スポーツインストラクターは、適切な運動方法を指導し、トレーニングや健康をサポートする、やりがいのある仕事です。
スポーツが得意な方や体育会系の学生にとって、就職先の選択肢のひとつとなるでしょう。
しかし、「スポーツインストラクターとして就職したいけれど、自分には向いているのか?」と、不安になっている方もいます。
そこで今回は、スポーツインストラクターに向いている人や向いていない人の特徴、やりがい、目指すためにやっておくべきことなどを紹介します。
スポーツインストラクターに関心がある就活生、学生の方は、ぜひ参考にしてください。
ここでは、スポーツインストラクターに向いている人の特徴についてみていきましょう。
スポーツが苦手な人や体を動かすことが好きではない方は、スポーツインストラクターとしては向いていません。
スポーツが好きな人は、自身の経験や楽しさ、情熱を生徒に伝えることができます。
また、スポーツインストラクターとしての専門知識を深めたり、継続的に学んだりといった自己成長にもつながるでしょう。
スポーツインストラクターに向いている人の特徴のひとつは、高いコミュニケーションスキルをもっている人です。
スポーツインストラクターは、生徒に指導やアドバイスを行うため、スポーツの適切な技術や方法について、分かりやすく伝える能力が求められるでしょう。
また、スポーツに取り組む生徒の疑問や悩みに対しても、相手の声に耳を傾け共感性を持ったアドバイスができる人が向いています。
このようにコミュニケーションスキルが高い人は、生徒との信頼関係を築き、生徒のモチベーションを向上させ、高いスキルを引き出すことができるでしょう。
スポーツについて特化したスキルを持っている人も、スポーツインストラクターに向いています。
スポーツインストラクターに必要なスキルは、選手や生徒に技術を教え、適切なアドバイスを行うための豊富な経験と知識です。
実践的な経験があることで、基本的な技術はもちろん、パフォーマンスの向上やスキルの向上に適したトレーニング方法についても経験をもとに指導することができるでしょう。
体育会系の学生や元アスリート、スポーツトレーナーなどの資格保有者が向いています。
スポーツインストラクターとして指導していても、すぐに成果が出るわけではありません。
スポーツの習得や向上には、時間と努力が必要で、目に見える変化はなかなか得られない可能性があります。
しかし、忍耐力がある人は、生徒の成長を信じて、根気強く指導を続けることができます。
生徒が失敗をしたり挫折を感じたりするときにでも、チャレンジすることの大切さや地道な努力が将来的な成功につながることを伝えることができるでしょう。
スポーツインストラクターは、子供から高齢者まで様々な年齢や、初心者から経験者までといったレベルが異なる人々に対して指導を行います。
生徒の能力や目標も異なるため、それぞれのニーズに合わせた指導を行い、その人に合ったトレーニングやアドバイスを行うことが求められます。
また、スポーツ界は常に変化し、新しいトレーニング方法や技術が出てきます。
過去のやり方や経験に固執せずに、柔軟性をもって積極的に学び、指導方法を新しく改善できる人が向いているでしょう。
スポーツインストラクターに向いていない人は、どんな人なのでしょうか?
