【生活支援員監修】知的障害の方におすすめな仕事【探し方で失敗しない】

この記事では、知的障害の方の下記のような悩みを解決します。

Point

  • 「仕事(転職)をしたいけど、おすすめの仕事ってなんだろう?」
  • 「いい仕事の探し方ってどんな方法があるかな?」
  • 「給料はいくらもらえるのかな?」
  • 「いわゆるグレーゾーン(ボーダー)なんだけど、どんな働き方がいいかな?」

この記事の筆者は、大規模な某社会福祉法人に勤めており、
障害者支援施設で『生活支援員』をしています。

つまり、日々作業や仕事をする、
大人の知的障害をお持ちの利用者に対して支援を行っています。

今回は、その筆者の視点から
『知的障害の方におすすめな仕事』と『失敗しない仕事の探し方』をご紹介します。

知的障害の方はどんな仕事をしているの?

知的障害の方が行っている仕事(産業)を、多い順に並べました。
(カッコ内は割合です)

1位 製造業(25.9%)
2位 卸売業・小売業(23.7%)
3位 医療・福祉(21.9%)
4位 サービス業(14.0%)

(参考:厚生労働省「平成 30 年度障害者雇用実態調査結果」URL:https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/000521376.pdf)

1位の『製造業』は、具体的に

  • 工場でのライン作業
  • 点検、検品
  • 梱包作業などの軽作業
  • 食材加工

などが挙げられます。

2位の『卸売業・小売業』とは、
商品を販売する側の仕事です。

3位の『医療・福祉』について、意外に思われるかもしれませんが、
医療・福祉現場で働く方は「障害に関する知識が豊富」です。
つまり、知的障害の方が働きやすい環境が整っています。
積極的に雇用している施設や病院も多いですし、実際にさまざまな配慮を受けることができるでしょう。

4位の『サービス業』とは、具体的に

  • 事務職
  • 清掃員
  • オペレーター
  • 飲食店スタッフ

などです。
一言で『サービス業』と言っても、仕事の幅が広いです。

知的障害の方は『臨機応変な対応が苦手』な方が多いため、
マニュアルがしっかりしている単純作業が多いですね。

知的障害の方におすすめな仕事

では、『知的障害の方におすすめする仕事』を2つご紹介します。

①製造業(生産工程の仕事)

前述の通り、知的障害の方は、『臨機応変な対応が苦手』という方が多いです。
なので、マニュアルがしっかりしており、手順が決まった『生産工程の仕事』は向いている仕事の1つになります。
ほとんどの就労継続支援事業所(障害をお持ちの方が働くところ。詳しくは後述します。)が、この『生産工程の仕事』を採用しています。

やはり、知的障害のある多くの方が、この仕事をしているという事実が物語っていますね。

②医療・福祉現場

これも前述の通りです。
医療・福祉現場で働く方は、障害に関する知識が豊富です。
つまり、働く上でさまざまな配慮を受けることができるでしょう。

実際、筆者の勤める社会福祉法人も多くの知的障害の方を採用しています。
そして、障害者雇用の方には無理のない範囲で働いてもらっています。
日々、一般雇用の職員と和気あいあいと楽しそうに働いている姿を多く見かけるので、
とてもよい環境なのではないでしょうか。

知的障害の方の給料はいくら?

次は、気になる給料面についてです。
仕事をするうえで、給料は切っても切り離せない関係ですよね。

知的障害の方の平均賃金(1ヵ月)は、
『117,000円』です。

時給制で働いている方が多い(全体の約70%)ので、
若干低めに感じるかもしれません。

(参考:厚生労働省「平成 30 年度障害者雇用実態調査結果」URL:https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/000521376.pdf)

『一般雇用』と『障害者雇用』の判断基準は?

