厚生労働省委託の支援機関である「地域若者サポートステーション(通称:サポステ)」を知っていますか?
何となく聞いたことがあるような気がするけれど‥どんな人が利用できて、どんなことをしてくれる場所なの?仕事を紹介してくれるの?と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか?
そして、「サポステ」をネットで検索すると『無駄、おかしい、しつこい、実態』などのネガティブな評判も見られるため、実際にはどうなのか知っておきたいですよね。
ここでは「サポステ」の気になる評判をはじめ、様々な視点から掘り下げていきたいと思います。
“地域若者サポートステーション(通称サポステ)は、 働くことに踏み出したい若者たちとじっくりと向き合い、 本人やご家族の方々だけでは解決が難しい「働き出す力」を引き出し、 「職場定着するまで」を全面的にバックアップする 厚生労働省委託の支援機関です。”
※引用:サポステ「サポステって、どんなところ?」http://saposute-net.mhlw.go.jp/about.html
サポステの公式HPでは上記のように紹介されています。
これだけを読むと働くことに向けた何らかのサポートをしてくれる機関ということは理解できると思いますが、詳細はやや分かりづらいのかな‥とも感じます。
厚生労働省のHPなど他の情報も併せて見ていくと、
※就職先の斡旋は同じ厚生労働省の機関でありネットワークを結んでいるハローワークやジョブカフェなどを利用することになる
サポステはハローワークのように仕事を斡旋してくれる場所ではなく、あくまでも働くことに悩みを抱えている若者に様々な支援を通して“働く意欲”を持ってもらうための場所として位置づけられています。
・総利用件数:477,012件(令3年度)
・新規登録者数:16,807人(令和3年度)
・就職等者数:11,556人(令3年度)
・就職等率:68.8%(令3年度)※週20時間未満の就職、公的職業訓練に進んだ人も含まれる
このように1年間だけでも全国のサポステに48万件近い利用があり、就職等率も68.8%とサポステを利用することで就職に向けた一定の効果を得られている人が多くいることが分かります。
しかし、68.8%は「就職等率」であり仮に正社員として就職した人だけの結果ということになれば、もっと低い数字になることが予想されます。
サポステは2007年からスタートしている厚生労働省の支援事業ですが、ネット上ではネガティブな意見や口コミを見かけることがあります。
ここではサポステの良い口コミ・悪い口コミをそれぞれ紹介していきます。
サポステでは、パソコン講座・面接対策・就職相談などトータルで1ヶ月ほどお世話になりました。
短期での就職を目指していたのですが、アドバイザーさんはみなさん親切で頼りになったのでとても心強く感じました。サポステに行ったことで改めて将来を見直す機会になりました。
就業後も相談に乗ってもらえるので今後も何かあればお世話になりたいと思っています。
これまで落ち込むことが多く自殺を考えたこともある私でしたが、何万円も支払って受けたカウンセラーでもまともに話を聞いてもらえず誰も私の気持ちを理解してくれる人はいないと思っていました。
親に勧められ半信半疑でサポステを利用したところ、サポステのスタッフさん達は今まで出会ってきたカウンセラーとは全く違い私の話を否定せず親身に聞いてくれ応援してくれました。
スタッフの方々のサポートもあり、いま夢が叶う一歩手前まで来ることが出来ました。今の私が居るのもサポステがあってこそだと思っています。
就職のサポートが受けられるのならと思い利用しましたが、はじめに「ここはそのような場所ではありません」ときっぱり言われていまいガッカリしました。
セミナーの内容もネットで書かれているような情報や一方的な説明ばかりであまり為になりそうもない印象を受けました。
サポステ職員の態度が上から目線で本当に酷かったです。
私はニートだったのですが相談中に「サポステに来る前になぜ仕事を探してこないのか?」と責められました。
利用者に対して偏見と差別を持っているように感じる。おすすめできない。
サポステは日本全国に177ヵ所あります。
運営者も民間企業やNPO法人などと施設によって異なるため、施設によって対応がまちまちであり評判も様々であるようです。
すごく丁寧な対応をとってもらえ満足している人もいれば、スタッフの対応が酷くガッカリしている人。また、同じ施設内でもスタッフに当たり外れがある場合も。
サポステで利用出来るカウンセリングやサポートプログラムは原則無料で受けられますが、一部有料のものもあり勧められるがまま何十万もの費用を払った人がいたことでサポステに対し批判が集中したことも過去にありました。
予防策としてはサポステを利用する前に施設ごとの評判をチェックしておくことが大切なのかもしれません。
Twitterで「サポステ」と検索すると、全てではありませんが日本全国のサポステのアカウントが確認できました。サポステが普段どういった活動をしているかチェックすることができます。
沖縄、さいたま、神奈川、大阪、札幌などアカウントあり
https://twitter.com/search?q=%E3%82%B5%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%83%86&src=typed_query&f=user
※Twitterにて「サポステ」と検索した結果
サポステによって救われた人がいる一方で、利用して損をしたと思う人もいるサポステはどのような人が向いているのでしょうか?
向いている人・向いていない人で特徴を挙げていきたいと思います。
サポステが向いている人
サポステに向いていない人
何度も言うようですが、サポステでは就職先の斡旋を行っている訳ではないため仕事探しをメインに行いたい人には向いていません。
また、サポステからハローワークなどを通して仕事に就けたとしても非正規雇用(アルバイトなど)のケースが多いと言われているので、正社員として働きたい人にも向いているとは言えません。
サポステの利用が向いている人は、働くことに心の問題が関係して働きたい(働かなければいけない)けれど働くことが出来ない人と考えておくといいでしょう。
「すぐに働きたい」「仕事を紹介してもらいたい」「正社員が希望」と思っているけれど、就職活動が上手くいかず就職活動の進め方にも不安がある‥。このような人はサポステではなく就職エージェントや転職エージェントを利用してみてはいかがでしょうか?
これら就職・転職活動の支援サービスであるエージェントでは、キャリアコンサルタントによる二人三脚の徹底されたサポートが魅力です。
エージェントによってサポート内容が多少異なりますが上記に挙げたサポートはほぼ行われており、面接同行やアフターフォロー(入社後サポート)も充実しているところもあります。
そして、これらのサービス・サポートは全て無料で利用することができます。
サポステは就職活動を始める前段階のサポートは充実していますが、求人探し・応募・面接といった働き始めるための肝心な部分は各々が自主的に進めていかなければいけません。
その点、エージェントでは就職・転職相談から入社までを一貫してサポートしてくれるので安心して進めていくことが可能です。
就業経験がない人やフリーター経験のみの人は、フリーター・第二新卒などの就職支援に特化した「ハタラクティブ」などの就職エージェントを利用することをおすすめします。
若者向けの転職支援サービス厳選3社
サポステ、エージェントともに基本的には無料で利用出来るので、まずはお試しで自分に向いていそうな所へ相談だけでもしてみてはいかがでしょうか。
はじめはサポステに相談をしてみて、本格的な就職活動はエージェントを活用する。このような方法を取ることも出来ます。
自分自身が働くことに対してどのような気持ちなのか?そこから明確にしていき自分が相談すべき場所を見つけてみましょう。
小さなことでも一つの行動からこの先の将来を変えていけるかもしれません。