首都圏からのUターン・Iターン転職先としても人気がある札幌で転職を考えていませんか?
広大な自然に囲まれた北海道、その中でも人口が多く都会でありながら自然を楽しむことができる札幌は転職先として今注目されている都市です。
生活の便利さや求人の多さにメリットがあり、自然の中でゆったりとした暮らしを求めて移住する方も少なくありません。
今回は、札幌転職のメリット、デメリット、成功させるポイントにも触れながら転職事情・転職先の探し方について詳しくご紹介させていただきます。
道内での転職はもちろん、札幌へのUターンやIターン転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
さっぽろ雪まつりやウインタースポーツ、グルメ…さらに観光スポットが多い北海道札幌。
旅行で訪れ「いつか札幌に住みたい」と憧れを抱く人も多いのではないでしょうか。
札幌は北海道の道庁所在地であり人口は197万人を超え、商業施設や交通機関も充実しているため北海道の恵まれた自然を感じられるとともに住みやすい街としても人気が高い都市です。
平均気温は9.2度(最高気温:33.1度、最低気温:-12.2度)であり、夏は爽やか、冬は雪が降るといったように四季をしっかりと感じることができます。
札幌市の名所と言えば、毎年2月に開催されている世界的にも有名なイベントである「さっぽろ雪まつり」、札幌市のシンボルとなっている「札幌市時計台」、市内を一望できる「大倉山」などがあり、北海道の政治・経済の中心地ということだけでなく豊かな文化・自然にも恵まれています。
また、北海道であるため新鮮な魚介類・農作物・スイーツなど札幌市には美味しい食べ物も溢れている魅力の多い都市です。
都市機能が充実していながら札幌市内から車で1時間以内に場所にはスキー場があり、自然の中で子供を育てたいという子育て世帯の移住先としても注目されています。
北海道札幌市の有効求人倍率、求人状況、多い業界、平均年収など気になる情報をチェックしてみましょう。
厚生労働省北海道労働局が発表した令和2年9月の有効求人倍率(常用計)は0.95倍と、前年同月を0.31ポイント下回る結果となりました。前年同月を下回る結果は9カ月連続となっています。
2020年は特に新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化していることで北海道内も求人数が減少しています。
※参照:厚生労働省北海道労働局「令和2年9月の雇用失業情勢について」
https://jsite.mhlw.go.jp/hokkaido-roudoukyoku/content/contents/labor2009.pdf
そして、全国の有効求人倍率(常用計)も9月は北海道と同じく0.95倍であり、ここ数ヶ月は同じような有人倍率を辿っています。
これまでの推移を見てもらうと北海道の有効求人倍率は全国平均と比較し常に0.2ポイントほど下回っていることが分かり、2020年に限らず全国的に見ると北海道の転職はやや厳しめな傾向であることが窺えます。
ちなみに有効求人倍率(季節調整値)では以下のようになっています。
東京や大阪といった大都市と比較しても北海道の有効求人倍率は低めです。
※参照:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「職業紹介-都道府県別有効求人倍率」
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/shuyo/0210.html
※参照:厚生労働省北海道労働局「令和2年9月の雇用失業情勢について」
https://jsite.mhlw.go.jp/hokkaido-roudoukyoku/content/contents/labor2009.pdf
北海道労働局では各地の安定所別の有効求人倍率(常用計)も出しています。
札幌にある職業安定所の有効求人倍率は軒並み北海道平均の0.95倍よりも下回る結果に。
コロナの影響から求人数が減少傾向にあるにも関わらず、都市部である札幌市では求職者が増えていることが想像できます。求職者にとってはやや厳しめの状況といえるでしょう。
