毎年春頃になると学生の就活ラッシュが始まり、誰もが活発に動き始める時期です。
しかし、みんなが就活にやる気を出せるわけではなく、周囲の雰囲気や卒業が迫ったことで仕方なく就活をしている方もいるはずです。
その中で、周囲が就活を進めているのに、自分だけやる気がなく、めんどくさく感じている人もいるかと思います。
今回は就活へのやる気がでない人のために、原因や対処法、気持ちの切り替え方などを解説します。
就活でやる気がでない背景には、大きく6つの原因があります。それぞれの原因について詳しくみていきましょう。
就活は、社会人として仕事をこなすために行うものですから、「やりたい仕事が見つかっていない」という人はモチベーションに繋がりません。
やりたい仕事が見つからないまま就活を進めても、夢や目標もないため、頑張ろうとする意欲も湧いてきません。
また、働きたい業界、やりたい仕事などのこだわりもないため、選考でも志望動機がぼんやりしてしまうでしょう。
その結果、選考がうまくいかず、さらにやる気を失うという悪循環に陥ります。
やりたい仕事が見つからない時は、自己分析で適性を診断し、そこからやりたい仕事を見つけるという順番でもよいでしょう。
やりたい仕事が見つからないだけでなく、興味ある企業がないケースもやる気がでない原因の1つです。
「この企業で働きたい」という強い思いがなければ、就活でもやる気がでないのは当然です。
また、企業に対して興味がでない理由には、企業研究が不足していることも考えられます。企業にはそれぞれ特色があり、企業の特色を把握することで興味が湧くケースもあります。
まずは自分が関心を持っている分野を調べ、そこから色々な企業情報をチェックしてみてください。
高校生なら小中高の12年間、大学生なら16年間学校生活を送ってきたことになるため、春からいきなり社会人と言われても、イメージできないのも自然なことです。
しかし、現実味がないとしても、実際に春からは学生ではなく1人の大人として自立しなければなりません。
社会人になるイメージが湧かない人は、まずアルバイトからスタートして、社会人の自分を具体的に想像してみましょう。
就職後の自分をイメージできれば、就活へのやる気もアップするからです。
学生の時代は学校の時間以外は、比較的自由に行動できることが多いです。
そのため、就活のように仕方なくやることではなく、自分のやりたいことを優先したい気持ちは自然なことです。
しかし、自分のやりたいことだけを優先すると、就活へのやる気がなくなり、時間の使い方も間違えてしまいます。
むしろ、学生時代に自分のやりたいことを全力でやってきたなら、就活でその点をアピールしてもよいでしょう。
今やるべきことは何か、自分の中での優先順位をはっきりさせることが、やる気をアップさせる大事なポイントです。
学生時代はテストや課題、宿題、その他のイベントも教師や周囲の人間が自分を導き、やるべきことを指示してくれます。
しかし、就活では自分で何をすべきか考え、どう動けばいいのか計画しなければなりません。
就活が初めての経験の人がほとんどですから、何から始めればいいのか、どう進めればいいのかわからないのが普通です。
しかし、就活ではやるべきことが山積みで、考えただけでやる気を失ってしまう方も多いです。
まず、やるべきことを整理し、その中から優先順位をつけて進めましょう。やるべきことが明確になれば、自然とやる気もでてきます。
就活を進めていくうちに、何社も採用を断られていると、就活そのものへのやる気を失うケースはよくあります。
自分なりに手応えがあっても、それが成果に繋がらないことで気持ちが落ち込んでしまうからです。
また、周囲が内定をもらっているようなら、それを見て「自分は必要とされていない」と感じ、自分を否定してしまう気持ちも強くなります。
こうした状況を抜け出すには、内定をもらえない原因は何か考えてみましょう。
例えば、書類選考の通過率が高いにもかかわらず、面接で不採用になるのなら、面接でのアピールの仕方、態度などに何らかの原因があるのかもしれません。
