旬までの調査で内定を保有しているのが34.8%。新卒の9月下旬の内定率が80~90%であることを考えると既卒就活の厳しさを目の当たりにするかもしれません。

*参照:マイナビ キャリアリサーチLab『2023年度 既卒者の就職活動に関する調査』

なぜ既卒の就活は厳しいのか

既卒の内定率が新卒の半分以下であることからも「既卒の就活は厳しい」と言われますが、そもそもなぜ新卒よりも内定率が低いのか?既卒の就活が厳しいと言われる理由を挙げていきます。

新卒よりもエントリーできる企業が少ない

日本では未だに新卒一括採用が主流となっているため既卒採用枠を設けていない企業が多く、既卒向けの求人自体が少ないことも既卒の就活が厳しくなっている理由の一つです。

既卒は中途採用枠での応募が可能ですが、社会人経験があり即戦力として期待される他の転職者と比べ社会人経験のない既卒者は不利になり内定をもらうことが難しい傾向にあります。

「新卒で就職できなかった=就活を真面目に取り組んでいない/働く意欲がない?」と思われることがある

新卒で就職が決まる人が多いため、既卒者に対して「なぜ就職できなかったのか?」「採用されない理由があるのでは?」と疑問を持たれることがあります。

  • 何か人間性に問題がある
  • 真剣に就職活動をしていなかった
  • 働く意欲が低く就職活動自体をしていなかった

このように思われてしまうと、「採用しても期待できない」「すぐに辞めてしまうのでは?」と勝手に警戒され厳しい就活となる場合があります。

同じ境遇の友人がいない(少ない)

新卒の就活と異なり既卒就活は孤独を感じやすいことが特徴です。

多くの同級生達は社会人となっているため自分だけ取り残されたような気持ちを抱きやすく、悩みや不安を共有できる相手がいないと更につらくなりマイナス思考になって循環に陥ってしまうことも。

70%の企業が新卒枠で既卒の応募可能

既卒の就活は厳しいと言われていますが、2010年に改正した青少年雇用機会確保指針により厚生労働省が「3年以内の既卒者は新卒枠で応募できるように要請」したこともあり、既卒者が応募できる求人の選択肢は広がってきています。

ただし、“要請”のため既卒者を新卒枠で採用するか否かは企業ごとの判断となっていますが「労働経済動向調査」によると70%の企業が既卒者を新卒枠で応募可能としていることが分かります。

厚生労働省の要請前である2009年の労働経済動向調査では、既卒者の応募可能企業がわずか27%であったことを考えるとチャンスが広がってきています。

既卒 就活 厳しい

参照:厚生労働省『労働経済動向調査(令和5年8月)の概況』

既卒者のチャンスは広がっている一方で既卒者の採用にいたったケースは38%。

業界によって応募可能/採用の割合が異なるので、可能性の高い業界を絞り積極的に応募してみることも一つの方法です。

【新卒枠で既卒者の応募可能業界TOP3】

  1. 医療、福祉(85%)
  2. 宿泊業、飲食サービス業(82%)
  3. ホワイト企業の求人が多い
  4. 金融業、保険業(78%)、生活関連サービス業、娯楽業(78%)

【既卒者の採用率TOP3】

  1. 情報通信業(53%)
  2. 宿泊業、飲食サービス業(49%)
  3. 医療、福祉(46%)

既卒の就活方法

では、既卒者はどのように就職活動を進めていけばいいのでしょうか。
「新卒枠」「中途枠」それぞれのメリット・デメリットを解説していき、求人の探し方なども紹介します。

メリット デメリット
新卒枠で就活 ・応募企業の選択肢が広がる
・大手企業にエントリーできる
・同期が多い
・6月くらいまでをピークに求人が少なくなる
・新卒者が有利な傾向にある
中途枠で就活 ・新卒採用よりも選考期間が短い
・内定後、すぐに働き始められる
・採用人数が少ない
・社会人経験者がライバルのため不利になる場合も多い

