「診療報酬請求事務能力認定試験」は診療報酬請求事務に従事する人材の質向上のための厚生労働省認定試験で、医療事務の中で最難関と言われる試験です。ある程度実務を経験した後知識を深めるために受験する人が多いにも関わらず、例年の合格率は30%前後とその合格率の低さから試験の難易度が伺えます。
医療事務は資格がなくても働くことができる仕事ですが働くうえで高い専門性を求められるため、試験合格は自信や給与アップにつながる大きなステップと言えるでしょう。今回は独学で試験合格を目指すための勉強法やコツをご紹介していますので参考にしてみてください。
何と言っても独学のメリットはこれです。専門学校などに通う学費がかからないので、最小限の費用で勉強することができます。
通信講座や専門学校では決められたスケジュールの中進めなければならないですが、独学だと自分のペースで勉強できるのがメリットと言えます。
仕事をしながら、学校に通いながらなど自分の生活に合わせて取り組むことができます。
その代わり自分自身で勉強スケジュールを組まなければいけないのが大変なところでもあります。
独学とは一人で勉強を続けることです。やる気が起きなくても自分自身でモチベーションを上げなければいけません。
そういった環境に真面目に取り組むことができるか、まずは自分の性格と向き合って考える必要があります。
もし「独学は無理かも」と感じたら無理せず通信講座や専門学校を視野に入れて検討してみましょう。
まずは独学の勉強法について流れを確認しておきましょう。
この試験は参考書の持ち込みが可能なため、テキスト選びは試験の合否に大きく関わる重要なポイントです。
例えば試験で分からない単語が出てきたときにテキストを使って調べるため読みづらい、見にくいと感じるものは試験の妨げとなってしまいます。
また試験に必ず必要な「診療点数早見表」は偶数年度の4月に毎回改定されるため、必ず最新版のテキストを用意する必要があります。
その他テキスト選びのポイントは、口コミでレベルを参考にする(初心者向けなど)、「よく出る」など頻出問題に印がつけてあるものなどを選ぶと良いでしょう。
模擬試験対策としては出版されている過去問が少ないので予想問題集を集めておこないます。
最後におすすめの問題集を紹介しているので是非ご覧ください。
スケジュール作成は独学の大変なところですが、勉強範囲をリストアップして時間ごとに細かくスケジュールに落としていきましょう。
独学の場合だと約500時間が目安です。
一日8時間勉強した場合、1か月で160時間、最短で3ヶ月ほど、毎日3時間ほど勉強した場合、1か月で84時間、全体で半年ほどかかる計算です。
問題に行き詰まった場合や休憩時間を考慮して、少しゆとりを持ったスケジュールが組めると良いですね。
一枚の表にしておくと一目見て進捗が分かりやすいのでモチベーションアップに繋がりますよ。
莫大な量の専門用語が存在する医療の現場ではどれだけたくさん単語を理解しているかで仕事のスピードが変わります。
テキストで重要とされている単語を中心に、まずは覚えることから始めて勉強の基礎を作ると問題を解くスピードも上がってくるでしょう。
試験は学科と実技に分かれていますのでそれぞれの対策が必要です。
学科はテキストに沿って問題を解いていき、苦手な分野を重点的に繰り返すと効率良く進めることができます。
実技は答えを見ながら模写した後、答えを見ないで回答する練習を繰り返すと頭に入りやすいでしょう。
点数を得るためには特に実技が大切です。
実技は出題傾向がある程度決まっているので、予想問題集を用意して繰り返し何度も問題を解きましょう。
前述の通りテキストは試験当日持ち込みが可能です。勉強を進める中で単語や重要箇所にマーカーを引いておくなど分かりやすくチェックを入れておくと後から役立つことがあります。
試験時間は3時間です。長いなと感じるかもしれませんが、実際には足りないくらいの時間です。
自分がどの科目に時間がかかるかを知ることができるので時間配分を意識して取り組みましょう。
自分で時間を測って試験を解いてもいいですが、最近ではオンラインで受けられる試験も実施されていますので上手に活用していきたいですね。
「診療報酬請求事務能力認定試験」は合格率が低く難易度の高い試験です。
実務経験があっても落ちてしまうことがあるくらいなので、未経験の場合はさらにハードルが高いと心得ておく必要があります。
しかしどうせ受験するなら合格を目指したいですよね。
事前に未経験の人がつまづきやすいポイントをチェックして対策しておきましょう。
勉強法でも触れましたが、とにかく覚えるべき単語が多く、難しいです。
できるだけ単語に触れる時間を確保して、慣れるように努めましょう。
実は書店に並ぶ「診療報酬請求事務能力認定試験」対策本はある程度知識がある人向けのレベルが多いです。
つまり未経験の人が開いても挫折してしまう可能性が高いということです。
初心者レベルと明記されていること、分厚すぎないこと、イラストが多いことなど、
未経験でも取り組めるものを探しましょう。
試験対策の必需品。毎年刊行されているので、購入時は最新のものを選びましょう。
定番の問題集。直近6回分の過去問とオリジナル問題が収録されています。
過去5年10回分の問題分析をおこない「どこを押さえておくべきか」出題傾向がある一冊。
まずは医療事務の仕事について知りたいという人向け。
基礎知識が豊富な初心者向けの一冊。
診療報酬請求事務能力認定試験は難しいですが、持っていると現場でも評価が高い資格です。
キャリアアップのために挑戦してみてはいかがでしょうか。
時間をかければ独学でも勉強できるので、しっかりと勉強スケジュールを作成し計画的に進めましょう。