ここでは、スポーツインストラクターに向いていない人の特徴について紹介します。
スポーツインストラクターは、生徒や他のスタッフとの関わりが多いため、コミュニケーションが苦手な人には向いていません。
コミュニケーションや人との関わりが苦手な人は、生徒に対して適切な指導やフィードバックが行えないからです。
スポーツに取り組み成果を上げたい、目標を達成したい生徒の成長を妨げる可能性があります。
また、指導やアドバイスに不安感をもった生徒と、信頼関係が築けないといったデメリットも生じるリスクもあるでしょう。
スポーツインストラクターに向いていない人の特徴のひとつに、責任感がない人もあげられます。
スポーツインストラクターは、生徒の目標に向けて指導しますが、責任感がない人は、途中で仕事を投げ出してしまう可能性があります。
例えば、大会や資格取得など目標をもってスポーツに取り組んでいたにも関わらず、途中でインストラクターが変わってしまった場合。
生徒は、またゼロから信頼関係を築き、指導方法の変更に順応しなければいけません。
目標へのやりがいを見失い、モチベーションの低下につながってしまうでしょう。
スポーツトレーナーは、アスリート選手や生徒のパフォーマンス向上やケガの予防・回復のサポートをする重要な役割を担っています。
自身の専門的な知識やスキル、これまで培ったスポーツの経験を通じて、以下のようなやりがいを感じることができるでしょう。
スポーツインストラクターは選手や生徒への指導を通じて、成長を見ることができます。
生徒のスキルが向上したり、大会などで素晴らしいパフォーマンスを発揮できたりする様子を見ることは、スポーツトレーナーにとって大きなやりがいを感じます。
目標達成に向けて二人三脚で努力してきたからこそ、結果が出たときの喜びは、自分のことのように嬉しく感じる瞬間でしょう。
故障や怪我で休んでいた選手が、トレーニングによって選手として復帰できるようになったときの喜びは、スポーツトレーナーの醍醐味といえるでしょう。
苦しいときや辛いときを共に乗り越えてきたからこそ、再び活躍できる瞬間を目にすると、トレーナーとして支え続けてよかったと感じるでしょう。
スポーツトレーナーのやりがいのひとつは、自己成長につながることです。
進化し続けるスポーツ業界では、常に新しい情報や技術をアップデートする必要があります。
例えば、選手や生徒への指導だけでなく、スポーツの技術や栄養学、運動生理学など自分自身の知識やスキルの向上にもつながるでしょう。
また、他のトレーナーと情報を共有することで知識や経験を深めることができます。
これまで取り組んでいたスポーツ業界で自己成長できることは、トレーナーとしてのやりがいにつながります。
スポーツトレーナーを目指す人の中には、もともと選手として活躍されてきた人や、選手を目指していた人もいます。
怪我や故障によって引退せざるを得なかった人や、アスリートのセカンドキャリアとしてトレーナーとして働いている人もいるでしょう。
スポーツトレーナーになることで、選手を支える立場で活躍することができます。
一線からは退いても、スポーツの世界に関わることができるのは、仕事へのやりがいやモチベーションにつながっているようです。
スポーツトレーナーは、大会に出場するような選手だけでなく、健康や生活改善のためにスポーツに取り組む人のサポートも行います。
キッズスクールや高齢者向けの健康教室など、活躍の場は多岐に渡り、それぞれの場所や対象者に合ったトレーニングを実施し、健康や生活をサポートします。
例えば、キッズスクールのインストラクターでは、年齢に応じて成長を伸ばすようなプログラムの提案や、適切な食事のアドバイスを行います。
また、高齢者向けの健康教室では、介護予防や転倒予防につながるトレーニングがメインになります。
自身の経験やスキルが体力向上や健康増進、生活の質の向上につながることは、スポーツトレーナーのやりがいのひとつといえるでしょう。
スポーツインストラクターの仕事には、多くのやりがいがありますが、一方で大変だと感じることもあります。
ここでは、スポーツインストラクターの大変なところをみていきましょう。
スポーツトレーナーの仕事は、選手生徒への指導ですが、体を動かす機会が多いです。
そのため、激しい動作があるスポーツや長時間立ちっぱなしの指導、デモンストレーション、選手とのトレーニングなど、体力的な負担があります。
スポーツ経験者の方で怪我をされた方にとっては、以前怪我をされた部分に痛みを感じたり、体がしんどいと感じることも少なくありません。
特に怪我や持病がある方は悪化する可能性もあるため、自己管理や生活リズムの調整を行い、自身の健康と体力を維持することが必要です。
スポーツトレーナーの指導の対象者は、大会の出場を目指す選手や、フィットネスクラブの利用者、キッズスクールの子供など様々です。
性格やバックグラウンドが異なるため、指導やアドバイスを行う中で、意見のすれ違いや思い違いがあり、コミュニケーションが難しいと感じることもあるでしょう。
個々に合わせた適切なコミュニケーションを行い、生徒のパフォーマンスを向上させるアプローチが必要になります。
スポーツトレーナーは、選手や生徒の健康面やパフォーマンスを把握し、適切なトレーニングプログラムを立てなければいけません。
指導の仕方が心身の状態に影響するため、常に新しい情報をキャッチアップし、目標達成に向けてサポートする必要があります。
