この記事を読み進める前に、ひとつ質問をさせてください。
あなたがここ3ヵ月間で新しくチャレンジしてみたことはなんですか?
どんな小さなことでも構いません。
もし手元に紙があれば、箇条書きで構いませんので、3分程度で思いつく限りたくさん書き出してみてください。
いくつ書くことができましたか?
『自分が何をしたいのかわからない…』
リモートワークや時短勤務、外出自粛にステイホームと、この新型コロナウイルスの影響で、自分自身の働き方やこれからの人生について考え直すこともあったのではないでしょうか?
1億総発信時代などと言われるようになり、「自分の好きなことを仕事に」というムードが世の中にある反面、自分の本当にやりたいことがわからないというような悩みを抱えている人も多いように感じています。
2016年に発売された「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」という書籍によると、1997年以降に生まれた人は、2人に1人が100歳以上生きると言われています。
AI技術が発展して将来なくなる仕事というものも打ち出されており、時代の変化が早く、数年先の未来を予測することすら難しい時代。 先が読めない、先が見えない時代だからこそ、『自分がどんな人生を送っていきたいのか?』『自分は何をしたいのか?』ということが、とても重要な時代になってきています。
そうは言われても、なかなか見つからないのが自分の「やりたいこと」です。
今回は、どうしたら自分のやりたいことが見つかるのかについて説明していきます。
まずここで考えなくてはいけないのは、なぜやりたいことがないのかということです。
やりたいことがない、やりたいことが見つかっていない最大の理由。
それは、
情報不足です。
これは検索して得られる情報というより、体験や経験といったリアルな情報の不足を指します。
あなたは、友人から何かのイベントに誘われたときに行ってみるタイプですか?
それとも、興味がないと言って断るタイプですか?
やりたいことを見つけようとするときにやってしまいがちなのが、自己分析やインターネット・SNSによる情報収集です。
もちろんこのような情報の集め方もある程度は必要なのですが、ここには問題も潜んでいます。
それは、
頭で考えることに注力し過ぎてしまうということです。
私はもともと飲食チェーン店で店長をやっていました。
飲食業についての情報をインターネットで検索してみると、長時間労働・薄給・休日少ないといったネガティブな情報が溢れています。
もちろんそこに近いことが存在したりもするのですが、私自身は集客について毎日PDCAを回しながら結果がすぐに出ることや、アルバイトの育成といった部分がとてもおもしろく、充実した職業生活を送っていました。
自分と同じ人間が2人といないように、世の中に出回っている情報が自分に合致するとも限りません。あなたが合わないものを好む人もいれば、周りが苦手だと思うことが自分が得意だったりすることもあるものです。
私がその情報を鵜呑みにして飲食業界に飛び込んでいなければ、この充実した日々は存在しませんでした。
結局、
私たちは自分で体験したことがないものに対して、好きも嫌いも、得意・不得意もありません。
いくら私たちがYouTubeでウサイン・ボルト選手の走り方を見て理解したところで、同じように世界記録を出せる訳ではありません。
実際にやってみる、実際に触れてみるという経験を持って、初めてそれを判断することできるのです。
やりたいことを見つけるためには、【出会い】【メンタル】【自己理解】の3つの要素が必要になってきます。
今回はこの【出会い】について見ていきましょう。
私たちがいま見えている世界というのは、これまで自分が経験してきたことや育ってきた環境、また見たり聞いたり学んだりしてきたことの蓄積です。
自分の知らない職業に就くことができないように、いま自分の頭の中にある知識や経験の中からしか、私たちは物事を判断することができません。
つまり、私たちが何か答えや判断を出すとき時というのは、この自分の見えている世界の中からでしか答えを出すことができないのです。
もしいまあなたがいくら考えてもやりたいことが見つからないと悩んでいるのであれば、それはいまのあなたが見えている世界には、答えがない可能性があります。
やりたいことを見つける単純な方法は、この自分の世界(枠)を広げていくこと。
つまり、新しい体験や刺激を増やすために行動するしかないのです。
やりたいことがないという人に限って、毎日同じようなことをしている人が多い傾向があります。
最初にした質問ですが、ここ3ヵ月間であなたはどれだけの新しいことにチャレンジしてきましたか?
友人の誘いをなんとなく断って、世界を広げる努力を怠っていませんか?
プランド・ハップンスタンスセオリーというキャリア理論があります。
これは、1999年にスタンフォード大学の教育学・心理学教授であるクランボルツ教授によって提唱された、キャリア形成に関する理論です。
日本語では「計画的偶発性理論」「計画された偶然」などと訳されます。
これは、キャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定されるということを唱えたものになります。
私自身もそうですが、小さいころからなりたいと思っていた職業に実際に就いている人の方が、世の中少ないことでしょう。
これは、私たちのキャリアというのが、偶然の出来事や出会いによって左右されることが多いことを意味しています。
この偶然の出来事は、ただ待つのではなく意図的にそれらを生み出すよう、積極的に行動したり、自分の周りに起きていることに心を研ぎ澄ませたりすることで、自らのキャリアを創造する機会を増やすことができる。
これがこのキャリア理論で言わんとしていることです。
では、どうしたらそのような出会いを手にすることができるのか。
それが以下の5つになります。
新しいことを怖がらず、失敗してもめげず、すぐに行動する習慣を持つ。
あなたがあなたのやりたいことに出会うためには、この一歩踏み出す勇気がとても大切なのです。
そうはいっても、なかなか行動することができないのが私たち人間です。
次回はなぜ人が行動することができないのか、どうしたら行動できる人になれるのかについて説明していきます。