あなたの周りの人は、看護師にどのようなイメージをもっていますか?「看護師って〇〇だよね」なんて言い方をされたことはないでしょうか。
世間は看護師に対して、具体的にはどのようなイメージをもっているのでしょう。看護師に対するイメージと現実の違いについて、体験談も交えてご紹介していきたいと思います。
目次
看護師に対する世間のイメージ
「看護師=白衣の天使」というイメージがありますが、これはもともと、ナイチンゲールからきていると思います。このナイチンゲールのイメージと、入院したときに、「あの看護師さんの優しさがあったから治療を乗り切れた」など、看護師の存在が心の支えになったことで「看護師はやっぱり白衣の天使なんだ」というイメージがさらに深く根付いているのではないでしょうか。
実際に世間が持っている具体的なイメージは以下のようなものです。
- 男性にモテそう
- 気が強そう
- 給与が高そう
- 女性の世界でとても怖そう
- 身内にいたら安心
これらは実際には「イメージ」でしかなく、看護師のなかでは「現実に白衣の天使なんていない」のが常識です。患者さんには笑顔ですが、内心は舌打ちしていることがしばしばありますし、ナースステーションや休憩室に戻れば、受け持ち患者さんの話や愚痴大会や始まります。
げっそりした顔やクマを隠すために化粧を直しをし、少しでも時間があれば仮眠をとり、仕事終わりには居酒屋で愚痴大会です。
「看護師=白衣の天使」のイメージは、水面下でもがく白鳥のごとく、笑顔で頑張っている看護師で成り立っています。
実際は全然違う!看護師の現実
モテるというより健康相談
優しい、可愛い、癒される、気が利くなどのイメージから、「看護師です」というと、男性は好意を持つことがあると思います。合コンでは「モテるでしょ?もう彼氏いるじゃない?」なんて聞かれることもあります。なかにはこのイメージを利用して、看護師ではない医療事務の人などが合コンで「病院関係です」なんで使うこともあるのだとか。
ですが、実際に看護師だと伝えると、モテるというよりも健康相談が始まります。出会いが少ないので、婚期が遅くなることもありますし、仕事一筋で気付いたら独身のまま管理職に就いていたという人もいます。
親や兄弟、親戚から相談の電話やメッセージが届くことも。たまに挨拶に行ったら「ちょっと相談が…」と症状や体の心配ごとや食生活などの話を聞かされ、帰れなくなるのも看護師あるあるの一つです。
「私は医者じゃない!病院行って!」「介護要員にしないで!」とストレスになるので、基本的には友人や身内にばれるまでは自分から言わないか、本当に身近な人にのみ打ち明ける人が多いです。
気が強い人は一握り
優しいというイメージに反して、「気が強そう」「我が強そう」というイメージもあるようです。私自身も「あんたは気が強くて怖いね」と言われたことがあります。新人看護師で余裕がなく、業務への焦りから、怖くみえてしまったようでした。
しかし、気が強そうなイメージのほとんどは、「医師に指示をだす中堅・年配看護師」や、たまにいる「すごく仕事ができて一切髪が乱れない美人看護師」ではないかと思います。病棟に必ず一人はいますよね。
そういう人のテキパキとした仕事ぶりをみた患者・患者家族や、又聞きした周囲の人たちが「看護師は気が強い」というイメージを持つのではないでしょうか。その人が出勤の日は心強くもあり、少し緊張してしまう日でもあります。
給料は実は低い
看護師に対して相変わらず高給与なイメージを抱いている人は多く、最近はSNSで周囲の人の近況がわかるようになったことも、それを後押ししています。知人、友人の看護師が、SNSで旅行に行った画像や買ったブランドの画像はとくにそうですね。
しかし、看護師の平均月収は33万円、年収478万円と、サラリーマンの年収よりも低いのが現実です。ストレスがたまるので、たまには自分にご褒美をあげないと、看護師なんてやっていけません。
いじめのない職場もある
看護師の男女比率は、女性看護師が約94%、男性看護師は約6%と大きな差があります。そのため、看護師の世界は、女性の世界特有の陰湿ないじめや派閥、グループ争いが起こり、職場に男性看護師がいた場合は板挟みにされ、大変な思いをする男性もいます。これは世間のイメージ通りですね。
ですが、全部の職場で女性同士のいじめや争いがあるわけではありません。人間関係がよい職場もあるので、働くならそういう職場で長く勤めたいものです。
看護師のイメージとリアルはまったく違う
看護師に対する世間のイメージには良いもの悪いものもありますが、現実ではまったく違う場合が多いです。どの仕事に関しても言えることですが、実際に働いてみないとその仕事はわかりません。
ですが、今はわからないことがあればネットで調べることができるので、調べたままのイメージができてしまいます。イメージで「看護師なんか」というのではなく、きちんと理解し、評価してもらいたいですね。