健康や病気予防に対する意識が高まっている昨今、ジムに通うという方も増え、パーソナルトレーナーの需要が一気に高まっていると感じます。
平成あたりまでは、パーソナルトレーナーといえばアスリートやセレブが雇用契約するといった印象があった方も多いのではないでしょうか。
しかし昨今では誰でも通いやすい価格設定、利用しやすい雰囲気作りをするジムも増え、今やパーソナルトレーナーも利用しやすくなっています。その分、パーソナルトレーナーの求人も増えてきて、転職のハードルも下がってきました。
今こそ憧れのパーソナルトレーナーに挑戦するタイミングかも!?でもパーソナルトレーナーってどうすればなれるんだろう?疑問に思う方に、パーソナルトレーナーになるにはどうすればいいのか、細かく解説していきます!
パーソナルトレーナーといえば、クライアントのトレーニングをサポートする人。
というのは分かるものの、実際に仕事とした時にどんな業務を行っているのか、詳しく知らないという方もいることでしょう。大きくわけると、以下のようになります。
それぞれ解説していきましょう。
クライアントによって、パーソナルトレーナーを利用する理由は様々です。
ダイエットがしたい、体を鍛えたい、運動不足を解消したい…中には障害や持病があり、リハビリなどで利用する方もいます。
パーソナルトレーナーを利用することで、どうなりたいのか目標を確認し、利用頻度、体質、メンタルなど様々な面ですり合わせを行うための聞き取りを行います。
希望する目標とクライアントの性格や体質、生活に合わせて無理ないトレーニングプランを作成します。
トレーニングだけでなく、栄養管理や生活指導もパーソナルトレーナーの仕事の一環になります。
中には持病がある方を担当する場合もあるため、人体や栄養についての知識は必須です。
プランに合わせて、実際にトレーニングを行います。運動のほか、栄養や生活指導も同時進行で行っていきます。
クライアントとのトレーニング外の時間には、顧客獲得のために広報活動も必要です。チラシ配りやSNSなどを利用して広報活動を行います。
器具メンテナンスは、トレーニングで利用したトレーニングマシンの消毒・清掃を行ったり、事故が起こらないようにこまめにメンテナンスをしなければなりません。
ジムに所属していれば同僚たちと協力しながら行うことができますが、フリーランスや自社経営の場合にはすべて自分で行わなければならないため、負担が大きくなります。
よく混同されがちで、違いがいまいち分かりにくいのがスポーツトレーナーです。パーソナルトレーナーとスポーツトレーナーとの違いはどこにあるのでしょうか。
スポーツトレーナーは、名前の通りアスリートを対象にトレーニングを行います。
対して、パーソナルトレーナーはアスリートに限らず一般の方も対象にしています。
トレーニングの内容もダイエットや運動不足解消など幅広いです。
アスリートに限らず、色々な人に関わりたい。様々な悩みに触れ、解消してあげたいと考える方はパーソナルトレーナーが向いています。
医療行為ではないにしても、人の体を預かる仕事ですし『作業療法士』や『理学療法士』のように資格は必要では?と思う方もいるでしょう。
しかし、パーソナルトレーナーになるために特別な資格は必要ありません。
明日にでも自分で名乗れば、パーソナルトレーナーになることができる職種です。
資格や特別な学歴などがなくても、パーソナルトレーナーになることはできます。
とはいえ、あくまでパーソナルトレーナーはクライアントがいないと成り立ちません。
例えばあなたがパーソナルトレーナーを利用するとして、未経験の初心者ですと言われて任せたいと思うでしょうか?
