プログラミング言語には多くの種類が存在しますが、その中でも特に人気が高まっている言語が「Python」です。日本のシステム開発の現場では「C言語」や「Java」が長らく優位性を保ってきましたが、近年では「Python」の注目度が急上昇しています。
特にAI(人工知能)や機械学習の分野に強く、「Python」でデータ分析できる人材は企業で重宝されるでしょう。そこで、重要となる資格が「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」です。
今回の記事では、プログラミング初心者に向けた「Python」の概要や資格の種類、「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」の勉強法に至るまで詳しく解説していきます。
Pythonは、1991年にグイド・ヴァン・ロッサム氏が開発した人気のプログラミング言語です。
事実、Google検索エンジンの検索回数からプログラミング言語をランキング化する「PYPL PopularitY of Programming Language」では、2020年8月現在、Pythonのシェアが31.59%と圧倒的な人気を誇っています。
では、なぜPythonはプログラミング言語の中で高い価値を保っているのでしょうか。その理由を大きく3つに分けてご紹介します。
近年、AIや機械学習の技術が大いに発達しています。ビジネスにおいても事業に役立つビッグデータの活用が進んでおり、データの収集や分析は企業にとって欠かせない業務になりつつあると言えるでしょう。
Pythonは、AIや機械学習に関するライブラリが非常に充実しています。ライブラリとはプログラムの共通部品を指し、ライブラリを利用するとプログラミングの労力を大幅に削減できます。
つまりPythonでプログラミングすると、AIや機械学習に関する便利なライブラリを多く利用できます。ビジネスにおいてビッグデータを活用するシステムを構築する際も、他のプログラミング言語と比較してより開発期間を短縮しやすくなるでしょう。
Pythonは、読みやすさや書きやすさを重視したプログラミング言語です。例えば、Pythonは行頭に空白を入れて字下げするインデントにより、実行範囲を示すブロックを定義します。コードが視覚的に見やすくなるため、初心者でも理解しやすいはずです。
また、Pythonはシンプルな文法を採用しています。覚える構文や規則も他のプログラミング言語と比較して少ないため、より短い勉強時間でプログラミングに取り掛かれるようになるでしょう。
Pythonは、AIや機械学習の分野で注目されることが多いプログラミング言語ですが、活躍の場はそれだけではありません。Webアプリやゲーム、データ分析など様々な分野の開発に利用可能です。身近な例を挙げると、「YouTube」「Instagram」「Dropbox」など誰もが知る有名なWebアプリケーションにPythonが利用されています。
また、PythonはIoT(モノのインターネット)やロボット制御といった最新技術との相性も抜群です。将来性の高さから、今後さらに需要の増加が予想されるプログラミング言語と言えるでしょう。
Pythonに関してのスキルを認定する有名な資格は主に2つ挙げられます。
「Python 3 エンジニア認定基礎試験」と「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」です。どちらも一般社団法人「Pythonエンジニア育成推進協会」が認定する資格で、Pythonエンジニアの育成を目的に実施されています。
では、2つの試験を比較するとどのような違いがあるのでしょうか。本章では、それぞれの資格について概要や難易度を解説します。
「Python 3 エンジニア認定基礎試験」は、Pythonの文法基礎を問う資格です。2017年6月から開始された新しい試験ですが既に大きな注目を集めており、開始から2年1ヶ月で受験者数が5,000人を超えています。
受験の流れは、テスティングサービスである「Odyssey CBT」の公式サイトから試験会場を探し、試験会場に直接申し込む形式です。受験料金は10,000円(税抜き)ですが、学生だと割引があり5,000円(税抜き)で受験できます。
試験方式は、コンピューター上で実施するCBT(Computer Based Testing)形式で、40問の選択問題が出題されます。試験時間は60分で、7割以上正解すると合格です。試験終了後すぐに採点が行われ、当日中に合否が判定されます。
試験の合格率は約77%となっており、難易度はさほど高くありません。これからPythonを学び始める方でも十分に合格を目指せる資格と言えるでしょう。
「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」は、Pythonを使用したデータ分析の基礎や方法を問う資格です。2020年6月から開始されたばかりの新しい試験で、受験者数や合格率はまだ発表されていません。受験の流れや試験方式は「Python 3 エンジニア認定基礎試験」と同様です。
難易度に関しては、主教材である「Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書」の内容を理解していれば、さほど難しくないでしょう。プログラミング初心者の方でも、教材に沿って学習を進めることで合格を目指せるはずです。
「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」は「Python 3 エンジニア認定基礎試験」と比較して、データ分析に必要な数学の知識や、ライブラリを使用した実践的スキルが求められます。将来的に、Pythonを利用してデジタル化した情報を分析したいと考えている方は、初めから「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」を受験することをおすすめします。
本章では「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」の勉強法を、独学、オンライン学習サイト、プログラミングスクールと3つの場合に分けて解説します。
独学で勉強する場合は、まず認定テキストである「Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書」を購入して学習を進めていくことをおすすめします。Pythonのインストールやデータ分析の環境の整え方から解説しているため、初心者でもスムーズに理解できるでしょう。
認定テキストでの学習を一通り終えたら、続いては過去問題集や予想問題集の学習へと移ります。「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」については、認定スクールである「プライム・ストラテジー」がWebサイトに模擬試験を公開しています。誰でも無料で受験できるので、ぜひ挑戦してみましょう。合格ラインである7割を安定して超えられるようになれば、合格は近いはずです。
