これから就職活動をするという人、「新卒からエンジニアになる際のポイントを知りたい」と思いませんか?
IT業界の中で中心的な役割であるエンジニアは、一定のスキルを身につければ一生仕事に困ることがないことからも人気が高い職種の一つです。
しかし、エンジニアとして成功するためには「新卒から就職するにあたってどのような準備をすればよいのか」「会社で仕事を行う際にはどのようなことに注意すればよいのか」などについてあらかじめ理解しておくことが必要です。
そこで、この記事では
について具体的に解説します。
新卒からエンジニアを目指している人、エンジニアとして活躍したい人は、ぜひチェックしてください。
なお、本記事は新卒者の中でもプログラミングがある程度できる人を対象にしています。
プログラミング未経験からエンジニアを目指している人は、こちらの記事をご覧ください。
まずはエンジニア職の年収についてですが、一般的には「エンジニアの年収は他の職業と比べて高い」と言われています。
一例としてレバテックルーキーに掲載されている新卒向けITエンジニア求人から確認すると、提示されている年収は216万円〜711万円と幅広いです。(*1)
しかしこの一覧は未経験者を含めてのものであり「プログラミングなどの経験がある人は初年度から年収300万円前後」は見込めそうです。
また、Web系ベンチャーなどの一部企業ではスペシャリストに対して独自の給与体系を提示しており、新卒でも高額の年収を期待できることがあります。
国内の大手企業でもNECが著名な学会で論文発表などの実績がある新卒者に対しては年収1,000万円以上を支給するなど、優秀なエンジニアは高待遇で迎えられます。(*2)
こういった状況の背景には、IT業界の中でエンジニア人材が不足していることが深刻な問題であり、優秀な人材を獲得する競争が激しくなったことにあります。(*3)
(*1)参照:レバテックルーキー新卒エンジニア情報一覧
(*2)参照:日本経済新聞「NEC、新卒に年収1000万円超 IT人材確保に危機感」
(*3)参考:IT人材需給に関する調査
続いて「新卒エンジニアが入社して最初に行う仕事」と「それに要求される技術スキル」についてお伝えします。
ただし、エンジニアという職種は、同じ新入社員でも入社した会社の業態や入社時の経験に応じて仕事内容が全く異なります。
ここでは、代表的な例として以下の3つのケースを取り上げています。
中小のソフトウェア企業やSES会社などの場合、担当する業務はプログラミングが中心であることが多いでしょう。
こういった企業では、新人研修を終えての最初の仕事は、プログラミングと単体テストからです。
社内研修で学んだプログラミング言語を使って、実際のプログラムを組んでいくことになりますが、慣れない間は先輩社員のフォローを受けながら仕事を進めていくことになるでしょう。
また、テスト工程の中でも単体テストも新人エンジニアが担当することの多い作業です。
テストを進めるためには、仕様書を読みこんで深く理解し、場合によってはプログラムを解析する必要もありますので、プログラムやシステムの理解を深めるためにも良い作業となります。
必要な技術スキルは・・・
実際にどの程度の能力を身につけておけばよいのかについては、「4.エンジニアとして就職するにあたって準備するべき4つのこと」にて解説します。
続いて、システム開発の上流工程である設計やシステムの運用といった業務を担うケースです。
これは、開発自体をメインでは行わない大手SI会社に入社した人や、非IT系企業の社内SEの人に多く当てはまります。
こういった企業では、新入社員でもシステム開発での上流工程がメインとなり、下請けとなるソフトウェア会社のスタッフを管理してシステム開発を進めることになります。
また、非IT系企業で社内SEを担う場合には、こういった開発関連の業務に加えて、既存のシステムが安定稼働するための運用管理についても担当します。
こういった業務を行うためには、「プログラミング開発経験」よりも「IT全般の基礎知識」や「システム開発の進め方」といったスキルが重視されます。
具体的には、コンピュータの仕組みからサーバー、ネットワーク、データベースなどの各構成機器、さらにシステム開発、テスト技法、セキュリティ技術、プロジェクト管理などに関する知識を身に付けておくと良いでしょう。