※参照:厚生労働省北海道労働局「令和2年9月の雇用失業情勢について」
https://jsite.mhlw.go.jp/hokkaido-roudoukyoku/content/contents/labor2009.pdf
上記の表は北海道の産業別新規求人数を前年同月と比較したものです。
求人が減少している産業が多い中、「建設業(対前年同月+2.5%)」と「情報通信業(対前年同月+10.6%)」は求人が増加しています。
更に細かく北海道の職種ごとの月間有効求人倍率(令和2年9月)を見てみると、
このような順で建設関連の技術職が高い傾向にあります。
コロナ禍が落ち着いた後は、観光スポットが多い札幌だからこそサービス業のニーズが高く国内外の観光客の増加に伴い今後も増加する見込みです。
また、全国的にも介護職は安定したニーズがありますので、移住転職を考えている方は介護分野での専門資格を取得すると転職がグッと楽になるでしょう。
ちなみに女性から人気の高い「一般事務員」の有効求人倍率は0.27倍と狭き門となっていますが、求人状況は日々変化しますので、いつも新しい情報をチェックすることが大切です。
※参照:札幌市「札幌市の事業所-平成18年事業所・企業統計調査-」
http://www.city.sapporo.jp/toukei/kanko/documents/h18jigyosyo.pdf
上記の表は平成18年のものであるため少し古い情報となってしまいますが、札幌市に多い産業を知るうえで参考になります。
札幌市ではこれらの産業が特に多くなっていますが、2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により「卸売・小売業」「飲食店、宿泊業」は特に痛手を負っています。
そう考えると北海道の産業別新規求人数が増加している「建設業」や、ITベンチャー企業が多く進出している「情報通信業」が狙い目となるでしょう。
IT業界に関しては、札幌にもIT企業の進出がさかんでITエンジニアやプログラマーの人材ニーズは高まりつつあります。
ITスキルを身につけておけばIT企業への転職もしやすく、もし札幌への移住転職に失敗しても他の地域でもやっていくことはできるでしょう。
職に困らない一生もののスキルということで、札幌でも人気が高い職種のひとつです。
また、コロナ禍において在宅ワーク・リモートワークへいち早く切り替えたIT業界は、働き方改革や新しい生活様式への対応が推進、定着化されています。
今後の不透明な業界の動向でも安心、安定した雇用が見込まれるでしょう。
また、札幌市の区別の事業所数に関しては中央区が全体の約30%を占めており、次いで東区、白石区、北区となっています。
※参照:厚生労働省 令和元年賃金構造基本統計調査の統計データより
北海道の平均年収は約446万円で全国では26位となっていますが、北海道内の市町村別の平均年収(所得)で見ると札幌市は約319万円で30位(※179市町村中)です。
道庁所在地であり政令指定都市でもある札幌市が1位でないことに驚く人もいるかもしれませんが、自然豊かな北海道では農業や水産業も盛んであるため北海道を代表するホタテの水産地である猿払村の平均年収が約620万とずば抜けたトップとなっています。
「札幌は給料が安い」と言われることもあり、北海道の平均年収と比較すると大きな差が出てしまう理由にはこのようなカラクリがあります。
※参照:厚生労働省北海道労働局「中途採用時の賃金」
https://jsite.mhlw.go.jp/hokkaido-roudoukyoku/content/contents/000732895.pdf
2020年7~9月に道内ハローワークで受理した雇用保険被保険者資格取得届のデータを集計したものは上記の表です。
※常用雇用税込み額。通勤手当含む。時間外手当、賞与など臨時の給与は除く。
産業別のデータを例に挙げましたが、多少のばらつきがあるものの中途採用時の平均給与は22万3千円。
東京都の2020年9月の求人募集賃金の平均は上限が302,413円、下限が223,598円でした。
