企業として競合他社との競争に打ち勝つには高度なIT技術を活用することが不可欠であり、そのために必要である優秀なシステムエンジニアはどこの企業からも引く手あまたとなっています。
システムエンジニアの方にとっても、キャリアアップのため、あるいは現状での不平や不満から転職することはよくある話です。
とはいえシステムエンジニアにとっても転職は人生の中でも大きなイベントであり、その結果によって将来が大きく左右されることになるでしょう。
転職した後に後悔がないようにするためには、きちんとした情報収集を行った上でポイントを押さえて判断しなければなりません。
転職を考えている人の誰もが企業についての情報収集を試みますが、システムエンジニアならではのチェックするべきポイントも存在します。
そこで、本記事ではシステムエンジニアの転職にあたって、自分に合った求人を見つけるポイントと、そのポイントを踏まえて転職を成功させる方法について解説します。
システムエンジニアの転職について説明する前に、まずは求人の最新動向について抑えておきましょう。
ハローワーク情報サイトによると、システムエンジニアの求人は2022年も増加傾向にあります。
2022年7月29日時点での有効求人倍率を確認すると、システムエンジニアを表している「情報処理・通信技術者」は1.59倍です。
全ての職種を平均しての有効求人倍率が1.16倍であることから、システムエンジニアのニーズはあいかわらず高いといえるでしょう。
業界別で見れば、まず「IT・通信」業界の求人数が過去と比較しても高いレベルに達しています。
これは、コロナの影響で採用を一時的に中断していた企業も「withコロナ」時代に向けてDXに積極的であることから即戦力の採用に踏み込んだのでしょう。
また、一般の事業会社も自社の競争力を高めるためにはITの強化が不可欠であり、そのための優秀な人材を求めていることで採用競争は激化しています。
システムエンジニアの求人は豊富にありますが、その中には入社して後悔してしまうような企業も存在するでしょう。
そこで、システムエンジニア求人の選び方として良い求人を見分けるポイントについて解説します。
求人を見分けるポイントとしては、一般的には企業の業績、待遇、福利厚生などといった指標が挙げられますが、この記事ではそういったものを除いてシステムエンジニアならではのチェックポイントについて記します。
システムエンジニアが求人を見分けるにあたって特に注意したいポイントは以下の3点です。
それぞれについて、以下で詳しく解説していきます。
まず気をつけたいポイントは「企業の取引先」です。
システムエンジニア求人を選別するにあたっては、その企業の取引先について確認しましょう。
取引先の会社がSESばかりであれば孫請けの可能性が高く、労働環境として望ましくないもの、いわゆるブラックな環境になることがあります。
それに対して取引先が大手の事業会社であれば、高い技術力で自社でのシステム開発を進めていることから、働く側としても「やりがい」が保ちやすいでしょう。
さらに、その製品が売れているのであれば、開発のための設備、社員の給与、労働環境の改善といった内容に投資ができるので、将来性も明るいと言えます。
従って企業の取引先から提供しているサービスを確認する必要があり、求人情報や公式サイトだけでは充分な情報が得られないようであれば、面接時に質問してみるとよいでしょう。
次に気をつけたいポイントは「社内で利用しているシステム」です。
社内で利用しているシステムが旧い技術や仕組みで構築されているシステムであって、予算などの問題からシステムを刷新して新規のものに変えることができない企業であれば、その運用スタッフとして募集しているケースがあります。
しかし、こういった旧いシステムの運用に携わると、エンジニアとして最新の技術に携わることが難しく、将来的に売れないエンジニアになってしまう可能性が高いでしょう。
特に事業会社の社内SEを目指して転職しようとしている人であれば、この「社内で利用しているシステム」については注意する必要があります。
会社での「教育研修制度」がどのようなものなのかも、気をつけたいポイントです。
転職を考える人が一般的に企業を評価する指標として教育研修制度を含めての福利厚生を挙げますが、システムエンジニアにとっては会社の教育研修制度は特に注意するべきポイントになるでしょう。
IT業界の進展は目覚ましく、システムエンジニアにとっては苦労して得た技術が陳腐化してしまうというリスクが常につきまとっています。
新しい技術を習得するためには、実際の仕事を通して身につけていくこと、いわゆるOJTも有効な手段ではありますが、エンジニアを対象とした技術研修に参加することも大切であり、その2つを並行して行うことでより市場価値の高いエンジニアになるでしょう。
ただし、こういった研修に参加している間は当然仕事が止まるわけですから、参加するためには「エンジニアを育てる」という企業の理解が必要になります。
従って、教育研修制度が充実している企業は、エンジニアを大切な人材と捉えていることが多いです。
続いて、システムエンジニア求人を見つける方法について代表的なものを4つ紹介します。
ここで挙げた方法をうまく活用すれば、求人についての踏み込んだ情報を得ることができて、募集している企業を深く理解することができるでしょう。
その4つの方法とは、
です。
ただし、ここで取り上げた方法の中からどれか一つを選ぶというものではありません。
むしろ、4つ全ての方法を同時並行で進めて、一つの企業を様々な観点から調査することによって、より客観的な情報を得ることができるでしょう。
では、それぞれの方法について詳しく解説します。
システムエンジニア求人を見つける方法で最もお勧めなのは「転職エージェントを利用する」ことです。
転職エージェントに登録すれば、専任のアドバイザーがついて、企業についての様々な情報を提供してくれた上で、スキルや希望に沿った企業を紹介してくれます。
転職エージェントのキャリアアドバイザーは、実際に企業を訪問して人事担当者と交流していることから、その会社の求人情報だけではなく会社の雰囲気や社風についても教えてくれるでしょう。
それに加えて、応募した企業に入社できるように書類選考や面接アドバイスもしてくれるので、自分一人で進めるよりも転職に成功する可能性が高くなります。