内定がもらえずにやる気を失いかけた時は、何が原因か考えて次に生かしてください。
就活でやる気がでないとどのような失敗が起こりやすいのか、代表的な失敗例を紹介します。
就活にやる気がない人は、ほぼ間違いなく面接官にやる気のなさを見抜かれます。
就活生側からすれば、人の内心がわかるわけないと思い、やる気がでなくても面接を受けるはずです。
しかし、面接官は企業に必要な人材を選ぶために、多くの新卒を見てきたベテランであることが多いです。
面接官からすれば、やる気のなさは表情や態度、受け答え、所作などあらゆる部分で判断できます。
「やる気はないけどとりあえず面接を受ける」「滑り止めだから不採用でも構わない」など、やる気のない姿勢で臨めば、後悔するのは自分自身です。
面接に向かう際は、自分の中のやる気を奮い立たせて、全力で面接に向かってください。
就活へのやる気がでないと、自己分析や企業研究が不十分なまま活動を進めてしまいます。
自己分析も企業研究も、徹底的に行わなければ自分と合っているかが理解できず、採用されてもミスマッチを起こすリスクが高まります。
やる気のなさが就活そのものに影響を及ぼし、就職後の人生にまで悪影響を与える可能性は非常に高いです。
特にやる気のなさから就活がうまくいかず、結果として適性に合わない企業へ就職することになると、長い間苦しむことになるでしょう。
そのような失敗をしないためにも、就活に意欲を持って取り組み、自分の適性に合った企業を選ぶことが大切です。
就活へのやる気がでないことで、「どこでもいいから就職する」という考えでいると、ブラック企業に当たってしまう可能性が高まります。
ブラック企業は従業員の離職率が高く、慢性的に人員不足になっています。
その状態で社会経験のない新卒が応募すれば、ブラック企業にとっては格好の餌食です。
特に内定が獲得できずに焦っていれば、例えブラック企業だと疑っていても、入ってしまう人もいるでしょう。
就活にやる気がでないという気持ちも自然なことですが、ブラック企業に入れば、自分の人生そのものがダメにされてしまいます。
つらくても就活を頑張り、優良企業への就職を目指してください。
就活へのやる気がでない時には、やる気がでるような行動を選ぶことが対処法になります。
やる気を高めるための、具体的な対処法について紹介します。
就活へのやる気がでない時は、自分の知る先輩や、同じ学校のコミュニティを通してOB・OGの話を聴いてみましょう。
就活を経験して社会人として働いている先輩の話は、自分にとって大きな刺激になります。
また、よく知る人からの話を聴くことで、「自分もこんな風になりたい」という思いを強くするきっかけになります。
「こうなりたい」「憧れの人に近づきたい」という気持ちは、就活へのやる気に繋がっていくはずです。
就活へのやる気がでない理由には、いつまで就活を続ければいいのかわからず、内定をもらえないことが原因になっていることもあります。
また、就活疲れでやる気がでないこともありますから、数日間は就活のことを忘れてリフレッシュするのがおすすめです。
数日が難しい時は、時間を決めて遊びに行くのもよいでしょう。ポイントは、「就活のことを一切忘れる」ということです。
就活中は内定が決まるまで心が落ち着かず、何かしていないと不安になる人もいます。しかし、そういう時こそ就活のことを忘れて、リフレッシュした方がよい方向に進むことがあります。
忙しい時期でも心にゆとりを持ち、うまくリフレッシュしてください。
就活は自分一人で進めるものと思われがちですが、家族や友人に相談することも大事な就活対策です。
家族や友人に「就活のここで悩んでいるんだけど」と相談してみると、思いもよらないアドバイスがもらえることもあります。
自分の味方になってくれる人からのアドバイスなら、素直に受け止められるという点も大きいでしょう。
また、悩みを話すだけでも、心理的なストレスが減ることも大きなメリットです。
