強い意志を持って転職をしたつもりでも「やっぱり前の会社の方が良かった」「前の会社に戻りたい」と考える人は意外と多いものです。
でも、会社は一度辞めた社員を受け入れてくれるのだろうか?
周りの社員は自分をどう思うのだろう?
出戻ることは恥ずかしい?格好悪い?
気になることや不安に感じることも多いでしょう。
ここでは、いわゆる出戻り社員の実態について調査していくとともに、前の会社に戻るべきなのか?それとも再度転職をしたほうがいいのか?など、出戻りのメリット・デメリットを織り交ぜながら詳しく解説していきたいと思います。
実際に出戻り社員はどのくらいいるのでしょうか?
2018年に行った人材サービス「エン・ジャパン」の調査から実態を見ていきたいと思います。
参照:エン・ジャパン『企業の出戻り(再雇用)実態調査2018』
エン・ジャパン株式会社が運営する『人事のミカタ』を利用している661社の人事担当者を対象にしたアンケートによると、出戻り社員の受け入れ実績がある企業は2018年が72%であり2年前の2016年よりも増加傾向にあります。
一昔前までは一度辞めた会社に出戻ることは考えづらいことでしたが、企業としても出戻りを認める風潮になってきていることが分かります。
その理由としては出戻り社員側だけでなく、企業側にも出戻り社員を受け入れるメリットが少なからずあるからです。
以前の会社に再雇用してもらえ出戻り社員となったときに、気になるのは既存社員の反応です。
歓迎してもらえるのか?それとも嫌われる存在となってしまうのか?
先ほどと同じく「エン・ジャパン」の調査をもとに見ていきたいと思います。
・人徳のある人だったため復帰を歓迎された。
・他社を経験したことで、在籍時よりもマネージメント面でスキルアップしていた。
・仕事面はスムーズだが、ブランクの間に入社した社員とギクシャクしている。
・現在の会社ルールに馴染もうという姿勢が不足しているため感じが悪い。
・退職時も円満ではなく、仕方なく出戻りを受け入れたが半年ほどでまた辞めてしまった。
エン・ジャパンの調査では周りの社員の反応は概ね良い事が分かりました。
結局はその人が持つ人柄や態度が重要であり、謙虚な姿勢で「前はこうだった」ではなく現在の職場に馴染もうとする気持ちや積極的に仕事へ取り組む姿勢を見せていくことで既存社員は受け入れてくれるはずです。
出戻り社員のデメリットにはどのようなことがあるのかも見ていきたいと思います。
出戻り社員に対する再雇用制度が確立されていない会社が多いため、以前の在籍時と同じ給料・ポジションなどの待遇であれば素直に受け入れるべきですが、以前在籍していたとは言え入社1年目とカウントされることも多く給料ダウンや契約社員からのスタートとなる場合も。
既存社員の中には出戻りを歓迎してくれる人もいれば、受け入れがたい人がいることも確かです。
「一度辞めた人がどうしてあのポジション(役職)なんだ?」「給料はいくら貰っているのだろう?」「態度が大きいのが気に入らない」と不満やモヤモヤした気持ちを抱える人も出てくるでしょう。
以前のやり方に執着してしまい他の社員と上手くいかない、社内の雰囲気が変わっており変化について行けない、以前は後輩だった社員との関係性が難しい‥など、以前辞めてからの期間が長くなればなるほど思っているほど居心地の良い場所ではなくなっていることも
Point「以前よりも待遇が悪い」「周囲の風当たりが強い」「居心地が悪い」ことから『出戻り転職は失敗する』とも言われています。
まず、転職先から出戻り転職をしようと考えた理由は何だったのでしょうか?
企業風土が合わない、人間関係が悪い、思っていた業務内容ではなかった、スキルアップ出来る環境ではない、給料が低い‥など様々な理由が考えられますが、それらは以前の会社に戻れば解決できることなのでしょうか?
特別な事情が無い限りは以前の会社に何かの不満を持って転職を考えたのだと思います。
もちろん出戻り転職にもメリットはありますがデメリットもあるため、全ての出戻り転職が成功するとも限りません。
「井の中の蛙」と狭い世界で留まるよりも新たな転職先を探してみることも一つの方法です。
新たに転職をするのなら次こそは失敗したくないはずなので、社風や会社の内情、業務内容などを事前に理解したうえで転職先を見つけていく方法として転職エージェントを利用しながらの転職活動もおすすめです。
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いかがでしたでしょうか?出戻り社員は増加傾向にあり「出戻り」が一般的になりつつあるようです。
出戻り社員のメリット部分を見ていくと、人材確保が困難な企業側と会社の魅力に気付き仕事への高いモチベーションを持ち出戻りをしたいと考えている人のマッチングはwin-winな関係のようにとれます。
そのまま出戻り成功となる人もいれば、デメリット部分にもあるように待遇面や職場環境に不満を感じ出戻り失敗となる人がいることも確かです。
出戻り転職は通常の転職と比べ気楽に思えるところも多くありますが、より慎重に行っていかないと後悔してしまうこともあります。
出戻りも一つの候補としつつ、視野を広げるためにも新たな転職先を探してみてはいかがでしょうか?目先のことだけでなく長い目で見て「出戻り社員」と「新たな転職先」どちらがプラスになるのか考えてみましょう。