北海道の中途採用平均賃金と東京都の下限賃金とがほぼ同じであることからも、札幌市に限らず北海道全体の賃金の目安が分かっていただけたのではないでしょうか。
職種にもよりますが、都心部から札幌への転職では賃金ダウンは覚悟しておいた方がいいでしょう。
しかし、東京よりも北海道は物価水準が低いので年収額だけで生活水準が判断できるものではありません。
札幌での転職は道内からの転職と、他の都府県からの転職では仕事そのものだけでなく暮らし・生活に関わることでもメリット・デメリットを感じることがあると思います。
札幌転職で考えられるメリット・デメリットをそれぞれ挙げていきます。
札幌で転職をする際には、以下がメリットといえます。
北海道に本社を置く企業には外壁複合メーカーのFUJIジャパン(札幌市中央区)「お、ねだん以上。」で有名な家具のニトリ(札幌市北区)、ドラッグストアのツルハ(札幌市東区)など誰もが聞いたことのある有名な企業が複数あります。
また、北海道でも都心部である札幌には幅広い業種や職種の求人が揃っていることがメリットのひとつです。
都心で生まれ育った方が地方への移住転職を考えるとき、最も気になるのは給与の安さではないでしょうか。
しかし多くの方がイメージするのは「給料は安いけど生活費や物価は安いから生活は楽になるだろう」と楽観的なもの。
確かに札幌の家賃相場は東京と比較すると約3分の1安く生活しやすく、駐車場費用も抑えることができます。
また、食材や生活雑貨についても都心部に比べると比較的安い傾向なので生活費を抑えることができるでしょう。
札幌での移住転職の最大のメリットといえば、豊かな自然に囲まれた生活ではないでしょうか。
都心部と比べて通勤ラッシュや人込みがなくゆったりとした環境の中で、ストレスのない生活を希望する方にぴったりです。
また、札幌を少し離れると開放感のある自然が広がっていますので、休日にはリフレッシュすることができるでしょう。
北海道の冬場は厳しくて大変そう…と不安を感じる方も多いですが、意外と快適に過ごせるのがメリットのひとつで、夏場は涼しく過ごしやすい環境で、熱中症に悩む都心部に住む方も安心。
冬場の厳しい寒さに関しては暖房設備が整った住居が多く、外は寒いけれど家の中は暖かくて快適であることが多いことが特徴です。
また、雪が積もった道を通勤するのは大変だと思いますが、毎朝除雪車が走っておりロードヒーディング機能が整備された歩行者道路では道路の融雪、凍結防止対策がとられています。
札幌での転職にはメリットが多いですが、デメリットがあることも確認しておきましょう。
家賃が安いというメリットがある反面、暖房費については生活費に影響があることを覚えておいてください。
雪国札幌ならではの暖房費ですが、都心部と異なり寒い時期が長いため長期間の暖房費がかかり冬場は毎月+1万円程度増えるとされています。
また、札幌は公共料金、税金、国民健康保険料が割高になるので札幌転職で生活が楽になるとは一概にいえませんが、家賃が安い分、それを光熱費に回すと考えれば都心との生活をあまり差はないといえるでしょう。
全国や都心部と比べて求人数や種類が少ないため、都心部での転職活動よりも厳しくなる可能性があります。
専門性の高い職種やサービス業では比較的就職しやすい傾向ですが、希望している職種に就けないといった可能性も少なくありません。
事前に転職サイトや転職エージェントを活用し、地域の求人情報について調べておく必要があるでしょう。
生活費が抑えられる反面、賃金の安さがデメリットとなります。
都心部から札幌へ転職する場合は、これまでの年収からダウンする可能性が高く給与アップを狙った転職は厳しいでしょう。
ただし、賃金が下がることが生活レベルを下げることにはならないため、他のメリットやデメリットと比較しながら何を重視して転職するかを考慮することが重要です。
北海道の厳しい冬場には降雪がつきものなので、観光で短期間雪を経験するのではなく、毎日の降雪や雪かきに慣れる必要があります。
降雪に慣れるまでは体力的にもしんどくストレスに感じてしまうこともありますが、地元の人や職場の人に相談しながら慣れていけば問題ないでしょう。
北海道の豊かな自然や楽しい思い出、ロハスなライフスタイルへの憧れだけで移住転職を考えてはいないでしょうか?