転職エージェントは、効率よく転職活動をするためにもぜひ活用したいサービスです。
2つ目の方法は「転職フェアに参加する」です。
転職フェアでは様々な企業がブースを出して会社紹介を行っていますので、少しでも興味のある企業を見つけたら積極的に話を聞きにいきましょう。
企業についての概ねの情報はネットや情報誌などから得ることができますが、採用担当者あるいは現場で働いているエンジニアと実際に話して気になったことを掘り下げて聞いてみることで、深く理解することができるようになるでしょう。
また、転職先としてはあまり考えていない企業についても覗くことで、思わぬ発見に至ることも期待できます。
3つ目の方法は「求人サイトから探す」です。
求人サイトとは、ネット上で求人情報を提供しているサイトのことです。
求人サイトの求人情報は、会員登録すると自由に見ることができるため、興味のある企業が求人を行っているのかを確認できます。
また、求人サイトに希望する条件を予め登録しておけば、その条件に合った求人をPUSH方式で教えてくれる機能を持つものも多いので、登録しておくと、どのような求人が転職市場に出ているのかをタイムリーに掴むことができます。
その結果、自分の条件で企業が見つかりそうかどうか、どのような企業が該当するのかを確認し、場合によっては条件を見直すなど方向性を軌道修正することにも役に立ちます。
システムエンジニア求人を探す方法としては、「友人のツテを活かす」ことも有効です。
友人のツテを頼ると企業の実情について教えてもらえることがあるので、その企業が自分にあっているのかどうかを判断する上で有益な情報となるでしょう。
たとえ転職に至らなくても、他社の状況についての情報を得ることで、後の転職活動に役立つことになります。
先程はシステムエンジニアの求人を見つける方法について紹介してきましたが、最もお勧めしたい方法は「転職エージェントを利用する」ことです。
そこで、最後にシステムエンジニアでの転職を目指す人へのお勧めの転職エージェントを紹介します。
そのお勧め転職エージェントとは、
です。
この4つのお勧めエージェントについて、順に確認していきましょう。
レバテックキャリアは、特に高いスキルをもつITエンジニアの求人に強い転職エージェントです。
レバテックキャリアのアドバイザーは、エンジニアのキャリアプランに詳しく、転職希望者の希望条件を把握した上で、キャリアの選択肢を提示してくれます。
また、アドバイザーは年に3,000回以上企業を訪れて、企業訪問の際には人事担当者だけではなく、現場のマネージャーと話しこんで欲しい人材のイメージを深く理解しています。
このように現場のリアルな情報を常に把握していることから、転職希望者の要望とズレのない高いマッチング精度を実現しています。
レバテックキャリアは転職スピードの点でも優位であり、最速では1週間で内定を得ることもあります。
レバテックキャリアは、キャリアアップを考えた転職には特にお勧めの転職エージェントです。
公式サイト | https://career.levtech.jp/ |
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運営会社 | レバテック株式会社 |
設立 | 2017年8月 |
中心とする対象年代 | 20代~40代 |
拠点 | 東京/大阪/愛知/福岡 |
マイナビIT AGENTは、大手人材会社マイナビが運営する「IT・Web業界」に特化した転職エージェントです。
マイナビIT AGENT はIT・Webエンジニアの転職事情に特に強く、キャリアアドバイザーが転職希望者の経験やスキルを確認した上で、最適な求人を提案します。
その上で、それまでの実績を活かす書類を作成するためのアドバイスや面接対策を行ってくれることで、転職活動に不慣れな場合でも安心して転職活動を進めることができます。
さらに、マイナビIT AGENT でしか取り扱いのない企業の求人も数多く保有していることから、幅広い選択肢の中から転職先を選ぶことができます。
公式サイト | https://www.mynavi-agent.jp |
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運営会社 | 株式会社マイナビ |
設立 | 1973年8月 |
中心とする対象年代 | 20代~40代 |
拠点 | ほぼ日本全国 |
type転職エージェントのお勧めポイントは、エンジニアだけではなくクリエイターの転職も取り扱っている点です。
type転職エージェントも他の転職エージェントと同様に、エンジニアについてのノウハウを豊富にもつアドバイザーが転職活動をサポートし、転職希望者の経歴や強みを理解した上で最適なキャリアプランや求人を紹介します。
一般では募集されていない非公開求人を20,000件以上保有していて、それぞれの求人について書類では伝えきれない詳細な情報も紹介できます。
type転職エージェントを利用して転職した人の年収アップ率は68%を実現しています。(20202/5/1~2021/4/40実績)
公式サイト | https://www.type.jp |
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運営会社 | 株式会社キャリアデザインセンター |
設立 | 1993年7月 |
中心とする対象年代 | 20代~30代 |
拠点 | 東京 |
今回は「システムエンジニア求人の探し方」と題して、最新の求人動向から、求人の探し方、そしてお勧めの転職エージェントについて紹介してきました。
IT業界の求人は未経験を含めて活発であり、その転職市場は2022年も売り手市場です。
ある程度のスキルと実績があるエンジニア経験者であればなおさら、転職を実現することは難しいことではありません。
IT業界にはいわゆるブラックといわれている働き方をさせる企業もありますが、転職を決断する前に入念な調査をすることで、理想通りの企業へ転職することもできるでしょう。
しかし、企業の実際の状況を個人で調べることには限りがあり、時間も労力もかかります。
効率良く情報収集するための方法は幾つかありますが、最もお勧めの方法はやはり転職エージェントを上手く活用することです。
システムエンジニアの求人を探している人にとって、この記事が少しでも参考になれば幸いです。