既卒者は新卒枠・中途枠どちらでも応募可能です。それぞれにメリット・デメリットがあるので、しっかりと理解しておき状況に合わせて就活方法を変えてみましょう。

新卒枠・中途枠どちらかにこだわりすぎず幅広く求人を探していくと良い求人に出会える可能性が高まります。

既卒就活|求人の探し方

新卒よりも厳しく、孤独を感じやすい既卒の就活では一人で就活を進めていくのではなく、専門のサービスを上手に活用することがおすすめです。

就活サイト

就活関連の情報をまとめたサイトであり、求人検索・就活関連コラム・就活ノウハウなど就活に役立つ情報が多いことが特徴です。

自分のペースで好きな時間に求人を探すことができ、そこから直接応募することも可能です。

就活の情報収集のために利用する人も多いので登録して損はありません。必ず「既卒向け」の就活サイトを利用しましょう。

ハローワークを利用する

公的な就職支援サービスであるハローワークを利用して求人を探す人も多くいます。ハローワークは管轄するエリアの求人を多く保有しているので、地元で働きたい人に向いています。

既卒向け就活エージェント

就活エージェントとは民間企業が運営する就職支援サービスであり、既卒者の就活サポートに強みを持つサービスも数多くあります。

就活サイトとは異なり、担当のアドバイザーが就職相談・求人紹介・応募書類作成サポート・面接対策・内定獲得‥など就活を一貫してサポートしてくれるので安心して進めることができます。「どうすればいいのか分からない」と不安に感じている人は是非登録してみましょう。

既卒就活の注意点!

既卒者の就活に於いて注意したいポイントを就職できない人の特徴と一緒に紹介していきます。自分に当てはまっていないかを確認してみましょう。

【就職できない人の特徴】

就活への行動量が少ない

悩んでいるだけ、不安に感じているだけで行動に移さない。何もしていなくても時間だけは確実に過ぎています。

空白期間が長引くことでより就活が厳しくなります。

大手企業や有名企業などイメージだけで就職先を決めている

名の知れた大手企業や有名企業への憧れを持っている人は多いと思いますが、魅力的な企業ほど優秀なライバルが多いため選考を突破するのはとても難しいです。

大手企業や有名企業以外にも優良企業はたくさんあるので、企業規模などに囚われず視野を広げさまざまな企業を見ることが大切です。

空白期間の説明ができない

学校を卒業後、半年以内であれば空白期間とは言え「就職活動をしていた」と答えることができますが、それ以上長い場合は“空白期間に何をしていたのか”をしっかりと答えられるようにする必要があります。

インターンに参加していたなどまっとうな理由がない場合は、「○○をしていて時間が過ぎてしまったが、○○するべきだった。これからは心を入れ替えて時間を無駄にしないように何事にも積極的に取り組んでいきたい」など、これまでの反省とこれからの意欲を併せて伝えましょう。

分析・対策ができていない

なぜこれまで就活が上手くいかなかったのか?何が悪かったのか?自分に足りないことは?‥このように、これまでの失敗した経験を自分なりに分析をして改善していくことで必ず成長に繋がります!

誰にも相談せず一人で就活を進めている

新卒の就活の時とは違い身近な所で気軽に相談できる相手がいないと感じている人も少なくはないはずです。

もちろん一人でも就活を進めていき内定を獲得することは不可能ではありませんが、間違った方向に進んでいってしまう危険性や焦りからしっかりと考えずブラック企業に就職してしまう‥など、誰にも相談せずに就活を進めていくことはリスクが伴います。

家族や友人・知人に相談する、就活エージェントに相談するなど周りの助けを借りながら就活を乗り越えましょう!

