社会保険労務士試験は通信教育で対策を!通信教育5社の特徴を徹底比較 

社会保険労務士はキャリアアップはもちろん、開業も目指せる国家資格として大変魅力的です。しかし資格試験の合格率は1ケタ台と、難易度は大変高くなっています。資格取得を目指すなら十分な試験対策が必要です。

働きながら資格を取得する場合、スキマ時間を効率よく使って勉強することが求められます。残業や急な出張など、急な予定変更にも対応できるのが通信教育です。社会保険労務士の資格試験を対象にした通信教育はたくさんあります。一方数が多すぎてどれが良いのかわからないという人もいるのではないでしょうか。

この記事では社会保険労務士試験対策ができる通信教育を費用、サポートなど様々な面から比較しています。自分にぴったりの通信教育を探している人は、ぜひ参考にしてみてください。

社会保険労務士とは?

社会保険労務士とは、労働や社会保険にかかわる法律の専門家です。具体的には以下のような仕事を行います。

・雇用保険、労働災害、社会保険などの申請、給付手続き
・助成金についての相談、申請
・就業規則や労使協定の作成、見直し
・人事、賃金、労働時間、人材育成など雇用と労働に関するコンサルティング
・年金加入期間や受給できる金額などの確認
・年金支給手続き

このように、社会保険労務士の仕事内容はとても幅広くなっています。また仕事のスタイルも多様で、特定の企業の中で労務関係の仕事を行う、独立開業して企業や個人からの依頼を受けるなどの働き方ができます。

社会保険労務士の資格試験と難易度

社会保険労務士は国家資格であり、業務独占資格となっています。社会保険労務士の仕事は有資格者でなければ携わることができません。

社会保険労務士の資格試験は、年1回全国で行われます。受験資格は学歴、実務経験、他の国家試験合格実績によって変わってきます。詳しくは、公式ホームページよりご確認ください。

社会保険労務士試験オフィシャルサイト「社会保険労務士試験の受験資格」:https://www.sharosi-siken.or.jp/exam/shikaku.html

試験はマークシートで、択一式と選択式の2つ試験があります。択一式では7科目、選択式では8科目にわたる出題がなされるため、幅広い知識が求められます。

試験時間は択一式が210分、選択式が80分となっており、一般的な試験と比較して非常に長時間で、集中力が試されます。

合格基準は厳しく、択一式、選択式別の総合得点、さらに科目別にも合格基準が定められています。それぞれで合格基準を満たすことができなければ不合格になってしまいます。

問われる知識の幅広さ、試験時間の長さ、合格率の厳しさといった特徴は、社会保険労務士の難易度の高さに反映されています。
直近5年間の社会保険労務士試験合格率は次のようになっています。

令和2年 6.4%
令和元年 6.6%
平成30年 6.3%
平成29年 6.8%
平成28年 4.4%

(引用元:TAC「社労士の合格率は?出題範囲や難易度を解説!」:https://www.tac-school.co.jp/kouza_sharosi/sharosi_info.html)

合格率は大体6%台を推移しており、難関資格であることが分かります。

社会保険労務士の資格試験に合格するためには、8科目を効率よく勉強し、科目ごとに合格基準点を上回るよう対策を立てていかなければなりません。しかし忙しい社会人にとって、まとまった勉強時間を作るのはなかなか難しいことです。

そんなとき頼りになるのが通信教育です。通信教育なら、自宅での効率的な勉強をサポートしてくれます。最近では試験対策教材をオンラインで提供している講座が増えており、外出先や通勤時間を使ったスキマ学習にも最適です。

社会保険労務士資格試験対策ができる通信教育を徹底比較

それでは、社会保険労務士資格試験対策ができる通信教育の特徴を見ていきましょう。受講費用やサポート内容など、様々な側面から特徴を比較していきます。

※受講費用は2020年11月11日時点の標準価格、キャンペーン価格を記載しています。時期によっては割引価格を利用できないことがあります。

比較のためのワンポイント 教育訓練給付制度対象講座とは

教育訓練給付制度とは、雇用の安定や再就職支援を目的とした厚生労働省によるキャリアアップ支援制度です。

教育訓練給付制度対象になっている講座を受講する場合は、受講費用の20%(上限10万)を補助してもらうことができます。

通信教育の学習費用を安く抑えるために、積極的に活用しましょう。なお同じ会社の通信教育でも、コースによって対象講座になっているものとなっていないものがあるので、表示をよく確認することが大事です。

またこの制度を利用するためには雇用保険加入期間などの条件があり、補助金を受け取るには受講終了後の支給申請が必要です。利用する場合は厚生労働省の公式案内をよく確認してください。

