「期間工(期間従業員・期間契約社員)」とは自動車工場や電子部品製造工場などで働く、メーカー直接雇用の契約社員のことを言います。
期間が決められている仕事なので安定しないのでは?と思うかもしれませんが、『時給(日給)が高い』『寮付き(メーカーによっては寮費・光熱費無料)』『満了慰労金が支給される』『正社員を目指せる』など期間工はメリットもたくさんある仕事です。
しかし、期間工の仕事は「キツい」「過酷」と噂されることが多く20、30代と比べると体力面にも多少の不安を感じるようになる40、50代は仕事が出来るのか?そもそも採用されるのか?といった心配や疑問を持つ人もいるのではないでしょうか?
ここでは期間工に興味のある40、50代の人に向け、未経験からでも期間工になれるのか?年齢制限はある?求人はある?40、50代でも期間工として採用される秘訣など‥期間工として働くために役立つ情報を詳しく解説していきたいと思います。
まず、40、50代でも期間工として働くことが出来るのか?と不安に感じている人も居るかもしれませんが、結論から言いますと働くことが出来ます。
雇用対策法が改正され、平成19年10月から労働者の募集及び採用について年齢制限の禁止が義務化されています。「40代だから‥」「若い人を採用したいから」と年齢を理由に応募を断る、採否を決める行為は法の規定に反しています。
なので、自分の年齢がネックとなり応募を躊躇していたのであれば応募する前から諦める必要はありません!期間工として働くチャンスは十分にあります。
※引用:https://mazda-kikan-job.net/faq/faq03/
マツダ工場の年齢層
とは言え、期間工として働く人の年齢層は気になると思います。自動車メーカーであるマツダ期間工求人情報HPや、実際に期間工として勤務している人や勤務経験のある人の口コミ情報を見てみると‥『20代~30代が一番多い』ようです。また、トヨタ紡織の求人には『20代〜30代の方が多く』とも記載されていました。
やはり若い人でなければ採用されないのか‥と思ってしまうかもしれませんが、各メーカーの募集要項を見ていくと『20代~40代の男性多数活躍中!』『現在就業中の20~50代の男女先輩スタッフ‥』との記載もあり、口コミ情報でも「40代後半の人も多い」「50代の人も居る」とあるため20、30代の割合が高いとは言え幅広い年齢層が活躍していることも窺えます。
年齢と同じく気になることと言えば経験の有無だと思います。どんな仕事でも経験者を優遇する傾向にあるため、期間工の仕事に興味があっても40、50代で”未経験” ”スキルなし”では話にならないのでは?
と悲観してしまうかもしれませんが、作業毎に1週間の研修・試用期間や、2日間の研修を設けているメーカーをはじめ、どのメーカーでも未経験からスタートしている人が多く先輩スタッフから丁寧な指導を受けられる旨が募集要項に記載してあるため未経験者であることをそれほど気にする必要はありません。
主な仕事内容としては、自動車車体製造メーカーや自動車部品メーカーでプレス・溶接・塗装・車体、部品の組み立てなどをライン作業で行うことが多いため初心者でも仕事を覚えやすく始めやすいことが特徴です。
しかし、厳しいことを言うようですが実際には期間工の仕事が全くの未経験者であれば45歳くらいまでが限度と考えておきましょう。50代では期間工の経験者であることが望ましく、経験者でなければ期間工の仕事に役立つ資格や職歴がある人であれば可能性が残っているかもしれません。
また、先ほど話したように雇用対策法が改正され年齢制限が禁止になったとは言え、メーカーによっては経験の有無・年齢が少なからず採否に関わってくることは残念ながら確かなようです。
未経験からでも期間工になることは可能ですが、1社に絞らずに何社も応募してみることでチャンスが広がるでしょう。
40、50代で期間工として採用される人の特徴には、
このようなことが挙げられます。
全てに当てはまっている必要はありませんが、当てはまらない部分があればその他でカバーしましょう。期間工の経験がなければ「体力に自信がある」「やる気がある」とアピールすればいいのです。
また、期間工の仕事はライン作業が多いため黙々と作業をしたい人にも向いていますが、基本的には一つのチームとして仕事をしていくので協調性のある人や明るい人など人柄の良い人も好まれます。寮で共に生活をしていく可能性もあるので、職場の人間関係は大切なポイントとなります。
もちろん、体力があって損をすることはありませんし、メーカー側としても体力のない人よりも体力のある人を採用したいかもしれません。しかし、期間工にとって本当に必要なのは平均的な体力と精神力。体力面に関しては仕事を覚え慣れてしまえばクリアできます。
精神力が必要な理由は、毎日同じ流れ作業を長時間すること、ばね指(指の腱鞘炎)になりやすい、寮での生活‥など慣れるまでに嫌気がさしてしまう人も。体力は最低限あれば乗り切れるはずです。
持病がある場合は正直に話しましょう。仮に持病を隠して採用されたとしても、初めに行われる健康診断で健康状態に問題が見つかり不採用となってしまうことも考えられます。
全ては期間工の仕事を続けていける健康で元気な人であるかに尽きます。高血圧、喘息、糖尿病、腰痛などを持っている人は要注意です。
期間工の仕事への応募はズバリ繁忙期が狙い目です!
繁忙期は人手不足となっている場合が多いため、表向きには無いとされている年齢制限が緩くなる傾向にあり繁忙期以外は35歳程度を密かに年齢制限としているメーカーも繁忙期には50歳程度まで引き上げることもあります。
繁忙期には未経験者でも採用されやすくなるだけではなく、人手を集めるために好待遇の求人が出されるケースが多くあります。この他にも、3~4月や9月~10月は期間工が大量募集されやすい時期です。採用枠が多い分、採用されるチャンスも高くなると考えられます。
一般的な繁忙期以外にも、特定の車種に人気が集まっているときは年間を通して忙しいメーカもあります。「世間で話題になっている車は?」「売れている車は?」といったことを考えてみると期間工として働くメーカー選びに役立ちます。
先ほどの『40、50代で採用される人の特徴』の内容に重複する部分はありますが、40、50代未経験から期間工に採用される秘訣は【(最低限の)体力がある】【健康・元気さをアピール】【やる気、熱意をアピール】【協調性がある】ことを上手く伝えていくことが大切です。
しかし、40代後半~50代の未経験者は採用のハードルが高いため、なかなか個人での期間工就職・転職活動は厳しいものとなることが予想されます。「無理かもしれない‥」と諦める前に期間工専門の求人サービス、例えば期間工.jp等に登録をして相談に乗ってもらい、採用の可能性が高い求人を紹介してもらう、といった方法もあります。
期間工専門の求人サービスは40代後半~50代の人に限らず、期間工として働きたい人は一度目を通してみると良いでしょう。様々なメーカーの求人情報をまとめて見ることが出来たり、自分の希望条件に合わせて求人を検索することも可能です。
そして、一番のメリットは期間工求人のプロが仕事選びから内定後までサポートしてくれることなどが挙げられます。個人での応募よりも何倍も得する可能性があるのです。
いかがでしたでしょうか?
40、50代の未経験者が期間工として採用されるためのポイントは、
これらを意識して就職・転職活動を進めてみてはいかがでしょうか?
世の中に楽して稼げる仕事は滅多にありません。期間工の仕事は給料や待遇が良い反面、慣れるまでは体力面・精神面にキツい仕事なのかもしれません。そして、必ず向き・不向きもあります。
40、50代で期間工の仕事に興味がある、気になっている人は”当たって砕けろ”な気持ちでまず飛び込んでみましょう。その先に自分なりの答えが見つかるはずです。