やりたいことを見つけるためには、新しいことを怖がらず、失敗してもめげず、すぐに行動する習慣を持つこと。
この一歩踏み出す勇気がとても大切であることを、前回お伝えしました。
ただ、そうはいってもなかなか行動に移せないのはなぜか、というのが今回のテーマになります。
行動できない人のパターンは、大きく分けると2つあります。
・やり方がわからない
何から始めたらいいのかわからない、この先どうしていったらいいのかわからない など
・自信(勇気)がない
自分にできると思えていない、失敗した時のことを考えるとこわい など
前者に関しては、やり方を知っている人や自分の理想(こういう人になりたい)としている人に、そのやり方を聞くのが一番簡単でしょう。そのやり方を信じて、自分も同じようにやってみるというのがオススメです。
難しいのは後者の方でしょう。プランド・ハップンスタンスセオリーのなかにも「冒険心」や「楽観性」というのがありましたが、ここがなかなかできないから、みんな苦労してしまうのです。
ここで重要になってくるのが、やりたいことを見つけるために必要な要素の2つ目【メンタル】です。
自分なんかにはできるわけがない…
チャレンジしても失敗して恥をかくんじゃないか…
そんなことしたら誰かに迷惑を掛けてしまうのでは…
こんな気持ちが邪魔をして、何かをするにもなかなか一歩が踏み出せないということがあります。
では、どうしたら一歩踏み出すことができるようになるのでしょう?
行動できる人とできない人の違いはどんなところにあると思いますか?
ここでよく上がってくるのが「自信」です。
もっと自分に自信があれば、そんなことを悩まずに、やりたいことにチャレンジできるのに…
そんな風に思ったことがある人もいるのではないでしょうか?
ではここでひとつ考えてみて欲しいことがあります。
そもそも、自信ってなんですか?
「自分を信じること」、「過去の成功体験の積み重ね」、「大丈夫だって思える見通し」などなど、いろいろな意見が出てくるかと思います。
では、自信とはなんなのか?
自信の正体は、ただの『思い込み(自己評価)』です。
少し詳しく説明していきましょう。
あなたに自信があるとかないというのは、自分自身が決めています。
誰かから「あなたは自信がありそうですね」と言われたところで、あなた自身がそう思っていなければ自信を持つことはできませんし、健康診断などで数値を測れたりするものでもありません。
仕事で成功を収めているような実業家の人たちも、みんながみんな自信家というわけでもありません。いま仕事がなくても、俺はまだ本気を出していないだけだといって自信満々な人もいます。
つまり私たちは、自分自身の思い込みの中で生きています。自分に自信があるかどうかというのも、全て自分で自分をどう評価できるかにかかっているのです。
ではその自己評価は何で決まるのか?
それは、次の2つの掛け合わせになります。
自己肯定感・・・どんな自分でも自分を認めてあげられる力
自己効力感・・・自分ならできると自分の能力を評価できる力
自分ならできると思うことができるからこそチャレンジができ、またそこでどんな結果になったとしても、そんな自分も全て認めてあげられる。だからこそ、自分の興味や感情に素直になって一歩踏み出すことができる。これはつまり、自分のやりたいことに向き合うことに繋がり、自分で自分の人生をコントロールできることで、人生の満足度も高まっていくようになります。
では、どうすれば自己肯定感や自己効力感を高めていくことができるのか?
そこにも2つのポイントがあります。
それは、『人と比べないこと』『ハードルを上げ過ぎないこと』です。
ここも解説していきます。
①キリがない
②現時点での差は誤差みたいなもの
残念なことに、どんなに頑張っても世の中には自分より優れた人が必ず存在します。仮に東京大学に合格したところで、学力という点においてはハーバード大学など世界の大学と比べるとコンプレックスを抱く人もいるでしょう。またハーバード大学にいたとしても、その中でも順位があったりし、スポーツなどで世界記録を打ち出したとしても、それもいつかは塗り替えられていくものです。
ここで言いたいのは、他人と比較して得られる満足というのには限界があり、またそれだけで自分を保つことは不可能に近いということです。
また、これからの時代は人生100年時代。私たちのゴールは今ではなく、もっと先にあります。いま周りと比べて他人の方が成功しているように見えたとしても、それが100歳になったときにどうなっているかはわかりません。人生は短距離走ではなく、マラソンのように長いスパンで考える必要があります。
いまが絶頂ではなく、自分の人生が終わるときに「いい人生だった」と振り返られる人生の方が、きっと幸せなことでしょう。現時点で他人と比較するのではなく、過去の自分と比較していまの自分がどうあるのか?また、いまの自分と比べて未来の自分がどうありたいか?というような思考を持ち、自分自身と向き合う習慣を持つことが必要です。
①必要なのは成功体験
②経験値は雪だるま式
自分でもできると思えるようになるには、成功体験が欠かせません。この成功体験の積み重ねが、自分はできる・自分なら大丈夫と思えるメンタルを生みます。
しかし、まじめな人ほど反省ばかりしてしまい、仮に頑張ったとしても「自分なんてまだまだ」と言って自分を認めてあげることができません。もっと自分にOKを出してあげられるハードルを低く設定し、そんな自分をよく頑張ったと認めてあげること。
子供のころはあいさつができるだけでも褒められたのに、社会に出れば褒めてもらえる機会なんてほとんどありません。社会に出てからは、自分で自分を認めてあげられる、自分にOKを出してあげられる力が必要です。
毎日ジョギングで10km走るではなく、100mでも走れた自分を認めてあげる。ダイエットで月に3kg落ちなくても、今日食べたかったおやつを我慢できた自分を認めてあげる。まずは成功のハードルを低く設定することがポイントです。
そして私たちが目標を設定する際に気を付けなくてはならないのが、何事も一発ではうまくいかないことの方が多いということです。理想の自分や達成したい目標が、階段で考えると10段目ぐらいにあるにも関わらず、そこまで一気に一歩で到達しようとしてしまいがちです。現実的に考えて、階段の10段抜かしなんてできるわけはありません。大体転んでケガをしてしまい、自分にはできない…と思って諦めてしまいます。
そのような経験はありませんか?
フルマラソンだって、結局は一歩一歩の積み重ねです。一歩ずつ前に進み続ければ、いずれゴールに辿り着きます。まずは確実に一歩進める目標の設定から始め、前に進んでいることを実感しながら、そんな自分を認めてあげられるようになることが、やりたいことに向けて行動できるようになるための第一歩です。
あなたは、自分に〇をつけてあげられていますか?
もしできていないのでしたら、どんな些細なことでも構いませんので、毎日自分の〇探しをしてみるところから始めてみてください。
次回は、やりたいことを見つけるために必要な3つ目の要素である【自己理解】について触れ、自分のやりたいことをもう少し具体的にしていきましょう。