トレーニングは間違った方法でやってしまうと、体を痛めてしまいかねません。やり過ぎては体調を崩しかねませんし、やらなすぎでは効果が出ないでしょう。
クライアントは、正しい方法で、適度なトレーニングを行うためにパーソナルトレーナーを利用しています。そのため、やはり「評判がいい」「人気」「実績がある」パーソナルトレーナーを利用したいと思うのは当然です。
資格も経験もない方がパーソナルトレーナーを目指すのは難しく、狭き門になるのが現実です。最初はアルバイトでも経験を積み、その間に資格を取ってキャリアアップを目指すのも手です。
資格も経験もないという方は、転職活動を行う前にスポーツ系の大学・専門学校や、トレーナー育成系のスクールで知識と実地を学んでおくというのがおすすめです。
資格と言っても、やはりパーソナルトレーナーはトレーニングを実践できてこそ人材として認められる面があるのは否めません。
資格だけあっても、経験がないと雇用条件すら満たせないというジムも確かに存在します。
時間とお金はかかりますが、教育機関でしっかり学ぶことで転職活動はしやすくなります。
とはいえ、大学や専門学校となると2?3年はかかってしまうため、じっくり学びたい方には向いていますが、今すぐ転職したいという方にはスクールの方が向いているでしょう。
パーソナルトレーナーになるための資格は必須ではないですが、パーソナルトレーナー向けの資格はあります。
すべて民間資格で、取るも取らないも自由です。しかし取得することで、転職先だけでなくクライアントに対してもアピールポイントになります。
いくつか特に人気があり、武器として使える有名なものをピックアップします。
NESTA(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)が認定する資格です。
知識と技術のほか、ビジネススキルやマーケティングに関する知識まで対応している資格です。受験資格があるので、注意してください。
認定試験受講料が72,500円、実務経験や勤務経験、該当の教育機関卒業資格がない場合、別でNESTAの養成講座や養成コース受講で約6万円~約22万円が別途かかります。
コース受講から認定試験受験まで2年で習得できるコースもあり、そちらは107,500円です。(*)
NCCA(全米資格認定委員会)の承認を受けている資格です。パーソナルトレーナーに必要な、トレーニングや、医学・運動生理学的知識や指導技術を幅広く網羅した資格です。NSCA-CPTも受験資格があるので注意してください。
受験料は46.090円、そのほかに会員登録費とテキスト代など別途かかります。(*)
*参照:NCCA『NSCA認定資格とは』
JATI(日本トレーニング指導者協会)認定のパーソナルトレーナー資格です。
アスリート・一般人関わりなく、トレーナーとしての知識や技術向上を目的とした、日本国内で人気の資格となっています。JATI-ATIも受験資格があります。
受験料は33,000円となりますが、その前にJATIの年会費が11,000円、講習会の受講費用が126,500円かかります。(*)
*参照:JATI『JATI認定トレーニング資格(JATI-ATI)の取得方法』
パーソナルトレーナーは資格を必要としない職種ではありますが、民間資格でも取得しているとクライアントからの信用が大きく違ってくる職種でもあります。
トレーナーによって、知識や技術も大きな違いが生まれやすい仕事ですが、一見してその違いが分かりやすいわけではありません。ですから、資格を取得していることで分かりやすく差別化が図れるというわけです。
中でも国家資格は大きなアピールに繋がります。『作業療法士』『理学療法士』『柔道整復師』『鍼灸師』『管理栄養士』といった国家資格取得者が、転職先としてパーソナルトレーナーを選ぶ方も増えているようです。
パーソナルトレーナーに関する民間資格は多く、いざ資格を取ろうと思っても、どの資格を取ればいいのか悩んでしまうという方も多いことでしょう。
一体どの資格がいいのか教えてほしいという方は、まずどのようなパーソナルトレーナーになりたいか、未来を思い描いてください。
例えば、「ゆくゆくは海外で仕事がしたい」と考える方には、認定団体の本社が海外にある『NESTA PFT』や『NSCA-CPT』をおすすめします。海外のパーソナルトレーナーにも人気の資格です。
「フリーランスとして仕事がしたい」「自分の会社を持ちたい」と考えている方は、ビジネススキルやマーケティングスキルも評価される『NESTA PFT』のような資格がおすすめです。
「日本国内でトップクラスのパーソナルトレーナーを目指したい」という方なら、『JATI-ATI』のように日本の団体が認定する資格を取得するのがおすすめです。
これらの資格を取得し仕事経験を積むことで、更に実務経験が受験資格となっている別の資格を受験することができ、スキルアップやキャリアアップを目指すことができます。
パーソナルトレーナー資格はどれも決して安い受験費用ではありませんが、資格のあるなしが自分の評価に繋がりやすく、成功への近道になる可能性はあります。
