このような悩みをお持ちのテストエンジニアは多いのではないでしょうか?
ウォーターフォール型のシステム開発において最後の工程である「テスト」は、プロジェクトスケジュールのしわ寄せを最も受けやすい部分でもあります。
あまりの激務に転職を考えるテストエンジニアもいるでしょう。しかし、ちょっと待ってください。簡単に会社を退職してしまうのは時期尚早です。
転職する前にはやるべきことや考えるべきことがいくつかあります。それらの中でも、特に重要な項目を5つご紹介していきます。
テストエンジニアの仕事内容をきついと感じ、現在激務に悩まされている方も少なくないでしょう。特にサービス残業や法定上限を超える時間外労働をしている場合は、残業時間を正確に記録しておきましょう。
たとえ、会社に提出した残業記録と違っていたとしても、自分が記録した残業時間は確かな証拠となります。
ここで記録した残業時間は、退職時の残業代未払い請求や失業保険の認定時に役立ちます。激務であったことを証明するためにも、疑問を感じたその日から自分で出社時間と退社時間を記録しておくことをオススメします。
残業時間を記録する際に注意するべき点がいくつかあります。それらのポイントについて解説します。
出社時間と退社時間はできるだけ正確に記録しましょう。例えば、10分単位の記録よりも1分単位の記録の方が証拠として信用されます。
出社と退社の際に時計を見て、その時忘れずに時間を記録しましょう。後から思い出してから記録すると、正確な時間を記録しにくくなります。
自分で出社と退社の時間を記録する場合、その手間を気にする方もいるでしょう。そのような場合にはスマホのアプリを利用すると便利です。勤怠管理のアプリは多くの種類があるため、自分に合ったアプリを使用しましょう。
残業時間を記録する際には、客観的な証拠があると信用性が高まります。例えば、メールの送信履歴やパソコンのスクリーンショットを記録しておくと良いでしょう。
業務がきついと、思考を停止して転職を考えてしまう可能性があります。
しかし、少し考えてみてください。本当に現在の会社は、あなたに合っていないのでしょうか。もしも、異動により悩みを解消できるのならば、転職するのは会社に相談してからでも遅くないでしょう。テストエンジニア以外に、現在の職場であなたにもっと向いている仕事があるかもしれません。
例えば、システム開発会社におけるテストエンジニア以外の役職としては、次のような例があります。
システム開発において「実装」の工程を担当する役職です。テストエンジニアとは違い、システムのプログラム部分を作成するため、プログラミング言語のスキルを獲得しやすいメリットがあります。
システム開発において「設計」の工程を担当する役職です。ウォーターフォール型の開発においては上流工程であるため、スケジュールが遅延しにくいメリットがあります。
主に、システム開発の案件獲得や予算を交渉する役職です。システム開発の経験があれば具体的な業務をイメージできるため、予算や開発規模を把握しやすくなるメリットがあります。
会社全体に関わる仕事を行う役職です。中小企業だと、経理や人事を併せて担当する場合もあります。特に人事の業務では、システム開発経験者ならではの視点を活かせるメリットがあるでしょう。
実際、筆者の同僚は、激務・ストレスからメニエール病を発症し休職していましたが、職場復帰後は異動を希望し総務に配属されて、今もバリバリ働いています。
退職や転職を考えている際は、友人や家族へ相談することをおすすめします。
エンジニアの中には、人に相談せず何でも自分で決めてしまう気質を持った方もいるでしょう。
しかし、友人や家族に相談すると、相談者自身にもメリットがあるのです。
友人や知人の中に、転職を経験した方はいないでしょうか。もしいれば、相談してみることをおすすめします。転職する際のメリットやデメリットには、実際に経験してみないと分からないこともあるでしょう。
同業者であるシステム開発関連会社で働く知り合いがいれば、それとなく転職を考えていることを話してみると良いでしょう。
IT業界は常に人手不足を抱えており、エンジニアを募集していることが少なくないからです。思わぬ良い転職先が見つかる可能性も考えられます。
転職の際は、自分の家族とも相談しておくことをおすすめします。特に配偶者や子供にとっては、収入面や心理面でも受ける影響が大きくなります。事前に相談しておくと、心構えができるはずです。
転職には転職のプロを頼るのも一つの手です。転職するか迷っていてる段階でも無料で利用することができます。希望する仕事の将来性や自分の市場価値についてもコンサルタントから客観的な視点でアドバイスを貰うことができます。