必要な技術スキルは・・・
IT系、非IT系といった企業の種類を問わず、技術スペシャリストとして採用された人は、新人といえども専門的な知識とスキルを認められて入社したことになります。
そのため重要で高度な業務の一端を任せられるように育てるケースも少なくありません。
入社時点で要求されているスキルレベルも高く、例えば先のレバテックルーキーに掲載されている年収711万円の企業を取り上げると、
必須要件として、
歓迎要件として、
などが記載されています。
エンジニアの中にはいくら高度な技術スキルを持っていたとしても思うようには活躍できず、上司や先輩から「使えない」と言われてしまう人がいます。
技術や知識を吸収しようとしない人は、エンジニアとしてやっていくことは難しいでしょう。
エンジニアは、学生時代にプログラミングなどの経験があった人でも、仕事をはじめるとわからないことも多くあることから、先輩などから技術や知識を吸収することが必要になります。
エンジニアとしてしばらく経験した後も、IT技術は日々進化していることから、活躍するためには常に新しい技術や情報にアンテナを張って学び続ける必要があるでしょう。
「スケジュール管理ができない」「仕事の進捗を把握していない」人もエンジニアとして活躍することは難しいでしょう。
システムの開発は、そのほとんどがチームで進めるものであり、各々がスケジュールに従って成果を出すことで、はじめて完成します。
従って、マイペースで進める人がいればチーム全体のスケジュールに大きく影響を及ぼすことになります。
特に入社間もない間は、「自分の担当箇所がどこまで進んだのか」「この後の作業を進める上で問題はないのか」などといったことを逐一リーダーに報告する必要があるでしょう。
最後に、エンジニアとして就職するために準備するべきことの中で特に重要な4項目について解説します。
新卒の採用では特に志望動機が重視される傾向がありますが、エンジニアの場合には特にキャリアプランを考慮しての志望動機が大切になります。
自分が将来どのようなエンジニアになりたいのか、そのためにはどのようにキャリアを積み重ねれば良いのかといったことを深く考えて、成長していくためのプロセスを説明できることが必要になるでしょう。
エンジニアとして就職するために準備するべきことの2つ目は、やはり基礎的なプログラミングスキルを習得することです。
入社すると社員研修などでプログラミングを学ぶ機会はあると思いますが、やはり入社前からプログラミングスキルがある人は未経験者と比べて優位です。
習得するプログラム言語については、応募する企業や自分のキャリアプランに合わせて選ぶことになります。
どれを選べば良いのかわからないという人には、
などがおすすめです。
新卒でエンジニア就職を目指しているのであれば、ITに関連する資格を取得することで基本的な能力があることを示すことも有効です。
新卒におすすめの資格は、ITについての基礎知識を網羅的に学べる「ITパスポート」と「基本情報技術者試験」の2つです。
そのほか、習得したプログラミング言語の認定試験、あるいは最近は注目を集めている「情報セキュリティマネジメント」もエンジニアを目指す新卒者にはおすすめの資格です。
エンジニアとして働くにあたって資格が必要になるというわけではありませんが、こういった資格を取得して履歴書やエントリーシートに記載することで、スキルレベルだけはなく学習意欲の高さもアピールできるでしょう。
ポートフォリオというのは、エンジニアやデザイナーが自身の制作物を掲載する作品集のことを表しますが、エンジニアを目指す就活生は企業に応募する前に作成しておくことをおすすめします。
プログラミングなどを勉強した後に、実際に製作して、ポートフォリオとして成果物をまとめることで、履歴書だけでは伝わらないスキルをアピールすることができるでしょう。
この記事では、新卒エンジニアの年収から実際の仕事内容、採用されるために必要なスキル、エンジニアとして就職するためにしておくべき準備などについて解説しました。
エンジニアを目指す就活生は、志望動機を十分に推敲した上で必要な基本スキルを取得してポートフォリオの作成を進めて臨みましょう。
エンジニアへの就職を考えている皆さんの就職活動に際して、この記事が参考になれば幸いです。