仕事をする上で、やりがいをしっかり感じたいという方もいるでしょう。パーソナルトレーナーはクライアントがいないと成り立ちません。
クライアントの要望に対して、結果を出すことを求められる仕事なので、目標設定はしやすく達成感は得やすい仕事ではないかと思います。
また個人によって目標だけでなく、体質や性格も違います。人それぞれに合ったトレーニングプランを作成し、効果が得られること。
それによってクライアントのやる気や満足感も得られること。感謝されることで人の役に立てて、感謝されることにやりがいを感じられることでしょう。
パーソナルトレーナーになるために、どんなスキルが必要なのでしょうかトレーナーとしての知識や技術はあって困りませんが、自分には適正があるだろうかと不安な方に、参考までに専門スキル以外に必要なスキルを上げていきましょう。
パーソナルトレーナーは、基本的にクライアントとマンツーマンでトレーニングを行います。ただ黙々とトレーニングをしているのでは、クライアントのモチベーションを維持するのは難しいです。
また世間話の中に、より順調に楽しくトレーニングを楽しみながらできるヒントが隠れています。会話することで相互の信頼感にも繋がるため、パーソナルトレーナーにとって大事なスキルです。
クライアントの要望を叶えるために、トレーニングだけでなく生活習慣においてもマネジメントしていく意識が必要になります。
ジムなどで実際に会っている時にはサポートもできますが、クライアントの私生活までは直接サポートすることはできず、食事や見えない場所での体の使い方はクライアントのモチベーションにかかっています。
パーソナルトレーナーとして、無理なく楽しくトレーニングしていくためのプラン作成やコミュニケーションで、クライアントをマネジメントすることが求められます。
体質や体調など、フィジカルは一朝一夕で改善するものではありません。即座に体重が減っていく、筋肉が付くなどということはなく、長期的な目線が必要となります。
場合によっては停滞期に入ってしまうことも多く、効果が見に見えて出てこないとなればモチベーションも下がりがちです。その際に、クライアントと一緒になぜ?どうして?と落ち込んでしまっては、不安を与えてしまうだけです。
クライアントを励まして継続を促せるポジティブ思考が大事です。
それぞれに性格も体質も目標も違うクライアントへの対応が必要になります。すべてのクライアントに対して、同じ対応をしていてはモチベーションを下げてしまったり、下手をすれば怒らせてしまうこともありえます。
様々な人に対応しなければならない仕事なので、クライアントによって臨機応変に対応できる柔軟さが求められます。
パーソナルトレーナーは、体を動かすこと以外に栄養管理や生活習慣に至るまでトレーニングの中に含まれます。私生活で何を食べたか、正しい生活習慣の報告なども行うパーソナルトレーナーもいるほど、生活に密接に関わる場合もあります。
元々世話を焼くことが好きという方は、パーソナルトレーナーとしてクライアントのサポートを行うことに苦を感じづらく、適性があるといえるでしょう。
パーソナルトレーナーの多くはパーソナルジムやフィットネスジム、スポーツジムなどで正社員として働いたり、ジムと業務委託を行って出来高制で働きます。
しかし、パーソナルトレーナーの働き方は多様性があり、その他にもフリーランスとしてレンタルスペースやジムスペース、訪問などでトレーニングを行う方法、起業してジム経営や派遣業を行う方法など様々です。
健康志向が高まり、予防医学の観点からも個人でパーソナルトレーナーを利用する人が増えている昨今。今後もパーソナルトレーナーの需要は高まっていくことが予想されますし、将来性が高い仕事です。
一時期、新型コロナの流行によってパーソナルトレーナーは仕事をすることが難しくなり、苦境に立たされました。しかし、流行が落ち着いてくると今度は健康志向が高まり、予防のために日頃からのトレーニングに注目が高まっています。
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パーソナルトレーナーになるためには、学歴も資格も特別なものは必要なく、自称するれば明日からでもパーソナルトレーナーになることができます。
しかし、実績もアピールポイントもないパーソナルトレーナーに依頼したいと考えるクライアントは、ごく稀です。知識も技術も、実際にトレーニングを受けてみないと分からないだけに、利用者は依頼する前にしっかりと下調べを行うでしょう。
未経験からフリーランスや起業を目指すのも現実的ではなく、最初はジムで働くことになるでしょうが、雇用するジムも全くの未経験者を雇用するのはリスクが高すぎて、未経験でパーソナルトレーナーに転職するのは極めて選択肢が狭まってしまうのが現実。
パーソナルトレーナー関連のスクールも資格も、費用的には決して安くはありませんが、本気で目指すのであれば未来の自分への投資と考え、知識とスキルを身につけることをおすすめします。