【作:榎本まみさん】
企業と顧客との架け橋となるコールセンター。
カスタマーサポートの中心となるオペレーターに興味を持つ方が増えていますが、
「未経験からできるのかな?」
「人と話すことが苦手だけど大丈夫かな?」
「急な配属で決まって不安…」
と、コールセンターの仕事に様々な想いを抱いています。
今回は、コールセンターで必要なスキルや身につくスキルについてお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
商品を注文したいときや問い合わせをしたいときに利用したとき、コールセンターのオペレーターの迅速な対応で気持ちよく電話を終えることができた経験をされた方も多いのではないでしょうか?
コールセンター業務は、以前は“クレーム処理”がメインでした。
しかし最近では企業でのマーケティングにおいて顧客のニーズを引き出す重要な接点と位置付けられています。
顔が見えないお客様との対応では、配慮すべきことが多く想像以上にたくさんのスキルが身につきます。
そしてその後のキャリアプランで大きく役立てることもできるでしょう。
コールセンターの仕事で役立つスキルは主に3つあります。
それぞれみていきましょう。
顧客からの電話を受けるインバウンドでは商品やサービスの説明を分かりやすく伝え、顧客のクレームには真摯に対応しなければいけません。
一方、顧客に電話をかけるアウトバウンドでは営業や提案、料金の督促などを行います。
しかし迷惑電話ととられ基本的に喜ばれる電話ではありませんので、相手を不快にさせず納得させられるスキルが求められます。
求められる対応は両者で異なりますが、顧客に寄り添い、ニーズを引き出すコミュニケーションスキルはコールセンターのオペレーターに必須のスキルとなるでしょう。
コールセンターは、顔が見えず声のみでのやりとりとなるため、対面よりも丁寧なマナーで対応しなければいけません。
挨拶、謝罪、正しい言葉遣い、相手に失礼のない言い回しなどコールセンターのオペレーターには欠かせないスキルのひとつです。
コールセンターで最も重要な仕事は「顧客のニーズを探る」ということです。
これまでは顧客対応についてマニュアル化されているところが多かったのですが、最近では顧客とコミュニケーションをとることが重視されています。
顧客が抱える問題やニーズを導き出すヒアリングスキルと、それによって導き出された問題に対して臨機応変に対応する能力が求められます。
コールセンターは専門的な資格は特に必要ではありません。
未経験からでも始めやすい仕事ですが、コールセンターの仕事に役立つ資格があります。
取得していれば転職にも有利ですし、業務をスムーズに進めるためにも◎
仕事に不安を感じる方やオペレーターとしてスキルアップを目指したい方にもおすすめです。
一般社団法人日本コンタクトセンター教育検定協会が認定を行い、顧客対応力の証明となります。
一般社団法人CSスペシャリスト検定協会が認定する、顧客満足度(Customer Satisfaction) CS理論と実技技術の習得度を測定する資格検定。
コールセンターでは顧客対応力が重視されますが、経営戦略やCS設計などビジネス総合力も重要です。
公益財団法人日本電信電話ユーザ協会が認定する技能検定で、通称“もしもし検定”ともいわれています。
ビジネス電話応対のマナーやコミュニケーションスキルを研修で学び、心と言葉を大切にする顧客に寄り添った電話対応を目指します。
コールセンターは、電話応対とともにデータ入力や整理などパソコン操作も行いますので、下記のような資格があればより高い評価を得られるでしょう。
Word・Excelなどのソフトの習得度を証明する資格。パソコンスキルは必須といえるコールセンターですが、習得度が高いとよりスムーズな業務を進めることができるでしょう。
Word・Excel・PowerPointのスキルを証明する資格。コールセンターではWordの文書作成やExcelのデータ活用のスキルが、日々の業務の効率化に役立ちます。
コールセンターには金融、保険などはじめ様々な業界でのニーズがあり、それぞれによって必要となる商品、サービスの知識が異なります。
ご紹介した資格がない方、スキルに自信がない方、未経験で知識もスキルもゼロからのスタートという方も事前に研修があるため安心してください!
事前研修を受け、日々の業務に取り組み実務を通じてスキルアップしていくことができるのがコールセンターの仕事です。
慣れない内は顧客とのやり取りやクレーム対応で、ストレスが負担になることも多いですが場数をこなすことで、臨機応変に対応できるスキルを身につけることができるでしょう。
コールセンターの仕事は求められるスキルも幅広く、“ただの電話応対”だけではないということが分かりました。
では、コールセンターで実務経験を積むとどんなスキルアップ望めるのでしょうか。
コールセンターで業務をこなすことで、相手の声を傾聴、相手のニーズを受容、共感するスキルが身に付きます。
といった方も会話のキャッチボールがスムーズにできるようになります。
相手に合わせた応対ができる、ということはコールセンターで働くだけでなくプライベートも彩りあるものにしてくれるでしょう。
特に初対面の方との話し方や接し方が身に付きますので、どんな相手とも気持ちのいい対応ができるようになるのは人生の武器になるはずです。
コールセンターでは、顧客の情報やニーズを聞きながらパソコンでデータを入力しますので、事務処理能力、パソコンスキルアップにもつながります。
迅速で正確な情報の入力が必要なので、はじめは苦戦するかもしれませんがいつの間にかブラインドタッチができるようになったという方も珍しくありません。
コールセンターは、話が上手な人だけが活躍する仕事ではありません。
例えば、商品やサービスに不備があり怒っているお客様への対応では真摯に向き合い、謝罪しなければいけない場合も…
また、商品やサービスに関係なく、話だけしたいお客様もいらっしゃいます。
そんなとき、お客様が何を求めているかを推測しシーンに合った対応をしなければいけません。
経験年数を重ねると、言葉の選び方や話すスピード、声のトーンなど相手に合わせてコントロールできる適応力が身につくでしょう。
コールセンターで経験を積み資格やスキルを身につけた場合、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
顧客満足度が高いオペレーター、対応件数の多いオペレーターは、効率のいい業務ができると評価され昇給のチャンスがあります。
自分のスキルが認められ給料も上がると、モチベーションも上がりますね。
コールセンターには「オペレーター」「リーダー」「スーパーバイザー(SV)」「センター長」の役職がありますが、スキルアップすることでオペレーターからのキャリアアップも実現します。
資格やスキルを身につけることでコールセンターでのキャリアアップを目指すことができますが、もし他の仕事に転職したいとなった場合、コールセンターで培ったスキルは無駄になりません。
コミュニケーションスキル・パソコンスキル・適応力といったスキルは事務職はじめ、どんな職種でも役立つので転職に有利!
また、未経験からのキャリアチェンジを目指す場合も業種、職種の選択肢の幅が広がるといったメリットがあります。
いかがでしたでしょうか?
コールセンターで必要なスキルや身につくスキルについてご紹介させていただきました。
コールセンターでは、お客様の感情を受け止め、ニーズに応えられるような伝え方を意識することが大切です。
仕事を続けていく中で、クレーム対応にも粘り強く丁寧に対応し、感情的にならないようなセルフコントロール力も鍛えられます。
コールセンターに必要なスキルは仕事をしながら身につけることができますが、どんな相手にもまっすぐに向き合い対応できる適応力はキャリアプランの強みになるでしょう。
また、コミュニケーションスキルが上がると、プライベートでの考え方や人との出会いが変化し、前向きな人生を歩むことができるはずです。
初めて接する相手と声だけで交渉するコールセンターのオペレーター。
経験が浅い内はストレスを感じることも多いかと思いますが、まずは相手の声に耳を傾け、受け入れることからはじめてみましょう。