プログラミングスクールの中には、データサイエンティストを目指す方向けの講座を開催している学校があります。Pythonのプログラミングに慣れるところからスタートするため、初心者でも安心して勉強を始められるでしょう。
プログラミングスクールの利点は何と言っても、共に学ぶ仲間がいることです。競い合って勉強できるため、学習のモチベーションを保ちやすくなります。また、勉強中に分からない点があればいつでも講師に質問できるため、プログラミング中のエラーにつまづくことがなく効率的に学習を進められるはずです。
そして、多くのプログラミングスクールでは就職や転職に関して学校からサポートを受けられます。将来、データサイエンティストとして生計を立てていきたい方にとっては、最適な手段と言えるでしょう。
Pythonはメジャーなプログラミング言語であり、多数のオンラインスクール学習サイトが講座を開設しています。価格もリーズナブルで、初心者が気軽に勉強を始める手段として最適です。
また、Pythonを使ったデータ分析のスキルを確認する「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」の出題範囲に対応しているかどうかも決め手のひとつ。
データエンジニアの役割からPythonの基礎はじめ、「NumPy」「pandas」「Matplotlib」「scikit-learn」といったライブラリによる分析実践について学習できるサイトを選びましょう。
そこでPythonスキルを効率良くみにつけるためにおすすめのオンライン学習サイトをご紹介します。
プログラミング学習で最も大切なことは「継続は力なり」ですが、初心者最大のハードルは挫折せずに続けられるかということ。
プログラミングコードを目の当たりにしたとき、「無理だ!」と思い込んでしまい、一度は足を踏み込んだものの、途中で挫折してしまう方が多いのです。
今回おすすめするオンライン学習サイト『PyQ』は、まず入門のハードルからプログラミングの苦手意識を払拭し、多様なレベルに合わせた実務的なスキルが学べます。
「手を動かし、キーボードを叩き、体で覚える」をベースに、Pythonのプロが作ったPyQには、長年の経験とノウハウが蓄積されたコンテンツが充実しています。
『株式会社ビープラウドが運営するオンライン型の学習サイトPyQ』 https://pyq.jp/
PyQの特徴は主に4つあります。
1.インプットとアウトプットでPythonを極める!
PyQはブラウザーだけでプログラミングの学習がスタートでき、クエストをクリアしていくという他社にはない独自の学習スタイル。
提示されたコードをタイピングでそのまま書き写す
前ステップの応用問題を解きPythonを実行する
理解した内容や分かりにくかった部分を残しておく
基本的にこの流れを繰り返す学習ですが、訳がわからないままでもとりあえず出されたコードを写経し、クエスト実行を重ねていくことで「なんとなく分かってきた」レベルにまで到達できるでしょう。
そして、作成したWebアプリケーションを実際に起動することができるのもPyQならでは。
トライアンドエラーを繰り返し作るのでIT技術者として必須のエラー解決スキルと、理論的な理解を深めることができます。
とにかくコードを書き込んでいき、まずは「手で覚える」→「理解して作る」を目指しましょう。
2.Pythonに特化した幅広い実践スキルが身につく!
1000問以上の実践的な課題が用意され、基礎から実務レベルまで対応した積み上げ学習が可能です。
といった分野の内容が網羅され、PyQ上でプログラムを実行しながら実務的なスキルを効率的に身に着けられます。
3.スキルの証明になるPythonの資格取得に対応!
PyQに用意されたコースは以下16コース。
このように細分化されたコースによってプログラミング初心者が基礎から学び、知識とスキルを積み重ねていきますが、転職の際に有利にもなるスキルの証明としてPythonの資格取得を目標に掲げる方は多いのではないでしょうか。
そこでPyQでは、Pythonの資格である「Python 3 エンジニア認定基礎試験」「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」に対応したクエストが用意されています。
【Python 3 エンジニア認定基礎試験】
未経験者がPythonエンジニアを目指す入門資格
Python 3 エンジニア認定基礎試験の主教材『Pythonチュートリアル 第3版(オライリー・ジャパン)』に対応(12.13章は対応外)。
下記2つのコースのどちらかでの学習がおすすめ。
【Python3 エンジニア認定データ分析試験】
統計やデータ分析などに特化し、Python エンジニアのスキルアップ資格
Python 3 エンジニア認定データ分析試験の主教材である『Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書(翔泳社)』に対応。
下記2つのコースで学習がおすすめ。
4.Pythonのプロによるメンターサポートが充実!
独学では近くに質問する人がいないため、分からない部分を放置し挫折につながりがちです。 ですがPyQスタンダードプランでは、PyQ上で実際に書いているプログラムについて、現役のエンジニアに質問できるサポートがついています。
解決方法を提示してくれるメンターの存在は心強いですね。
オンライン学習で自分のペースで学びながら、得意と不得意を明確にしながら課題をクリアしていけるので着実なスキルアップに効果的です。
Pythonエンジニアを目指す方にとっては、Pythonに特化したオンライン学習サイトは実務に活かせるスキルを身に着けられ、ニーズが高まるPythonエンジニア認定試験の資格取得を目指せる学習サービスです。
自分に合ったプランとコースを選び、PyQで効率的な学習を進めていきましょう。
Pythonの特徴や資格一覧、「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」の勉強法を解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
Pythonがデータ分析に向いたプログラミング言語であることや、「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」は初学者でも合格を目指せることが理解いただけたかと思います。
Pythonは世界的に高いシェアを誇っており、これから日本のビジネスにおいても注目される時代がやってくるでしょう。資格取得をきっかけにPythonのプログラミングスキルを伸ばしていくことで、データサイエンティストとしての評価も高まっていくはずです。