常に選手や生徒の状態に配慮することや、目標達成のサポーターであることなど、スポーツインストラクターに求められる責任が大きく大変だと感じる方もいらっしゃいます。
スポーツインストラクターとして成功するためには、何をしておくべきなのでしょうか。
ここでは、スポーツインストラクターを目指すための方法について紹介します。
スポーツインストラクターになるには、フィットネスクラブやスポーツ教室、ジムなどへの就職が近道です。
特別な資格は必要ないため、就職できればスポーツインストラクターになれます。
しかし、選手や生徒へ指導するにあたって、運動に関する知識やスキル、安全管理などを身につけておく必要があります。
スポーツトレーナーで役立つ資格は様々ありますが、主な資格を紹介します。
【公益財団法人健康・体力づくり事業財団】(*)
*参照:公益財団法人『日本スポーツクラブ協会 ホームページ』
保険医療関係者と連携し、個々の状態に合った安全で効果的なプログラムを計画・実施します。
生活習慣病対策や健康づくりの運動の指導者として活躍します。
健康づくりを目標に、医学的基礎知識、運動生理学に基づいた運動指導の知識やスキルをもって指導します。
実技能力とチームへの運動指導のスキルの習得を証明する資格です。
【公益財団法人 日本スポーツクラブ協会】(*)
*参照:公益財団法人『日本スポーツクラブ協会 ホームページ』
スポーツ運動学に基づいた学習と実技を通じて、運動レベルに合わせた実践的なスポーツや運動の方法を指導します。
協会の講習会を終了し、レポート課題の合格で資格取得できます。
身体の動かし方やエクササイズ、筋力トレーニングの方法などを指導します。
子どもの運動能力の発達をサポートし、身体の使い方や運動動作を指導する中で、スポーツの楽しさを伝えます。
協会の講習会を終了し、レポート課題の合格で資格取得できます。
【特定非営利活動法人 日本トレーニング指導者協会(JATI)】(*)
*参照:特定非営利活動法人『日本トレーニング指導者協会(JATI)ホームページ』
スポーツ選手や一般の方を対象に、トレーニング指導者として知識と技能を習得。
フィットネスインストラクター、パーソナルトレーナーとして活躍します。
専門性の高い知識とスキルを活かし、ハイレベルなアスリートのトレーニングコーチや大学や専門学校の教育担当、上級レベルのパーソナルトレーナーとして活躍します。
国際レベルのトップアスリートに対応し、指導実績と業界の社会的地位向上に貢献。
フィットネスインストラクターでの教育研修担当者や大学や専門学校のトレーニング指導者の教育担当として活躍します。
【特定非営利活動法人NSCAジャパン】(*)
アスリート、スポーツチームの指導を対象にし、筋力トレーニングや傷害予防、スポーツパフォーマンスを身につける資格です。
指導の対象者は、アスリートだけでなく年齢や性別、経験を問わず、幅広い層に向けたトレーニングを行います。
上記以外にも、公認水泳教師(公益財団法人日本スポーツ協会)や水泳指導者(公益財団法人日本水泳連盟)、ヨガインストラクター(一般社団法人日本ヨガインストラクター協会)など、スポーツの分野別に分けられた資格があります。
スポーツインストラクターとして、選手や生徒を指導するためには、様々なルールやテクニックなどを目指すスポーツについて学ぶ必要があります。
さらに実践を積むことで、身体の動きや、技術を理解し、選手の視点を知ることもできますので、チームへの所属やクラブコーチなどを経験するのもおすすめです。
実践的なスキルを身につけたい人は、資格取得やスクールで学び、スポーツの知識だけでなく安全対策や栄養学、傷病予防なども学ぶことも大切です。
スポーツインストラクターは、どんな場所で活躍しているのかを知っておくことも大切です。
健康づくりが注目されているいま、商業施設や百貨店の中にフィットネスクラブが作られたり、公共のスポーツ施設も増えたりと、スポーツが身近なものになっています。
様々なスポーツを取り入れた施設やフィットネスクラブ、健康増進を目指すスポーツジム、特定の分野に特化したスポーツクラブ、スポーツ関連企業、介護・リハビリテーション施設など、スポーツインストラクターの活躍の場は多岐に渡ります。
パーソナルトレーニングやzoomなどを使ったオンラインジムを開業される方もいらっしゃいます。
スポーツインストラクターの活躍の場を知ることで、仕事の選択肢が広がり、自分に合った職場を探しやすくなるでしょう。
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スポーツ関連の求人は、一般の求人サイトや求人広告には掲載されていないことが多く、スキルや経験に合った職場が見つかりにくいものです。
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スポーツインストラクターに関心がある就活生、学生の方に向けて、スポーツインストラクターに向いている人や向いていない人の特徴、目指すためにやっておくべきこと、おすすめの転職エージェントなどを紹介しました。
スポーツインストラクターに向いているかどうか分からず、就職に不安感を抱いている方も多いでしょう。
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