厚生労働省「教育訓練給付制度」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/kyouiku.html

ユーキャン「社会保険労務士講座」

通信講座の特徴

ユーキャンの「社会保険労務士講座」は30年以上続く人気の通信教育です。2019年の試験では合格者の約10%がユーキャンの合格者という高い合格実績をもっています。

この講座では教材+添削課題+質問サポートというスタンダードな通信教育システムで、受験生を支えます。テキスト、問題集は紙媒体でもデジタルデバイス上でも利用できるため、幅広い学習方法に対応しています。

受験費用は社会保険労務士向けの講座としては比較的安く、教育訓練給付制度も使えます。3回の公開模試有料オプションを付けても、10万円もかかりません。

合格後はユーキャンSRネットで法改正情報や講師情報の紹介、合格者同士の交流が行える場を提供している点もポイントです。最大サポート期間は受講開始日翌年の9月末までとなります。

ユーキャンには受験者の習熟度やニーズに合わせた細かいコース設定はありませんが、安い講座で一通り教材を揃えたいという人には向いている通信教育といえるでしょう。

通信講座の概要

■受講費用(税込、送料負担なし)※教育訓練給付制度対象講座
■一括払い:79,000円 16回分割払い:4,980円×16回 (総計79,680円)
■標準学習期間 7か月
■教材
メインテキスト10冊
問題集4冊(テーマ別実践問題集2冊+過去問攻略集2冊)
※メインテキストと問題集はデジタル、紙媒体どちらでも利用が可能
学びオンラインプラス(基本確認ドリル、科目別ガイダンス動画)
ガイドブック
■受講時のサポート
添削課題 11回
質問サポート 1日3問まで
法改正情報のお知らせ
社会保険労務士試験対策 全国統一直前模擬試験※(税込10,800円(試験3回分)の 有料オプション)
(参考元:ユーキャン「社会保険労務士講座」https://www.u-can.co.jp/%e7%a4%be%e4%bc%9a%e4%bf%9d%e9%99%ba%e5%8a%b4%e5%8b%99%e5%a3%ab/)

フォーサイト「社労士 スピード合格講座」

通信講座の特徴

2019年、社会保険労務士試験の合格率は全国平均で6.6%でした。一方フォーサイト受験者の合格率は23.7%と全国平均の約3.5倍になっています。

高い合格率を誇るフォーサイト「社労士スピード合格講座」ならではの制度が、全額返金保証制度です。

これは、講座の学習内容に真面目に取り組んだにもかかわらず不合格になった場合受講料を全額返金するという制度です。社労士講座ではバリューセット1,2,3という3種類のコースを提供しており、バリューセット3は全額返金保証制度の対象です。

※全額保証を受けるには確認テストや本試験で一定の点数以上取得等の条件があるので、実際受講する際はよく確認してください。

また教材の内容が非常に豊富なのも、フォーサイトの特徴です。テキスト、問題集に加え、チャット機能、テスト機能、ライブ授業配信システムを備えた「ManaBun」のeラーニングシステムが非常に充実しています。

受講費用はコースによって差がありますが、キャンペーン価格適用時に申し込めばかなり安い価格で受講できます。バリューセット1は教育訓練給付制度の対象講座ですので、補助金+キャンペーンを利用すれば実質5万円台で受講が可能です。

通信講座の概要

■受講費用(税抜、送料別)
・バリューセット1 基礎講座+過去問講座 ※教育訓練給付制度対象講座
 通常価格103,600円 キャンペーン価格 68,800円

・バリューセット2 基礎講座+過去問講座+直前対策講座 
 ※教育訓練給付金制度対象講座
 通常価格 152,600円 キャンペーン価格 96,800円

・バリューセット3 基礎講座+過去問講座+直前対策講座+過去問演習システム 
 ※全額返金保証対象講座
 キャンペーン価格 106,600円(DVDなし)117,600円(DVDあり)
■標準学習期間
最低500時間以上~(1年を推奨)
■教材
・バリューセット1
テキスト10冊(基礎講座)
問題集10冊(過去問講座)
模擬試験(過去問講座)
予想問題集(過去問講座)
演習ノート(過去問講座)
eラーニング ManaBun(デジタルテキスト、チェックテスト、講義動画など)
受講ガイド、社会保険労務士マンガなどの副教材
・バリューセット2
バリューセット1の内容+テキスト5冊(直前対策講座)
・バリューセット3
バリューセット2の内容+過去問演習システム
※DVDありコースの場合 
基礎講座33枚、過去問講座17枚、直前対策講座11枚のDVD+受講ガイド・戦略立 案編 ・合格必勝編 DVD+入門講座DVD
■受講時のサポート
無料メール質問(バリューセット1 上限10回 バリューセット2・3 上限15回)
学習相談
フォローメルマガ(試験情報や応援メッセージなど)
講師ブログ
(参考元:フォーサイト「社労士スピード合格講座」https://www.foresight.jp/sharoushi/)

