世間では「公務員=ホワイト企業」、「勝ち組」といわれる公務員、待遇や年収も一般企業と異なり「生涯安定!」を目指す方は公務員に憧れている方も多く、近年の経済不況もあり公務員への人気が高まっています。
公務員は大学生の卒業後の進路として選ぶイメージが強いですが、高卒の方でも公務員試験を受け合格、採用されれば公務員となることができます。
しかし、高卒公務員の方からよく聞くことといえば「大卒公務員との給料の差が辛い」ということで、せっかく公務員になったのに給料の面で退職する方も少なくありません。
なぜ高卒公務員は大卒公務員に比べて待遇が劣るのか、高卒公務員の年収や大卒の方との違いは一体何でしょうか。
同じ公務員といっても高卒の方と大卒の方とでは学歴の違いや年収の差が生じます。高卒で公務員になった方は本当に勝ち組となることができるのでしょうか?
地方公務員1ヶ月目の給料
・基本給
1年目1ヶ月目(初級・高卒採用の基本給)
総支給額 約16万円
手取り額 約13万円ほぼ生活費で給料が消えます😂
— ゴロウ (@hanterwhanter) January 1, 2021
高卒公務員受難の時代という気がする。高卒で事務職はほぼ不可能(採用がほぼ無し、取らない方向)で、高卒公務員=公安職という流れがポピュラーになった。最近では公安職でも高卒採用枠が減少傾向なので、公務員浪人する際はよく考えて?
— T (@tskosr) 2018年3月30日
高卒公務員実家暮しでも1年に100万行くか行かないかが限界。
学歴で給料に差があるけど(たぶん3-5万くらい)200万貯金は無理。— やみま (@kanokitaorigina) 2018年3月11日
高卒で公務員に就職する友達から最初の1年間の予定聞いたらかなりのブラックでした
— つあこ (@matuxan_552) 2018年2月22日
高卒公務員の方の場合、個人実績を上げた昇給や賞与などで反映される一般企業で働く正社員に比べると給料に業務実績が反映されにくく、安定はしているものの給料が上がらないといった点がデメリットとして挙げられます。
そのため、20代、30代では一般企業の給与と比較すると、せっかく公務員になったのに「思っていたよりも給料が安い」と感じる方が少なくありません。
公務員の給料は国民の税金。そのため、実績や景気に左右されにくいため「公務員は勝ち組」とは言えないのではないでしょうか。
特に高卒公務員の場合、大卒公務員に比べて給料に大きな差が生まれます。
(平成28年度の人事院発表の国家公務員給与等実態調査結果の中の行政職俸禄表 参考)
地域や職種によって異なりますが1年目高卒公務員の基本給が約14万円に対し、同じく1年目であっても大卒者の基本給は約18万円とその差は約4万円。
だいたいどの地域、職種によっても学歴で約3万円~5万円程の差があります。
高卒公務員が勤続年数10年の場合、約23万円、勤続年数30年で38万円、大卒公務員が勤続年数10年の場合、約26万円、勤続年数30年で約43万円となります。
給与の差が顕著となるのが中年以降の昇給となり、生涯年収では1000万円以上の格差、退職金が1700万円程度の格差となります。
国家公務員になった場合に比べて、高卒地方公務員は地域の財政や税収によって変動しますのでこれよりも厳しい状況であることも少なくありません。
基本的に毎年昇給があり、高卒公務員は勤続年数が大卒公務員に比べて勤続年数が長いため、初任給から比べると勤続するうちに給与の差も小さくなってきますが、大卒公務員の場合は、昇給スピードが早いため生涯を通じての給与は大卒公務員の方が多くなります。
高卒公務員と大卒公務員との差は受験の段階だけでなく、公務員になった後も続きます。
大卒公務員と同じ勤続年数でも、昇給ペースに差があったり、同じ職種であっても大卒公務員の場合は管理職としての将来が開かれ、中年以降に課長クラスとして働くことができるのです。
高卒公務員の方が早くに就職し4年の差がありますが、大卒公務員は幹部候補生として採用されることが多く、その差を昇進のスピードでどんどん抜かしていくというのが現状で、高卒で自分の方が早くに働き始めたのに、10年後には大卒公務員は出世して管理職であり上司となっている場合があります。
公務員といえば部署異動がつきものです。冬が過ぎ春を前にそわそわする公務員の方は多いでしょう。
公務員の場合、長く同じ部署で働いていると馴れ合いが生じ、企業や地域との癒着や職務への不正を防止し、平等な職務を行うために異動をするという目的があります。
異動は2年~4年で内示される場合が多く、市区町村職員となった場合は他の都道府県や市区町村へ数年間の出向という可能性もありますが、基本的には退職まで採用された管轄内での異動となります。