移住の実情を知り、生活のイメージを掴んで転職を考えましょう。
地方で生まれ育った人が都会で進学し、就職。その後故郷に戻り転職すること
都会で生まれ育った人が都心で就職。その後都心を離れ地方で転職すること
地方で生まれ育った人が都会で進学し、就職。その後故郷に戻らず別の地方で転職すること
札幌への移住転職を考える方の動機には以下のようなものがあります。
Uターン、Jターンでは地方の生活環境やライフスタイルへの憧れからの転職を希望する方が多い傾向です。仕事を変えるとともにライフスタイルを一変する移住転職は、住まいだけでなく生活や家族への影響も考える必要があるでしょう。
札幌転職を考えている方が押さえておきたいポイントを8つご紹介します。
Iターン・Uターン・Jターンする人は、都心部にいる内にスキルを身につけることを検討してください。
専門性のある資格やスキルがあれば、どんな地域でも一定のニーズがあるため転職しやすいことがメリットとなります。
例えば、これからニーズが増すITスキルや介護資格など手に職をつけることで転職活動を有利に進めることができるでしょう。
都心部や地方から札幌への移住を考えた転職では、広大な北海道の転職事情や情報収集は難しく、全国的な有効求人倍率からみると、札幌の転職はやや厳しい状況でスムーズな転職ではないことが考えられます。
また、北海道以外からの移住転職では札幌での暮らしのイメージができず転職活動にも支障がでる可能性が…
そのため札幌転職をするなら、求人や給与などの転職事情とともに札幌での生活事情についても事前に知っておく必要があるでしょう。
そのため転職エージェントによる転職が活発に行われ、転職事情だけでなく実際の生活事情やライフスタイルへのアドバイスをしてもらえますので、地域密着型の求人サイトやエージェントの利用も人気が高い傾向です。
一人ではなかなか情報を知ることができませんが、地域や業界の情報に精通したアドバイザーのサポートによって不安ない転職活動を進めることができるでしょう。
転職には3ヶ月~半年ほど場合によってはそれ以上掛かってしまうこともあるので、ブランク期間を作らないため、金銭的な不安を感じないためにも退職してから転職活動を始めるのでは無く在職中から計画的に進めていくことが大切です。
また、引っ越しを伴う転職の場合も転職先が決まってから移住の手続きを進めるようにしましょう。
「今の会社が嫌だから」「札幌で暮らしたいから」「何となく‥」これも転職したい理由かもしれませんが、漠然とした理由のまま転職をしても入職後に後悔してしまうことも。
今の会社では実現できないのか?なぜ札幌で転職するのか?転職後に目指していることは?‥など、具体的な転職理由をしっかりと考えておきましょう。
キャリアの棚卸しをして、これまでの経歴・経験・実績、強み・弱み、アピールできるスキルなど自分自身を客観的に見つめ直しておきましょう。
自己分析と同様に転職活動ではしっかりとした情報収集が大切です。転職市場や転職動向のチェックを行うことで、需要の高い業界・職種への転職を検討するきっかけとなる場合もあります。
「とりあえず札幌に住んで仕事を探そう」というのはNG!
移住後の慣れない生活の中焦ってミスマッチ転職やブラック企業への転職、なかなか仕事が決まらず生活費が苦しくなるといったリスクが高くおすすめできません。
転職は人生の大きな岐路であり、特に移住転職は生活にも大きな影響を与えますので、焦らず万全の体制で臨まなければ失敗のもと。
納得できる仕事を見つけてから移住することで、ゆったりとした気持ちで転職することができるでしょう。
個人での転職活動に不安を感じている人だけでなく、札幌での転職活動を効率良く進めていくためには転職エージェントを利用した転職活動をおすすめします。
転職エージェントのサポート内容
転職エージェントではこのようなサポートを受けられるため、効率良く・有利に転職活動を進めていけます。
札幌転職に役立つ情報を紹介させていただきました。
「コロナ禍が落ち着いたら憧れの北海道で転職したい」と考えている方もいるかと思いますが、北海道、札幌の地域性に詳しくない人は生活のイメージがなかなかできず、転職活動で戸惑うこともあるでしょう。
また、都心部や地方から札幌への転職を考えたとき移動費や滞在費も心配ですが、コロナ禍以降、Web説明会や会社案内をする企業が増えオンライン面接も主流になりつつあります。
そのため、有効求人倍率は低いものの以前に比べると移住転職はしやすいといえます。
できるだけ早くにリサーチし、移住後の生活をイメージしながら転職活動を進めることが重要です。
遠方に住みながらの転職活動では一人で把握しきれない部分も多いため、転職サイトや転職エージェントを活用しながら効率的な転職活動を進めていきましょう。