上記以外の場合を除いたとしても、誰かに相談するだけでメリットはあります。
他の人に事情を話すことで、自分でも客観的に情報を整理しやすくなるからです。特に転職を迷っている場合には、誰かと話をして自分の気持ちを確かめてみると良いでしょう。
退職する前にやるべきことの中でも、最も重要と言える項目が転職先の決定です。転職を考える方の中には、現在までの勤務に疲れており、少しゆっくりしてから転職先を探そうと考える方もいるでしょう。
しかし、その考えはおすすめできません。転職活動は在職中に行うべきです。その理由を具体的に挙げながら解説していきます。
企業は従業員に対して、積極的に働く姿勢を求めます。現在の会社で多くの仕事をこなしているのであれば、大きなアピールポイントとなるでしょう。
もしも、休職中に転職活動した場合には、働いていない時期の自分を見せることになります。それよりは、実際に働いてる最中の姿を見せる方が、良い印象を与えるでしょう。
会社に属していれば、給料として収入を得られます。しかし会社を退職してしまえば、収入がなくなり不安を覚えるでしょう。
例え貯金があったとしても、収入がない状態は焦りを生み出します。「早く転職先を決めなければ」と急ぐよりも、「いつでも辞められる」という気持ちでいた方が余裕をもって転職活動できるはずです。
企業は転職面接の際に「すぐ辞めないかどうか」「何か問題がないか」を調べる必要があります。そこで、前の会社を離職した理由を聞き、その内容を精査します。
しかし、在職中であればまだ離職していないので、離職した理由を述べる必要はありません。企業は面接者のスキルや性格を見極める作業に集中できるわけです。
転職を成功させるためには、入念な準備が必要です。特に在職中の場合は、使える時間が限られるため、効率的に作業を進める必要があります。転職活動時に行っておくべき事柄をご紹介します。
転職時に求められる書類としては、履歴書と職務経歴書があります。これらの書類は一度雛形を作っておくと、転職先に応じて内容を少し変えるだけで済みます。
またエンジニアにおいては、履歴書よりも職務経歴書が重要視されるでしょう。自分のスキルを整理し、仕事ができることをアピールしましょう。
転職を考えた際には、複数の転職サイトに登録しておくことをおすすめします。実際に転職するかどうかは分からない段階でも、求人情報を閲覧すれば、どのような人材に需要があるかを把握することが可能です。
また、転職サイトに自分の情報を登録すると、人材募集している企業からオファーが来ることもあります。その条件を見れば、市場における自分の価値が客観的に分かるでしょう。
転職サイトに登録すると、多くの企業が人材を募集していることが分かるでしょう。あまりに企業が多すぎて、応募したい企業を絞り切れず迷ってしまうかもしれません。
そのような時には、自分が転職先に求める条件を整理しましょう。働き方、年収、取得できるスキルなど、求める条件によって選ぶべき企業が変わります。また、自分が重視したい項目が分かれば、面接時の企業に対する質問も自ずと定まってくるはずです。
選考において、ほとんどの企業が応募者と面接を行います。面接は慣れもあるので、事前に質問を想定し対策しておくことをおすすめします。
特に必ず質問されるであろう「自己PR」「志望動機」「転職理由」は、企業が重要視しているため、自分を魅力的にアピールできるように準備しておきましょう。
転職エージェントは、履歴書の添削・面接対策はもちろん、今後のキャリアプランについてもアドバイスをしてくれます。
転職では年収ダウンするケースが多いと言われていますが、転職エージェントを利用した場合は多くの方が年収アップを実現。気になる残業などの職場の環境面も事前に確認することができ、入社後の「こんなはずじゃ・・・」を防ぐことができます。
テストエンジニアの方に特におすすめしたいのがdoda転職エージェント。dodaは他の転職エージェントに比べてITなどの各業界に特化した専門性の高いキャリアドバイザーが多く、アドバイスも具体的で評価が高いです。
ただ、どのエージェントもキャリアドバイザーとの相性の良し悪しなどもあるため、転職エージェントの複数登録は必須です。
転職は人生において、とても大切な出来事です。後で思い返してみると、人生の岐路となっていることも少なくありません。
決断に後悔しないよう、時間をかけて転職するべきか考えましょう。今回ご紹介した内容を参考にしていただけると幸いです。