TAC「社会保険労務士」

通信講座の特徴

TACは通学制、通信制どちらにも対応した「社会保険労務士」講座を実施しています。通信制の講座では、Web通信講座、DVD通信講座、資料通信講座と3つの学習形態を提供しています。

さらに社会保険労務士試験初心者から上級者まで、受講生の様々なニーズに合わせたコースを展開中です。

学習進度にあわせた通信教育を探している、2度目の受験で応用的な勉強をしたいなど自分にぴったりの通信教育を見つけたいという人はTACの受講を検討してみてはどうでしょうか。

通信教育では珍しく対面で授業を経験できるスクーリング特典が付いている(Web通信講座、DVD通信講座受講の本科生対象)のも、通学制スクールを手掛けるTACならではの魅力です。質問サポートの回数が60回までと多いのも助かります。

ただし価格は比較的高めで、受講費用とは別に入会金もかかります。割引価格と教育訓練給付制度を上手に利用してください。

通信講座の概要

■受講費用(消費税込)※受講費用のほかに入会金(10,000円)が必要です。
総合本科生 ※教育訓練給付制度対象講座 資料通信教育を除く
Web通信教育 通常価格:219,000円 早割:173,000円 
DVD通信教育 通常価格:247,000円 早割:198,000円
資料通信教育  123,000円 
・総合本科生Lite
資料通信教育 通常価格:164,000円 早割:134,000円
総合本科生 Basic ※教育訓練給付制度対象講座 
Web通信教育 238,000円
DVD通信教育 265,000円
※この他受験経験者向けの上級本科生コースや、上級演習本科生コースなど多彩なコースがあります。
■標準学習期間
800時間(初学者の場合)
■教材
受講ガイド
Basicテキスト(総合本科生Basicのみ)
基本テキスト
トレーニング(自宅学習用)
暗記カード
実力テスト問題・解答(総合本科生、総合本科生Basicのみ)
実力完成答練問題・解答
過去問題集
法改正テキスト(演習編含む)
総合答練問題・解答(総合本科生、総合本科生Basicのみ)
全国中間模試・全国公開模試
合格への招待(情報誌)
講義DVD(総合本科生、総合本科生Basicのみ)
デジタル教材(基本テキストのデジタル閲覧)(総合本科生、総合本科生Liteのみ)
社労士マイトレ(スマホやタブレットでのトレーニング)(総合本科生、総合本科生Liteのみ)
■受講時のサポート
メール質問サポート(WEB通信教育、DVD通信教育で上限60回まで)
学習進捗管理(WEB通信教育、DVD通信教育)
成績表WEB返却(WEB通信教育、DVD通信教育)
TAC WEB SCHOOLマイページでの最新情報の提供(WEB通信教育、DVD通信教育)
スクーリング(WEB通信教育、DVD通信教育)
講義録(WEB通信教育、DVD通信教育)
※資料通信教育の場合は質問電話や質問カードでのサポートあり
(参考元:TAC「社会保険労務士」https://www.tac-school.co.jp/kouza_sharosi/sharosi_crs_idx.html)

クレアール「社労士講座」

通信講座の特徴

TACと同じく、クレアールも受験者のレベルによって豊富なコースを選択できます。勉強形態としてはWEBでの受講がメインで、DVDはオプションになっています。

クレアールに特徴的なのが、2年にわたるサポートを行う「セーフティーコース」を用意していることです。セーフティーコースでは1年目の受験に失敗したときの為に、2年目のカリキュラムをあらかじめ準備しています。他にも、セーフティーコースには以下のような特徴があります。

・1年目の受験料(9,000円)はクレアールが負担してくれる
・1年目で合格したときは2年目のカリキュラム未受講分(50,000円)を返金

難易度の高い社会保険労務士試験、一発合格は難しそうと考えているならクレアールのセーフティーコースを検討してみてはどうでしょうか。

サポートの面で見ると、クレアールは質問制度が充実しています。通信教育の質問サポート制度は回数に上限があることが多いですが、クレアールの場合回数制限はありません。気になることをたっぷり質問できます。

さらに試験合格者への特典も魅力です。合格お祝い金2万円進呈に加え、実践社労士塾プロゼミ(2か月短期集中社労士実務ゼミ)の開催、「PSR」network(情報収集、法改正情報等)の提供など、受験勉強から合格後の実務まで受講生をしっかり支える仕組みが整っています。