そもそも諦めてしまっている

内定がもらえないことで自信をなくし、心身共に疲れてしまうかもしれません。就活なんて辞めたいと思うこともあるでしょう。

しかし、そこで「疲れたから就活は辞める」「正社員にならなくていい」と諦めてしまっては元も子もありません。

既卒就活を成功させるポイント

既卒就活の注意点を踏まえた上で、既卒の就活を成功させるためのポイントを一つずつ紹介していきます。

行動量を増やす

不安に思うことは当たり前ですが悩んでいるだけでは何も変わりません。まずは行動に移してみることが大切です。

求人情報を集める、説明会に参加する、インターンに参加する、応募する企業を増やす、積極的に応募してみる‥など行動量、行動力が就活成功に繋がります。

就活の軸を定める

新卒の就活時にやっていると思いますが、もう一度自己分析をしっかりと行い“就活の軸”を定めることが大切です。

  • どんな仕事がしたいのか?(業界・職種)
  • 将来的な目標は?
  • 就職先に求める希望条件は?/li>

何か一つでも絶対に譲れない「軸」を持つことで後悔のない就活を実現できる可能性が高まります。

ダラダラ長引かせずゴールを設定する

「○月までに絶対内定をもらう!」「今から3ヶ月以内に就職を決める!」

このように目標を定めて就職活動に集中できる環境を作りましょう。計画を立てずに進めるよりも目標を決めることでモチベーションを維持することができます。

既卒歓迎の求人に応募する

「既卒歓迎」「未経験OK」の求人はフレッシュなやる気がある若い人材を求めています。経験・スキルではなくポテンシャルに期待されているので、仕事への熱意・意欲をアピールしましょう。

就活(転職)エージェントを活用する

先ほども紹介したように、既卒向け就活エージェントに登録することでスムーズな就活に期待できます。一般には公開されていない非公開求人からの紹介を受けられるチャンスもあります。

既卒の就活でよくある悩みQ&A

Q.既卒就活の流れは?

一般的に中途採用枠での就活の場合は、入社したい時期の3ヶ月前~準備を始めることが理想的です。

  1. 自己分析・情報収集・求人選定
  2. 応募書類の作成
  3. 応募・面接
  4. 内定

既卒の場合は空白期間が長くなるとマイナスイメージが大きくなるので、なるべく早く就活を始めることで空白期間をあまり作らないようにした方が良いでしょう。

Q.既卒向けの求人はブラック企業が多い?

答えはYesともNoとも言えます。

一般的に優良企業と言われる条件の良い企業には新卒の応募が殺到するため、既卒向けの求人が出ることは殆どありません。

結果的に離職率が高く常に人手不足となっているような、いわゆるブラック企業の求人が既卒向け多く出回る傾向にあります。

既卒者は焦りからよく選定せずに内定がもらえた企業に入社してしまいがちなので、しっかりと企業研究をするなど情報収集を怠らないようにすることが大切です。

就活エージェントであれば就活のプロがしっかりと求人を厳選しているので、ブラック企業だったら‥と不安な人は就活エージェントを利用することがおすすめです。

Q.就活に狙い目の時期はある?

一般的に異動や退職者が多くなる年度末(3月)前と、夏のボーナス後の退職者を補うため秋頃にかけて求人が多くなる傾向にあります。

1月~4月くらいまで、10月~11月くらいまでは求人が多く内定が出やすいと言われているのでしっかりと準備して臨んでみてはいかがでしょうか。

【まとめ】既卒からでも正社員になれる!無理だと諦めないで

既卒の就活では選考に掛かる時間を把握しておき、既卒ということにネガティブになりすぎないことが大切!マイナス思考になっていると表情も暗くなり内定がさらに遠のいてしまいます。

新卒で就職ができなかったとしても、まだまだ若くチャンスが多いことを忘れないでください。既卒=人生終了ではありません!これからです!

就活エージェントを利用するなどして不安を取り除きながら就職活動を進めてみてはいかがでしょうか。既卒から正社員になるための一歩を踏み出しましょう。


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参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