都道府県職員となった場合は、市区町村職員に比べ異動の範囲が広く、教育関係の公務員は頻繁に異動があるとされ、農業や漁業など専門の技術職の職員は異動が少ないとされています。
公務員の仕事は一般職であれば決められたことを決められた通り行いますので、基本さえ学べば仕事ができますが、1番不安なことといえば異動後の上司。
上司によって職場環境が左右するといっても過言ではありません。
多くの方の公務員のイメージは「仕事が楽で定時に帰ることができる」「残業もなさそう」「残業があってもちゃんと残業代が出そう」ではないでしょう。
部署によっては楽な仕事で残業がないところもありますが、残業代も出ないのに何十時間も残業を行っている部署があるのは事実です。
公務員で働く限り、楽な部署で働きたいといった希望が通らず、激務で残業代も出ないような部署へいつ自分が異動するか分からない…といった不安がつきまとうのです。
一般企業では残業代の支払いをしないサービス残業をさせた場合、労働基準法に違反していることになり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金に処することが定められています。残業代未払いの場合は、残業代の請求や労働基準局へ報告するといったことを行うことができます。
「じゃあ公務員も労働基準局へ訴えればいいんじゃないの?」と思う方もいらっしゃいますが、
Point公務員は労働基準法が適用されません。
そもそも公務員の給与は税金から支払われており、残業代に関してはあらかじめ議会の承認で定められた予算の範囲で支払われることとなっているため、サービス残業を行ったとしても違反とはいえないのです。
部署によって残業代の予算が定められ、その範囲で支払われるので残業代に厳しい部署や上司のもとへ異動が決まった場合、残業代ゼロや休日出勤で毎日仕事に追われるという可能性もあるでしょう。
国家公務員、地方公務員といった働き方や自治体など地域によっても異なりますが、残業代ゼロという噂も嘘ではないようです。
イメージと異なり公務員もブラックな部分もあり、特に学歴社会という点が大きいのではないでしょうか。定年退職するまで続く学歴格差はどれだけ努力しても埋めることができません。
と、公務員にこだわりがないなら一般企業にも目を向けてみてはいかがでしょうか?
一般企業は以前の年功序列社会から実力社会中心になってきており、学歴が関係ない職種が多くあります。
残業代や休日、異動の有無といった労働環境、給料面など希望の職種や働き方のサポートをしてくれる転職エージェントを活用することで、「公務員=ホワイト企業」といったイメージを超える企業と出会えるチャンスが広がるでしょう。
「高卒だから就職できない」と嘆くのはやめましょう!企業が人材に求めているのは学歴よりもスキルや経験なのです。
大卒者に比べて高卒者は就職困難で、高卒で新卒し就職した方の40%以上の方が入社から3年以内に退職しているという状況があります。
高卒の方は「ちゃんと転職できるんだろうか」と不安の中、転職活動をされているかと思います。
転職活動は転職エージェントを活用することで自身の希望やスキルに合った企業への転職がスムーズにできますが高卒の方は「高卒だけど転職エージェントや転職サイトを活用することができるんだろうか?」と疑問に思っている方も少なくありません。
転職エージェントや転職サイトは高卒の方も利用でき、登録企業の中にも「高卒の応募可」「高卒歓迎」といった企業もありますし、高卒の方に特化した就職支援サービスを行っているところもあります。
Point高卒に特化した知識を持っているコンサルタントが対応
高卒の方が転職エージェントを活用するメリットは、客観的な視点で自分自身を社会人として評価してくれるということ。
一般的に学歴フィルターがどうしても壁になってしまうこともありますが、学歴フィルターを通さずにスキルやキャリアをみて、希望とニーズに合った企業とのマッチングを実施してくれます。
また、非公開求人が多く、ハローワークや求人広告などでは知ることのできない高卒に特化した求人情報を得ることができますので、選択肢が広がるといったこともメリットでしょう。
Point最強なのは高卒で大手に就職
一部ではコスパの良さから「高卒で公務員になることが最強」とも言われていたこともありますが、一番良いのは高卒で大手優良企業に入ること。それを実現できる転職支援サービスもあります。
これからご紹介する転職エージェントは高卒の方におすすめですので、気になる転職エージェントがありましたらチェックしてみてくださいね。
学歴に関係なく公務員よりも一般企業の方が、好条件で働けるという声も多くある現代。
昇進・学歴格差・残業などに悩まされやすい高卒で、公務員になることは、勝ち組の選択と言えなくなってきました。
自分が働くときに重視したいポイントは何なのか、自己分析をして、後悔のない選択をすることが重要なのです。