「よし、働くために仕事探しをするぞ!」
と思って動き出すと、まず最初に選択しないといけないことがあります。

それは、
『一般雇用枠』『障害者雇用枠』のどちらで就職活動(転職活動)するか。

障害者手帳(療育手帳)を取得している方(IQ75以下(自治体によってはIQ70以下)であれば、
基本『障害者雇用』にしたほうが良いでしょう。
働いたあとのことを考えると、

『一般雇用』ではさまざまな配慮や支援を受けられずに、仕事を辞めてしまうことがほとんどです。
最悪、ストレスで精神疾患になってしまうかもしれません。

問題になるのは、グレーゾーン(IQ70~89程度)の方。一般的に「ボーダー」と呼ばれる方です。

障害者手帳(療育手帳)を取得していないと、『障害者雇用枠』で働くことはできません。
「『一般雇用枠』でちゃんと仕事ができるか。」
「無理なく仕事を続けることができるか。」
といった不安を覚える方も多いでしょう。

そんな方が利用すべき支援があります。

  • 就労移行支援
  • 就労定着支援
  • 就労継続支援

です。
この3つについては、次章で詳しく説明します。

知的障害の方が『失敗しない』仕事の探し方

では、知的障害の方におすすめの『失敗しない』仕事の探し方をご紹介します。

①ハローワークで探す。

一般雇用はもちろん、障害者雇用の求人も多く取り扱っています。

そして、ハローワークでは下記の支援を行っています。

【障害者トライアル雇用事業】
事業者が、障害をお持ちの方を短期間の試用期間(原則3ヵ月)を設けて雇用し、
適性を判断したあとに継続雇用に移行することを目的にしたサービスです。
『障害者短時間トライアルコース』というものもあります。
これは「雇入れ時の『週の労働時間』を10時間以上20時間未満とし、障害者の職場適応状況や体調等に応じて、期間中に『週の労働時間』20時間以上を目指す」というものです。

トライアル事業を利用することで、
「自分が無理せずできる仕事なのか。」を見極めることができますね。

そして、ハローワークでは
『②就労移行支援事業所』
『③就労継続支援事業所』
を紹介してもらうこともできます。

②就労移行支援事業所の利用

一般企業就職に向けた全般的なサポートを行けることができます。
対象者は「65歳未満の、一般企業への就職を目指している障害をお持ちの方」です。
具体的な支援内容は下記の通りです。

『個別支援計画』に基づいて

  • 仕事や就職に関する相談
  • 仕事や就職に必要な知識、スキルの向上。
  • 就職活動のサポート(ハローワークなどの公共機関と連携)
  • 就職後の就労定着に向けたサポート(就労定着支援)

就労移行支援事業所を利用して一般就労した場合、
『就労定着支援』というサービスを受けることが可能になります※1。

就労定着支援とは、就職後のサポートを行うサービスです。
具体的な支援内容は下記の通りです。

  • 利用者との面談
  • 医療機関、福祉機関との連携
  • 利用者への仕事に関するアドバイス
  • 職場訪問をして事業者との相談

など、『就労移行支援』『就労定着支援』ともに、利用料※2が発生するので注意してください。

③就労継続支援事業所(A型・B型)の利用

就労継続支援とは、
「障害によって一般企業に雇用されることが難しい方に対し、就労の機会を提供する」サービスです。
つまり、

  • 働く機会
  • 就労の知識
  • 能力の向上

を得ながら、収入を得ることができます。

そして、就労継続支援は下記2つに分かれます。

  • 就労継続支援A型
  • 就労継続支援B型

両者の主な違いは「雇用関係の有無」です。
A型は雇用契約に基づいて働き、
B型は雇用契約を結ばずに働きます。
そのため、A型とB型で収入に差がでてしまいますが(A型は最低賃金が保証されるため)、
B型のほうが体調や能力面への配慮を受けることができます。

たとえば
『B型で就労→A型で就労→一般就労』
という流れを目標とした場合、
無理なく徐々にステップアップが図れるので、体調を崩すなどのリスクが減りますね。

詳しくは、別記事を参照してください。
【障害者雇用】就労継続支援A型を知り、就職の幅を広げよう!
【障害者雇用】一般就労への第1歩!就労継続支援B型で活躍しよう!

