不動産系資格の中でも比較的簡単で取得しやすいと言われることの多い「測量士補」ですが、測量の知識ゼロからでも独学で合格を目指すことができるのか気になっている人も多いのではないでしょうか?
ここでは、毎年13,000名以上が受験している人気資格である測量士補試験の難易度から独学で受かるための勉強方法、確実に一発合格を目指すには、測量士補試験合格後の更なるステップアップ資格とは?‥など、これから測量士補試験にチャレンジしようと思っている人に役立つ情報を詳しく紹介していきます。
就職・転職に繋がりやすい測量士補資格取得を是非目指してみましょう!
そもそも測量士補とは測量業者に従事し測量を行うために必要な国家資格ですが、測量士補試験は「誰でも受かる」「簡単」「1ヶ月で余裕」などの声をネットで見かけることがあります。
国家資格なのにそんなことがあるのか?と逆に疑いたくもなりますが、結論から話しますと測量士補試験は独学でも十分合格可能な試験です。
測量の知識ゼロ、初心者・未経験からでも正しい方法でしっかりと勉強をしていけば合格できます。「簡単な試験なんでしょ?」と高をくくっているとそうなるとも限りませんが‥。
次から、測量士補試験の概要や合格率からも試験の難易度を考察していきましょう。
例年5月中旬~下旬、午後1時30分から午後4時30分まで
※令和3年度は8月以降に実施する予定
(1)測量に関する法規
(2)多角測量
(3)汎地球測位システム測量
(4)水準測量
(5)地形測量
(6)写真測量
(7)地図編集
(8)応用測量
28問出題(1問当たり25点)の700点満点中450点以上で合格
測量士試験 | 測量士補試験 | |||||
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実施日 | 受験者(名) | 合格者(名) | 合格率 | 受験者(名) | 合格者(名) | 合格率 |
令和4年5月15日 | 3,194 | 460 | 14.4% | 12,556 | 5,540 | 44.1% |
令和3年9月12日 | 2,773 | 498 | 18.0% | 12,905 | 4,490 | 34.8% |
令和2年11月22日 | 2,276 | 176 | 7.7% | 10,361 | 3,138 | 30.3% |
令和元年5月19日 | 3,232 | 479 | 14.8% | 13,764 | 4,924 | 35.8% |
平成30年5月20日 | 3,345 | 278 | 8.3% | 13,569 | 4,555 | 33.6% |
参照:国土地理院『測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例』
測量士補試験の概要、合格率は上記のようになっています。
これらを見ていくと、測量士補試験は受験資格がなく誰でも受験できるため受験者数が多い人気資格であることが分かり、28問中18問以上の正解(※700点満点中450点以上)で合格できることを考えると比較的難易度が低めな試験との印象を受けるのではないでしょうか。
合格率はここ数年35%前後で推移しており、国家資格としてみると合格しやすい分類に入ります。
しかし、合格しやすいとは言え7割近くの受験者が不合格となっている現実があるように、しっかりと計画を立て勉強を進めていくことの重要さも併せて理解していただけるはずです。
四則演算や比の計算、三角関数等も含まれているので数学が苦手な人はしっかりと対策を取る必要がある
土木・工業系高校の学生が就職を見据えて学校単位で受験しているケースも多いので合格率が低くなる要因の一つとなる
幅広い測量の知識が必要であり、「写真測量」や「応用測量」は初学者にとって難しめの内容となる
測量士補試験は ”比較的難易度が低め” ”合格しやすい” と言われますが、独学で受かるためにはどのくらいの勉強時間が必要でどのような勉強方法が良いのでしょうか?
まず、測量士補試験の特徴として挙げられるのが『過去問が繰り返し出題される』『過去問の焼き直しが多い』ということ。このことから、過去問演習に重点を置いた勉強方法が最適です!
まずは参考書やテキスト・動画などで測量士補の知識をざっとインプットした後に過去問を解きアウトプット。
基本的に独学で用意するものはテキスト1冊・過去問1冊でOKです。
測量士補試験対策としては、過去問をどれだけやり込み知識を理解できているかが重要です。過去問で間違った問題や知らなかったことを参考書やテキストで確認し、再度過去問に取り組む。この繰り返しで十分に合格が近づきます。
合格のカギともなる計算問題に於いても同じパターンで出題される傾向が強く、過去問を解いていく中で解き方や公式を暗記し計算問題に慣れていくことが大切です。当日は計算ミスに気を付けましょう!