「人に話すと笑われるのでは」と抱え込まず、悩みを相談することで心が軽くなり、やる気がでることもあります。
就活は春頃にスタートし、冬頃まで続きます。
その間に内定をもらって、残りの学生生活を楽しむ人もいるでしょう。
就活にやる気がでない状況に戸惑っているのであれば、一度自分の中で期限を決めてみることも対処法になります。
例えるなら、距離の設定されていないマラソンを走るのではなく、10㎞走ったら休むと決めて走ることと同じです。
3月に就活をスタートして、夏採用までは全力で頑張ると自分の中で決めて行動すれば、その時期だけに集中できます。
就活のゴールがいつ訪れるかは予測できませんが、自分なりに期限を決めてゴールを目指せばやる気に繋がります。
やる気がでない理由には、自分の中ではっきりしていない原因が隠れていることがあります。
やる気がでない時は、何が原因でやる気になれないのか理由を洗い出してみましょう。
例えば、やることが多すぎる、やりたい仕事がない、いざとなったら家業を継げばいいという気持ちがあるなど、就活生それぞれに背景があるはずです。
理由がはっきりすればやる気の出し方も明確になるため、やる気がでない理由について自分なりに深く考えてみてください。
やる気がでない原因には、内定がもらえるかという不安と、社会人になる想像ができないことも影響しています。
やる気を高めようとするなら、自分の将来が成功するイメージを持つことも大事です。
実際にどうなるかという現実的な話は一旦忘れて、「自分が会社で頼られるエースになる」や「会社員として出世する」というイメージを膨らませましょう。
スポーツのイメージトレーニングと同じで、理想の自分をイメージすることで、メンタルを安定させ、気持ちを前向きにする効果が期待できます。
やる気がでない時、就活がめんどくさいと感じた時の気持ちの切り替え方を紹介します。
就活にやる気がでない人やめんどくさいという気持ちがある人で、その気持ちを自覚し、「このままではまずい」と思っているなら、スイッチさえ入れれば就活もうまくいくでしょう。
なぜなら、やる気がでない自分を客観視できており、気持ちさえ切り替えられれば、優秀な人材になりえるからです。
今はまだ気持ちが就活に向いていないだけで、本腰を入れられるように少しずつでも気持ちを作っていきましょう。
「自分は優秀だ」と自分に思い込ませ、就活でもポジティブな気持ちで向かっていくことが大切です。言葉は行動に繋がりますから、時には思い込みを力に変えましょう。
就活に向ける気持ちは、部屋の照明のように簡単に切り替わるものではありません。
きっかけがなければ、めんどうな気持ちはいつまでも続くでしょう。
しかし、めんどうに感じる時こそ、毎日の習慣として続けることで自分の中でルーチンになっていきます。
やる気がでなくても、「1日のうち2~3時間は就活に取り組む」と決めて、実行していくことで自然とやる気も高まります。
習慣化するまでは大変ですが、日常生活の一部にすることで、自然と気持ちもついてくるはずです。
就活において、何回も選考を行い、内定決定までに多くの時間がかかる企業に応募すると、時間ばかりが過ぎてモチベーションの低下に繋がります。
就活がめんどくさいと感じている人には、選考がシンプルな企業がおすすめです。
理想としては、選考が履歴書類と面接だけで、結果が判明するまで1週間以内の企業を選びましょう。
就活へのモチベーションは期間が長引くほど落ちていきますから、短期間で一気に決めるのがポイントです。
就活は人生を決める大事なターニングポイントですが、すべての人が熱心に活動できるわけではありません。
周囲が就活を頑張っていても、自分自身の気持ちがついてこないこともあります。
そういう時は、無理に就活を進めるのではなく、少し距離を置いて気持ちを立て直すことも大事です。
人間は疲れてくると思考がネガティブになりやすく、就活でも同じことが言えます。
就活にやる気がでない時は、今回紹介した対処法や気持ちの切り替えを行い、就活成功を目指しましょう。