通信講座の概要

■受講費用(税込)
一発ストレート合格パーフェクトコース(WEB通信)※教育訓練給付制度対象講座 
一般価格:192,000円  割引価格:82,560円
オプションDVD:20,000円 オプション演習問題・解答解説印刷製本:10,000円

一発ストレート合格セーフティコース(WEB通信)
一般価格:242,000円 割引価格:104,060円
オプションDVD:35,000円 オプション演習問題・解答解説印刷製本:20,000円
(セーフティコースは2年目の受験まで生徒をサポートするコースです。)

※他、社会保険労務士試験の学習経験がある人向けの以下のようなプランがあります。

・中級パーフェクトコース ※教育訓練給付制度対象講座
・中級セーフティコース
・中上級W受講パーフェクトコース ※教育訓練給付制度対象講座
・中上級W受講セーフティコース
・上級パーフェクトコース ※教育訓練給付制度対象講座
・上級パーフェクトセーフティコース
・上級スタンダードコース※教育訓練給付制度対象講座
・上級スタンダードセーフティコース
■標準学習期間
一発ストレート合格パーフェクトコース 1年
一発ストレート合格セーフティコース 1~2年
■教材
完全合格テキスト10冊
分野別完全過去問題集 8冊
法改正テキスト
コンプリ―ションノート
セルフチェックシート
基本マスター答練 問題・解説
ハイレベル答練 問題・解説
答練マスター 問題・解説(セーフティコースのみ)
公開模擬試験
横断整理テキスト
白書対策テキスト
受講時のサポート
講義QR&過去問QR
音声版過去問題集
Webテスト
メール・FAXでの質問(回数制限なし)
1年目受験料をクレアールが負担(セーフティコースのみ)
1年目合格時2年目の未受講料を負担(セーフティコースのみ)
(参考元:「社会保険労務士資格☆合格クレアール」https://www.crear-ac.co.jp/sharoushi/)

山川靖樹の社労士予備校(株式会社E-PROST)

通信講座の特徴

今までご紹介した通信教育とは少し趣向が違うのが、山川靖樹の社労士予備校です。この通信教育の特徴は、月額4000円で講義動画が見放題になる月額制サービスです。

月額制の最低利用期間は10ヶ月、つまり最低40,000円という安い受講費用で試験対策を行うことができます。

また、月額制サービスとは別に、DVD、公開模試つきの講座パックや紙媒体のテキストなども販売されています。講義動画を見ながら、自分にとって必要な教材を1つ1つ追加していく、というスタイルを取るのもよいですね。

また、学習時に感じた疑問をすぐ投稿できる「質問広場」という掲示板サービスもユニークです。利用登録をすれば講座の受講生であるかどうかを問わず、誰でも利用できます。社会保険労務士試験の受験生なら1度はのぞいてみてはどうでしょうか。

通信講座の概要

■受講費用(税抜)
月額制サービス
月額4000円で動画見放題(最低10か月以上の契約が条件、ただし途中の試験で合格した場合は合格返金制度が使える)
DVD通信コース
完全合格フルセット+公開模試 119,000円(模試なし  116,000円)
完全合格答練セット  96,000円
完全合格直前セット 79,000円
※他テキストのみのコースやCDのみのコースがある。講座ごとに単価で利用したり、紙の教科書や教材を購入したりもできる。
例 新・合格講座INPUT編テキスト 19,800円

■標準学習期間
10か月~
■教材
月額制サービス
月間講座Monthly
「過去問10年網羅」ダウンロード
ヤマゼミ Zoom!(オンラインゼミ)
DVD通信コース
新・合格講座INPUT編テキスト 10冊
OUTPUT編(厳選1500問)
講義DVD
ヤマ予備模試(+公開模試コースのみ)
受講時のサポート
質問広場(学習上の質問を投稿できる掲示板)
PDFテキスト
(参考元:「山川靖樹の社労士予備校」http://yamakawa-sr.net/)

まとめ 社労士試験対策の通信教育は、自分のニーズにあった物を選ぼう

社会保険労務士の資格試験対策に使える通信教育には様々なものがありました。

価格で選ぶなら最も安いのは「山川靖樹の社労士予備校」の月額制サービスです。ただし、DVDや教科書などの教材を揃えようとすると別料金がかかってきます。

学習費用を安く抑えつつ、教材の充実も求めるならフォーサイトが候補にあがります。またサポートの手厚さを望むなら、クレアールのセーフティーコースを検討してみましょう。自分の実力に応じた多彩なコースを選びたいならTAC、逆にシンプルで堅実な教材が欲しいならユーキャンが向いているといえます。

自分の学習経験や受験予算を考慮しながら、自分のニーズにぴったりの通信教育を選んでください。

参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