就労継続支援(A型・B型)経て一般就労した場合、
就労定着支援(『②就労移行支援事業所の利用』参照)を受けることもできます。

利用料※2が発生する点には注意してください。

④『障害をお持ちの方専門の求人サイト(エージェント)』を利用する。

『障害者雇用』の求人が多く登録されています。
エージェントなので、あなた個人に担当者がつき、相談や障害の特徴、状況に応じた仕事を紹介してくれます。

公共機関のサービスを利用すると、『仕事探し』に関することは
基本ハローワークで探すことになります。
ということは、ハローワークに登録されている求人からしか仕事を選ぶことができません。
そこで、職探しの幅を広げるためにおすすめなのが、
この『障害をお持ちの方専門求人サイト(エージェント)』です。

もちろんこれのみで職探しをしても問題ないのですが、
ここでは+αとして活用することを前提とします。

そこでおすすめできるのが
dodaチャレンジ

下記はその理由です。

  • 完全無料
  • 登録企業の多さ(大企業も多数)
  • 安心。信頼性の高さ(パーソルグループ運営)

+αとしての位置づけなら、
当然『無料』に越したことはないですよね。

そして、案件も多すぎるくらいが良いでしょう。

さらに、パーソルグループ運営のため、信頼性は担保されています(「転職ならデューダ!」のCMでお馴染みの企業です)。

信頼性が高いため、大手企業の求人も多いです。
例)ヤフー株式会社、パナソニックITS株式会社、雪印メグミルク株式会社、全日空空輸株式会社(ANA)、アコム株式会社、株式会社カプコン、フィリップモリスジャパン

大人の知的障害者を支援する『生活支援員』からの目線からみて、
dodaチャレンジ』を+αとして活用することは、
「最良の選択の1つになる」と断言できます。

障害者の利用者負担

※1 『就労移行支援』を経た場合の他に、『就労継続支援(A型・B型)』、『生活介護』、『自立訓練サービス』を経た方が対象となります。
※2 下記、参考画像参照
知的障害 仕事

【まとめ】知的障害の方は『失敗しない仕事探し』に注力しよう!

今回の記事内容をまとめます。

  • 知的障害の方が1番多く就いている仕事は『製造業』
  • 知的障害の方におすすめな職業は
  •  ・製造業(生産工程)
     ・医療、福祉現場

  • 知的障害の方の平均月給は『117,000円』
  • グレーゾーン(ボーダー)の方は、下記の支援を受けるのがおすすめ
  •  ・就労移行支援
     ・就労定着支援
     ・就労継続支援

  • 『失敗しない』ための仕事の探し方は、下記の通り
  •  ・ハローワークで探す
     ・就労移行支援事業所の利用
     ・就労継続支援事業所(A型・B型)の利用
     ・『障害をお持ちの方専門の求人サイト(エージェント)』の利用

「知的障害である。」ということで、
仕事に関して悲観的になりすぎる必要はまったくありません。

厚生労働省が発表した「平成 30 年度 障害者の職業紹介状況等」によると、

『知的障害の方の就職件数』は22,234 件。
『知的障害の方の就職率(就職件数/新規求職申込件数)は62.1%。

(参考:厚生労働省「平成 30 年度 障害者の職業紹介状況等」URL:https://www.mhlw.go.jp/content/11704000/000518394.pdf)

となっています。
つまり、『知的障害の方の10人に6~7人は就職に成功している』ということになります。

しかも、これは年々増加しています。
(10年前『48.8%』?現在『62.1%』)
これからも徐々に増加されることが予想できます。

この記事を参考に行動してもらえれば、必ず『あなたの就職率』は高くなります。

あきらめず、前向きに頑張っていきましょう。
そうすれば、いつか必ず「明るい未来」が見えてきますよ。


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参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