※測量士補試験では電卓の使用はできません。
必要な勉強時間・試験までのスケージュール
測量士補試験合格に必要な勉強時間は一般的には200時間と言われています。
元々の知識量など個人差がありますが中には1日1時間の勉強を1ヶ月して測量士補試験に合格できる人もいますが、測量の知識ゼロからでも1日2~3時間の勉強で3ヶ月程度、1日1時間の勉強で6ヶ月程度が目安と考えておきましょう。
例年だと5月中旬あたりに測量士補試験が実施されているので、年明け前から2月くらいに勉強を始めるなど自身が勉強に充てられる1日の時間を考えた上で試験日から逆算してスケジュールを立てましょう。
独学でも十分に合格を狙える測量士補試験ですが、知識ゼロからの挑戦や数学が苦手であり計算問題に不安がある、計画的に勉強を進めていけるのか心配な人は独学ではなく通信講座を利用して測量士補試験の一発合格を目指してみてもいいかもしれません。
通信講座を利用するのであれば、測量士補試験と併せて土地家屋調査士試験のダブルライセンスを狙ってみることもおすすめです。
通信講座なら‥
オンライン講義の配信を中心とした資格予備校である「アガルートアカデミー」では、初学者向けの測量士補試験講座(入門総合講義/入門総合カリキュラム)を開講しています。
アガルートアカデミー受講生の令和4年度測量士補試験合格率は96.9%!(全国平均が44.1%、2.2倍の合格率)
初めて測量士補試験の学習をスタートする人でも2ヶ月で合格を目指せる学習環境が整えられており、測量士補に必要な数学の基礎から学べる講義も用意されているので数学が苦手な人でも安心です。
インターネット環境とスマホやパソコンがあればいつでもどこでも受講OK!通勤・通学などの隙間時間でも効率良く勉強が可能であり、テキストは画面に同時表示されるので持ち歩く必要がありません。
また、アガルートアカデミーには測量士補からのステップアップ資格の位置づけにある土地家屋調査士試験とのダブル合格カリキュラムもあるので興味のある人はチャレンジする価値があります。
アガルートアカデミーをおすすめする理由
測量士補と測量士の仕事内容にはこのような違いがあり、測量士が測量士補の上位資格となります。測量士補となった後に測量士としてランクアップを目指す場合は主に2つのルートがあります。
測量士試験の合格率は10%前後と測量士補試験よりも難しいため、指定の養成施設に1年ほど通い測量士になる人も多いと言います。
測量士補から測量士となるためには、養成施設に通う時間と費用を掛け確実に測量士になるのか?測量士試験に合格するのか?のいずれかとなります。
土地家屋調査士に更なるステップアップ!
測量士補から測量士へのランクアップもいいですが、更なるステップアップを‥と考えると不動産登記の専門家であり独立開業も目指せる「土地家屋調査士」がおすすめです。
不動産表示に関する登記申請の手続き代理といった独占業務があり、不動産取引の現場で重要な役割を担っている仕事です。土地家屋調査士も登記簿に載せるための測量作業(登記測量)を行いますが、この登記測量は土地家屋調査士しかできません。
おすすめする理由は同じ測量を行う仕事という共通点だけでなく、測量士補試験に合格していると地家屋調査士試験の”午前の部”が免除となることも関係しています。土地家屋調査士試験は合格率8%ほどの難しい試験なので”午前の部”が免除となるのは合格を目指す上で大きなメリットであり、測量士補を取得したのなら土地家屋調査士を目標としてみようと思うのは自然な流れでもあります。
土地家屋調査士試験を受験する人の90%は測量士補の資格を持っているほど関わりの大きい資格です。
まずは測量士補試験合格を目指すことが大切ですが、キャリアビジョンを明確にしておくと資格取得のための勉強をより一層頑張れるはずです。
測量士補試験についてを紹介してきました。
ここまでの内容をまとめると、
測量士補は、不動産がある限りなくならない需要の高い仕事であり測量会社、土木・建設会社、地図作成会社などで資格を活かすことができます。
測量の知識を身につけ資格を取得すれば就職・転職に繋げやすく働き始めてからも長く活躍することができ、土地家屋調査士へステップアップするための足がかりとすることも可能です。
比較的難易度の低い国家資格でありながら、様々な可能性を広げやすい測量士補試験にあなたもチャレンジしてみませんか?